レヴェナント 蘇えりし者のレビュー・感想・評価
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すべてが、そのままだった
実在の人物の半生の記録をもとに描かれた作品。
作品の中での場所はイエローストーンと言っているが、実際はカナディアンロッキー山脈だと思われる。
マウントロブソン
行ったことがあるから。
さて、
大自然の美しさと凍るような寒さ、厳しさ。
自然そのままを最高のカメラ技術によって収めている。
主人公グラスの耳に聞こえる妻の声 時にその姿
冒頭 ムースを見事に仕留める。
しかし彼ら入植者がしているのは自然からの、インディアンからの搾取と強奪と殺戮。
ヴァージニア州のジェームズタウンから始まった入植。
有名なメイフラワー号
新天地にいたインディアンが彼らに食事などを提供した。
しかし彼らは英語で書いた契約書を持ってきて彼らにサインをさせた。
これによってすべてが入植者のものになったとし、すべての強奪が始まった。
この作品の視点は変化する。
冒頭
最初に白人を襲ったのはインディアン。
彼らの言い分も語られている。
アメリカ開拓史
インディアンの正当な歴史はこの世に存在しない。
すべてのすべてが、勝者の歴史。
事実は国会の黒塗り文書と同じ。
目的の毛皮
インディアンは戦うためにライフルと馬を必要とする。
それを調達しているフランス
敵であるイギリスと直接争うことなく、静かにその地を侵略する者たち。
少し前から起きているアフリカの内紛と同じ構造
お互いに武器を与え、お互い殺し合いをさせる。
実在のグラスの半生は、大自然と神の存在を感じる人。
クマに襲われ瀕死の重傷を負いながらも生きながらえたこと。
そこに物語が後付けされた。
さて、
隊長は妻の顔についてグラスに話す。
少し前には顔を憶えていたが、いまは思い出せない。
それは長期にわたる政府の命令で毛皮を集めているためだろう。
何年も会っていない。
ただそこに目標達成があるだけ。
今のサラリーマンと同じだろうか。
一方「目覚めた」グラスは、常に妻とともにいる。
妻の声に導かれている。
彼にとっては幻聴なんかじゃなく、リアルがそこにある。
だから迷うことはない。
彼にとって今は息子が全てだった。
傷を負い、動けない。
そして息子がフィッツジェラルドに刺し殺された。
声も出せない。
ジムはグラスの言いたいことがわからない。
この理不尽なくやしさは、彼の復讐心を絶やすことはないだろう。
しかし最後にグラスは、フィッツジェラルドにとどめを刺さない。
現れたアリカラ族に委ねることで、復讐という最悪の連鎖を断ち切ったのだろう。
そして妻の声 妻の姿
彼はそれを追いかけるように目で追う。
やがて、彼の視線がカメラ目線となる。
ここは最大の謎であり、視聴者への問いかけだろう。
彼はいったい何を訴えたかったのだろうか?
それは概ね、この負の連鎖を、各々持ってしまっている負の連鎖を、いまこの瞬間やめようと言っているのではないだろうか?
物語を通して描かれるアメリカ史の事実の一部
搾取と強奪と殺戮、その復讐の連鎖…
見える者には精霊と美とが見え、見えないものには金しか見えない。
これが今の社会の現実だと、彼は作品を通して訴えたのではないだろうか?
彼の最後のカメラ目線に心が射抜かれた。
映像と、レオの演技に尽きる
正直、主人公に共感できなかったし、物語に魅力も少ない。
分かりやすい動機と、不屈の魂、それを説得力たっぷりに演じてみせたレオナルド・ディカプリオの存在、彼なくしてこの映画は完成しなかったし、まずひどい失敗作になっていただろう。
自然光のみでの撮影とか、旋律を排して臨場感を高める音楽とか、アカデミー賞他各方面からの絶賛だったりとか、この映画を観る理由はいろいろあるでしょうが、私にとっては映像と、レオナルド・ディカプリオ!!
このふたつの要素だけが、この映画で光っていたもの。
\(* ̄(エ) ̄*)/クマー!
