ルームのレビュー・感想・評価
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後半、物足りなかった。
子どもが外の世界に出てからの部分が一番興味あったので、案外あっさりしていて残念、ってドキュメンタリーじゃないから仕方ないんだけれども。
後半、時間に追われた感があった。前半が長かったからかなぁ。
物足りなく思えた。
世界とは一体…
監禁されている少年にとって、世界とは「部屋」の中だけであった 。しかし5歳になったある日、少年は本当の外の世界を知ることになる。
彼の勇気と母の想いが「部屋」からの脱出を実現させる。彼らが負った傷は果たして癒えることのできるものなのだろうか。まさに涙なしには観ることの出来ない物語であり、また、今の自分の幸福さ、生きることの素晴らしさを教えてくれる作品である。
期待以上でした。
予告では脱出した後がわからなかったけど、そっちの方がウェイト大きいかも。部屋の中でも規則正しい生活や教育を心がけてたママ、素晴らしい。脱出したって、そりゃあ、かんたんにはいかないよね。
生きているその環境が人生になる
客観的に見て異常な環境であっても、その環境に身を置く当事者、ましてやその環境しか知らないということであれば、それが全てでありそれが人生そのものになる。
選択肢があるということの幸せ、世界の広さを感じることのできる幸せを感じました。
完全なる飼育かとおもったのだが
そっち方面期待やパニックルームのようなサスペンスだと思ったら その後を描いたドラマがメインのお話だったのですね!
しかし犯人逮捕の瞬間や何を供述してるのか一体7年間に何があったのかその辺もワンカット入れて欲しかったが!
世界
少年にとって“部屋”こそが世界の全てであり、本物の“世界”に飛び出した後も母親とずっと一緒に過ごした場所として心にこびりついていて、それが周囲の人の苛立ちに繋がる様は本当に心苦しくなった。
でも、子どもの考えはプラスチックの様に柔軟で、彼自信の大きな成長によって“世界”の住人になった様に涙がこぼれた。
髪の毛との決別、そして“部屋”との別れの挨拶、特に唯一外の世界を覗けていた天窓への別れという一種の儀式は行われたが、部屋を狭く感じていた彼の心は既に次の世界へと踏み出していた。
この題材を重すぎず軽すぎず、事件に焦点を当てすぎず、良い塩梅でまとめた良作。
ショートタームの時も思ったけど、ブリー・ラーソンの病んだ女子の演技は上手すぎる。
本当に病んでるんじゃないのか。
53
映画の良心、的作品。
「シンプルな力強さと複雑な余韻。」
2016.6.5シネマeraにて再見。
一度目は「初めて感動」を想い起されただただ涙するばかりだったが、二度目の鑑賞で「子供は二人いるのだ」と、改めて作品の深さが味わえた一本。
ジャックという新たな要素はあれど。
「7年間時間の止まっていた」人物がこの物語の裏の主役なんだよな。
その止まった7年間がすべての登場人物の幼さ・未熟さ・幼稚さを暴いていく…ある意味恐怖映画かもしれない。
幸せなラストの、映画には描かれることのないその先を考え、背筋がゾッとした作品。
全てに人間に「大人になるってなに?」と問いかけるのが裏テーマか。
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まさに「未知との遭遇」、センチメンタルの初めて体験を思い出させてくれた一本。
監禁事件などの味付けはあれど、本質は「子どもの眼」だと思う。
あの日あの時の感動のリバイバル、親に成れてもなれなくても忘れていたあの日あの時あの場所のあの感覚。
白紙に新たな発見を書き込む高揚感と、知らないところに来た戸惑い。
主演の男の子が本当に素晴らしく、懐かしさと新しさとの感慨が胸に渦巻き、涙が止まらなかった。
取り敢えず2016年、これは外さずに観て感じて考えていただきたい作品。
脱出するだけでは終わらない
ルームから逃げ出すところでは終わらない所が個人的には良かった。結末が予想できないし、ドキドキワクワクする話。
あの小さな部屋から抜け出し、家族と再会しても、中々日常に溶け込めない母親の葛藤とか人の姿をリアルに描いてる作品だと思う
それと子供の視点で、一人称視点で映されてる場面が本当に好きだった。丸で自分の事かのように感情移入してしまった。
閉所恐怖症なので、考えただけでぞっとします。子供との絆、親との絆。...
閉所恐怖症なので、考えただけでぞっとします。子供との絆、親との絆。複雑で微妙な心理描写が俳優陣の好演で描かれていました。このような事が現実として世界のどこかであるのではないかと思ってしまいました。
やっとの思いで部屋から出れたのに、 そこから段々と母と子の均衡が崩...
