陸軍
劇場公開日:1944年12月7日
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2025年5月8日まさにブラックコメディー。
と言うよりも、だから、「戦争はしてはいけない。」じゃなくて、「こんな狂気の親子関係になる」そんな関係を笑える時代を維持する事が大事だとおもう。
騎兵隊、長州、山県有朋、大日本史、そして、元寇。これが大日本帝国の礎。
こんなんで戦争をしていた。この時代の戦後とは応仁の乱の事。
「生きて虜囚の辱めを受けず、死して罪過の汚名を残す事なかれ」この言葉をブラックなユーモアと感じる時代が続いて貰いたいものだ。
さて、実際の戦争は「さにあらず」敵の兵士にも家族がいると言うこと。それを考えずして反戦にあらず。もちろん、家族の木綱になってしまい、絆ではない。
幕末から負け知らずの政府軍。
日清・日露の戦争を経て
日本男児の歩むべき道を描く。
お国の為に死ぬ
その美学と精神
戦時中に製作された「陸軍」のテーマは、日本男児ならお国に命を捧げ、死んで当たり前の精神を謳っている。
物語の後半になって期待していた息子の出兵が決まる。前夜の家族団らん。母の肩を叩く息子がいる。次第に母の表情が変化していくのが分かる。
翌日、見送りに行かない母。
縁側に座り込む長いシーン。
遠くに聞こえる進軍ラッパ。
何かに操られるように歩き出す母。
そして…
この10分間の為だけに
木下惠介監督は動いた。
そう信じて疑いも無い。
淡々と見せた日本男児の精神。
最後に動いた母としての本心。
息子を見つけた母。
同時に勇ましい歌が入る。
行進する息子の姿と笑顔。
対する母の姿は辛く悲しい。
このシーンに何度も泣いた。
※
2度目の鑑賞
原作未読
原作は『ダイナマイトどんどん』の火野葦平
監督は『カルメン、故郷に帰る』『衝動殺人、息子よ』の木下恵介
脚本は『一人息子』『父ありき』『長屋紳士録』の池田忠雄
昭和19年当時の陸軍省から命令され作ることになった国威発揚映画
親子4代の物語
江戸時代末期から遡る
幕末に長州軍が小倉藩に攻めてきた
傷を負った藩士は友助が営む質屋で手当てを受け再び戦いに
これからの時代は藩より大きいものを守る時代になるというニュアンスの言葉を言い残し
先祖代々小倉で質屋を営んでいたが経営難のため友彦の代で店をたたみ福岡に引っ越し雑貨屋を始めた
友彦はかつて父友之丞に期待され兵隊になったが病気で戦地に出ることはできず帰国した苦い記憶ある
それもあってか長男伸太郎には立派な兵隊になってもらいたいと願う友彦だった
自分は皇室制度廃止論に賛成の立場のせいか「男の子は天子様から授かり物で返さなければいけない」という思想には反吐が出る
友彦と櫻木の口論はまさにコメディー
有名なラストシーン
大東亜戦争を扱った日本映画のなかで一番グサリとくるシーンである
これを持って反戦映画と解釈するレビュアーや知識人が多い
だが自分はそうは思わない
たしかに母が息子の無事を祈っていることは間違いない
木下監督もおそらく「お国のために死んでこい」という言葉に対する反発ではないかと
「武士道と云うは死ぬ事と見付けたり」解釈は様々だ
親が子の無事を祈ってなにが悪い
なぜそれが反戦になるのか
母は息子の晴れ姿を見て立派になったと笑顔になったではないか
あのシーンはどういった意図があったのか本人の口から聞きたいがとっくの昔に他界してる
あの時代正直にモノも言えなかったが戦後も左翼にとって気に食わないことを言えばバッシングを浴びる
実際に火野葦平は戦犯作家などとレッテルを貼られ散々叩かれたそうだ
左翼が火野葦平を殺したようなものだ
配役
伸太郎の父の高木友彦に笠智衆
友彦の祖父高木友助に笠智衆
伸太郎の母の高木わかに田中絹代
友彦とわかの長男の高木伸太郎に星野和正
友助の息子で友彦の父の高木友之丞に三津田健
友之丞の妻の高木せつに杉村春子
友彦の戦友の仁科大尉に上原謙
軍需工場を営む櫻木常三郎に東野英治郎