母と暮せばのレビュー・感想・評価
全176件中、21~40件目を表示
「父と暮せば」は名作なのに…
初めにお断りしますが、
山田洋次は私の大好きな映画監督の一人です。
「男はつらいよ」シリーズはもとより、
特に「息子」「たそがれ清兵衛」「故郷」
は素晴らしい作品だった。
しかし、この作品の出来は?
共に井上ひさしの原案で登場人物が、
「父と暮せば」の
死者と生者、親と子、男と女、
それぞれのひっくり返しだが、
そこで同じテーマを扱おうとするのは無理が
あるのでは?
「父と暮せば」では
反戦テーマと
戦争に苛まれた娘の再生物語が
上手い絡み合いとなって傑作となっているが
「母と暮らせば」では
人物をひっくり返した結果、
再生物語の部分が主役の親子間では
意味を持たなくなってしまった。
母は一時的な混乱はあるものの
初めから息子の許嫁の結婚を望むことの
出来る等
なにかと完成された人間像だし、
息子は既に亡霊なのだから人間として
今更再生しても、という存在。
結局、早く母を連れてあの世に行くしか
なくなってしまう。
生き残る方が若年であることが
重要な要素ではないのか。
そうでないと子を亡くした親が
単に子を忍ぶお涙頂戴物語に
なってしまう。
黒木和雄監督は原案のその辺りの
無理栗感が解っているから
「母と暮らせば」の方は映画化しなかった
のでは?
しかし、山田洋次は何故?
(井上ひさしの発想では「父と…」と
「母と…」の人物入替案は初めから
セットであったものなのか
(では沖縄編では?)、
又は「父と…」が先にあって、
後でちょっとした発想の元で追加的に
「母と…」が生まれたものなのか、
御存知の方がいらっしゃいましたら
是非教えて下さい)
亡き息子の許嫁が結局は別の男性と結ばれ、
それを納得する親の話は珍しくも無い。
反戦の意図は解るが、
その他の要素はあまりにもまとまりに
欠ける。
映画の出だしは素晴らしいものがあり、
白黒画面の間は期待一杯で観入った。
しかし、カラー画面になっていきなり
ボルテージが下がった。
特に二宮が出てる画面は頂けない。
彼が出ている場面のなんと臨場感の無い、
間の抜けた雰囲気はなんだろう。
まるでプロの中にアマチュアが一人いる
ような感じだ。
私の映画鑑賞の最大の参考手引書は
キネマ旬報のベスト・テンの発表だが、
彼のキネマ旬報の主演男優賞は
青天の霹靂だし、
各映画祭での受賞も信じられない。
専門家は彼の何を評価しているのだろうか?
また浅野忠信の登場は「父と暮せば」への
オマージュを通り越して、
パロディか悪ふざけとしか思えない。
それらに加えて
母が亡くなって、息子と共に自分の葬儀を
見てから一緒に天国へ向かうラストシーン、
何か三流映画でも観せられているようで
悲しい気分になったのは
自分だけだろうか。
私には、山田洋次監督の
終焉を告げるような作品としか、
思えなかった。
もう息子には会えないと、思っていました。
2020年8月2日
映画 #母と暮せば (2015年)鑑賞
#黒木和雄 監督、#原田芳雄、#宮沢りえ 主演の #父と暮せば と対になった作品
#浅野忠信 は両方に出てる
ラストにコーラスを入れるのは #吉永小百合 さんの最近のブームなのかな?
最後の時間を子供と過ごせてよかったという感じなのかな?
