クリード チャンプを継ぐ男のレビュー・感想・評価
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想像の範囲を一歩も出ない
スタローンは「ランボー」シリーズを夢中になって追いかけ、3ですっかり冷め、「ロッキー」は始めから乗りそこなった感もあったので、あのテーマ曲も含め、何ひとつ刺さらなかった映画なんです。私には。それでもドラコが出てくるまでは見ていたので、私生活も含めスタローンがモンスター化していく過程が映画以上に興味深かったせいでしょう。
その分、このシリーズになんの思い入れもなく、フラットに見ることが出来たのですが、正直に言って、想像した通りの展開で、ここまで予想を裏切ることなくラストまですんなり納まった映画も珍しいと思ったほどでした。
まず、主人公のクリードに感情移入できる要素が無いこと。例えば、エイドリアンに惚れているのに相手にされない、ボクサー崩れの用心棒が、一念発起してチャンスをものにするサクセスストーリーであれば、自分を投影して応援したくもなるでしょうが、協調性の無いまま育った男がきちんと教育を受けたのち、内なる衝動に勝てないままリングに上がり、勝って得るものがあるとは思えない戦いを淡々と見せられても。
ロッキーのトレーナーぶりにもなんの説得力もなく、劇中で病死してしまうのかと思いきや、そこは続編作る気満々だな。というお茶の濁し方。
戦いには、失うものが大きいほどドラマ性が盛り上がって、勝利した時のカタルシスもより大きいものになるという法則がある。いったい彼らは、負けた時何を失うというのか。
余談ですが、「マイティ・ソー」で、あんなに強そうなヴァルキリーを演じたテッサ・トンプソンがクリードのガールフレンド役で出てますね。結構可愛らしい役で。それはそれでまた面白い。
「マッドマックス」「ブレードランナー」「猿の惑星」など、かつての名作の世界観を踏襲して続編を製作するのがトレンドになっているようですが。私はどれひとつとして、成功していないと思います。オールドファンは納得しても、新規にファンを得られていないからです。どのプロジェクトも後ろ向きなんですよね。
この映画もそう。くどいほどていねいに、踏襲するものにこだわって、新しいものを生み出せていない残念な出来栄えでした。
2018.10.11
ロッキー見たことないけど楽しめた。
今回もまた名セリフのオンパレード
限りなく『ロッキー』第一作をセルフオマージュした、ロッキーファンのための作品
何がオマージュかといって、最後の試合内容と結果やストーリー構成がそっくりだし、舞台を『ロッキー』と同じフィラデルフィアに移し、似たような街並みでトレーニングするのだから。さすがに、背負ったものは違っていた。アドニスはアメリカのスターであるアポロの血を引いた男だし、そのアポロと3回闘ったロッキーをトレーナーにしたのだ。ライトヘビー級現チャンピオンであるロンドンのコンロンも口は悪いし、「親の七光りで」などと挑発してくる。
一作目を思い出すシーンはまだまだある。ロッキーが働いてるのはレストラン“エイドリアンズ”、母親から贈られた星条旗柄のパンツ、飼っている亀(カメファンも相当数いるはず)、墓はポーリーとエイドリアンが並んでる。フィラデルフィア美術館でのガッツポーズ、グレーのトレーニングウェア、そして一番泣かせてくれるのは初代ロッキーのテーマ、ファンファーレですよね。
老いも感じられるスタローンだけど、年相応で癌と告げられるシーンが痛々しい。エイドリアンも癌で死んだが、その辛い妻を看ているだけに化学療法を拒否するところがいい。病気を知ったアドニスがやけになってケンカしてしまうところもわかるし、一緒に闘おう!なんてのが泣けてくる話だ。
続編も公開されるけど、気になるのは癌と闘うロッキーと進行性難聴を患ってるクリードの恋人ビアンカ(トンプソン)だな・・・
【ロッキー、最大のライバルであった男の息子を鍛え上げ、世界の舞台に送り出す。ロッキーシリーズの新章の幕開け。】
この手があったか!と感じ入った新たなるロッキーシリーズの第1作。
本格的ボクシング作品として、又、ロッキーシリーズを継承する作品としても見応え充分である。
ロッキーのかつての強敵で、強烈な闘いの後親友になった故アポロ・クリード。
アポロの愛人の子、アドニス・ジョンソン(マイケル・B・ジョーダン)は唯一の肉親の母を亡くした後、荒んだ生活を送っていた。そこに現れた、アポロの妻。
この場面から物語は急激に面白さを加速させていく。
<ロッキーはトレーナーとしても優秀であるという事を絡めながら、あの”ロッキーのテーマ”が高らかに鳴り響く場面が現れる。アドレナリン大放出作品である。>
<2016年1月4日 劇場にて鑑賞>
セミファイナル?
