ルームのレビュー・感想・評価
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個人的には残酷すぎてツラい
あらすじを確認せずに鑑賞したので、最初は非日常的なシーンばかりでどんな設定なのかと本当に焦ったが…ブリー・ラーソンと子役君の熱演はものすごい迫力!アカデミー受賞も十分うなずける。だが、この緊迫感と生々しさは私のキャパを越えてしまい、感動と言うよりツラ過ぎた。
その後を支える家族の温かさで、こちらも少し救われたという感じか。
良い作品だとは思うが、テーマがツラすぎて何度も観たくなるとまではいかないかな。
観客の僕たちは5歳児
過去の経緯をセリフで説明するのは基本的につまらないんですが、息子視点で観せる手法として効果的に生きています。観ている観客に悲惨な状況を映像無しで想像させます。
ずっと5歳児の視点だけで描き切るなんて、地味なことですけど圧巻です。
事件が1時間で解決しちゃって、ドキュメンタリー番組だったらこれで終わりなんですが、その後の息子の戸惑い、母親や家族の葛藤がリアルに描かれています。一時的に母親と離れたり、大人同士の話し合いが外で行われてるのも一切映さず、一貫して5歳の息子の見聞きできる範囲だけで完結します。(話してる内容は理解してないけど)
事前情報なく観たので、最初は何が何だか状況が理解できていませんでしたが、観客の僕たちを何も知らない5歳児になって観てほしかったんでしょうね。この手法は衝撃的でしたね。
本当の意味で一歩踏み出すこと
それぞれの苦しさ
小さかな部屋から死んだふり作戦で脱出し、ジィジバァバとの再会までは喜びに溢れていた。
しかし、その後は最良の選択だったのか、あの部屋にずっといることが誰にも迷惑をかけずに済んだのではないかと悩み続けるのだ。
だが、世界はとても広く可能性に満ちている。
そんなリアルな環境で2人で助け合いながら笑顔でいっぱいな日々を過ごしてほしい。
初めて見た空に何を思ったのか
監禁された親子について考えたこともなかったので、そう言う意味での衝撃は私にとって大きかった。
一番印象に残っているシーンは息子の遺体(死んだふり)をカーペットに巻いてトラックに乗せて諸悪の根源の父親が運んでいるときに、息子がカーペットから抜け出たら空が見え、ずーっと空を直視していたシーンです。
初めて見た空は彼にとってどう映ったのだろうか?
戻らない
監禁された環境から物語は始まる。
外の世界を知らないとは。
知った上で監禁されるのとは大きく異なる
外を知る母親
知らない子供
母親の言葉をどこまで信じれるか、
どこまで想像できるか。
脱出した二人には、
想像を超えた時が、世界があった。
嬉しいはずなのに、うまく動けない母親
戸惑っているが着実に馴染んでいく子供
納戸に行く
さよならと声をかけていく姿に
戻らない決意を感じた
世界を知ることの大切さ
どう捉えるかが大切なことを感じた
扉はいくつもある
母子の物理的な量子空間👏
どんな動物でも、産まれた瞬間から物心つくまで育った比較的限られた空間と、そばに四六時中付きっ切りの母親しか居ない状態で過ごせば、これはまさに、劇中前半で語られる通り、子は、「世界はこの部屋、実在する生き物はお母さんのみ」と思い込むのは当然の成り行き。
ある意味、隔離された閉塞感の中で日常を送った場合の、外界との間に生まれるズレは浦島太郎の玉手箱とも言うべき、いわゆる相対性理論で説明されてもおかしくない現象なのではないだろうか。
物語の後半は、まさにそのお話であり、今までの誘拐、脱出もの作品における「隔離された場所から逃げ出すサスペンス」が焦点ではなく、いかにして奪われた時間を取り戻していくかに重点を置いた人間ドラマなのだ、ということを痛感させられる作品。
ラスト、息子は監禁されていた部屋に再度訪れ
「こんなにせまかったっけ?」
と、不思議がり、イス、ベッド、クローゼットひとつひとつに別れを告げ
「ママもさよなら言って」
と声を掛けて、そして母も小さくさよならと呟いて、部屋を後にした…👍