原爆。
息子を原爆で一瞬にして失った。亡くなった息子を受け入れられない母、吉永さゆり。息子に二宮和也。
吉永さゆりがひとり寂しさのなかで息子が帰って来たと妄想し息子二宮と話している。
吉永さゆりが楽しそうに話す。息子二宮も母と楽しそうに話している。
ふっと。寂しくなった時に現れる。
もし。愛する人を失くしたとき誰でもあると思います。亡霊をみなくてもどこかで会話、もしくは独り言を言っていることが。
吉永さゆりと黒木華(二宮の恋人)のさりげない会話と自然な演技がよかった。
二宮のちょっと過剰な演技が気になりました。
映画を観てから時間が経っているので記憶がとんでいておぼろげです。
淡々か漫然か
昔を思い出す母と子の愛情物語以上、被爆地の遺族の物語として絡めたい意図なら中途半端。母子の会話以外の情報が少なすぎて、映画に起伏も展開もなく終わってしまった感じ。
投下直後のはっとする映像以外は、苦労したはずの母も婚約者もあえてか触れないので、被爆後の凄惨さとか混乱とか伝わらない。かなり暗くならないと電燈をつけないところは、時代背景を感じさせるリアルさがあったけど。
徹底した平和教育を受けた60歳以上の世代か、長崎・広島に関係ある人じゃないと、単なる亡霊ものにしか見えないかも。
さて、何を感じれば良いのか、戸惑いを覚えるのです
普通に考えると、吉永小百合が妄想していると、それが自然なんですが。
二宮の演技がわざとらしくて、どうかな、そう思って。
ただ、原爆が、ユダヤ虐殺以上に非道だと、ただ、それだけは再確認した、のです。
子役の本田だけ、演技を評価します。
こういうテイストは、数分なら、良いのですが、延々観るものではないですね。
舞台の二人芝居のよう
映画なのに舞台の二人芝居のようでした。
斬新で驚きました!
戦争映画で戦後の日常を取り上げたものは貴重。
数日前、阪神大震災の被災者のその後を取り上げたドキュメンタリーを観て、戦後も震災後も残された人々の生活は似ているなと思いました。
戦争をテーマにしているのに、亡き息子が幽霊となって現れるというリアルとファンタジーの組み合わせの設定に仰天。
原爆の悲惨さを丁寧に扱いながらも、口から産まれたようなおしゃべり息子のおかげで楽しさもたくさんありました。
浩二の婚約者の町子のあっさり具合には涙…ちょっと早くない?
まだ、黒田と町子の二人の関係性が見れたらよかったけど。
でも、町子と浩二の母の関係は素敵でした。
本当に浩二が生きていたら、素敵な夫婦になってただろうに。
賛否が分かれるラスト!私は否の方です…。
なんで、いきなり?オカルトぽくて変過ぎると思いました。
浩二が母を躊躇なく死後の世界に連れて行ってしまうのも戸惑ってしまって。
母としてはその方が幸せかもしれないけど、浩二もそう思ってるようで恐怖に感じました。
最後だけ急ハンドルで方向転換!と感じたので-☆にしました。
【戦後70年の節目に山田洋次監督が世に送り出した静やかだが、強烈な反戦映画】
長男を戦争で亡くし、次男浩二(二宮和也)は長崎のを原爆で行方不明になる。
福原信子(吉永小百合)は次男の生存を頑なに信じ、浩二の恋仲だった町子(黒木華)と静かな交流をしながら、日々過ごしている。
そこに現れた長崎医科大生の姿のままの”浩二”との穏やかな遣り取りと信子を気に掛ける”上海のおじさん”(加藤健一)を始めとする人々の姿。
自分だけ生き残った事に負い目を感じ、自らの幸せを拒む町子の言動・・。
<穏やかな場面を描きつつ、山田洋次監督の強烈な反戦の想いが伝わる良作。>
<2015年12月17日 劇場にて鑑賞>
小説家・劇作家の井上ひさしが、広島を舞台にした自身の戯曲「父と暮せ...
小説家・劇作家の井上ひさしが、広島を舞台にした自身の戯曲「父と暮せば」と対になる作品として実現を願いながらもかなわなかった物語を、山田洋次監督が映画化。
久しぶりの山田洋次監督作品。所々に反戦の意図、監督と小百合様の拘り...
