ボーダーライン(2015)のレビュー・感想・評価
全190件中、61~80件目を表示
重く,暗く,難しい
続編の鑑賞前に予備知識が必要だろうと思い,本作を初めて鑑賞したのですが,あまりにも深い闇,希望の見えない重苦しさを感じて,今となっては続編を鑑賞しようか正直迷っています。
冒頭から凄惨なシーンが描かれ,その後も緊張感と重い雰囲気が漂う中,次々とショッキングな映像が流れていきます。そして,そのほとんどが意味不明で,早々に置いてきぼりを食らった感じでした。
これは,エミリー・ブラント演じる,FBI捜査官ケイトも同じで,わけのわからないまま麻薬組織撲滅計画に組み込まれます。そして,しだいにその捜査手法や計画の実態が明らかになっていく中で,これまで貫いてきた正義や信念が揺さぶられていくという展開です。
最後まで考えさせられることが多く,見る者一人一人の正義や倫理を問われる,骨太の作品だと思います。ただ,そこに至るまでが難しく,それゆえ長く感じてしまいました。アメリカの地名にうとく,捜査組織や役割についての知識が乏しいので,よけいにそう感じたのかもしれません。それでも,メキシコとの国境地帯で何が起きているのか,その一端を垣間見ることができたのは勉強になりました。
アクションが売りではない
地に足がついた恐怖
その善悪にボーダーはありません
ヨハン・ヨハンソンの音楽とロジャー・ディーキンスの画で、始終緊張を強いられる。鼻の下の毛を抜きながらでないと観られない緊張感。
後半はベニシオ・デル・トロの独断場。
公開時のポスターに“その善悪に ボーダーはあるのか”と書かれているし、ニーチェの『善悪の彼岸』を観るような感じかと思っていたけれど、個人的には全くそうではなかった。
善と悪についてというより、原題のとおり、シカリオ(スペイン語で”暗殺者”)の話で、暴力は何も生まないという話だ。
善と悪の境界線について今さら問うのは古い。境界線はない。善と悪は、人間の中で、いつも対等で、いつでも交換可能な本性だと思うから。
あと「そうそう、ドゥニ・ヴィルヌーヴってSFの人になる前はこんな感じだったよね」と懐かしくなった。好きです。
シカリオ
答えは自分の中に
『トラフィック』にもデル・トロ出てたなあ
リアリティを追求するならば
淡々と進んでいくストーリー。
法律無視で無茶苦茶な警察やFBIだけど、それくらいしないと問題を解決できないという説明にも説得力がある。
そんな超法規的な作戦中、ありがちな正義感を振りかざす主人公が若干ウザい。
エンターテイメント的な映画ではないので、緊張感や恐怖感に如何にリアリティを持たせるかが重要で、そこが評価ポイント。
全体的には非常に良い!
だけど細部が甘い。
マネーロンダリングで札束を留めていたゴムと同じゴムを持っていたというだけで即攻撃してしまう主人公。
銃弾飛び交うトンネルでヘルメットを脱いでしまう主人公。
ラストシーンで銃口を無抵抗な人間に向けてしまう法律万歳なはずの主人公。
とにかく主人公が残念。
ヘルメットは無い方が絵的に良いからきっと制作側の都合なんだろうけど、あからさまなのは嫌だ。
つかめない麻薬社会の闇
・国防省の特別部隊の対メキシコ麻薬カルテル殲滅作戦に同行することになったFBI捜査官のケイト
・時々挿入されるメキシコ警官の日常シーン
・ラストに表示される原題は「シカリオ」暗殺者の意
・効果音が不穏な空気を増幅させる
・空撮や遠景ショットで物事の背景がわからなくなる様子が表れてる
・ベニチオデルトロが暗い過去を背負う寡黙な暗殺者役でベストアクト
こんな
ゼロダークサーティより好き
期待していたことと違う。
緊迫感
全190件中、61~80件目を表示