バトル・オブ・ライジング

解説・あらすじ

ドイツの作家ハインリッヒ・フォン・クライストの小説「ミヒャエル・コールハース」を原作に、16世紀フランスに実在した人物ハンス・コールハースの激動の人生を、「偽りなき者」のマッツ・ミケルセン主演で実写映画化した歴史アクション。馬商人のコールハースは愛する妻子に囲まれて平穏な人生を歩んでいたが、横暴な領主に大事な馬を没収されてしまう。納得いかない彼は裁判所に訴え出るが、怒った領主の差金で妻を殺害されてしまう。復讐を決意した彼は、同じように領主に恨みを抱く仲間たちを集めて反乱を起こす。共演に「愛を読むひと」のデビッド・クロス、「ヒトラー 最期の12日間」のブルーノ・ガンツ、「愛について、ある土曜日の面会室」のデルフィーヌ・シュイヨー。

2013年製作/121分/ドイツ・フランス合作
原題または英題:Michael Kohlhaas

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

詳細情報を表示

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

  • 画像1

(C)TE - Rhone-Alpes Cinema - Herodiade - K'IEN Productions - LOOKS Filmproduktionen - Les Films d'Ici 2013

映画レビュー

3.5マッツ=コールハース、美し過ぎる

2025年2月19日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

単純

フランス語でがっかりした。原作から翻案した映画。クライストの『ミヒャエル・コールハース』はとても多く翻案・映画化されているようなので何語を話していてもそれは仕方ないと思った。ただ、かなり後の方でコールハースが若い牧師とドイツ語で話すのは唐突で背景がわからなかった。

翻案なのでカットや改変もあるし原作にないシーンもある。コールハースは信仰心篤く敬虔でルターに私淑していることは彼が聖書を読んでいる姿からもわかる。「ルターの介入」はあるが相手はルターでなく、神学者。二人で会話なり論争しながらも相手はルターではない。どんなにマッツの目が涙で一杯になってもオーラのない神学者の言葉は力不足だった。

コールハースが屋外で浴槽に浸かっているところに王妃が来て、浴槽から全裸のコールハースが出てくるのはマッツ・ファンのためのサービス?最後の最期、「覚悟はできた」と言ったコールハースの顔アップが続き斬首の用意がされる。シャツの首の布が裂かれ暗転して終わる。

フランスらしい穏やかな風景、コールハースの黒毛の馬はきれいに手入れされ栄養が行き届き美しい。神学者とコールハースの会話シーンは暗闇と蝋燭の明かりの中でレンブラントの絵画のようだった。理不尽に耐える姿が誰よりも似合うマッツを美しく見せる美術映画だった。

おまけ
「バトル・オブ・ライジング」というタイトルは一体どこから来るんだ?

コメントする (0件)
共感した! 1件)
talisman

4.0重い映画ではあるが

2024年1月21日
PCから投稿

気分的にはハッピーエンドを見たかったのだが、
1810年の小説『ミヒャエル・コールハース』を元にした作品であり、
小説自体が16世紀に実在したザクセンの体制反逆者の事を書いているよう
なので、全体的に理不尽で暗鬱とした雰囲気であるのはしょうがない。

それにしても本作品は非常に丁寧に、時代背景に実に忠実に作られていて
制作側のこだわりと誠実さが窺える。
N○Kの時代劇などはすぐに 現代風にアレンジして、髷をオールバック風
に改変したり、庶民にまで履物を履かせたりしているが、この映画では
ハエは飛び回るし、馬小屋は汚いし、服は汚れ、裸足で歩き回っている。
これが当時の暮らしなんだろうと、感じさせる。

正義を貫き、自身をも法に従って裁かれたという結末なんだが、
反乱者の末路としてあり得べき幕引きとして、体制側そして協会への配慮が
あったのではと思えてならない。にしても男爵への因果応報として極刑と
ならないのは極めて消化不良。旧約聖書も目には目をとあったはずなんだけど…。

さて映画はセリフが極端に少なく、説明的な描写も少ない。
なによりシーンのつなぎ方が唐突なために、展開に追いつき辛い場面が
何度となくあった。
カットする際に切り過ぎたせいで 分かり難くはなっているが、骨太の
いい映画だと思う。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
ビン棒

3.5荘厳な雰囲気の歴史ドラマ

2023年12月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

荘厳な雰囲気の歴史ドラマとゆう感じ。
冒頭の馬商人としての生活が映ってる部分が美しい。
英雄歴史ものにしては、静かな印象を感じ映画だった。

はじめは自分のプライドを曲げることができない故に
家族が犠牲になっていくのでこうゆう男の英雄譚かーキツいなと思っていたが、
物語の主軸が戦いではなく、自分のプライド故に抜いた刃をどうすればいいか次第に分からなくなる英雄の話なので、思ったより深みのある話になっていたのが面白かったが、映画全体的に首尾の良さがもう少しあればよかったな。
中世の世界で生きるマッツ・ミケルセンがめちゃくちゃ美しいので、彼の存在が映画自体を支えている感じ。
キャストも豪華だけど、もう少しエンタメ寄りか作家性の強いルックどちらかに振っていたらもっと良い映画になるのにと思う。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
madu

3.5景色は綺麗がこんな世界に住みたくない

2022年2月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

実在の人物と言うこともあってか物語が淡々と進んでいく。
16世紀では人の命が今以上に軽く扱われているし、むごいというのがわかるが見る方はつらいものがある。
理不尽だから反乱を起こす。
そこに神父(キリスト教の教え)が立ちはだかる。
結果、キリスト教が勝つも最期は理不尽に負ける。

女王陛下は何者?
腹立たしさだけが残る。
「ブスのおばはんと言ってやりたい。」
これで私のいのちも終わりかも。

娘のリスベットがかわいかったのが印象に残る。
大きくなって女王陛下に復讐する続編が見たいと強く思う。
後味の悪い映画だ。くそーっ

コメントする (0件)
共感した! 0件)
♪エルトン シン