アメリカン・スナイパーのレビュー・感想・評価
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いい映画でした。でも素晴らしい!!とまではいかないかな。 戦争映画...
いい映画でした。でも素晴らしい!!とまではいかないかな。
戦争映画特有の緊張感が凄まじくてさすがクリントイーストウッドだなあと。でもどこか戦争讃歌のような風にとれないこともなく、アメリカの人殺しは正義だ、イラクの人殺しは悪だと聞こえることに少し疑問も残りました。
戦地へ何度も赴く中で家族や子どもへの葛藤がとても鮮明に描かれていて心が揺さぶられました。もう少し祖国に戻っている時の描写や、軍をやめてからの葛藤をしっかり描いてくれるとより感情移入できたと思います。全体的には迫力もあり、纏まりもありいい映画でした。最後の終わり方も考えさせられました。
どよん
戦争によって人がどんな影響を受けるか、
終始それを感じさせられた。
戦地での緊張感が尋常ではなく、
いつなにが起こるかわからない恐怖感を感じました。
これが同じ地球で現実に起こっていることだとは…
この映画はずっと心のどこかに残りそうです。
主演のブラッドリー・クーパーですが、デカい!
ハングオーバーの彼と、とても同一人物とは思えない。スゴイ!
中盤のタヤのセリフに非常に共感しました。
1点気になったのが、フェイクベビーです。
明らかにそれとわかるシーンがあり、萎えました。
考えさせられる作品
実話に基づいた作品ということでモノローグは一切なくストーリーが進んでいきます。
それもあってか、映画の序盤に既視感を覚えて飽きるといった事がなく、ストーリー展開も想像がつきにくい為、最初から最後までドキドキを楽しむことができます。
戦闘描写などはやはり一級品で、観ている人を興奮させるように巧みに作られています。
主人公が戦争に対して疑問や不平不満を抱えながら戦う反戦映画は今までに多く見られました。
しかしこの作品はリアリティを追求しているためか、そういった描写は極めて少なく、むしろ戦争によって徐々に暴力的、挑戦的になっていく主人公の姿が上手く表現されています。
説教臭さが全くない為、観た人それぞれが色々な感想を持ち、戦争が何をもたらすのかを考えさせられる、そんな作品です。
簡単に人が死ぬ。 簡単に人を殺す。 幼い子供がいようがいまいが残酷...
簡単に人が死ぬ。
簡単に人を殺す。
幼い子供がいようがいまいが残酷なやりとりを繰り広げる大人達。
まるで自分たちは命のやり取りをする戦場にはいないかのように、
ある者は軽口をたたき合い、あるものは家族の声が聞きたいからと電話をする。
でもおそらく描いているのは「戦争(戦場)ってこんなに異常
なんですよ。」という事ではないのですよね?
それ以外の何かなんですよね?
「戦争は人を壊す」という当たり前が、一人の男を追う形をとって描かれている、それ以上でも以下でもなかった。
160人も「敵の人間」を殺した人なので、亡くなれば
国民あげての弔いですか。
チャップリンの言葉が頭から消えませんでした。
「一人殺せば悪党で、百万人殺せば英雄だ」
一番私にキタところ。
無音のエンドロール。
「英雄視してないんだよね?監督?」とチラッと思った。
番犬としての苦悩
<羊になるな、狼になれ!>
厳格なる父親は更に続ける。
「お前は番犬だ!」…と。
世界の警察を自負するアメリカに生をうけ、父親の言葉を深く噛み締めながら生きて来た主人公のカイル。
彼はある事件をきっかけに、自分の生きる道を見つけだす。
そんな彼が軍隊に入り、少しづつその類い稀なる才能を伸ばして行くのだが…。
仲間達からは"伝説"と呼ばれては時に尊敬され、時にははやし立てられ。
しかし【番犬】たる彼の胸の中には、戦場の日々の暮らしの中で巨大なるモヤモヤが、刻々と増幅されて行くのだった。
『パーフェクト・ワールド』で『サリヴァンの旅』を巧みに取り入れ、『グラン・トリノ』ではまるで『生きる』の変形バージョンの様に…と。
こんな生まれ変わらせ方があったのか!と感嘆させて来たクリント・イーストウッド。
この作品では、強力なライバル…と言って良いのかどうかわからないが、主人公のカイルの真逆な存在にあたる狙撃手の存在。
