「機長の苦悩。」ハドソン川の奇跡 らきおさんの映画レビュー(感想・評価)
機長の苦悩。
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「ハドソン川の奇跡」という邦題タイトル、クライマックスは不時着水のシーンかと想像するが、本作品の原題は「サリー」(機長のファーストネーム)。事故調査会から判断ミスを疑われた機長の苦悩と葛藤を描きつつ、公聴会というクライマックスシーンへと導く。
世間からは乗客乗員全員を生還に導いたヒーローとして扱われる一方、事故調からは「シミュレーションからは左エンジンは微力ながら動いていたという結果がでた。空港に戻ることはできたはず。」と、乗客を無為に危険に晒した嫌疑をかけられる。両エンジンとも停止していたと主張するも、左エンジンは見つかっておらず、証明できない。調査結果が出るまで家にも帰れない。家にもマスコミが押し掛け、家族も疲弊しているが、電話でしかコミュニケーションがとれない。
「自分の判断は間違ってなかった」と信じるものの、悪夢や幻覚を見るほど精神的に追い詰められる機長。事故当日のシーンを挟みつつ、機長の苦悩が丁寧に描かれている。
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