日本で一番悪い奴らのレビュー・感想・評価
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淡々と
R15ということで、過激なシーンがかなりあるのかと思い鑑賞しました。
見終えて感じたことは全ての物事が淡々と進んでいるなという印象。
綾野剛さんの演技には賛否両論があると思います。最初のほうと中間のところはまるで別人。そのような点で私は良かったと思います。
シナリオがうまいというのも印象的です。ピエール瀧さんが警察に逮捕させられた所で、綾野剛も同じ運命を辿るのだろうと思わされます。
そして、YOUNG DAISとデニスの植野。この二方は最初はキャスティングに資金をつぎこんでないのかと思いましたが、本当に2人ともいい味を出していました。良かったです‼︎YOUNG DAISは本当に綾野剛のことを慕っているんだなぁと思いますが、後半あたりから綾野剛がおかしくなり、それに振り回され、最後には自分の人生そのものを綾野剛に捧げてしまったというなんとも悲しい…
植野はお笑い担当ですね。笑いはだいたい植野の演技で起こりました。
中村獅童さんの演技もすごい。裏切るときはすぐに裏切る、ひどいやつを演じています。麻薬を渡した時は綾野剛を破滅においやるために渡したのだろうと思いました。
綾野剛の女となってしまった矢吹春奈さんも、最初の綾野剛に惹かれたのに、最後は身を破滅させてしまいましたね。そのような点では綾野剛の前半と後半の変わりようは、本当にうまく表現できてると思います。
麻薬を打ったシーンは、本当にこのようになるのだろうと思いました。リアルな感じでした。
このシーンをみると、本当麻薬はやらないようにと思い、悪い人とも付き合わないほうがいいと思います。
最後に、日本で一番悪い奴らとは、諸星と関わっている奴ら、というわけではなく、道警の人間全員なのだろうと思います。
綾野剛に時間をあげて
実在したというところがすごい
この北海道県警における点数稼ぎに端を発する一連の不祥事も根の深い問題だと思う。
製作者、原作、スタッフ、キャストに敬意を表します。
このところ、映画に出まくりの綾野剛が、入りたての新人刑事時代から、シャブ中の悪徳警官に落ちるまでの26年間を演じる。東映/日活。
映画館でなければ集中して見れなかっただろうから、映画館で観れたことに感謝します。
覚醒剤摘発よりも拳銃摘発に重きをおいた時代であったのか。クライマックスのある事件が面白すぎる。
覚醒剤を打たれた綾野剛の演技は凄い。もちろんその他のシーンもはじけている。
綾野剛すごいね
実話だからヤバイ!
柔道が強いだけで道警にスカウトされ刑事になった不器用で一本気な男、諸星要一。
「刑事として治安を守る」ただただその一心で職務に邁進。しかし、要領が悪く先輩刑事から罵倒される日々。空回りする諸星に敏腕刑事の村井が刑事のイロハを伝授する。
【出世には点数稼ぎが大事‼︎自分のSを作り情報をもらい摘発する】
バカ真面目な諸星は村井の言葉を鵜呑みにしチンピラや違法中古車屋などをSとして雇い次々と手柄を立て表彰される。
公私共充実していた日々に終りが…
麻薬の密輸見逃しを道警と税関に持ちかけ、その後の拳銃200丁密輸を摘発する手はずだった…
しかし…
自分のSに裏切られ麻薬は大量に密輸され持ち逃げされた。
次の拳銃密輸の話は流れ、諸星は窮地に立たされた。夕張に左遷…
諸星の人生は正にジェットコースター。
金も女も思いのままで、街を歩けば皆んなから声をかけられ歓迎され、警察ではエースと呼ばれ……ピークを過ぎた途端に薬物地獄に急降下。
諸星がお金の為に売りさばいた薬物を自分の女が買いシャブ漬けになっていた時の迫真の演技は圧巻です。
R指定だけに暴力シーンやエロいシーンが多いですが中でも諸星が初めてシャブを打つシーンは強烈です。
綾野剛さんは凄い役者ですね。
ヘルタースケルターの時も驚きましたが今作はやっぱり主演【綾野剛】の映画でしょう。
この映画で警察の裏金やヤクザとの関係、取引など最悪な不祥事が明らかになったが警察もヤクザと同じでトカゲの尻尾切りに過ぎないのかも。
見応えありの作品です。
、
ほんとにこのようなことが現実であるのかとただただ驚いた。ひとりひとりの役者の個性を生かした演出で素晴らしい。話は警察内の悪事というものだがコミカルに描かれており楽しく鑑賞できた。ただ、コメディーと思って観るのは違う、中身はぎっしり詰まってて意外と重い内容であった。個人的にはデニスの植野さんがドツボでした(笑)
人が登り詰め、転落していくさま
人が、登り詰め、そして転落していくさまを、リアルな演技力でみせつけられた。
1人の人間が、10年20年かけて素直だがうだつのあがらない青年から、警察の闇の世界に疑問を抱く間も無くまっすぐ飛び込みその世界で変化していくさまを、見事に、ストイックに、演じあげた綾野剛、さすがです。