生卵こそ飲まなかったが鶏を追いかけてフットワークを鍛えたり片腕の腕立て伏せ、ロードワークなど記憶が蘇る、鳴り響くロッキーのテーマやラストのフィラデルフィア美術館の階段シーンは極め付けだろう。
エイドリアンもどきのヒロインが必要なのは分かるが孤独なロッキーならいざ知らずクリードのモチベーションはアポロを継ぐことなのだから色恋沙汰の挿入は雑味に思えた、「女は足を弱くする」のロッキーのセリフはトレーナーのミッキーがかってロッキーに言ったセリフだろう。
勝つかと思ったら「ロッキー」同様、うまい落としどころ。スターロンも身内の不幸で辛い時期にもかかわらず同じロッキー役で2度目のアカデミー賞に返り咲いた大熱演、頭がさがります。
ファイティング・シーンも実にリアル、まるで「ロッキー」(1976)の復刻版のような懐かしさがそこここに散りばめられた傑作だが展開がシンプルで読めてしまうのが難かもしれない。やっぱりアポロの息子なら因縁のドラコの息子と闘うのだろうと思っていたがそれは続編のお楽しみ、本作がセミファイナルだったとは用意周到、恐れ入りました。
素敵な師弟関係と素敵なラブストーリー
主人公アドニスが喧嘩に明け暮れグレていた少年時代から映画ははじまります。青年になるまでの途中は描かれていませんが、アドニスが素敵な青年に成長しているのを見て、引き取られたメアリーにたくさんの愛情を受けて育てられていたことがわかります。
ロッキーから続く物語なのでもっと暑苦しい映画かと思っていたら、素敵な師弟関係や素敵なラブストーリーが描かれていて意外に爽やかな映画でとても面白かったです。
ボクシングシーンもまるでほんとうの試合のような臨場感。
最後の試合は負けてしまいましたが、ドラマチックすぎない脚本も好みでした。
夢と欲
正直言ってもうロッキーはいいかな〜などと思い気にもかけなかったこの作品
内容もほとんど知らずただやっぱり手に取ってしまいました
試合のシーンに度肝を抜かれ見入っているうちにあっという間に終わってた
人間に生まれたからにはただ安定した生活が幸せとは限らない
多少のリスクがあっても生きている実感、そんなものが必要なのかも
食べるだけでも必死な人もいる、家族の世話を人任せにできない人もいる、毎日が忙しすぎて自分がなくなってしまってる人だって…
夢を追える人はそれだけで幸せだ
夢がある事の幸せ
思うことすら忘れている人だっている
私も幸せなのだろう、映画を見てここにこんな事を書けるのだからそれだけでも幸せなのだと思う
なんとも貪欲なものだと少し反省もしてしまう。
アポロ、フォーエバー
この映画は「ロッキー」体験無いと観る気はしないと思う。
少なくともアポロが死んだ「ロッキー4」は観た方が良い。
だから「ロッキー4」がお勧めです。
しかし、ロッキーは観ていた自分でも、この作品には躊躇していた。
「だってまたロッキーでしょ?何回目のやき回し?」
どうせスタローンのオナニー映画だろうと高をくくっていたが、
各方面の絶賛と、監督がスタローンではないと知り、俄然乗り気になり、
映画館の時間を間違え上映時には観られず・・・。
主演のマイケルBジョーダンの、その名前とバッキバキの体が素晴らしいのと、
スタローンが良い感じの年寄りになってんだな。
「雲(クラウド)って何だ?」と空を見上げるシーンはサイコーだし、
お墓で亡き妻や亡き親友に語り掛ける所はヤバかった。
最近のボクシング映画を観てないけど、今のやつってこんなに迫力増してんだと、
試合のシーンがホントのプロを観てるかの様だった。
でも現チャンプの体は何であんなにダルダルなんだろう。
一番グッと来たのは最後の試合前の贈り物。
最近「親子愛」とか「子心」とか描かれると涙腺が馬鹿になっていて、
あの贈り物が見えた瞬間はダム決壊でした。
このシーンの為にも、「ロッキー4」は観とかないとダメです。
あまり貶すところないですが、現チャンプと闘う所の前段で、
「アポロの名前を使って最後を飾ろうとしてる」というテーマ自体、
この映画そのものもそーじゃん?敢えての皮肉なのか?
