「NYの良心。」ハドソン川の奇跡 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
NYの良心。
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瞬時の英断とゆるぎない自負。それを演じるにはトム・ハンクスこそが適任であろうと思わせるものがあった。だから、最後まで彼を信じて観ることができたわけだ。日本の役者で言えば渡辺謙か、もしくは佐藤浩市か。
なにか、隠された真実でも最後に飛び出してくるのかと思ったがそれはなく、機長判断の確認作業のようなストーリー。バードストライクという不慮のアクシデントが原因の事故なので、誰かの悪意は存在せず、だからこそ、みな真実に誠実に向き合えるのだろう。
あの緊迫した公聴会で、最後に「7月」と言って場を和ます機転と勇気ある副機長に感嘆し、そのウィットを受け止めて笑える出席者全員を見るにつけ、ここにも「NYの良心」は集まっていたのだなあと、憧れのような感情で見守った。
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