シン・ゴジラのレビュー・感想・評価
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庵野氏にもゴジラにも思い入れのない映画バカのおっさんは「シン・ゴジラ」をこう見た。
東宝の12年ぶりのゴジラ映画を「エヴァンゲリオン」の庵野監督で、という話題作。
ただしその発表からずいぶん経つこと、昨年の、不評の実写版「進撃の巨人」の樋口監督が絡むということ、公開前の予告のチャチさやそこで行われている雰囲気から、何となく「うそ予告」な空気も感じつつも。
公開初日のレイトショーは超満員。男女比は9:1といった「特撮ファン」「庵野ファン」といったところか。
「シン・ゴジラ」
劇場では「スター・ウォーズ フォースの覚醒」以上のお祭り感があり、ここのレビューも気合の入ったものも多い。
だが、映画自体は、なにも「難しくない」映画。
本作、庵野監督自身の、その人脈、東宝の力によって、「都心の災害対策シミュレーション」および「『日本』への希望」のいうシンプルなテーマの中に、「アニメオタ」「軍事オタ」「特撮オタ」「政治オタ」が集結し、各分野こだわりぬいた作品となった。
ただし、そのアニメ的な「カット割り、カメラワーク、セリフの応酬」のこだわりが特に映画に深みを与えているわけでもなく、それが「らしさ」と言えばそうだし、画面的な賑やかもあるにはあるが、、普通の映画ファンにはこの程度のストーリーにわざわざ「めんどくさい装飾をどっぷり添加しているだけ」に見え、ただ無用に疲れる映画でもあることは確かだ。
なので、そこはやはり「庵野氏の映画」として、深く考える必要はなく、「やっぱりそういう画になるんだね」という程度に軽く付き合うのがいい。
出演陣については、石原さとみの起用の失敗は言うまでもなく、いくらエヴァの登場人物的なサービスとしても、「キャバ嬢」メイクでの登場はいただけない。なにより年齢が若すぎ。
豪華なゲストスター総出で、「探せ」的な楽しさもあるが、豪華さを持たせるなら、海外の要人、例えば米大統領や仏首相に海外の超有名人一人を引っ張ってくるぐらいの気概は欲しい気もした。「立ち上げれ、日本」とでも言うのなら、超有名外国人俳優を呼んで、その人物を唸らせることが、作品の豪華さ、真剣度を上げることにもなろう。
そう、石原さとみの役を、ハリウッド女優にさせるのが良かったかもしれない。
だが「核の使用を絶対に否定し、日本の力だけで立ち上がる」、あるいは「ハリウッド製ゴジラ」に対抗してやる、という思いから、という意味では、そのへんは「国産」にこだわったのかもしれない。
CGの出来については、特に気にもならず、むしろ「特撮」感が出るようになっているのは良いところ。
ほかに本作の欠点として、ロケーション撮影の、臨場感、緊張感のなさがあげられるが、それ含めての「レトロ感」「特撮感」であるならば、まあ、そこもむしろ楽しむべきなのかもしれない。
ゴジラについては、「無機質感」があるのがよい。
退治方法にカタルシスがないという意見もあるが、「災害対策」にカタルシスは必要ない、ということでその点は問題ない。
追記
役者陣でも、柄本氏、余氏、國村氏が楽しいが、ラーメン伸びたことに嘆く平泉氏が特に素晴らしい。
日本人の精神性を見事に活写
高密度の情報量と、311後の日本社会への目配せも見事だが、個人的な本作の最大の注目点は、日本人の長所と短所が表裏一体である点を的確に捉えたところだ。
前半、一人の人間の避難遅れを発見したためにゴジラへの攻撃を決定できず、ズルズルと被害が拡大してしまう点は、普段から問題だと叫ばれる、大事なところで決められない日本人のメンタリティの弱点だ。だが、危機が拡大するにつれ、残った人間たちは何も言わずとも黙々と己の仕事をこなし続け、気がついたら一丸となっている。日本人は何も変わっていないが、未曾有の危機を前に突然目を覚ましたかのように結束し、高パフォーマンスを発揮し始める。
危機にも自分の仕事に没頭する様はサラリーマン根性のようでもあるが、最終的にゴジラを倒すのは、特別な平気ではなくその愚直な奉仕精神だった。
日本人以外には説明のしづらい魅力だが、ここまで的確に日本人の不思議な精神性を描いた作品は少ない。非常に貴重な傑作となった。