久しぶりの山田洋次監督作品。所々に反戦の意図、監督と小百合様の拘りを感じる。
そしてある意味本作の主人公、二宮ゴースト。こいつが女々しすぎて笑える。おまけにこのゴースト、恋人ではなく母の元へ現れるという、とんだマザコン。その後の話はまあ既定路線。
そんなこんなでエンディング、マザコンはマザ婚へと昇華を果たす。このマザ婚シーンと謎の大合唱、そのキミ悪さは必見です(笑)
ワンパターンな教材映画
奥底に秘めた怒りを、甘い砂糖菓子でコーティングしたような映画。
広島の原爆を題材にした戯曲『父と暮らせば』を書かれた井上ひさし氏に捧げた作品。松竹120周年記念映画。
だからかな?
USAでの賞を意識しているのか?
『硫黄島からの手紙』で好評だった二宮氏。
ベルリン国際映画祭銀熊賞の黒木さん。
USAでも活躍している浅野氏を端役(『父と暮らせば』と対になる役)ながらも起用。
そしてキリシタンの人々・西洋的な文化。
舞台を意識した?というような脚本、演出。舞台で上演されている様子を想像しちゃう(劇脚本としては高校生作品のよう)。
原爆投下3年後の世。
思いもかけない形で逝かされてしまった者、
残された者の想いが綴られていく。
原爆投下のシーン、長男戦死のシーンは見事。怖かった。
さりげなく画面に登場する負傷者も、生活の一場面に溶け込んで、だからこそ、印象的。
さすが、山田監督と唸ってしまう。
反面、橋爪氏という芸達者を起用しているのに、その最期は台詞で語られる。 原爆症で亡くなられた方についても。
舞台でなら致し方ないのだろうが、せっかく映画なのに、と歯がゆい。(母の日々を丁寧に追っていくだけでも表現できたと思うのだが、それをせずに終盤急展開)
映画版『父と暮らせば』に比べると、目の前で展開される話の迫力はない。どこかで聞いたようなエピソード。それをとっぷり見せてくる演技・演出でもない。戦争のむごたらしい場面を入れろと言っているのではない。
人間の業が美化されているように、私には感じられた。それって…。
人の死の美化。それって、戦前の戦争高揚映画や、国民学校にのっていた『皇軍ラッパ』と同じ発想…。なんだそれ。
それでも、終盤は静かに涙が流れ…と感動で終わるのかと思えば、あのラスト。
頂いたチラシには「監督初のファンタジー」とな。だとしたら、ファンタジーをなめていないか。
これだけの大監督でいらっしゃるのにも関わらず、挑戦する気持ちにはひれ伏しますが、
これだけの良い題材、良い役者を揃えたのだから、普通に撮っていただきたかったです。
(この監督の過去の作品には名作が数々あるけれど、最近迷走気味?)
(原爆・戦争反対を考えさせてくれる映画ならほかにもっといいのあるよ。皆さん、もっとたくさん映画を観ましょう)
共謀罪が成立しちゃった
井上ひさし原作の映画『父と暮らせば』へのアンサー映画という作品。この作品でも母伸子(吉永)が「私だけ生き残って申し訳ない」といった台詞がオマージュを表している。また、原爆を扱った作品にしては珍しく投下直後のキノコ雲の映像がないのだが、長崎医科大学で瞬時に命を失ったシーンでインクの瓶が溶ける映像が印象に残る。
ストーリーとしては、恋人を失った町子が他の人との結婚なんて考えられず、ずっと伸子の家に通っているが、やがて亡き恋人への思いを断ち切るまで。未亡人となった伸子に対しても、闇市で色んな食糧を仕入れてくる上海のおじさん(加藤健一)が求婚をするという筋もある。
伸子、浩二とも抑えた演技のため、終盤の盛り上がりも欠けてる気がするけど、ちょっとしたエピソードに泣けてくる。厚生省復員局へ父の消息を訊ねる小学生の女の子(本田望結)の存在だ。まさしく天才子役。お姉さんがフィギュアスケートで活躍していることもうれしいことだが、彼女は女優として頑張ってもらいたいものだ・・・
2017年現在、共謀罪が閣議決定された。戦時中には治安維持法という悪法があったわけだが、憲兵にスパイ容疑をかけられた浩二のエピソードも山田洋次らしい。治安維持法に関しては『母べえ』の方が強烈!