やっとの思いで部屋から出れたのに、
そこから段々と母と子の均衡が崩れていく様が良かった。
人生ってのは、傷付きながらも、生きていかねばならぬものだけど、辛いことばかりじゃない。お母さんが見せたかった世界ってのは、美しい世界だったんだもんな。。
鑑賞後、ジャックがどのように育っていくかをみんな想像すると思うんだけど、
むしろお母さんの方が気になる。
ジャックは可能性に満ちてるから良いけど、お母さんは、17歳から7年間監禁されて今まだ24歳。彼女は青春時代を奪われ、恐らく恋に溺れたこともまだ無い。社会経験も無い。ある意味17歳でとまっている。そんな状況で母をやるなんて、キツすぎる。
彼女がこれから仕事を始めたり、恋をしたりして、壁にぶつかるたびに、崩れ落ちてしまうのではないかと、想像してしまう。
なので、お母さんよりも、子供の方が、世界に早く順応ところなんかは、とても納得がいった。
考えされられた!
映画紹介を観た時は、単に現状打破のスリリングな過程の描写であると思っていたが、実際に見終えると現状打破後の人間描写に焦点が当てられ、とても感慨深いストーリーであった。主人公である母親の苦難、世の中を知らない純真無垢な子供の姿、現状を打破しようとする母親の勇気は観ていて思わず感情移入してしまい、ハラハラものであった。また、現状打破後の主人公の母親と子供に対する両親の対応、インタビュアーの心無い質問は、とてもリアリティがあった。特に、両親の対応、曰くつきの孫を見る父親と母親の対照的な姿は男性と女性の性に対する考え方の違いが浮き彫りになっていた。また、子供が悍ましい生まれ育った家に戻りたくなる姿も、人間の本能がそのまま行動に表れたものと感じた。
この映画に出てくる人々の行動や会話の一つ一つが意味のあるものであり、それを考えながらこの映画を観ることの楽しさが感じられた内容の濃い映画である。
大きくて小さい成長譚
鑑賞後、劇場から出て、無意識的に空を仰いでいました。ああ真っ青だなあ、的な。太陽があって、雲があって、風が吹いているなあ……みたいな。何でしょうね。日常生活が当たり前に送れていることへの感謝?リアルな感覚をリアルなまま感じさせてくれたというか。感情への再ログインを促された、的な?なんか上手いこと言えませんけども。
この映画が取り扱ってるものはドス黒い欲望が渦巻き、その渦巻いた結果の悲劇があって、でもそこに重きは置いておらず、その悲劇から生まれた「不遇な境遇の母子」が、本物の“世界”と対峙し、向き合っていく、というお話です(そのドス黒い欲望ってのは、変態男が17才少女を拉致監禁、長い年月の監禁生活を強いていて、性的虐待は当たり前、て部分です)。
この小さな“部屋”で母子生きていく。こここそが自分たちの“世界”。少年からしたら、100%疑いようもなく、この“部屋”という空間が当然の“世界”であり、普通であり、普遍(これまた“部屋”で産まれてるんですよね)。母親はそれを半分は受け入れ、半分は受け入れていない。
この二人がある切っ掛けで、本物の“世界”に飛び出してからが、物語は本スタートを切る訳です。
“部屋”に挨拶をしてきた少年が、本当の意味でその扉を開き、広大な“世界”を認める迄の、“部屋”へ別れを告げて“世界”に挨拶をする迄の、壮大で小さな成長譚。
少年は無限に続く空の青さを知り、パンケーキの味を知り、人の波を知り、バァバとジィジを知り、他人を知り、コミュニケーションを知り、ここで生きることを誓う。母親もまたそれに寄り添う。母親も強くあろうと誓う。ダメなママだけど、この子のママで居続けようと誓う。
ラストを迎え、エンドロールが終わり、場内に明かりが灯ると「世界だ」と、俺もなりましたからね。実感しましたから。
今日は空が青くて良かったなあ。
前半はルームの中にいる親子が可哀想で見るのが辛い。ルームを出た時の...