特に、ラストに近い場面で、ほぼ放置ぎみだった自分の女がシャブ漬けになってしまったことを知ったときの、女を泣きながらひっぱたきながらセックスするシーン。。女や自分に対する怒りと、悲しみと、愛おしさと、なんとも言い難いほど複雑に絡まりあったあの激しい表現の仕方は、監督の指示なのか、綾野剛のアイディアなのか、とにかく、切なすぎて胸が痛かった…。
シャブを初めて打ったときの表情など、
自分はプライベートでそんな場面見た事もないのに、あぁ、実際ほんとこんな感じなんだろうなぁと思わずこちらにまでズシンとくる重さ。
綾野剛に魅せられ、痛々しく苦々しい思いを抱える、素晴らしい映画でした。
それにしても、白石監督の作品で感じることだけど、普通に考えたら闇や悪の世界にいる人間にも、当然のことながら、人間関係や、絆や愛、友情があって。そこを否定することは誰にもできないなと。
悪が100%常に悪で満たされているわけではない、逆に善も常に善でいられるわけではないのだなと感じました。
予告詐欺のドキュメンタリー映画
予告を見てぶっとんだコメディー色の強い映画だと思い込んでいたので、全く印象が違って少しがっかりしました。
後から調べてみると、監督は「凶悪」の人。そりゃあんなドキュメンタリーのようになるなと納得しました。
ピエール瀧や中村獅童の筋が通ってるような悪役ぶりはさすが。「凶悪」もそうですが、ピエール瀧の腹黒い感じが超こえー。
終始たんたんと同じペースで進み、大きな起承転結があるわけでもなく、また着地点も見えないため、最後の方はお尻が痛くなりました…。
たぶん、フィクションを含む警察の不祥事を暴くドキュメンタリー映画だと最初から思って見ていれば、印象は違っていたんでしょうね。
同じ北海道が舞台でも、「そこのみて光輝く」とはまた違ったクズな綾野剛を見れる作品でした、
濃厚だけど中身がない?
極上のエンターテイメント
綾野剛、素晴らしい。 彼が主演だからこそ面白くなったと思う。 だん...
エンタメ性が高いのに最終ドスンと落としてくる
実話を描くだけではない面白さ
北海道警察の日本警察史上最大の不祥事と呼ばれる事件を長編2作目となる白石和彌監督が映画化。
初の長編映画となった前作「凶悪」に引き続き実話を描いた本作は、忠実に描くだけではないこれぞ白石映画だと感じる面白い点がある。
本作の主人公、綾野剛演じる諸星要一はくそがつくほど真面目な男だが署内では決して仕事ができる男ではなく、決して周囲から理想とされる警察官ではない。どちらかといえば真面目が空回りしている男だがその分、勤勉さは群を抜いている。この特性にいち早く付け込んでくるのがピエール瀧演じる村井定夫だ。この不祥事の実話だけを描くと例えるなら、この男との出会いからが本編開始と言ってもいい。
ここから諸星は覚醒したかのように違法捜査や暴力団を言い含めての覚せい剤取り締まりなどで功績をあげていくことになるわけだが、この根幹にはやはり諸星の真面目さがあり功績の後押しをしている。署内の捜査方針やそもそも村井が諸星に囁いた言葉は時代背景の違いから当時のやり方が本当に間違っているのかなど現代社会と比べて判断がつかない(明らかに間違ってると思われる描写もある)。そうなると本作を楽しむこつとしてはこういう不祥事が過去にあった中で当事者である警察は何を考えていたのかを想像しながら鑑賞すると非常に楽しめる。
そして、実話を描くという面を利用しフィクションを交えながら体現させたのが白石監督の技巧的な面である。一見、冒頭から諸星のくそ真面目なキャラに吸い込まれ、それを活かした変貌に見入ってしまうが、これは諸星に限ったことではなく警察署内の人間全員に同じことが言える。犯人検挙や拳銃の摘発でも、やり方は違法だろうが目的を達成するためにはがむしゃらになり動き出す。これは逆を返せばくそ真面目と置き換えられる点であり、不祥事を描く映画なのにどこかポジティブに捉えられ、時代背景から行き過ぎた捜査をしただけでこういう集団は現代に必要不可欠だと考えるとこれが白石監督が放つメッセージなのではとも感じられる面白さがある。
キャスト陣で異彩を放っていたのが綾野剛だ。ド真面目から変貌し、真面目に悪いことに取り組む精神を見事に具現化。お笑い、ミュージシャン、歌舞伎役者と多彩な役者が揃う中でやはり俳優が役者として一番だと証明してくれた映画とも言える。R15指定の要因の一つでもあるポルノシーンや覚せい剤使用のシーンとアドリブ演技も含めた幅広い演技力は今後も注目できる。逆に自身のテリトリーで育んだ才能を活かせなかったのが綾野剛の周囲にいる俳優陣。歌舞伎役者である中村獅童は歌舞伎とのギャップで最低限の面白さを残しているものの、他の二人は蚊帳の外。お笑い芸人代表ではなく外人の顔立ちだけで選ばれただけの似非俳優。そして、「TOKYO TRIBE」で調子づいたラッパーは棒読みセリフを華麗に披露し退散。この二人を出演させるなら若手俳優にチャンスを与えるべきだったのでは。
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