あなたの旅立ち、綴ります

劇場公開日:

あなたの旅立ち、綴ります

解説・あらすじ

大女優シャーリー・マクレーンと若手実力派のアマンダ・セイフライドが共演し、人生の終わりを見据えた嫌われ者の老婦人と、始まったばかりのキャリアに悩む若い女性記者が、世代を超えて育む友情を描いたハートフルストーリー。マクレーンとセイフライドはともに製作総指揮も務めた。ビジネスで成功し、何不自由ない生活を送ってきた老婦人ハリエット・ローラーは、80代になって孤独と死への不安を抱くようになり、自身の訃報記事を生前に用意しておこうと考える。地元の若い新聞記者アン・シャーマンに記事執筆を依頼したハリエットだったが、わがままで自己中心的なハリエットを良く言う人は誰もおらず、出来上がった記事は理想とはほど遠い内容だった。そこでハリエットは「最高の訃報記事」ができるように自分を変えることを決意。愛され、尊敬される人物になるよう奮闘する。そんな何事にも強気なハリエットと正反対な性格のアンは、しばしば衝突するが……。

2016年製作/108分/G/アメリカ
原題または英題:The Last Word
配給:ポニーキャニオン、STAR CHANNEL MOVIES
劇場公開日:2018年2月24日

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(C)2016 The Last Word, LLC.All Rights Reserved.

映画レビュー

3.5偏屈な老人が死に際に人生を見つめ直す作品群は多いが、本作の序盤はかなり秀逸

2025年2月24日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

楽しい

幸せ

広告業界で成功を収めた老婦人のハリエット・ローラーは、何不自由なく暮らしていたが、80代に入ってから孤独と死への不安を感じていた。そこで、ハリエットは自身の訃報記事を生前に執筆することを思いつき、地元の若い新聞記者であるアン・シャーマンに依頼する。しかし、自己中心的なハリエットのことを良く言う人はおらず、理想とかけ離れた原稿を読んだ彼女は、最高の訃報記事には欠かせない4つの条件を満たすため、自分を変えることを決意するのだった。その答え探しを手伝うことになったアンは、性格がまったく違うハリエットとぶつかり合っていたが、いつしか2人の間に芽生えていたのは、世代を超えた友情。そんなハリエットとの出会いによって、人知れず悩みを抱えていたアンの未来も変わり始めていた……(DVD販売サイトより)。

「最高の人生の見つけ方」「ラスト・ムービースター」「ドライビング Miss デイジー」「パリタクシー」など、偏屈な老人が死に際に人生を見つめ直す作品群は多いが(よって、本作もおオチが見えると言えば見えるのだが)、この「見つめ直すきっかけ」がちょっと難しい。映画だから、と言ってしまえばそれまでだが、「そんなことで今までの数十年を見つめ直すかね」と思ってしまうような展開がしばしばある。

その意味で、本作の序盤はかなり秀逸。主人公の孤独で偏屈なハリエットが、薬のちょっとした誤飲が原因で救急車に運ばれるシーンがあるが、BGMや映像でドラマチックに演出されることは一切なく、尺もかなり短く、ただ淡々と、静かに運ばれていく。このシーンがものすごく良い。人を殺すのは病や事故ではなく「孤独」であることを極めて印象的に表現した場面である。

「ザ・キンクス」を筆頭に、50年~60年代のロックにあわせて「いい一日なんて、みじめなだけ」というハリエットの言葉がじんわり来る。

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えすけん

求めていたものとちがった。 孤独に追いやられたおばあさんが、過去の...

2024年1月31日
PCから投稿

求めていたものとちがった。
孤独に追いやられたおばあさんが、過去の問題と向き合い解決していく話かと思いきや、新しくできた友人(訃報記者と孤児)とはしゃいだり旅行したり踊ったりしてるうちに、何となく楽しくなってきて、そのまま命を終える話。
結局最後までわがまま放題なおばあさんに、何やら意味深なアドバイスされても、私には響かなかった。「自分はいい母親だった」っていう毒親発言にドン引き。
ハリエット、アン、ブレンダ、それぞれ登場した時はキャラ立っていて魅力的だったのに、各々が抱える問題や悲しみがよくわからず、衝突や和解からの友情を結ぶプロセスが「なんとなく」に感じられて面白くない。

案の定、「良い訃報記事を書いてもらう」という目標に込められた「自業自得で追いやられた孤独からの解放、赦し」が、ちゃんと達成されないままなんとなく終わってしまい、肩透かし。
役者さんたちが最後まで作品に没頭されているように見受けられ、乗れる人には乗れる話なんだろうなぁ、と思った。
私は途中で降りました。残念な気持ち。

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雨丘もびり

4.0シャーリー・マクレーンの存在感

2022年8月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

楽しい

やはり、シャーリー・マクレーンは凄い女優だ。本作は、彼女の円熟味のある存在感、佇まい、演技力が際立っている作品である。

本作の主人公は、引退はしたものの、悠々自適な生活をしている老女・ハリエット(シャーリー・マクレーン)。彼女は、老後の孤独、不安、から満たされない日々を送っていた。彼女は、死ぬ前に訃報を書いておくことを思い立ち、新聞社の訃報担当である若い女性記者アン(アマンダ・セイフライド)に依頼する。しかし、出来上がった訃報はハリエットを落胆させるものだった。そのことを切欠にして、ハリエットは、自分自身を見つけ直していく・・・。

ハリエットは、表面的には、憎々しい、毒舌ばかりの、嫌われ人間である。しかし、ハリエットを演じるシャーリー・マクレーンが、憂いを秘めた表情で、ハリエットが、ただそれだけの人間ではないことを巧みに表現している。彼女が波乱の人生を歩んできたことが垣間見える。そういう意味では、彼女の破天荒な行動は、人生を変えるというよりは、自分探し、やり残したことをやり切る、といった方が良いだろう。行動をしていくうちに、彼女の表情から憂いは消え、優しい眼差しになっていく。自分を取り戻していく。彼女の心の鎧が取り除かれていく。

性格も年齢も違うアンの関係は、当初は険悪だったが、様々な出来事を経験しながら徐々に深まっていく。お互いに触発されて、彼女達は自分を見つめ直していく。二人の丁々発止の会話が小気味よい。言いたい放題に聞こえるハリエットの台詞の中に、人生訓が込められていて、心洗われる。

本作はシャーリー・マクレーン演じる、嫌われ老女の終活を通して、人生の意味を問い掛ける良作である。

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みかずき

4.0名セリフが多過ぎて……。

2020年7月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ストーリーは、映画サイトの「あらすじ欄」に記されているとおりで、それ以上でもそれ以下でもありません。

女性が男性世界の中で飛び抜けた成功をおさめるために必要とされた、ある意味では歪みきった性格(キャラクター)もしくは人格障害を、81歳の老人が、どのように前向きに改善できるのか、という点がドラマです。

大金持ちであることがストーリーの大前提ですから、一般の人にはむづかしいこともいっぱいありますが、なにより「名言集」として優れていると思いました。

この言葉も、あの言葉も、使えそうだな。

残念ながら映画中にメモを取るわけにも行きませんので、名言が多過ぎて、すっかり忘れてしまいましたが、ま、そういう映画だということで、楽しんでみてはいかがでしょうか。

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