映画ではお互いに戦場で対峙し…。一見あの潜水艦映画の名作『眼下の敵』を想起させながらも、この二人の間にはあの作品で描かれていた。顔は知らないがお互いに指揮官としての立場を越えた<尊敬の念>は、一切見られない。
あるのはただ一つ【憎しみ】だけだ。
【番犬】でありながら自分の目の前で次々と仲間が<奴>の餌食となっていく。
その事実がジワジワと彼の心を蝕んで行く。
そんな彼を見ては、「心も戻って欲しい…」妻はそう訴える。
しかし、【番犬】としての憎しみは妻の訴えに耳を傾ける事は無い。
憎しみを越えた"復讐心"
それは最早後戻りが出来なくなってしまい、遂に地獄の門をノックしてしまう。
遂に確認出来た<憎い敵>の姿
胸に忍ばせていた"ある物"
やっとそれを投げ捨てた時に、彼の心は妻の、そして子供の元へと帰って行ったのに。
戦場場面の緊張感も凄いのだが、個人的には一旦帰国し、家族と過ごす何気ない平和な一時にかいま見られる緊張感の方が遥かに凄く感じた。
よっぽどの軍隊マニアならば、この主人公の人生に詳しいのだろうが。我々普通の日本人からすると、この主人公の人生を知る人などほとんど居ない。
その為に、家族との一見静かな暮らし振りにこそ、「この先に一体どんな事が起きるのだろう?」と、身を乗り出して観てしまうのだ。
そして迎えるラストのやるせなさたるや…。
そこに到るまでは散々《愛国心》を見せ付けていながら。最後の最後の一瞬に観客の脳天に、ガツン!とハンマーを振り下ろすが如く、「はっ!」と作品の持つ本当の本質を180度変換させてしまう。
全く恐ろしく…いや、恐れ入ってしまうのだ!
(2015年2月24日 TOHOシネマズ西新井/スクリーン5)
まず、映画館の巨大スクリーンと大音量で観られたことに感謝。同じアイ...
まず、映画館の巨大スクリーンと大音量で観られたことに感謝。同じアイスティーとポップコーンつまみながらの鑑賞でも、この内容だと家と映画館じゃ雲泥の差。
結末を知った上で観た。最後のシーンを映像ではなく字幕で終わらせたところ、すごくいい終わり方だったと思う。この映画が伝えたいのはクリスの自伝の内容だから、その最期を映像にする必要はない。特にアメリカ人にとっては、絶対的なヒーローの死なんて見たくないはず。
この全てがつい数年前の出来事だっていうのが信じられない。
でもさ。
大学生だった私が「卒論まじだりィ」とか言ってたいして煙草も吸わないくせに喫煙所にたむろっていたあの時期に、クリスの部隊はイラクに行っていたのだということ、
さらに、
妊婦真っ盛りだった私が「あーお腹重いまじ仕事だりィ」とか言っていたあの時期に、まさにクリスは撃たれてしまったのだということを、
現実として考えると、
今日この映画を観てどれだけ心が動いたとしても、戦争の恐ろしさや家族の大切さがどれだけ身に染みたとしても、
根本にはどうしても「所詮他人事」という発想がどんと鎮座していて、だから今ここに何を書いたとしても、白々しく聞こえてしまう感じがしてしまって。
そういう点で、内容云々より、むしろ、
自分の平和ボケさ加減とか、
己の日々の生活にしか興味がない世界の狭さを、すごく感じた。
・・・っていうところもまた驚くくらい自己中心的で視野が狭くてやんなるけど。
クリスは真っ直ぐで強い人だったと思う。
仲間の何人かが戦争という混沌の中で自信を失いかけたときも、彼だけは自分がやっていることは正しいと疑わなかったし、
PTSDだってそう簡単に乗り越えられるようなものじゃないのに、医者や周りの人に意見を素直に聞いて、順調に回復した。
普通の人はなかなかそこまでうまくいかないよ。
伝説と言われた過去を、捨てないまでも「過去」として現在の自分からは切り離して、今の生活でできることをしようという姿勢が本当にすごいと思った。
他人や過去の自分と比べるんじゃなく、今の自分を少しでも良くしていこうという地道でポジティブ真っ直ぐさが大事なんだよな。
そんなことを思ったのでした。
しかしブラッドリー・クーパーでかくなったな。映画観てる最中、「屈強」っていう単語がずっと頭の中に浮かんでた。
今世の中にはこんなにも恐ろしいことが起きている
今世の中にはこんな恐ろしいことが起きているのかと思うと、ぞっとした。
戦争というのは、身体だけを傷つけるだけでなくその人の心、家族も壊してしまう。