そこから二人の去っていく後ろ姿を引きの長回しで撮って終わるシーンは
「奪われた時間。だけど過去は過去。今は今。過去の時間を糧に今を取り戻そう」
個人的にはそう捉えた。
母子の決意はある意味、物理法則を超えたのだ👏
うーん
bye chair no.1, no.2 …
子供がすくすくと成長していく姿
はじめは戸惑い、大変な生活が待っているのかと思った。
しかしより早く順応して行ったのはジャックの方だった。
目の前の物を受け入れて、過去の物となった“room”にあった物たちにもちゃんとお別れを言える。
そんなしっかりした子に育ったのは、きっとあのお母さんが育てたからなのだろう。
痛い
17歳の高校生のときに犯人に拉致され、やがて犯人の子を宿し、出産、そのまま男の子を狭い納屋の中で育てる・・・序盤はその辛い生活と、世界を知らない息子の無邪気な部分の物語。日曜日になると犯人がやってきて、なすがままにされる母親ジョイ。たしか新潟県で9歳の少女が誘拐され9年間監禁されていたという事件が記憶にあるが、少女から大人の女性へと成長する貴重な青春時代を奪ったという許されない事件。オスカー女優となったラーソンのすっぴん姿からしても、閉じ込められた期間に老けてしまった感じが出ている。
そして、脱出するために、息子を病気に見せかけるが、薬を買ってくると言い放つ犯人。全く病院には行こうとしないのだ。翌日にはカーペットでぐるぐる巻きにして死亡したと見せかけ、助けを呼ばせるという作戦に出るジョイ。ハラハラドキドキする前半のハイライト。母親の愛を信じてわけもわからず作戦を実行する。この時、保護した女性警官の対応が良かったため、監禁場所を発見、犯人も逮捕される。
脱出するまでがメインかと思いきや、外の世界を知らない少年が体験する心理描写と、精神に影響が出始めるジョイの描写。また、7年の空白の時間は両親の離婚という出来事もあったのだ。そして父親(ウィリアム・H・メイシー)もまた自分にできた初孫が犯人との間に生まれた子という目で見てしまい、まともに顔を見ようとしない・・・むしろ、母親(アレン)の恋人レオ(トム・マッカムス)の方が血が繋がってないため、ジャックに優しく接することが出来てた感がある。
帰宅して2週間くらい経った頃、マスコミの取材を受けたジョイは息子の件で色々質問を受けたせいで精神分裂気味となり自殺未遂をしてしまう。余計な説明がないストーリーだが、気持ちが痛いほど伝わってくるのだ。一方、少年は世界を知らなかったわけだが、5歳という幼さもあり徐々に順応していく様子も伝わってくる。終盤では「部屋に戻りたい」とジョイにねだるジャックだったが、ジョイはなぜだかあっさりと監禁現場に彼を連れてゆく。彼女自身も立ち直ろうとする気持ちで行ったのだが、気持ちいいくらいに爽やかにエンディングを見れる作品に仕上がっている。日本じゃこんな映画を作れるのだろうか?非ハリウッド映画という点でも、どことなく是枝作品にも通ずるのだが・・・
空は青かった。
狭い部屋で子育てする親子と思いきや、若い頃に誘拐され、その犯人に妊娠させられ、子供を監禁されたナヤで育てている女性。
5歳になっても一度も外の世界を知らない息子。
部屋の外は宇宙だと思っている。
息子を守るために犯人に抱かれ、なんとか逃げ出すチャンスを狙っている。
何度もでる練習、作戦を親子でねる。
その時がきた。
息子が病気で死んだことにして、暗証ロックのかかった部屋から息子を捨てに犯人と子供はでる。
取り残された母親。これでよかったのか、子供が不安で仕方ない。
トラックの荷台へ乗せられ、初めて本当の空を見た少年。
なんとも言えない表情だ。
そこから飛び降り、助けを求める。
頑張れー!と応援したくなってしまう。
そこからガラッとテイストが変わり、見たこともない景色を見る少年の話。精神的に変わっていく母親。
少年に救われる母親。
なんども見てしまう作品。
ハッピーエンドの向こうがわ
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