いわんとしとる事はわかるが…
宗教を絡める必要はなかったと思う。
宗教との絡め方が雑で、異物にしか感じられませんでした。
戦争物で宗教を絡めるのであればしっかり必然性を持たせるべき、でなければ排除。
このくらいの割り切りは必要だと思います。
宗教が原因で戦争をも起こるのですから。
まぁ、自分は無宗論者だからかなぁ。特にそう感じました。
それが感情移入の幅を狭くさせているようで、自分はハマれませんでした。
もったいない。
本田望結と山田美紅葉が素晴らしかった。
母と暮らせば
二宮和也さんの息子役とと吉永小百合さんの母親役が素晴らしいです。本当の親子みたいです。
二宮さんは黒木華さんと恋人の役
二宮和也さんが作品の時代にあった学生っぽい感じで山田監督ナイスキャスティング‼︎
二宮和也さんの制服姿似合いすぎ‼︎
ラスト感動します。
二宮和也さんが方言指導の先生がよむテープを聞いて音でだけで全てのセリフを覚えたらしいです。一度も台本開いてないらしいです。
二宮和也さんが初日本アカデミー賞最優秀主演男優賞授賞した作品
ストーリーが甘い
原爆で亡くなり、遺された遺族の感情の変化は、よく現されてるとは思いますが、ストーリーの展開が甘過ぎて、意図することが分かりづらい。
キャストも特に問題ないのですが。。。
最後の終わりも、映画の割には味気ない。
繋がりが感じられないかなぁと感じました。
あと、時々不気味な印象でした。
期待しすぎた感
吉永小百合さんの演技は本当にすばらしく、涙が出そうになる部分も何回かあったのですが、いかんせんテンポが悪くて入り込めませんでした。導入はすごく面白いですし、話としてはとてもいいと思ったのですが…。
特に??となったのは最後の場面。何回か匂わせはあったけれども、謎の光が出てきていつの間にか亡くなってしまったことがわかる。元々死者が目に見える形で出てくる話ですからファンタジーではあるけれど、最後のシーンは現実味がなさすぎて涙が引っ込んでしまいました。音楽も坂本龍一さんでこれは泣けそうだな〜と思っていたのですが、少し残念でした。😓
ファンタジーが向け入れることができなかった。 物語はあまり起伏がな...
ファンタジーが向け入れることができなかった。
物語はあまり起伏がなく退屈。タイトルから母親と息子のいい話を期待していたが、感情移入することなく終了。
エンドロールが死の世界を描いているのか不明だが、気持ち悪かった
はい、つまらないです。 ビックリするくらい長く感じます。 母親が亡...
はい、つまらないです。
ビックリするくらい長く感じます。
母親が亡くなるシーンまで欠伸連発。
しかも吉永小百合さんと二宮君では親子じゃなくて孫と祖母に見えます。
二宮君が童顔だからなおさら。
そして、こんな演技で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞したなんて信じられません。
大きな話題にもならないのは「どうせ事務所の力でしょ?」と皆が思っているから。
正直、二宮君じゃなくても誰でも演じられるような役だと思いました。
同じ年にオスカーを受賞したデカプリオのスピーチに比べると二宮君は恥ずかしいくらい中身無かったし…
事務所の力で受賞出来ましたって言ってるような内容だったしね。
同じ事務所から出さなきゃいけないなら「ヒメアノ〜ル」の森田剛君に日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞させてあげたかった。
DVDを借りて観ましたが時間の無駄でした。
以上。
全176件中、21~40件目を表示