神様メール

劇場公開日:

神様メール

解説・あらすじ

「トト・ザ・ヒーロー」「八日目」などで知られるベルギーの異才ジャコ・バン・ドルマル監督が、前作「ミスター・ノーバディ」以来6年ぶりに手がけた監督第4作で、ベルギー・ブリュッセルの街に暮らす神様と、その娘が引き起こす騒動を描いたファンタジックコメディ。ブリュッセルの街に家族と一緒に暮らしている神様は、自分の部屋のパソコンで世界を管理し、面白半分で事故や災害を引き起こしている。そんな父に憤慨した10歳の娘エアは、それまで一歩も出たことがなかった街に出ることを決意。しかし、家出の前に立ち入りを禁じられている父の部屋に忍び込んでパソコンを触った彼女は、間違えて世界中の人々に死期を知らせるメールを送信してしまう。エアは人間たちを救済しようと街に繰り出し、そんな娘を追って神様も街に出るが……。

2015年製作/115分/PG12/ベルギー・フランス・ルクセンブルク合作
原題または英題:Le tout nouveau testament
配給:アスミック・エース
劇場公開日:2016年5月27日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第73回 ゴールデングローブ賞(2016年)

ノミネート

最優秀外国語映画賞  
詳細情報を表示

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画評論

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7

(C)2015 - Terra Incognita Films/Climax ilms/Apres le deluge/Juliette Films Caviar/ORANGE STUDIO/VOO et Be tv/RTBF/Wallimage

映画レビュー

4.0かわいく生死を扱う作品

2019年1月10日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

知的

幸せ

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
くまの

3.0監督からの「分かりやすい優しい」メール。

2016年6月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

幸せ

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 6件)
しんざん

3.5好みが極端に分かれるシニカルなコメディ

2025年6月17日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

セリフが文学的なのか、たまたま翻訳字幕担当の松浦美奈さんの意思が働いたのか、はっきりしませんが、使われる言葉は直感的で、無機質な塊のようなものばかりです。
日本人の大多数は、一神教に対するニュートラルな志向があるので、案外、抵抗なくこの映画の世界観を受け入れられるのかもしれません。

神様が、そこら辺にいるようなむさいおじさんで、そのあまりに暴虐な振る舞いに我慢できなくなった神の子エアが、兄である同じ神の子イエスのアドバイスに従って、人類の救済を求めて6人の使徒を探して旅をするという風変わりなコメディです。

見せ方がとてもスタイリッシュで、人間の「余命」がメールで届くというシチュエーションを一瞬で分からしめる面白さや、探し当てた使徒たちの、それぞれが持つ奇妙な価値観に共感を覚える語り口に加え、ダビンチの名画「最後の晩餐」を使った使徒たちが増えていくヴィジュアルなど、おとぎ話として楽しめる映画です。

神職の男が実物の神に馬乗りで殴り掛かったり、結婚関係の破綻よりも目の前の欲望を優先する人間の業など、シニカルな目線で愚かさをあぶり出し、神様を信じる人には受け入れがたいような描写があふれていますが、あえてタブーに挑んだブラックなユーモアが新鮮な驚きを感じます。

ひとりの少女のロードムービーとして見ても、楽しめますね。

ただし、結末にはかなりがっかりしました。とにかく、ありとあらゆる秩序が崩壊するさまを、肯定的に、ライトに、受け入れてしまう人間なんて、そんなにたくさんいるでしょうか?

コメントする (0件)
共感した! 0件)
うそつきかもめ

4.5エンディング前までは今年ベスト級

2024年12月15日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

そもそもファンタジー系の作品であったが、ラストはよりファンシーでファンタジーになって、もう少し控え目に着地してくれればと不満が出てしまった。
それでも、そこに至るまでは本当に面白くて、こんなに面白い脚本はそうそうないぞというくらいで、今年観た映画の中でもベスト級になり得た。

と、かなりテンション高く感じていたのだけれど、どうやら全くつまらない人もいるようだ。
どんな作品でもつまらないと言う人はいるが、本作の場合は人数が多いように見える。
いくつかレビューを読むかぎり、この作品を楽しむためには、ほんの少し聖書についての知識が必要なようだ。

私は不可知論者だ。だからかどうか分からないけれど、神を信奉する人に興味があるし、神にも興味がある。
興味があるから聖書や神についての映画は結構好きで、よく観る。
聖書は読んだことはないけれど、多少のことは分かる。
聖書をなぞった多少のことや、創世についての多少のことくらいの予備知識は必要かもしれない。

内容について。
神の行為や、聖書関連についてコメディ調で非常に笑えた。聖書を知らなくとも笑えるところはあったと思ったが、つまらなかった人はそのへんはどうなんだろう。基本的にはコメディだと思うのだが。

神関連のパートがコメディである一方で、余命を知らされた人間たちのシリアスさがギャップとなって不思議な雰囲気をかもすのが良い。
人間たちは、余命のせいで無気力になる者や有意義に過ごそうとする者など様々な態度をとり、そこも興味深い。つまりはどう生きるかの問題であり、余命を知らなくとも本来なら考えなければならないことでもある。人は必ずいつか死ぬのだから。
もっと言うならば、神は生き方にまでは干渉してこないわけで、神の存在そのものが大した意味を持たないことも意味する。
神様の物語であり人間の物語でもある。関係しているようで絶妙に関係していないところがいい。

あとは、エアが人間界で最初に出会うホームレスの男性がいいキャラクターだと思った。
彼は筆記係で使徒ではないが唯一、エアとずっと行動を共にする。
最初こそ当然ながら全くエアを受け入れないが、次第に口数が少なく表情も真剣に変わっていく様は面白い。
神と対峙した場面ではエアを守ろうと立ち塞がったりもした。
なんでこの人、使徒じゃないんだ。多分エアに一番傾倒してたぞ。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
つとみ