個人の感想を超える圧倒的な密度の塊。
『シン・ゴジラ』のスタッフルームには、庵野総監督からの参考作品として『日本のいちばん長い日』『激動の昭和史 沖縄決戦』『ブルークリスマス』と3本の岡本喜八作品と、シドニー・ルメット監督『未知への飛行』のDVDが置いてあったらしい。
『シン・ゴジラ』における引用については喜八作品のスタイルの踏襲や『未知への飛行』の政治会話劇に留まらず、正直追い切れないくらいの要素があるわけだが、引用をただのオマージュでなく、ちゃんと表現の手段にしていて、作品単体として輝くように作られているのはタランティーノにも似ているかも知れない。
また現実の世界の綿密な取材などディテールが濃密な一方で、「在来線爆弾」のような面白い跳ねたアイデアがフィクションとしての強度を確保する。
目に見える圧倒的な情報量以上の氷山の本体の存在が感じられる本作は、娯楽映画の水準を押し上げるみごとな仕事ではないだろうか。
私にはわからない
リアルを追求した作品のようだがうーん。
ゴジラは上陸できないと言う専門家達の意見に反対する主人公。そして主人公の思った通りゴジラは上陸を果たす。この流れが空想科学読本へのストレートなイヤミにしか見えず呆れてしまった。
実社会への批判のつもりでか何度も叫ばれる「この国は!」にウンザリする。君の望む動きができるのは独裁国家だけだ。しかも官僚である主人公が言うのだからもうどうしようもない。
その他の登場人物達もボソボソしゃべりやら不自然なセリフやらで好印象を抱けない。
そして最悪なのはゴジラ。マッドサイエンティストが作った生物兵器であり威厳はない。バイオハザード2のG生物と何が違うのか。倒し方も偶然都合のいい所で休んでいた所に冷却材を注入と言うゴジラが移動しないことを前提としたリアル感のない作戦。
政治的駆け引きはえらく単純だし培養できる細胞を資源とするのは無理だし事故ったら世界ほろびるだろ。ゴジラ細胞については過去作品のゴジラ対ビオランテの方が上手くやっている。
ゴジラ映画の中でも明らかに異端で出来が良いわけでもないこの作品を最高のゴジラ映画とする人の感性は私にはさっぱりわからなかった。
こんなゴジラ映画あったのか
何度も観返してしまう本作品。
ゴジラをこんな風に捉えて日本を表現するとは。。。。
説明チックなセリフが多いが、それが逆に心地よく、登場人物のキャラも濃い。
最後の最後、1秒ワンシーンは皮肉的でとてもよかった。
マイナスゴジラ
と比べても リアルシュミレーションでこういう災害が起こった時に日本政府はどうするってのが面白くて超好き😊 マイナスゴジラみたいに過剰セリフで大袈裟演技じゃないから ドラマ部分で異常なストレスがかからないので笑
怒りとともに脱力
ゴジラというタイトルを付けるな!
日本におけるゴジラは死にました。
その点では ハリウッド版ゴジラはゴジラをしっかり理解している。
製作費の問題ではない。
ゴジラ愛の問題。
シン・ゴジラ ,,,,こんなに観ていて 腹が立った映画は初めて!
元々が制作理念が無い人たちが 変な輩に 押し付けた結果がこの 気持ち悪い映画です。
思ってたよりちゃんとしてたけど、台詞多過ぎ早口過ぎ、ゴジラ登場シー...
思ってたよりちゃんとしてたけど、台詞多過ぎ早口過ぎ、ゴジラ登場シーン少な過ぎ。なんちゃってインデペンデンス・デイ的な演出もやめて欲しかった…。努力は感じられるけど、思ってたゴジラ映画では無かったです。
私はパニックムービー的な、ディザスタームービー的な、ハリウッドノリを期待して観に行ったから、妙に現実的(「ゴジラ」という存在以外はとても現実味があった)な造りに拍子抜けしてしまった。賛否あるのはみんなも同じなのかしら。
1回目観賞 2016/7/30 3.5
2回目観賞 2020/4/19 5.0
今だに観返すシリーズ終
ヤシオリ作戦から後は、あまり評価していません。最後のオチも安全なんだったら、原発東京に建てろみたいなのが透けていただけない。あと第一形態が違和感バリバリ、ギャオスみたいな光線もちょっと・・音楽まんまエヴァ。
自分の中では主役は松尾諭。
「先ずは君が落ち着け」
「出世は男の本懐だ」
「それは覇道です」
「幹事長は任せとけ」貴方は田崎潤令和バージョン?
