みんなの学校
劇場公開日 2015年2月21日
解説
不登校ゼロを目指す大阪市立南住吉大空小学校の取り組みを紹介し、第68回文化庁芸術祭大賞など数々の賞を受賞したテレビドキュメンタリーを劇場版として再編集した作品。大阪市立南住吉大空小学校。ここでは、発達障害を抱えた子、自分の気持ちをうまくコントロールできない子など、いわゆる特別支援の対象となる児童も同じ教室で学ぶ。大空小学校が目指すのは不登校ゼロ。教職員、保護者、地域の大人たちだけでなく、子ども同士も一緒になり「みんながつくる、みんなの学校」のスローガンに取り組む姿を長期にわたり取材。そこには、ごく普通の公立小学校が実践する濃密な教育の姿があった。
2014年製作/106分/日本
配給:東風
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2019年9月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:試写会
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校長先生が仰っていた『ほんまもんのこの一瞬』が日々積み重ねられ、上手くいく一瞬も、上手くいかない一瞬も、その中でみんなが学んでいるのが、みんなで作るみんなの学校だ。
その一瞬は、どの学校にもあるだろう。
その一瞬の点を、どう繋げていくかは、社会の真価が問われるところだ。
その一瞬一瞬を繋げる実践を、地域を巻き込みながら、一つの学校を単位として継続し、理想を現実化している姿を公開していただいた『みんなの学校』の在校生、卒業生、教職員、関係者の皆さん、地域の方々に、敬意と感謝を申し上げたい。
学校の様子を記録した作品。一年間、よく記録してくれたなあと思います。
過剰な演出もなく、素材そのものですので、心地よい作品です。
何でもない生活よりもイレギュラーに注目するのは仕方ないですが、何でもない日常、いつも通りの子どもや授業のシーンの割合が少なく感じたので4.5です。
2017年12月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
鑑賞してから1年以上経過しているので細かいところまでは覚えていない。
だが、あちこちの学校でクラスに馴染めなかった子、知的障害をもつ子、それを通常学級で受け入れ、それぞれを尊重しそれぞれに輝かせる方法を学校全体で模索していく姿は、すべての人に救われるという仏教思想につながる。
再度見たい。
2015年7月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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私が観たのも名画座だったが全国で上映会が続いているらしい。
思うにこの作品を(前にも他作品で書いたけど)、道徳の時間に
子供達に見せたらどうだ、と思う。映画好きや親が料金を払い
観るのも結構だが、小学校に通う子供達がこういう学校をどう
思うか、自分も通いたいと思うか、貴方の両親なら何というか
ちょっと聞いてみたい。問題のある子も特別支援が必要な子も
同じクラスで皆一緒の時間を過ごす。問題を起こして学校から
逃げようとする子を宥める子供も、手を貸す子供も、この学校
のコンセプトである校長先生の理念に従い、全員で即行動する。
さらに保護者や近隣住民も揃って学校に協力する。つまり地域
全員で子供達を見守っているのだ。そしてそれは反抗や暴力を
繰り返す子供に対しても平等である。皆が通える学校でなければ
公立学校の意味がないと校長先生は繰り返す。まったくその通り。
当たり前のことなのに目から鱗なのは、今の学校が、あまりにも
その教育理念からかけ離れてしまっているからだという気がした。
大空小学校に転入してくる子供達は、他校で上手くいかないとか
受け入れてもらえなかった、という子が多いようだが、それって
緊急搬送される患者をたらい回しにする救急病院のようなものだ。
面倒なのを受け入れてもし何かあったら訴えられちゃうから。と
いう姿勢が効率よく運営するための最重要課題のように聞こえる。
他校から転入してきたのは生徒ばかりでなく教師も同じで、最初
ビックリしている様子や徐々に慣れていく姿が子供たちと重なる。
みんなで学校をよりよいものにしよう。というスタイルが、時に
笑いを誘い、感動を呼び、苦悩を招き、失敗を繰り返し、何度も
何度も考えて考えて、子供たちも一つの答えを出す。その過程は
校長先生を初め校内を伝達する形で繋がって誰一人見落とさない。
これらを可能にする先生方の大変さがイヤというほど味わえるが、
どの先生も前向きで常に子供達を意識している姿が印象的だった。
(これなら不登校もゼロになるのが分かる。大人も学べる学校だな)
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