6才のボクが、大人になるまで。のレビュー・感想・評価
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再び、人生を味わえる
同じ俳優達が、12年間かけて撮影したという、驚異的な映画です。驚異的なのはそこだけで、なんの事件も事故も無く、ただ不和な両親の元に生まれて、母親の転身に振り回されて、不幸と言えば不幸、何事も無いとも云えるかもしれない少年時代を、ただ描き続けた映画。普通なら少年時代、青年時代を別の役者が演じるところを同じ役者に演じさせたのは、ただひたすらリアルな人生を描くためだったのでしょうか。であるからこそ、生々しく感じるのか。ああ、そういえば、子供の頃ってそういうことあったよな、とか。国籍が違うし、お爺さんからライフルの撃ち方を教わったりなんかするわけ無いけど、父親からビートルズのことを熱弁されたりとか、姉と喧嘩ばかりしていた少年時代とか、ただひたすら、リアルな人生を味わうだけ。ただ、それだけの映画でした。
退屈と言えば退屈な映画かも知れませんが、何もおかしなこともない、どっしりとした腰の据わった良い作品だったと思います。
アップ◯社提供♥ しかし、僕はCOLORCLASSICからさ!
明らかな事。誕生日に銃をプレゼントするが
演出家は民主党支持者って言う事。
子ども達は反抗期もなく、従来のモラトリアムな姿が微塵もなく、順調。なのに、母親はク◯野郎に出会う。男運が最低。
相手が全て保守的な共和党支持者?
つまり、これはアップ◯コンピューターと民主党のプロパガンダ映画?
人種は?最後の方に東洋系?
良い子な白人の子ども達が大人になるまで。
『コンドームを付けろ!!』
『大学へ通って、芸術の造形を深めて』さて、アメリカは芸術も学歴なのか?一方で『写真はウマシカでも撮れる。芸術的な写真を撮れ』と言っている。
人生の撮り方がリアルで良い
「ビフォア~」や「スクール・オブ・ロック」が結構好み系ということと、久しぶりにイーサン・ホークやパトリシア・アークエットを観たくなり、何の予備知識もないまま何となく鑑賞。
観始めていきなり違和感。あれっ、10年前の作品にしては2人ともめちゃめちゃ若くないですか…(汗)あまりの違和感にいったんポーズでググり。えっ、そういうことっ!ありそうでなかったこの企画に、今更ながら期待値マックスへ。
企画もさることながらストーリーとしても悪くない。まったりと地味な創りではあるが、この平凡ともいえる日常の積み重ねがまさに人生なのだろう。要所々で心の奥深くに語りかけてくる。
お目当て2人の演技も期待通り楽しめたし、リチャード・リンクレイター監督の作風もじゅうぶん堪能できる。緑の撮り方もとても印象的だ。
比較的長尺にも関わらず、もっともっと観ていたくなるほど心に染み入る良作だ。
必見👀
ビフォアミッドナイトをやっと見たので、リチャード・リンクレイター監督繋がりで本作を見た。
実際に12年の歳月をかけて、全員の成長を映しているのはとっても良かった。
主人公の子供たちがグレずに育ったのがまず奇跡。
最後、お母さんがすんなり家を出ていく子供に向かって「私の人生はこれで終わり?!」みたいな感じになっていたのが少し悲しかった。実際に私もいざ子供が産まれて、子育てが終わったらあんな気持ちになるんだろうなぁ。
親にもっと感謝しとこーっと。
父イーサン・ホークの成長もよかった。かっこいい車乗ってる憧れのパパから、今妻との子供が生まれてファミリーカーにするところとか。よくある話だと思うけどイーサン・ホーク本人が12年かけて演じているからリアル味があった。
親世代の年齢になったら再び見てみたい。違う感動がありそう。
ある意味、壮大なストーリー!