う〜ん
とにかく政府関係のグダグダを見させられる前半は苦痛。
特になんら意味ないグダグダなので「はぁ日本らしいね」で早送りで問題ない。
エヴァだと苦もなく見れたけど、実写の役者となると少し演技が下手な人がちょいちょい割り込むので苦痛。
バイプレイヤーと謎に推されてきた俳優たちが滑舌悪いわテンポ悪いわで監督がこれでGO出したのが信じられない。
唐突に登場するバイリンガルな石原さとみも、なぜわざわざバイリンガルの設定にしたのか意味解らないし、石原の英語力と演技力では滑稽でしかない。
監督のお気に入りなのか、やたら重要な役どころにしてるけど、こちらもストーリーにはさほど関係のない自己満足な演技が続くので早送りしても問題なし。
逃げ惑うエキストラもちょいちょい下手な人が混じってて緊迫感が薄れる。
ゴジラが進化していくのと、戦闘シーンは流石で面白かったけど、終始「もしこんな状況だったら、なるべく1人になるように逃げようと」と思わせる、日本人のグダグダぶりにイライラさせられる映画
庵野はアニメを作っていればいいと思う
今さらのレビューですが。
基本的にアニメや漫画に嫌悪感を感じる2次元嫌いという大前提が私にはあるし、
そもそも庵野作品が好きなわけでもないが、
東宝特撮のゴジラ作品が好き故に観たものの、
やはり庵野の癖というか、あらゆる庵野演出に反吐が出るといったところだった。
まぁ、結局全般がCGなわけで、
全く作る意味のなかった作品だと思います。
生身の人間なんてほとんど棒立ちで大して動いちゃいないんで、
アニメで充分だと思います。
演技もさして大したものはないですし、むしろ実写でやる意味あります?
アニメの方がコスパ良いんじゃないですかね。
ヤシオリ作戦とか名称聞いただけで引きますね。
もう発想が嫌いです。
私には庵野ブランド全く合わないです笑
なんとも禍々しいゴジラ、素晴らしいです
高濃度エヴァヲタからすればシン・ゴジラなんてタイトルは不快でしかなかったし興味もありませんでした。しかし公開後の口コミなど異常な盛り上がりをみて劇場で鑑賞、大衝撃を受けて何度もリピすることになりました。
形態変化の表現や日本国政府の対応などとても面白く、そしてゴジラの禍々しさが素晴らしい。上陸してただただ歩くだけです派手に尻尾振り回してビルを壊すこともなく歩くだけ、それがなんとも怖い。エヴァ風味が強く入ってますがそれも味だと納得させてヤシマじゃなくヤシオリ作戦への展開はとても興奮しました。いややはり面白い!
期待して見た最新作ゴジラ−1がどうにも残念というか自分と合わない内容だったのでBD再鑑賞の上レビューしてみました
まだ未見の方は最新作との比較も面白いかもしれませんのでぜひ見てほしいゴジラ映画です
さすが脚本/ 庵野秀明
さすが 庵野秀明さん。特撮に憧れた若い頃の気持ちを「シン」シリーズにぶつけて、今やりたいことを表現したんだと思った。
このシン・ゴジラはストーリーとその持って行き方が明快だ。映画館の席で、時間の経つのを忘れて没頭できる。単純に面白い。
役者とその演技のさせ方もうまい。こういうところが監督と脚本と演技指導の賜物だと感じた。個人的には、平泉成の臨時首相の立ち振る舞い、その後のシン・ウルトラマンに通じる戦車長斎藤工の役処、自衛隊員の無線言葉の「オクレ」の多用など、そこかしこに登場する 庵野秀明さん的オタク感に包まれた名作だ(笑)
シン・シリーズの最初にふさわしエンタメ作品と云える。今、振り返ると特撮含めてゴジラ -1.0よりこちらの方が映画史に燦然と輝く「特撮怪獣」物の原点に通じるアカデミックさを兼ね備えていると感じる。
何度も観たくなる映画、実際3回も劇場に通った。
ゴジラを何に例えるか?
ゴジラ−1.0の影響から観ていなかったシン・ゴジラを視聴。
ゴジラハマりますね、、!!
ゴジラ−1.0が戦後の日本が舞台であるのに対し、シン・ゴジラは現代日本の、しかも日本政府に注目した作品となっています。
ゴジラが登場するまで早い!!蒲田で出現した生物が後にゴジラの形に変化するとは、、!!
ゴジラ−1.0を先に観たせいで変な比較になってしまいますが、シン・ゴジラのゴジラは顔が怖い!!
破壊光線出す時、口がメキメキと裂けていくところ、、😭
ゴジラ出現から日本政府が慌ただしく動き始めます。
まず部署の名前が長い!関係各所って本当幅広く、緊急事態にも関わらずなかなか進めていくのが難しい!
