泣く男
劇場公開日 2014年10月18日
解説
少女を守るために戦う孤独な男の姿を描いて話題となった「アジョシ」のイ・ジョンボム監督が、チャン・ドンゴンを主演に迎えたアクションドラマ。幼い頃に捨てられ、中国系組織に殺し屋として育てられたゴンは、ある時、アメリカでの任務中に誤って少女を巻き添えにしてしまう。やるせない思いにかられたゴンに、組織は少女の母親モギョンを葬れとの新たな命令を下す。これを最後の仕事と決めたゴンは、モギョンを追って祖国韓国に戻るが、娘を亡くして悲嘆に暮れるモギョンに対して引き金を引くことができず……。
2014年製作/116分/R15+/韓国
原題:No Tears for the Dead
配給:CJ Entertainment Japan
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敵も味方も殺戮。みんなまとめて殺しちゃえ。
ストーリーはイマイチ。
ハードな殺し屋アクションもの。ラストがちょっとね、と思うのだけれどストーリーも良かった。少女が射殺される凄い出だしに引く。投資会社の女性重役のモギョンを暗殺しにいくのだが、それが間違いで殺した少女の母親で、贖罪的なことと、さらにモギョンを自分の母親とも重ねてしまって...というドラマがあって、銃撃戦も凄くて引き込まれる。
レオンだとスタンスフィールド道連れにしてやるからマチルダ無事エンドで完結なんだけど。
この作品だとモギュンとチャオズこの後どーすんだとか。
2020年6月24日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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一応、前半部分はサスペンスで物語を語っていたけれど、
それは前フリで、
本当は監督は最後の血糊過剰なアクションシーンを
撮りたかっただけなのではないか
と思ってしまいました。
だって、ゴンは非情な殺し屋であるはずなのに、
小さな女の子を誤って殺したことをずっとひきずり過ぎ。
そして、長年の仲間と殺し合ってまで、
女の子の母親を守ろうとするとは、
一体どんな心境の変化でしょう。
どちらかというと、
殺害対象の母親が子を想う姿に、
自分の母親を重ね、
そして自分は母親と悲しい別れをしたこともあって
母という存在に対して複雑な思いを抱いており、
初めてためらいが生じたとするほうが
しっくりくる気がしました。
そこらへんが気になって話があまり入ってきません。
でも、最後のアクションシーンが爽快で
それはどうでもよくなりました。
タイトルの「泣く男」。
泣くとは無縁のゴンですが、
幼少時代を描いた最後のシーンでポロポロ涙をこぼしていました。
泣くことが人の情愛の有無を計るバロメーター的な意味合いが込められているのでしょうかね。
2019年12月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
普通に一つの映画作品として完成度は高い。本作鑑賞前はあのアジョシの監督だからと期待値を上げることはなかった。むしろアジョシのような作品はおいそれとは作れないだろう。だからこそハードルをあえて下げて見たら、これはこれで全く見事な作品に仕上がっていた。
本作のアクション、俳優陣の演技、演出などなど、どれを見ても高レベルの作品なのは一目瞭然。にも関わらず何故低評価なのかが謎である。
色々レビュアーの意見を見て納得。まず主人公が手練の殺し屋であることという設定に先入観を抱いた人による意見が的外れである点が浮き彫りになる。
殺し屋のくせに一人の少女を巻き添えに殺してしまったことに心悩ませる主人公が設定に対してぶれぶれであるなんてレビューがあった。少し待ってほしい。確かに主人公は長年犯罪組織で汚れ仕事を担ってきた男であるが、ゴルゴ13や冴羽リョウのような殺人マシーンではない。あくまで彼の生い立ち、何故犯罪組織に身を置いて生き延びなくてはならなかったのかを本作は丁寧に描いていた。それを見ればわかるはず。彼は根っからの殺人マシーンではなく、異国の地でたった一人生き延びなくてはならない宿命にあったことを。
根っからの悪人でないからこそ彼は殺しの仕事に嫌気がさし、組織からぬけたがっていた。そんな時に少女を誤って殺害してしまったのである。人の心を有しておれば当然悩み苦しむであろう。
彼は少女の母親の悲しみに直面し、自分自身の母のことを思う。彼自身が下した結論はあまりにも悲しいものだった。
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