チャッピーのレビュー・感想・評価
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人間
この監督の作品は、いちいち俺を不快にさせる…。
それほどまでに、人の業とも言われるものを真正面から突きつけられるからだ。
どんなに、取り繕ってみても、お前もこんな感じだろ?と、暴かれていくような…。
今作では、成長のようなものが軸になるのかな。
置かれる環境に左右されて形成される人格や初等教育の重要性。
生まれてくる命には、罪はないこと。
また、そこに注がれる母性の愛。
弱者と対峙した時の凶暴性と残虐性。
家庭内暴力とかの比喩も含めてかな。
表だって、目立つのはそんなところだけど…。
なんか前情報で、日本様に編集し直したなんて、話もあったけど、やっぱり思うのは、何を見せないようにしたのかは知らんが、この作品を上映した時点で、なんの軽減策にもならんと思う。
そして、その予感は痛い程当たってた。
有識者とか常識だとか、うすら寒い理想を押し付ける人々とは、対極にある作品。
実はさ、チャッピーを介して、人々は同じ土俵に立っていて、そこには格差も区別も差別もないわけさ。
あまつさえ、お互いが相談してたり、助け合ったりしてるわけ。
分かり合えるんだよ、同じ人間なんだから。そこに、垣根は必要ないわけさ。
…なんて事も描かれてた、ように思う。
あまりにも納得がいかないので書いておくが…「脳波」
人間の脳波を読み取れるのはありだったとしても、その同じ機器でチャッピーの脳波が読み取れるのはいかがなもんか?
そもそも、お前、脳波なんか出さんだろ?
ちょっと都合良すぎる。
というか、理不尽極まりない。
あ、なんか、無性に腹立ってきた。
創造主の転送が失敗してたら、まだ落とし所もあったかも。
ニールプロムカンプ監督ファンなら是非!
第9地区と全く同じような構成で物語が始まります。
ファンなら思わずニヤリとするはずです。
AIの成長の仕方に関してネットなどをベースに知識を蓄えるような一般的な手法ではなく、普通の人が成長していく過程と同じように描いているところはとても新鮮で、ただそれだけに成長スピードには若干の違和感もあるのですが、細かい部分を緻密に描いたSFではないのでこれは納得できます。
やはり先を想像しながら見ていくわけですが、とにかく予想が全然当たらないw
とにかく予想を裏切る展開ばかりで飽きることなく楽しめます。
そして音楽!サイコーです!
かわいい
初めの入りから既に第9地区に似ていて、あえてこうなのかなと笑ってしまった。
物語の流れも若干似ているので油断していたら、最後でやられた。
第9地区では感情のやり場に困る落ちで、むしろそれが好みだったが、今回はそういうことか!と平手打ちされた気分になった。
大衆向け化されているところに、好感を持てる落ちだと私は思う。
他には、人物描写が第9地区よりも丁寧で尚且つ感情移入しやすくなっているように思えた。
それはチャッピーのおかげかもしれない。
とにかくチャッピーが愛らしく、そして純粋で、最後はかっこよかった。だからこそ他の登場人物が立ったのかもしれない。
監督自身ヨハネスブルク出身だからだろう、生々しい社会の描写、そしてそれに対しての監督の思想。
分かりやすく、受け止めやすい表現になっていて、嬉しかった。
これは是非、またゆっくり観たいと思う。
チャッピーが可愛すぎる。
機械だけど、本当の人間の子供に見えた。純粋すぎるが故に、周りに愛されたいと願い悪の道へ進んで行ってしまう、きっと人もそうなんだと、思った。度重なる辛いことや、周りによって人はいい方向へも悪い方向へもすすんでしまうんだなーと、とても考えさせられた。
ロボットになってしまった彼も、今後それが幸せなのかどうか考えさせられる。
ただ、ロボットのあの自然な人間らしい動きとか演出がすごいなーと、思った。
新しい形で、人間的なものを教えてくれた気がする。
面白かった。
難しいことはよくわからないんで抜きにして、純粋に楽しめました。
自分は「第9地区」の独特な世界観の大ファンだったので楽しみにしていました。
さすがにアレほどのインパクトは無いにせよ、人間とロボットが違和感なくそこに存在していて今回も冒頭から映画の世界に引き込まれてしまいました。
よくありがちな人工知能で学習させるのではなく感情も育てることが出来、そこに絡み合う [意識] 。
人間が何世紀も追い求めてきた不老不死の行く末が見えたような気がしました。
ギャングの世界に生きるチャッピーがお茶目で、そしてあまりにも純粋で、笑えました。
魂の価値が希薄となる恐るべき未来