前半はルームの中にいる親子が可哀想で見るのが辛い。ルームを出た時のジャック演じるジェイコブ・トレンブレイ君の演技が凄い。出た後も辛い。でも、良い映画でした。
「世界」を分けるのはルームだ。「世界」を知るのもルームからだ。
私たちにとって「世界」はルームだ。
誰にとってもルームの壁を越えないかぎり、新たな世界に出会うことはない。それは母親であれ子どもであれ、そして父親であれ同じだ。それぞれの壁の向こう側にある新しい世界は、それまで壁の内側の世界を共有し続けてきたものにとって全く理解できない世界になるかもしれない。
ある者が新しい世界を手に入れた時、ともにいた者が同じように新たな世界を手に入れるわけではない。昔の世界にそのまま居続けるかもしれない。
今まで自分がいた世界が「こんなに狭かったんだ」と言えるようになった時人は新しい世界に出会う。
・・・この映画に登場したどの俳優も素晴らしい演技だった。
アカデミー賞女優のブリー・ラーソンもそうだし、母親役のジョアン・アレンの抑制の効いた演技、娘が誘拐された後、心の葛藤で自分を傷つける父親のウィリアム・H・メイシー、外から家族を見守る(新しい世界への案内人)トム・マッカムス、ショーン・ブリジャースの犯人ぶりも。
そして何と言ってもジェイコブ・トレンブレイだ。子どもに大人びた演技をさせることはたやすい(日本の子役のほとんどがそうであるように)。しかし、子どもに、その無邪気さを演じさせるのは容易なことではない。子ども「が」子ども「を演じる」のだから。
本当に演技なのか、それとも彼自身なのか。それを考えてもかれは素晴らしい「俳優」だった。
女子高生が誘拐され監禁。性的暴力を受け妊娠。状況はとんでもなく重い...
女子高生が誘拐され監禁。性的暴力を受け妊娠。状況はとんでもなく重いが見ていて辛くなることはない。愛らしい子供、脱出。愛らしさに母親同様救われた。母親や素敵な再婚相手
扉を開けよ、世界に触れよ!
映画の冒頭、5歳の誕生日を迎えたと喜ぶ母子の姿にタイトルバックが重なって映し出される。原題の“ROOM"という文字が四角い枠で括られていることに思わずハッとさせられる。なぜなら、この母子がどんなところにいるのかをタイトルで見事に説明しているからだ。
この作品は脱出劇であるが、物理面と精神面という2つの面からの脱出を描いている。監禁された母子が如何にして、その場所から逃げるのか?そして、逃げた先で何を見るのか?を時にスリリングに、時にストレスフルに描いている。
監禁された生活など、想像するだけでも恐ろしい。しかし、その監禁部屋で生まれ育った子どもにとっては、そこが世界の全てである。そんな子どもにとって外の世界で初めて見るもの、触れるもの、出会う人は新鮮であると同時に恐怖でもある。一方で母親も監禁される前の世界とは違う“今の世界”に戸惑う。物理的な脱出が出来ても、精神面では未だ囚われの身であるという感情が静かに観客の感性に触れてくる。
彼らが精神的に脱出するためには一体何が必要なのか?途中で私はこの作品がどのような結末を迎えるのか、全く想像がつかなくなった。しかし、彼らは“得ること”ではなく“手離すこと”でその答を見つけ出していく。良いものも、悪いものも大人は無意識のうちに抱え込んでしまうものであるが、子供は純粋な気持ちで答を導き出すのである。このラストシーンに心が揺さぶられる。息子役のジェイコブ・トレンブレイが何故アカデミー賞にノミネートされなかったのか疑問でならない。
人は生きて行く中で、数々の壁にぶつかる。その壁に四方八方を塞がれてしまえば、その空間は部屋となり、行き場を失ってしまう。だが、部屋には扉がある。扉が開けばそこから世界へとつながっていく。その部屋にとどまるか?それともその部屋から出ていくのか?いや、扉が開けばそこはもう“部屋”ではないのだ。
そのままでも地獄、出ても地獄
10代で拉致され、監禁されて
子供を産んだジョイととその息子ジャック。
子供が5歳になったことをきっかけに、
脱出を試みる。
言葉はわかるようになったとはいえ、
その「部屋」が自分にとって
世界の全てであるジャックは、
なぜママが嫌なことをさせるのかわからない。
死んだフリをして、「父親」に
運び出してもらう作戦。
脱出途中の、世界を見たジャックの
全身の細胞が叫んでいる感じに
鳥肌が立った。
脱出後も、騒がれ、両親と衝突し、
嬉しいことのはずなのに、
全てがうまくいかない。
ジョイが監禁されている間に、
両親は離婚しており、母親は
違う男と住んでいた。
実の父親は、監禁されて子供も産まされた
娘と孫に向き合うことができない。
いろんな想いが交錯していく。
監禁されたら、脱出することがゴールじゃない。
元の生活に戻れるか否か。
そもそも元の生活とはなんなのか?
ジャックにとっては、
「部屋」の中が元の生活。
2世代の親と子がそれぞれ衝突しながらも、
祖母と孫は分かり合えているのがよかった。
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