四月は君の嘘

かをり役の広瀬すずが色黒。椿役の石井杏奈が色白。初見で「これ違うだろ」と違和感。原作でかをりの髪の毛が薄かったから明るい髪色にしたのだが、これもダメだった。石井杏奈は原作のイメージ。

芝居は山崎賢人が上手い。中川大志、石井杏奈も良い。広瀬すずが大根に見えてしまう。これは脚本のダメさもあるのかも知れない。

原作は若い英才が触発し合って高みを目指す物語だけど、これはタダの恋愛物だった。尺が短いから仕方が無いのだが、原作を読んでから見るとキツい。これは別の作品だと思って見た方が良い。

ラストも「君と出会えた四月が来る。君がいない四月が来た。」というセリフが無く、ただ桜が散っている。原作はポエムが多くて批判もあっけたけど、決めセリフが無いと「四月は君の嘘」という題名が死んでしまう。

許せるのは楽曲が全て良かったくらいかな。

最初から最後まで「やっぱり実写化だなぁ」という感想。

原作を見ていないので、この映画が初見になる。

ストーリー的に、きっと原作はとても良いのだろうという感触がある。

ベタな展開で、良くも悪くも意外性はなく予想通りのエンディング。

おそらく原作ではキャラクターごとの背景や感情がしっかり描かれているのだろうけど、実写化あるあるで展開が早く、それぞれの行動に共感できない。

主人公の病気もよくわからないし、手術の決心も軽く見えるし、あっさり失敗して死んじゃうしで、本来なら感動するところが全然感情移入できない。

広瀬すずカワイイし、音楽も良いので、食事をしながらとか、片手間で見るくらいでいい映画かなぁという感想。

■一応、粗筋
　天才少年ピアニスト・有馬公正（山﨑賢人）は、母の死を境にピアノが弾けなくなってしまう。高校２年生になったある日、バイオリニストの宮園かをり（広瀬すず）に出会った彼は、豊かで楽しげな彼女の演奏と、”元気いっぱいな”彼女の姿に惹かれて元気を貰い、かをりのバイオリンの伴奏をしながら、再びピアノと「母との思い出」に向きあっていく。

◆感想＜Caution!内容に、殆ど触れていません！！＞

・ご存じの通り、今や若手、（もう中堅かな？）俳優のトップを走るお二人であるが、今作は１８年前の作品なので、ムッチャ若いし、初々しい。

・彼らの友人を演じた石井杏奈さんも、ムッチャ若いが、渡亮太を演じた中川大志さんが、今日観た映画の姿と、殆ど変わっていない事にビックリである。年齢が上だったのかなあ。

＜広瀬すずさんは、今作後、是枝監督の「海街ダイアリー」の４姉妹の血のつながっていない浅野すず役に抜擢された際に、映画館で拝見し、その演技力にビックリしたものであり、その後も良作に出演を続けている。
　が、山﨑賢人さんは、余り映画に恵まれていなかった気がする。だが、満を持して「キングダム」の主人公、信を演じてからの活躍ぶりは、ご存じの通りである。
　これからも、邦画を代表する俳優さんとして、バリバリと活躍してもらいたいモノである。＞

　ピアニカを吹くかをり。スカートが風でめくれ上がったところをスマホで撮影・・・してしまった。かをりは、好意を寄せる渡との仲を椿にとりもってもらおうとして会うことになっていた。

　ピアノの音だけが聞こえないという心因性の難聴？思いがけなく二人にヴァイオリンのコンクール会場へと連れて行かれる。天真爛漫なかをり。今度のコンクールには公生を伴奏者にしたいと申し出る。わがままで公生につきまとい、彼を音楽の世界に連れ戻そうとするかおり。公生のことを“友人A”と呼び、渡の代役だからと言って2人でデートしたり・・・

　公生の伴奏はやはり不完全のままとなりコンクールにも落選するかをりだったが、特別にガラコンに参加させてもらえることになった。しかし、コンサート当日、急きょ倒れて病院に運ばれたかをりは不参加。公生だけがヴァイオリン抜きで演奏することに・・・

　オチは見えていたのに、最後の手紙には泣けてしまった。広瀬すずが可愛すぎる！5歳の頃から公生に憧れていたかをりは共演したいがためにピアノを捨て、ヴァイオリンを始めたという事実。そして彼女がついていた唯一の嘘とは仲良し3人組に近づきたいがために「渡のことを好きだ」と言ったこと。

　何の病気だったのかよくわからないけど、度胸橋から飛び降りるとか、はしゃぎすぎても良かったのだろうか・・・中盤まで病気で体を蝕まれていたことを隠していたことが良かったのかも。

【2017年ケーブルテレビ】