『第9地区』『エリジウム』のニール・プロムカンプ監督最新作。
金ピカや真っ黄っ黄に塗ったマシンガンやら、『ロボコップ』の敵ロボをウルトラアップグレードしたような
最強兵器“ムース”やら、この監督の作品は相変わらず銃器や装備がいちいち凝っていて面白い。
砂埃で薄汚れたアフリカの土地を舞台に展開されるアクションも、泥臭くもスタイリッシュで見事だ。
クライマックスの対“ムース”戦なんて物凄い迫力! 空飛ぶ上にクラスター爆弾装備って……何でもアリかね君は。
もちろん主軸は、学習する人工知能チャッピーの成長。
チャッピーは子どものように好奇心旺盛な動きがユーモラスだし、人間の嘘や暴力を経て少しずつ変わっていく様子もリアル。
チャッピーと出会って母性愛に目覚めるヨーランディとの親子関係も泣けた。
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とまあ、ドラマ面とアクション面については今回簡単に述べるに留める。
書きたいのは本作が描きたかったと思われるテーマについて。
異質さゆえに理不尽な暴力を受けるチャッピーや“創造主”ディオンがチャッピーと同様マシン化される展開は
いやでも『第9地区』と類似した展開に見えるが、人種差別の醜さを痛烈に描いた『第9地区』に比べ、
本作が描くテーマはもっと多面的で、そして薄気味悪いものだと僕は感じる。
外観の異なるものを排除しようとする人間の愚かさ。
あるいは外観に囚われずに美を見出だす姿勢。
結果を顧みずに知的探求を最優先する科学者の業深さ。
己の正義を疑わない人間が圧倒的な力を得た時の暴力性。
軍需産業とテクノロジーの発展の相関。
高度化するテクノロジーにより管理される社会。
その管理社会が一個人の悪意のみで崩壊する脆弱さ。
そしてなによりも、魂の価値について。
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実話かどうかは知らないが、映画の終盤である有名な話を思い出した。
幼い息子が母親に電池を買いたいとねだる。
母親が電池を何に使うのかと息子に訊ねると、息子はこう答える。
「カブトムシが動かなくなったから電池を交換してあげるんだ」
……もちろん、玩具のカブトムシではない。
命との触れ合いが希薄になった現代を揶揄するような、ある種不気味な逸話。
持続不能・交換不能であるからこそ生命は尊い。
だが、この映画の終盤で描かれるのはそんな価値観の終焉だ。
魂を電気信号に変換しコピーできれば、そして“入れ物” とバッテリーさえあれば、
もはや明確な “死” など存在しない。永遠に生き永らえ続けるカブトムシの世界だ。
ヨーランディを葬るシーンのチャッピーを思い出す。
悲しみの無い埋葬。死への畏(おそ)れの消失。
ディオンも、ヨーランディも、そしてチャッピー自身も永遠の生を得た。
この手の物語のフォーマットに反して、チャッピーは遂に『死』を学ばなかったのだ。
死の恐怖も哀しみも痛みも知らない子どもが、一体どうやって生の尊厳を学べるというのか?
そして我々は果たして、量産できる魂に尊さを見出せるのか?
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さすがに2016年までに『意識のデータ化』という技術が完成するとは思えないが、リアリティ溢れる本作を観ると、
この物語は単なる寓話ではなく、来るべき未来なのかもしれないと感じる。
すべての人間が“持続可能”になる未来が、いずれ本当に訪れるかもしれないと感じる。
そして僕は、そんな未来が心の底から恐ろしい。
テクノロジーの進歩が人類にもたらす功罪の数々。
そのひたひたとした不穏な足音が聞き取れるような、恐るべきSF映画。
そしてそれらの要素をリアリスティックかつド迫力のアクションエンタメとしてまとめあげる監督の豪腕は、
やはり化け物じみていると僕は思う。
〈2015.05.24鑑賞〉
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余談:
シガニー・ウィーバーも出演している本作だが、プロムカンプ監督の次回作は『エイリアン』の続編になるらしい。
マジか。マジなのかオイ。
テクノロジー+人間というテーマを描き続けてきた彼はなるほど
『エイリアン』のR・スコット監督や『エイリアン2』のJ・キャメロン監督と相通じるものがある気がする。
これだけの大型企画が順調に制作されるかは不安だが、もし実現したらと思うと、もう今から興奮が止まらない。
チャッピーに萌える!
