母と暮せばのレビュー・感想・評価
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イエスの奇跡
たまたま録画られていたこの映画
そしてたまたま今日は何も用事がなかったので見始めたらなんと長崎のこの日からの話だったのですね
あまりの偶然に驚きましたよ
こんな風に亡くなった人と暮らせたならどんなに幸せかわかりませんね
やはりこの時期になると「戦争」がテーマのものが映画やドラマなどで増えてきますね
人は人を愛し慈しみ幸せになってほしいと願うもの
よほどの出来た人でもなければ羨ましがったり妬んだりしてしまいがちですよ
そんな事思っちゃいけない事は誰だって分かる、分かるけど考えてしまう、そしてまた苦しくなってしまう
そんな思いをした方がどれだけ沢山いたのでしょうかね
この作品は深いメッセージとは裏腹にとてもテンポ良く楽しくお話が進むのが良かったです
息子は明るくとてもよく話 母は嬉しそうに二人の時間を楽しむ
冒頭に出てくるシーンの続きを見ているようです
是非時間を作って長崎という土地へ行ってみたいものです。
あのお墓のある場所から長崎の街を眺めてみたい
「父と暮せば」は名作なのに…
初めにお断りしますが、
山田洋次は私の大好きな映画監督の一人です。
「男はつらいよ」シリーズはもとより、
特に「息子」「たそがれ清兵衛」「故郷」
は素晴らしい作品だった。
しかし、この作品の出来は?
共に井上ひさしの原案で登場人物が、
「父と暮せば」の
死者と生者、親と子、男と女、
それぞれのひっくり返しだが、
そこで同じテーマを扱おうとするのは無理が
あるのでは?
「父と暮せば」では
反戦テーマと
戦争に苛まれた娘の再生物語が
上手い絡み合いとなって傑作となっているが
「母と暮らせば」では
人物をひっくり返した結果、
再生物語の部分が主役の親子間では
意味を持たなくなってしまった。
母は一時的な混乱はあるものの
初めから息子の許嫁の結婚を望むことの
出来る等
なにかと完成された人間像だし、
息子は既に亡霊なのだから人間として
今更再生しても、という存在。
結局、早く母を連れてあの世に行くしか
なくなってしまう。
生き残る方が若年であることが
重要な要素ではないのか。
そうでないと子を亡くした親が
単に子を忍ぶお涙頂戴物語に
なってしまう。
黒木和雄監督は原案のその辺りの
無理栗感が解っているから
「母と暮らせば」の方は映画化しなかった
のでは?
しかし、山田洋次は何故?
(井上ひさしの発想では「父と…」と
「母と…」の人物入替案は初めから
セットであったものなのか
(では沖縄編では?)、
又は「父と…」が先にあって、
後でちょっとした発想の元で追加的に
「母と…」が生まれたものなのか、
御存知の方がいらっしゃいましたら
是非教えて下さい)
亡き息子の許嫁が結局は別の男性と結ばれ、
それを納得する親の話は珍しくも無い。
反戦の意図は解るが、
その他の要素はあまりにもまとまりに
欠ける。
映画の出だしは素晴らしいものがあり、
白黒画面の間は期待一杯で観入った。
しかし、カラー画面になっていきなり
ボルテージが下がった。
特に二宮が出てる画面は頂けない。
彼が出ている場面のなんと臨場感の無い、
間の抜けた雰囲気はなんだろう。
まるでプロの中にアマチュアが一人いる
ような感じだ。
私の映画鑑賞の最大の参考手引書は
キネマ旬報のベスト・テンの発表だが、
彼のキネマ旬報の主演男優賞は
青天の霹靂だし、
各映画祭での受賞も信じられない。
専門家は彼の何を評価しているのだろうか?
また浅野忠信の登場は「父と暮せば」への
オマージュを通り越して、
パロディか悪ふざけとしか思えない。
それらに加えて
母が亡くなって、息子と共に自分の葬儀を
見てから一緒に天国へ向かうラストシーン、
何か三流映画でも観せられているようで
悲しい気分になったのは
自分だけだろうか。
私には、山田洋次監督の
終焉を告げるような作品としか、
思えなかった。
もう息子には会えないと、思っていました。
原爆。
淡々か漫然か
さて、何を感じれば良いのか、戸惑いを覚えるのです
舞台の二人芝居のよう
映画なのに舞台の二人芝居のようでした。
斬新で驚きました!
戦争映画で戦後の日常を取り上げたものは貴重。
数日前、阪神大震災の被災者のその後を取り上げたドキュメンタリーを観て、戦後も震災後も残された人々の生活は似ているなと思いました。
戦争をテーマにしているのに、亡き息子が幽霊となって現れるというリアルとファンタジーの組み合わせの設定に仰天。
原爆の悲惨さを丁寧に扱いながらも、口から産まれたようなおしゃべり息子のおかげで楽しさもたくさんありました。
浩二の婚約者の町子のあっさり具合には涙…ちょっと早くない?
