ホース・マネー

劇場公開日:2016年6月18日

ホース・マネー

解説・あらすじ

「ヴァンダの部屋」「コロッサル・ユース」などでリスボンのスラム街を描いてきたポルトガルの鬼才ペドロ・コスタ監督が、再び同地区を舞台に撮りあげたドラマ。主演にも「コロッサル・ユース」のベントゥーラを続けて起用した。山形国際ドキュメンタリー映画祭2015インターナショナル・コンペティション部門大賞受賞作。ポルトガルのカーネーション革命やアフリカ諸国の独立といった近代史を背景に、ポルトガルで暮らすアフリカ移民の苦難の歴史と記憶を、虚実入り混ぜた斬新なタッチで描き出す。ポルトガルの首都リスボンのスラム街で、年老いた移民の男が人生を終えようとしている。数十年前にアフリカの火山の島からやって来た彼は、レンガ工場などで日銭を稼ぎながらどうにか暮らしてきた。記憶が途切れ途切れになりながらも、男はかつて故郷で飼っていた1頭の馬のことを思い出す。

2014年製作/104分/ポルトガル
原題または英題:Cavalo Dinheiro
配給:シネマトリックス
劇場公開日:2016年6月18日

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映画レビュー

3.0 ペドロ・コスタ 記憶の断片群

2026年1月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ペドロ・コスタの初期3作と比べストーリー性はほぼないと理解していたので、寝落ちしないように上映時間を選び、体調を整えて鑑賞に臨みました。最後まで観ることはできました。では把握できたかというとかなり怪しいですが...雰囲気に浸ることは出来ました。

冒頭のジェイコブ・リースの妙に味のある数枚の写真、そして病院とおぼしき建物の階段を下り、暗い廊下を歩くシーンに、昨年東京都写真美術館で開催された「PEDRO COSTA INTERVISIONS」の暗闇を思い出しました。

朽ち果てた労働現場、森、エレベーター内でのブリキ人形のような兵隊との会話など、時間(歴史もかな)空間を彷徨うヴェントゥーラに翻弄され続けました。

廃屋で甥と歌う場面 なんか歌詞の細かな違いにこだわってましたが、心が通じている風でなかなかいいシーンでした。この時だけ手が震えていなかったし。

あとヴィタリナの喪服がわりの黒革のコート、めちゃカッコよかったです。

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sugar bread

4.0 場所も時間も人物も、ある意味モノでさえ、非共可能的な世界で溶け合う...

2016年8月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

場所も時間も人物も、ある意味モノでさえ、非共可能的な世界で溶け合うというか響き合うというかバラバラに鳴るというか、映画以外では表現できない何かが強烈に感じられる怪作。

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analanalyser

3.0 他にはない現実感

2016年7月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

 例えば、ジャ・ジャンクーの映画のような、人々から見捨てられ廃れた建物や、人々に顧みられることのない貧しい者しか立ち入らないであろう施設の描写。これらは強い現実感を伴って、観客の前に立ち上がっていくる。
 しかし反面、動きの少ないカメラワークと、登場人物にとっての現実と虚構を行き来する編集は、観る者に忍耐と集中力、又はそれらを放棄してスクリーンに映っていることへ身を委ねることを要求する。
 ポルトガル社会の底辺で生きることを宿命づけられた黒人たち。この人々の生き様を、ドキュメンタリーのような現実感で包み込むように描く。
 被写体への照明の当て方やカメラの動きは計算されているので、ドキュメンタリーではないことはすぐに分かる。はたしてスクリーンの中に自分が見せられているのが、現実の再現なのか、誰かの想像の再現なのか判別しがたい苛立ちを伴いながら、不思議な世界観へと誘い込まれる。
 ジャ・ジャンクー映画のリアリズムが、誰かにとっての現実を再現しようとしたものとするならば、ペドロ・コスタは誰かの記憶や感傷の再現を試みることで、観客に現実感を味わわせている。

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佐分 利信

5.0 山岸凉子の怪談かと思った

2016年7月1日
PCから投稿
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小二郎