レオナルド・ディカプリオ主演。
アメリカ人大好き!罠猟師ヒュー・グラスの半生を描いた『蘇った亡霊:ある復讐の物語(The Revenant: A Novel of Revenge)』を映画化。
【ストーリー】
毛皮ハンターのヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)は狩猟団と息子のホークともに、攻撃的な先住民の脅威を避けて困難なルートでの撤退を余儀なくされていた。
だが子づれのグリズリーに遭遇し、重傷を負ってしまう。
手遅れと判断した隊長は、グラスを置いてさらに撤退の判断をくだす。
埋葬役としてのこされた3名の1人フィッツジェラルドは、さっさと片づけようとグラスを殺そうとするが、ホークに見つかり失敗、ホークを殺して逃げる。
グラスはホークへの復讐を誓い、その背を追う。
生々しい物語です。
寒そうで痛そうでしんどそう。
自然光で撮った雄大な自然の中、際立つのはアナログな手法をまじえて作ったデジタル撮影。
グラスが襲われるシーンは、男性2人がかりでディカプリオの首すじをつかんでめっちゃくちゃにふり回すという荒々しい撮り方をした素材に、CGエフェクトをかけたもの。
見ただけで首すじちがえそうな、危険な撮影手法です。
しかもあれ1週間つづけたんですって。無理。首無理。
その甲斐あって本当にこのクマこわい。ガブってされたら死にそう。いや死ぬ。
その苦労報われて、舞台となった西部開拓時代のアメリカ北西部プラット川流域の自然のワイルドさを、十分に観客に伝えてくれてます。
この作品でついに念願のアカデミー賞主演男優賞を獲得したディカプリオ。
男としては、ロマンチックな女顔イケメンよりも断然こっちの男臭い復讐譚に反応しちゃう!ビクンビクン!
な、力のこもった映像作品でした。
熊もスゲェが人間もスゲェ
熊に襲われるシーンは圧巻。ホントに怖かった。
で、グラスさんの回復力もスゴいンですが、
・初期の手当てが良かった
・フィッツに埋められたのが良かった
・川に流されたのが良かった
・出会ったインディアンの燻蒸治療が良かった
・馬の腹に潜ったのが良かった
どの治療法が効いたのでしょうか。
西部劇というと乾燥した炎天下の荒野が舞台だけど、北部で冬だと寒そうな場所が舞台。ここからテキサスって歩いて移動できるのか?寒くて雪も降る気候だからこそ、肉が腐らずに回復できたのかな?
実話がベースというから、ホントにスゲェな、と思った。
狩って食う、飲んで寝る、息を吸って吐く
生き物が「生きる」とは、ただただそれを力尽きるまで繰り返すこと。
(排泄と繁殖が抜け落ちていますが、商業映画ではこのくらいまでが限界ですかね)
起承転結、勧善懲悪なので、裏読みなど無しに比較的のんびり鑑賞できました。
ま、突きつけられる事象が全て濃いので、鼻歌混じりの鑑賞とはいきませんがw
作品中の時間経過が分かりにくかったので何とも言えませんが…
皆さんがおっしゃるように、怪我の回復速度に違和感を感じました。
あの怪我だと、全治3~6カ月は必要と思われます。
ただ、それを素直に表現するとストーリーのスピード感が失われ、勧善懲悪の見せ場となる転結部へ綺麗に(気持ちよく)繋げられないので、(大人なので)目をつぶりますw
また、ところどころに差し込まれる亡くなった嫁さんの表現も、あまり上手さを感じませんでした。
全体的に、北アメリカの亜寒帯湿潤気候、針葉樹林帯の美しさと人間を含めた生命活動の残酷さを、自然光の中で対比することで印象的な画を作っています。
音楽やアクション、過酷な環境の中でのディカプリオの演技など、レベルの高い作品でした。
ストーリー★2.5、画像・音楽★+0.5、演技★+0.5。
好みの映画
ただただ、こういう映画が好き。
盛り上がりがないっていう意見、
えっ、
こっちはずーっと盛り上がりっぱなし。
長い?
Amazonプライムで2回連続で観ちゃったよ。
たまんないなーと思う人もいれば
何これ退屈って思う人もいる。
映画は好みだから仕方ない。
ディカプリオ映画の中でも
ワールド・オブ・ライズとレヴェナントは
雰囲気がたまらなく好み。
内容の良い映画はもっとあるんだろうけど
それよりもなんかツボ。
ディカプリオはこの作品でオスカーを手にする運命だったんだな。
ほんとこんな寒さで厳しい撮影をしてくれて
すばらしい映像・音楽・演技を作り出してくれて
ありがとう。
あと途中の原住民の人、ディカプリオ助けてめっちゃ優しくしてくれてありがとう。二人で舌を出すシーンに
魂えぐられて、生きる力が湧いてきたよ。
あと、iPhoneのMAPでミズーリ川検索したら
Arikara creek とあって
この辺りにアリカラ族はいたのかとゾクゾクした。
カメラワークの良さbgmの良さテンポの良さ
世界観がレッドデッドに似ていて、とても想像力が膨らむ映画です。やっぱ衝撃なのは、先住民と白人の争いだけじゃなく先住民同士も殺し合うんだから、それはそれで人間の愚かさが、自分自身にも伝わるぐらい残酷な映画と同時に魅力的な映画だった。後、字幕が少なかったから字幕をあまり読まずに観れたからとても観やすかったです。
レオナルド・ディカプリオと「バードマン あるいは(無知がもたらす予...