まだ、黒田と町子の二人の関係性が見れたらよかったけど。
でも、町子と浩二の母の関係は素敵でした。
本当に浩二が生きていたら、素敵な夫婦になってただろうに。
賛否が分かれるラスト!私は否の方です…。
なんで、いきなり?オカルトぽくて変過ぎると思いました。
浩二が母を躊躇なく死後の世界に連れて行ってしまうのも戸惑ってしまって。
母としてはその方が幸せかもしれないけど、浩二もそう思ってるようで恐怖に感じました。
最後だけ急ハンドルで方向転換!と感じたので-☆にしました。
【戦後70年の節目に山田洋次監督が世に送り出した静やかだが、強烈な反戦映画】
久しぶりの山田洋次監督作品。所々に反戦の意図、監督と小百合様の拘り...
ワンパターンな教材映画
奥底に秘めた怒りを、甘い砂糖菓子でコーティングしたような映画。
広島の原爆を題材にした戯曲『父と暮らせば』を書かれた井上ひさし氏に捧げた作品。松竹120周年記念映画。
だからかな?
USAでの賞を意識しているのか?
『硫黄島からの手紙』で好評だった二宮氏。
ベルリン国際映画祭銀熊賞の黒木さん。
USAでも活躍している浅野氏を端役(『父と暮らせば』と対になる役)ながらも起用。
そしてキリシタンの人々・西洋的な文化。
舞台を意識した?というような脚本、演出。舞台で上演されている様子を想像しちゃう(劇脚本としては高校生作品のよう)。
原爆投下3年後の世。
思いもかけない形で逝かされてしまった者、
残された者の想いが綴られていく。
原爆投下のシーン、長男戦死のシーンは見事。怖かった。
さりげなく画面に登場する負傷者も、生活の一場面に溶け込んで、だからこそ、印象的。
さすが、山田監督と唸ってしまう。
反面、橋爪氏という芸達者を起用しているのに、その最期は台詞で語られる。 原爆症で亡くなられた方についても。
舞台でなら致し方ないのだろうが、せっかく映画なのに、と歯がゆい。(母の日々を丁寧に追っていくだけでも表現できたと思うのだが、それをせずに終盤急展開)
映画版『父と暮らせば』に比べると、目の前で展開される話の迫力はない。どこかで聞いたようなエピソード。それをとっぷり見せてくる演技・演出でもない。戦争のむごたらしい場面を入れろと言っているのではない。
人間の業が美化されているように、私には感じられた。それって…。
人の死の美化。それって、戦前の戦争高揚映画や、国民学校にのっていた『皇軍ラッパ』と同じ発想…。なんだそれ。
それでも、終盤は静かに涙が流れ…と感動で終わるのかと思えば、あのラスト。
頂いたチラシには「監督初のファンタジー」とな。だとしたら、ファンタジーをなめていないか。
これだけの大監督でいらっしゃるのにも関わらず、挑戦する気持ちにはひれ伏しますが、
これだけの良い題材、良い役者を揃えたのだから、普通に撮っていただきたかったです。
(この監督の過去の作品には名作が数々あるけれど、最近迷走気味?)
(原爆・戦争反対を考えさせてくれる映画ならほかにもっといいのあるよ。皆さん、もっとたくさん映画を観ましょう)
共謀罪が成立しちゃった
井上ひさし原作の映画『父と暮らせば』へのアンサー映画という作品。この作品でも母伸子(吉永)が「私だけ生き残って申し訳ない」といった台詞がオマージュを表している。また、原爆を扱った作品にしては珍しく投下直後のキノコ雲の映像がないのだが、長崎医科大学で瞬時に命を失ったシーンでインクの瓶が溶ける映像が印象に残る。
ストーリーとしては、恋人を失った町子が他の人との結婚なんて考えられず、ずっと伸子の家に通っているが、やがて亡き恋人への思いを断ち切るまで。未亡人となった伸子に対しても、闇市で色んな食糧を仕入れてくる上海のおじさん(加藤健一)が求婚をするという筋もある。
伸子、浩二とも抑えた演技のため、終盤の盛り上がりも欠けてる気がするけど、ちょっとしたエピソードに泣けてくる。厚生省復員局へ父の消息を訊ねる小学生の女の子(本田望結)の存在だ。まさしく天才子役。お姉さんがフィギュアスケートで活躍していることもうれしいことだが、彼女は女優として頑張ってもらいたいものだ・・・
2017年現在、共謀罪が閣議決定された。戦時中には治安維持法という悪法があったわけだが、憲兵にスパイ容疑をかけられた浩二のエピソードも山田洋次らしい。治安維持法に関しては『母べえ』の方が強烈!
いわんとしとる事はわかるが…
母と暮らせば
ストーリーが甘い
期待しすぎた感
吉永小百合さんの演技は本当にすばらしく、涙が出そうになる部分も何回かあったのですが、いかんせんテンポが悪くて入り込めませんでした。導入はすごく面白いですし、話としてはとてもいいと思ったのですが…。
特に??となったのは最後の場面。何回か匂わせはあったけれども、謎の光が出てきていつの間にか亡くなってしまったことがわかる。元々死者が目に見える形で出てくる話ですからファンタジーではあるけれど、最後のシーンは現実味がなさすぎて涙が引っ込んでしまいました。音楽も坂本龍一さんでこれは泣けそうだな〜と思っていたのですが、少し残念でした。😓
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