顔のないヒトラーたち

劇場公開日:

顔のないヒトラーたち

解説

ドイツ人のナチスドイツに対する歴史認識を大きく変えたとされる1963年のアウシュビッツ裁判を題材に、真実を求めて奔走する若き検事の闘いを描いたドラマ。1958年、フランクフルト。終戦から10年以上が過ぎ、西ドイツでは多くの人々が戦争の記憶を忘れかけていた。そんな折、かつてアウシュビッツ強制収容所で親衛隊員だった男が、規則に違反して教師になっていることが判明する。新米検事のヨハンは、上司の制止も顧みずジャーナリストのグルニカやユダヤ人のシモンと共に調査を開始。様々な圧力にさらされながらも、収容所を生き延びた人々の証言や実証をもとに、ナチスドイツが犯した罪を明らかにしていく。主演は「ゲーテの恋 君に捧ぐ『若きウェルテルの悩み』」のアレクサンダー・フェーリング。共演に「ハンナ・アーレント」のフリーデリーケ・ベヒト。

2014年製作/123分/PG12/ドイツ
原題または英題:Im Labyrinth des Schweigens
配給:アットエンタテインメント
劇場公開日:2015年10月3日

スタッフ・キャスト

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(C)2014 Claussen+Wobke+Putz Filmproduktion GmbH / naked eye filmproduction GmbH & Co.KG

映画レビュー

4.0ドイツ国民の、ナチに対する捉え方を変えた「アウシュヴィッツ裁判」に...

2024年7月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

ドイツ国民の、ナチに対する捉え方を変えた「アウシュヴィッツ裁判」に関しての映画。ひとりの行動が、周りを巻き込んで大きな結果に繋がっていく。その時代の当たり前や空気が、人を変化させるんだと痛感しますね。

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芝本祐介

3.0過去を暴くことに抵抗する者たち

2024年5月30日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

1958年西ドイツ。小学校のとある中年教師が
元ナチス親衛隊だったのでは告発される。元ナチス党員は全て公職追放のはずではないのかと、腕にナンバーが入墨された収容所にいたと思われるユダヤ人男性が検察局に訴え出るも、有耶無耶にされてしまう。そこに偶然居合わせて、疑問をもった若き検事が新聞記者に教えを請うのが発端

「アヴシュヴッツって戦時下のユダヤ人保護施設だろ?」と聞く検事に、取り合わない記者。戦後わずか12年で、真相が不明になってしまうことに驚きつつも、戦後ドイツにとっては口外したくない話題すぎて、普通の人は知らないままだったんだろうとも推測される

元ナチス党員でも、元党員ではなくても、過去を暴くことに抵抗する上司たち
今は人好きのする気の良いパン屋が、絶滅収容所の恐ろしい看守として、非道の限りを尽くしていたこと
そして「死の天使 医師ヨーゼフ・メンゲレ」のまともな感覚では考えつきもしない、幼い子供に対する数々の人体実験と、彼を守ろうとする一族たちの反発…

主人公は戦時下の記録を管理している米軍の施設を訪ねて、ひとつひとつの記録を洗い出し、時効にかからない犯罪を告発しようとする

主人公が若い青年で調査過程で知り合う女性との恋愛話も絡めているので、裁判に至るまでの歴史ものというよりは、かなりエンタメ性が強くて、その分鑑賞していて楽しかったです
メンゲレの下りは、冒頭に出たユダヤ人男性が台詞で語るエピソードですが、本当に吐き気がするほどの残酷さなので、そこだけ要注意

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オパーリンブルー

4.0【第二次世界大戦中に全体主義に覆われたドイツ。終戦後もアウシュビッツ収容所で働いていた戦犯は普通の顔をして生きていたが、或る検事が収容所の戦犯を執念で探す骨太な作品。】

2023年11月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

ー ドイツが自国を裁いたアウシュヴィッツ裁判までの真実を描いた作品。-

■ドイツ人自らナチスの犯罪を裁き、自国の歴史認識を変えた1963年の「アウシュビッツ裁判」までの道程を描く骨太ドラマ。

■1958年。経済復興の波に乗る西ドイツでは、大戦時に自国が犯した罪が忘れ去られつつあった。
 そんな中、元ナチス親衛隊員が教師をしていることを知った駆け出し検事ヨハンは、さまざまな圧力を受けながらも、生存者の証言などから収容所の実態を執念で調べ上げていく。

◆感想

・冒頭の、ドイツの若者達がアウシュビッツの存在すら知らなかった事に、戦慄を覚える。
ー その後もアウシュビッツの存在自体を否定する者(この辺りは「肯定と否定」で描かれている。)や、今やネオナチが勢力を伸ばしているドイツ。-

・そんな中、若いヨハン・ラドマン検事は、アウシュビッツの戦犯を調べ上げていくのである。
ー だが、彼の両親や恋人の父もナチス党員だったことが分かる。-

<一度は、挫折しかけるヨハン・ラドマン検事だが、検事総長の後押しもあり、「アウシュビッツ裁判」に臨むのである。
 ラスト、テロップにもあった通り、「アウシュビッツ裁判」によりドイツ人の過去に犯した歴史意識が明らかになった事は有名であるが、それを描いたこの作品の価値は高いのである。>

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NOBU

4.5ユダヤ人に対する偏見はどこから来たのか。

2022年9月24日
PCから投稿

元ナチスドイツ軍の兵士たちによる悍ましい犯罪の過去を法で裁く経験浅い若き検事。
内容が濃くかなり悶々と考えさせられた。
戦争犯罪というより人種差別。
ユダヤ人に対する偏見や嫌悪がどこから来たのか..、
ほんとうにわからない。

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miharyi

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