人生というリングに立つ全てのボクサーへのエールだ、これは!💥🥊
不屈の男ロッキー・バルボアの人生を描いた名作ボクシング映画『ロッキー』シリーズの第7作にして、アポロの息子アドニス・クリードが主人公を務める『クリード』シリーズの第1作目。
ロッキーのライバル、そして親友だったアポロ・クリード。彼が遺した息子アドニス・クリードが、栄光を掴むためにロッキーと共に世界チャンピオンを目指す。
監督/脚本は『フルートベール駅で』のライアン・クーグラー。
○キャスト
ロッキー・バルボア…シルベスター・スタローン(兼製作/キャラクター創造)。
新たなキャストとして、主人公アドニス・クリードを演じるのは『クロニクル』『フルートベール駅で』のマイケル・B・ジョーダン。
進行性の難聴を患う女性ミュージシャン、ビアンカを演じるのは『ストレンジャー・コール』『グローリー/明日への行進』のテッサ・トンプソン。
第73回 ゴールデングローブ賞において、シルベスター・スタローンが助演男優賞を受賞!
『ロッキー』シリーズは全て鑑賞済み。とはいえ、鑑賞したのは10年以上前の事なので正直あまり覚えておらず…💦
ちゃんとついていけるのかなぁ?なんて不安に思っていましたが、そんなのは全くの杞憂でした。最高っ✨!!!
ここまで上手くいった新シリーズの幕開けは映画史上でも類を見ないのでは?
シリーズのご新規さんでも全く問題のない物語でありながら、過去作ファンへの目配せも忘れない。
勿論『ロッキー』シリーズを全て観ている方が楽しめると思いますが、この映画から観始めても充分に満足出来る作品になっていると思いますね♪
まず邦題が良い!原題がただの『creed』なのに対して、邦題は『クリード チャンプを継ぐ男』。これは明らかに過去作の邦題の付け方を踏襲しています。こういうの大好きっ!
クリードことドニーは、貧しい三流ボクサーだったロッキーとは真逆の立場の人物として描かれています。
大豪邸に住み、高級車に乗り、大企業に勤め、しかも若くして出世するという何不自由の無い生活。
しかし、抑えることのできないボクサーへの憧れが彼を突き動かします。そして全てを投げ出し、ロッキーのいるフィラデルフィアに移り住むわけです。
物質的に恵まれている立場にある男が、全てを捧げて自分の夢に突き進む姿を観て、燃えない男はいないでしょう!🔥
ドニーとロッキー、2人が心を通わせていくバディ・ムービーとしても一級品。
最強の世界チャンプに挑もうとするドニーと、自らの病と闘うロッキー。
人種も年齢も対照的な2人が心を通いあわせ、互いに励まし合いながら各々の死闘へと赴く様は観ているものの心を奮い立たせること間違いなし!
画面のスタイリッシュさや、ヒップホップやR&Bを中心とした劇伴音楽はいかにも現代の映画といった感じなのですが、根底にあるのは70年代から脈々と伝わる『ロッキー』のソウル。
『1』の公開から約40年も経っているのにも拘らず、その魂しっかりと受け継いでいるという一分の隙もない完璧な『ロッキー』の後継映画!
とはいえ、ストーリーラインは清々しいまでに『1』をなぞっているため、新鮮さはないかも知れません。ここは評価の分かれるポイントかも知れないですね。自分はそこも込みで大好きですが…。
満を持して流れるロッキーのメインテーマや、フィラデルフィア美術館の階段を2人が登るラストシーンなどは、過去作のファンなら心動かされずにはいられないでしょう。
本当にこの映画は熱すぎて泣ける!
あらゆる場面が過去作へのオマージュに満ちており、製作陣の愛の強さが伝わってきます。
『ロッキー』の名前に胡座をかかず、一本の映画としてクオリティの高いものを目指しているこの作品は、クリードの姓を誇りながらも、その呪縛から逃れようと足掻く主人公ドニーとリンクしています。
おそらくこの映画は、そこまで考えて作り込まれている。
そんな映画が傑作でない訳がない!
まだまだシリーズは続くようですが、これからの展開がただただ楽しみです!
※今回日本語吹き替えで鑑賞しました。伝説の名優、羽佐間道夫の吹き替えで『ロッキー』の新作が観られる。こんなに嬉しいことはない…😭
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