シン・ゴジラにはあまり笑顔が出てきません。
みんな少し下を向いて話していたり、早口であったり、できる限りの無理をして無駄を最小限にしているイメージでした。
結構な現代日本の風刺のようになっていると感じ、公開から8年経った今でも意味がわかるということは、そのまま変わらない日本の体制があるんだろうなと思いました。
まず思ったのが、これアメリカの方が観たらどう思うだろうでした。アメリカに頼りっきりになっている日本を表し(安保理でどうにかしてもらおうという発言があったり)、アメリカならこれくらいやるだろう(東京に核爆弾を使用しようとしたり)など、日本に対する寄りかかりの姿勢を指摘しながらも、アメリカに対して全肯定というわけではないと思いました。
政治家の責任の取り方は自らの進退だ、という言葉から0か100の潔さ(良く良く言えば武士道)を感じましたが、結局問題の解決にはなっていないと、考えさせられました。
謎の生命体を「ゴジラ」と呼ぼう、など名前だって何でもいいじゃないかと思う緊急事態でも、一つ一つ確認と承認が必要であり、日本人ぽさを感じました。
ゴジラはひどく怒っているように見えました。
人間を多く殺戮したい、世界を終わらせたいのような攻撃性は私には感じられませんでした。
突如現れて、日常が非日常になっていく様子は、戦争に対して、核兵器に対して、いつ起こるかわからない大災害に対して、突如世界で蔓延したコロナウイルスに対して、共通するものを感じました。
ゴジラは作中でも『神』とも表されています。
エンドロールで野村萬斎さんが出てきた時に、どこでかな〜と思ったら、ゴジラの移動の時の動きの元になったそうです。
ゴジラを絶対的な「悪者」とするのではなく、あくまでも人間からしたら害を及ぼすものとして対処されています。
私は人側なので何とも言えませんが、それを人間の私利私欲と言われれば返す言葉がないです、、。
最後のゴジラの尻尾!!
怖かったーー。めちゃくちゃ人じゃん!背骨あるじゃん!
あのシーン、私は人間に降りかかった不幸への苦しみが形になっていると思いました。(人間が生み出した戦争であり、核兵器などによるものです)
人間が作り出した不幸に対して、ゴジラは怒っているように見えました。
これからまだまだ作中秘話見ていきたいです!!
長谷川博己さんかっこよすぎる!
石原さとみさんクールビューティー!素敵!!
高橋一生さんシリアスな時でも変わらず個性があって素敵です!
竹野内豊さん、シブい、、!
市川実日子さんかっこいいです!!
さまざまなな不幸や困難がのしかかり、現実的には絶望的な映画でしたが、
「スクラップビルドでこの国はのしあがってきた。今度も立ち直れる」その言葉が、どんな時にも通じる希望の光と強さに思いました。
擬似オルソ
Amazon primeを自宅で観る際に、カラーを消して、擬似オルソにして観てみました。
カラーで見た時に鳥肌が立った第二形態の不気味さが軽減されました。
名作ですが、個人的に作中の爆発音がどうしても好きじゃないので0.5マイナスです。
やはりつまらない
元々ゴジラは子供向け特撮のイメージで、アメリカのよくある爆発ばかりの中身のない映画よりはストーリーがあるくらいの認識だったが、WOWOWで放送するならと録画で観た。
これだけ豪華に俳優を使っているにも関わらず、とにかくつまらなく、気づいたらスマホに集中してしまい巻き戻すを繰り返してしまった。観ずに消そうかとも思ったが、しょっちゅうゴジラ映画が作られ、これだけの俳優が参加するなら面白いところがあるのだろうと我慢して最後まで観ることにした。
1番きついのが石原さんの自信満々の下手な発音の英語。英会話教室のCMの時から相変わらず酷い典型的な下手な日本人にありがちな舌を丸めたような発音で、あれだったら拙い感じの下手な英語の方が聞いている方としては苦痛ではない。悪目立ちしてしまっている。
多少の社会風刺があるものの、ゴジラのデザインも安っぽく子供向けにしては内容が難しいし、大人向けにしては茶番で何がしたかったのだろうかという感想しかない。
子供向け特撮はチープでも一周回って味があるように感じるのだが、何とも中途半端な安っぽさが残念な気持ちになる。
つまらな過ぎて、ゴジラが可哀想に感じたのだが、ゴジラを一方的な悪者にしたてる人間のエゴがテーマだったのだろうか。
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