とにかくチャッピーが可愛い!
成長の過程では笑えたり、切なくて泣けたり、チャッピーの幸せを願って、ハラハラしながら見守る2時間だった。
いろいろとツッコミどころはあるが、余りある面白さ。
考えさせられる
この監督は社会問題を視聴者に投げかけるのが好きです。
第9地区のように、この映画にも考えさせられる場面がたくさんあります。
なので、ラストも視聴者に続きを考えさせるような、好き嫌いの別れる終わり方になってます。
ハッピーエンドが大好きで、スッキリ終わりたいという人には向いてないかもしれません。
テンション!
ストーリーは一旦置いといて、
美術的な事からいうと、
ヨーランディとニンジャの
ファッションや、
アジトのグラフティが、
エイティーズっぽくて、かわいいかった。
ヨーランドの前髪ぱっつんヘアーや、
黄色く塗られたライフル、
強盗する時に着るモトクロスの
プロテクターなんかが、
クレイジーで、かっこいい!
昔のバンドのジグジグスパトニック
とかの、サイバーパンクな世界観
なんだよね!
チャッピーの仕草やなんかが
違和感なくて、
モーションキャプチャで
動きをつけた、
CGなんだろうけど、
中に誰かが入っているんじゃ
ないかと思った。
ロボットがギャングの歩き方とか、
真似するのがウケましたね。
さて、ストーリーは、
アパルトヘイトや人種差別を
暗喩しているんじゃないかと思われます。
あと、「意識」というのが、
出てくるけど、これはとても
哲学的な問いですよね。
AIは人と同じように考えることができ、
そこから芽生えた「意識」というものの、
正体はなにか?
「意識」がロボットと
人間の違いなのか。
「意識」がヒトたらしめるのか?
ありがち
設定としてはありがちなだけに、どこかで想定外のことがないと退屈。
序盤はチンピラども総出演で絵面も汚く、悪だけど良いやつ的な設定が鼻につく。
チャッピーもそれに染まっていく過程が冗長で、笑いをとりたそうな場面も笑えない。
IS辺りでは子供たちがこんな感じで洗脳されていくのだろうと、不快になった。
この映画の中で悪として描かれている好戦的な元兵士は無論カスだが、
チンピラどもも50歩100歩、ラストで急に良い子ぶるのには鼻白む。
死にゆく主人公をドロイドに移すのはどこぞで見たような場面だが、
この流れの中では予想していなかった。
その後の「ママ」の展開も。
ということで、終わり方だけは○。
悲しい。。。
とにかく悲しくて、
それこそ涙が出るくらい、終始悲しかった。
まさか、チャッピーにあんなに感情移入するとは思わなかった。とても辛かった。
ツッコミどころはあるけど、しっかり映画の世界観に浸れた。120分を長く感じなかった。
嫌いじゃないし、観なきゃ良かったとは全く思わないけど、でも、もう一回観るのはちょっと辛いな。
いい人やってるヒュー・ジャックマンが観たくなった。
ハッピーなロボット物を観たくなった。
あっ、リアルスティールでも観ようかな。
あと、
テンション(笑)。
なぜそれをチョイスした?そしてなぜそこで?
無垢
出だしは警官ロボとムースの風貌でロボコップ!?って思いましたけど、そんな事はなかったですね。
チャッピーの無垢な姿が可愛らしくまた美しく見えました。
デブ・パテルをみるのは「エアベンダー」以来だったかな?
ヒュー・ジャックマンは私の中ではヒーローのイメージが強いので今回の役は新鮮でした。
ラストの展開は立て続けだったので、やり過ぎかなと思いましたがチャッピーの想い・行動・能力に胸打たれるシーンもあり良かったと思います。
あっという間の120分
終わってから自分がどれだけ映画に入り込んでいたかがわかった。
人間がどれだけ自分勝手な生き物かが浮き彫りにされている作品。
チャッピーの純粋で真っ直ぐな心に癒されるけど決してハッピーエンドではないね。
私なら死んだ後に意識をロボットに入れたりなんか絶対にしてほしくないなって思った。笑
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