レオナルド・ディカプリオと「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」で第87回アカデミー賞を受賞したアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督が初タッグを組み、実話に基づくマイケル・パンクの小説を原作に、荒野にひとり取り残されたハンターの壮絶なサバイバルを描いたドラマ。
実話ということがすごいが、観ていてすごく痛々しかった。 レオナルド...
実話ということがすごいが、観ていてすごく痛々しかった。
レオナルド・ディカプリオの初のアカデミー受賞ということで、役に懸ける気迫はすごく伝わってきた。これだけやれば獲るよなぁという感じだった。
ディカプリオ史上最も過酷な撮影
アカデミー賞12部門にノミネート、3部門で受賞を果たした本作。何と言っても主演男優賞に輝いたディカプリオの迫真の演技が見所の一つ。台詞は少ない今回の役柄だが、特に熊に襲われ大負傷を負った後からの目と身体だけの演技が秀逸。これまで色々な役柄をこなしてきた彼だが、自分史上最も過酷な撮影だった、という中で最高のパフォーマンスを見せてくれた。
もう一つの見所はアカデミー撮影賞を受賞したエマニュエル•ルベツキーが手掛ける映像美。まるで自然ドキュメンタリー大作を観ているような圧巻の大パノラマの中で物語が展開される。そして映像の美しさもさることながら、緊迫感•躍動感を際立たせるカメラワークや撮影手法も素晴らしい。CGを使っているにしても一体どうやって撮ったんだ?と思うようなシーンが各所にあり、物語の進行を追うと同時に撮影のテクニックにも随所で感心させられた。
物語の進行も無駄が無く、裏切り、復讐、家族愛、仲間の絆、人間の本性が映し出された傑作である。是非鑑賞をお勧めする。
おもいがけずの大作
正統派の大作です。リーン選手が撮りそう。
但し、自然環境が厳しすぎて、デュカ君辛すぎて、観ていてかなり疲れました。
スポットライトがオスカー取ったけど、この年は娯楽性の高い作品が多かったですね。
候補の中では間違いなく最も格調高い。
結構生々しいシーンが多いので御婦人は嫌がるかも?
鬼気迫るとはこの事でしょう
当時ずれ込んでずれ込んで、結局観ることが叶わなかった作品。
やはり一番はディカプリオの芝居でしょう。
まさに体当たりで、鬼気迫るとはこの事でしょうね。
その表情の切り取り方も良かった。
物語は実にシンプルな復讐劇で、実在の猟師の体験を描いたもの。
自然の描写が実に美しく、これは劇場、それもIMAXで観たかったなぁ。
それと音がとても効果的で、吹雪いてる風の音、寒さの中の息遣い。音楽も実に良いですね。
物語そのものより、その描かれ方が圧倒的でした。
そしてディカプリオ、主演男優賞おめでとう。
印象に残るのは
結局見終わって印象に残るのは熊に襲われた事と馬の腹に入ったことだけです。蘇えりし者を助けるために複数の更なる命が犠牲になっていることを考えるとこれでよかったのかな?と疑問が残る映画でした。
ディカプリオの演技は素晴らしく自然の映像美やネイティブアメリカンとのリアルな攻防も見どころのひとつてはありますが、スッキリ感は全く無くどんよりした重たい空気が最後まで漂うのでもう一度見たいとは思えない映画ですね。
運のいいやつ
ジム・ブリジャーが3回も死にかけており、神に救われていることに気づく。
1回目はアリカラ族の襲撃で川に溺れさせられるがフィッツ・ジェラルドに救済される。
2回目は運良くフィッツ・ジェラルドに眉間を撃ち抜かれずに済む。
3回目はヒュー・グラスの証言で首吊を免れる。
運のいいやつだ。
あと、トム・ハーディーのアクセントが良い。聞いていて気持ちいい。
疲れた
崖から落ちていくのをカメラが追いかけて追いかけて、そこまで行くのかという。「どうやって撮ったんだ映画」ですね。凄まじい迫力でした。
内容的には長編映画としてはキツいです。先住民から逃げ回るんですが、話が展開するのは人間模様から出来事が発生するのではなく、偶然見つかるかどうか。
単なる現象を見せられてるだけの時間が多すぎです。
2時間たったところでやっと話が展開。
疲れた…。
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