家族はつらいよのレビュー・感想・評価
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ノスタルジック
フィルムで撮ったこの作品、とても味わい深いものがある。
なんというか、朧げでとても儚げなように思うのだ。
四角四面の現実を写すデジタルとは、なんだか少し違うのだ。
この作品にはとても合ってた。
さて…山田監督が提示した家族模様がとてもファンタジックに思うのだ。
幽霊も出てこないし、おそらくは、今の現代を映してるはずなのだが…とてもファンタジックに見えてしまう。
…それが問題。
きっと俺の現実とはかけ離れてるのだ。
これが願いなのかと思う。
昭和が今も続いていたなら、ああいう家族は少数派には思えないのかもしれない。
なんだか、懐かしいのに、随分遠くにあると思っちゃった作品。
もしくは、すっごい風刺を込めた作品にもとれる。
今時の父親は、あんなにも崇められているのだろうか?
母が父に献上語とか使ってるのを聞いた事がない。なんというか「あるべき日本の一般家庭」を投影してるかのようなのである。
そう…空想上の日本の家族。
だから、ファンタジー。
そして、そんなものが空想になってしまった現状への風刺。
って事かな。
家族っていいもんだ!
しみじみ
やっぱり山田洋次監督最高!
面白かった
感謝の気持ち、愛情は言葉に出さなきゃ・・・
家族ってば。
松竹120年の伝統が息づくホームドラマ。まったく安心して観ていられる山田洋次の名人芸が堪能できる。
何十年連れ添った妻から離婚を言い渡される。まあ、それまでの夫の行状を見ていたら、それもむべなるかな。
夫婦には3人の子があり長男夫婦、長女夫婦ともに言いたいことを言いあってケンカが絶えない。
そんな大家族のあれこれを微笑ましく観ているうちに、映画は大団円を迎える。
山田洋次、平松恵美子のオリジナル脚本が素晴らしい。手慣れた材かもしれないが、1本の映画に仕立てる腕はさすがである。
役者陣は「東京家族」の面々で、こちらのほうがそれぞれの役にはまっている。あて書きであるから当然である。
今回は、夏川結衣が出色であった。まったくなくてもかまわないうな重のくだりの夏川結衣は本当に楽しかった。
「男はつらいよ」のように続編が続々と作られるかもしれない。観客はたぶん待っている。
・・・おぞましいよ
「男はつらいよ」の軽妙なコメディを期待したが、間違いだった。つくづく日本人の家族は、それ自体がもう悲しく、軽快なコメディ、には向いていないと感じた。だとすると、渥美清はやはり大名優だったことになる、そうつくづく痛感する。今回の、橋爪功もいい顔しているものの、主演に据えるには地味。
また、山田洋次老は84歳、仙人の域に達したと思いたいが、蒼井優の造花のひまわりの咲いたような胡散臭い笑顔にかどわかされて骨抜きになってボケてしまっているようだ。
ツッコミどころが満載なのだが、あまりにその度合いがひどく、このレビューで批評家ぶったドヤ顔で何か文句言おうとする自分にも、老人に冷水浴びせるようで、嫌気がさし、口をつぐんでしまう。
たけしもそうだが、最近の邦画でコメディをやろうとするのは高齢者ばかりゆえか、テンポが遅くて、痛々しく見ていられなくなる。
ただし、ようやく家族が一堂に会しての会議の様子だけは、求めているバカバカしさがテンポ良く出ていて、面白かった。
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