祖国を何が何でも守ろうという使命感の強さがすごい。
これが戦争のリアル
人気だと聞いて何の予備知識も入れずに鑑賞。
観た後後悔したけど決して軽い気持ちで見ちゃいけない映画だった。
この映画で描いているのは戦争のリアル。
本当にリアル、ただただリアル。
家庭と戦場との間で苦悩する男を演じたブラッドリークーパーがホントによかった。
観た後に何か心にズンと重いものを落としていくそんな映画だった。
今後、「戦争映画といえば?」と聞かれたら真っ先にこの映画を挙げると思う。
番犬の苦悩
スナイパーとして一番最悪の選択を迫られるシーンから始まります。
とにかく重たい。
しかも最悪なことにすべて真実。
「永遠のゼロ」でも感じた邦画、そして日本人の描く戦争の姿は、どこか思想的な逃げや甘えがあるのをあらためて痛感しました。
世界の番犬としてのアメリカ。
そして劇中で主人公のクリス カイルの父親はクリス兄弟にこう言います。
「羊である弟を守るために番犬であれ。強い男になれ。」
伝説のスナイパーと呼ばれた男。
「Hey!fucking Regend!」
彼の伝説はあまりにあまねきたために、時にはそんな呼ばれ方をします。
この映画ではそんな「番犬の苦悩」を描いていきます。
そしてそれはアメリカの苦悩でもあります。
星条旗に永遠を誓う映画でもないし、ラブ&ピースを唄う映画でもありません。
僕が常々思うのは、強く正しく生きるということは自己矛盾との葛藤なのです。
「いかに生きるか」
それを真に問われる映画です。
観客を暗い井戸に突き落とすようなエンディングと、無音の真っ黒な背景にテロップだけが流れ続ける長いエンドロールで映画は終わります。
無言の観客はしばらく立ち上がれませんでした。
うん、よかった 最後はやっぱり・・・。
泣くまではいかなかったけど、見応えがありました。
我々は戦争に行くことはないですが、実際、今生きている同じ時代で起こっていること。
戦争の是非はともかく、祖国、仲間を守るためという大義名分の下、仕事を果たした主人公は確かにヒーローかもしれないが、伝説とよばれても、ちっとも嬉しくない主人公の心がうまく表現されていたと思います。戦場のことは、残虐すぎて家族と分かち合えなく心を閉ざしてしまうところなどランボーを思い出しました。
考えても何も変わることはないかもしれないが、色々考えさせられました。
結局はアメリカ万歳
決して悪くはなかったのだけれど、観終わってひとつ不満が残った。この作品、決して戦争の是非に関しては触れていないながらそれでも観た側には悲壮感が残って戦争の悲惨が伝わり、そこはよかったのだけれど、結局はアメリカを賛美する作品になってしまっていた。もちろん主観的な撮り方なので敵国の描写はないとしても、味方が撃たれるシーンのみ苦しむ描写があり、その後反撃に乗り出す場面では後押しをするかのようなノリのよい音楽が流れ始め、最後までアメリカの姿勢に疑問を呈すことはなかった。アメリカという自国絶対主義の国において「間違っている」という発言をすれば興業的にも失敗して叩かれるのだろうけど、そこが幼稚だった。アメリカにもイラクにも、苦しむ兵士も嘆く家族もいる。Chrisが殺した人間全員が悪者だったのか、そうではないだろうに。良くも悪くもアメリカらしい。
音声のないクレジットが印象的。
観て感じ考えて欲しい作品
深い深い作品でした。イーストウッド監督に改めて尊敬の念を抱きました。二度、三度と観て、更に伝わってくるものが増してくる作品とも思います。ぜひ多くに人に観てもらいです。学校の勉強以上に学べることが多いかも知れません。
偏らないほど絶望的
やはり観た後は絶望的な気分になった。
どこにも希望などない。
戦争映画として当たり前の感想だが、それしかない。
イーストウッド監督は、戦争をフラットに描いたと思う。アメリカ万歳ではないし、主人公に肩入れし過ぎてもいない。
しかし、過去の戦争映画もそうだが、フラットに描くほど、恐ろしく、そして絶望的だ。
ベトナム戦争後にも沢山の戦争映画が作られたが、何十年もたった今でも、世界は何も変わっていないことに絶望する。
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