原則として、映画は前情報なしに見ることにしている。この映画もそうだった。
ファミリードラマ風に、特に大きな事件はなく普通の家庭のよくある日常を淡々と描いている。結構長い映画ではあったが、平凡なストーリーの割にはそれほど長く感じなかったのは、なかなかうまい脚本のせいだったのかもしれない。
母親も父親も、子供達へ話した含蓄のある人生訓が印象に残った。また、子供たちのセリフも、(良い意味で)普通に話してるようで引き込まれた。
6歳のメイスンと姉のサマンサ、その母親と父親を中心に描いているが、メイスンが高校生位になると、鼻が少し大きくなったかな位の違いで、実によく似た俳優(子役)を見つけたものだと感心していた。サマンサのほうも同様な感じの印象を受けた。もちろん、母親と父親は同じ俳優で充分通じるので変える必要はないが。
ところが見終わった後、解説を読んで驚いてしまった。あの子役の二人も12年後の二人も同じ子役だったとは。つまり12年かけて撮った映画だったと言うことである。何という映画なんだ!映画そのものより、その事に感動してしまった。
なんだか6歳だった自分の息子が、大学入学するまでの成長を見守る父親の気分だ。
大学に入って、気の合いそうなルームメートとの出会い、彼と彼の彼女と彼女の友達と4人で一緒にキャンプしに行き、大自然をバックにしてその新しいガールフレンドになりそうな彼女と楽しそうに会話するハッピーエンドは、父親の目で見ても微笑ましいシーンだった。
ブラックアルバム
離婚や再婚、そして新しい家族となった同年代の息子たち娘たち。その過程を一切描かない潔さには驚いた。あ、また離婚したのね!とか、2番目の夫辺りまではDVということで理解しやすいのだけど、こうなりゃついでに×3まで行ってしまえ!と、とらえてよろしいのでしょうか。それよりも12年間同じ俳優を使って成長を描くという斬新さに驚かなければいけないのでしょうね。
気になるのは撮影風景。断続的だろうけど、「また撮影が始まるね」とか同窓会的な楽しさもあっただろうし、毎年流行の映画や音楽、そしてパソコン、ゲーム等々、時代の変化にも取り組んでいたんだろうなぁ。民主党支持のメイソンSr.(イーサン・ホーク)の政治的なエピソードも面白い。
12年間という長い年月。リチャード・リンクレイターはその間に様々な映画を撮っているわけだし、イーサン・ホークの性格も色々変化して素で演じてる雰囲気が微笑ましい。いや、むしろ最も成長したのはジュニアじゃなくて、彼自身だったのでは?と思えるくらいでした。
この映画のテーマとも思えるのがラストの会話。「瞬間」というのは追い求めるものじゃなくて、その逆なんだということ。凡人なので静止画と動画との違いしかわからんけど・・・
アーネスト、良かったね!
2014年公開、アメリカのホームドラマ。
監督・脚本:リチャード・リンクレイター
主なキャストは
メイソン・エヴァンス・Jr:エラー・コルトレーン
オリヴィア・エヴァンス:パトリシア・アークエット
メイソン・エヴァンス:イーサン・ホーク
サマンサ・エヴァンス:ローレライ・リンクレイター
※監督であるリチャード・リンクレイターの娘
アカデミー賞では、作品賞、監督賞、助演男優賞、助演女優賞、脚本賞、編集賞の6部門にノミネートされたが、パトリシア・アークエットが助演女優賞を獲得したにとどまった。
原題は『Boyhood』、直訳すると、少年時代。
メイソンの6歳から18歳までを描いた作品だが、
とにかく驚くのは、実際に12年かけて撮影したことだ。
ホームドラマの長寿番組といえば、橋田壽賀子の『渡る世間は鬼ばかり』がすぐに思い出されるが、
本作は、12年にわたり撮影したものを166分に納めている。
12年間、おなじキャストで事故なく撮影完了。
それだけでもスゴイことだ。
6歳の男の子の視点を通じて、
離婚した実父との交流、義理の父との関係、
思春期以降の「セックス・酒・ドラッグ」との
関わりをさりげないテイストで描く。
マリファナなどの薬物が、普通のティーンエイジャーに普及していることが垣間見える。
一貫して、姉弟と実父との仲がずっと良い。
週末を利用して定期的な交流がずっと続いている。
誕生日のプレゼントは、元ビートルズメンバーのソロ曲を入れ『ブラック・アルバム』と名付けたオリジナル手作りCDだ。
ポール・マッカートニーが好きだと言う息子に対して、
「4人揃ってビートルズだ」と持論を語りだす父。
自分を見ているようだ(笑)…
いずれにしても、
素晴らしい父子関係だ。
実父を演じるイーサン・ホークがとても良い。
彼にしては抑制の効いた演技が印象的だ。
母親を演じるパトリシア・アークエットは、
『ロスト・ハイウェイ』の謎めいた ”レネエ” が有名だが、
本作では、一念発起、苦学して大学教授になる頑張り屋さんの母を演じていて、イーサン・ホークとは逆に少し押し出しの強い演技をしている。
主役と姉が、どちらかというと ”おとなしめ” なキャラクターなので、熱演ぶりが少し目立ちすぎる。
一番好きなシーンは、
メキシコ?系移民で配管工のアーネスト(残念ながら演者不明)のエピソードだ。
自宅の老朽化した配管を修理しに来た若い配管工に対して、少しでも安く済ませたい母は修理箇所をできるだけ少なくしようとネゴするが、
配管工は、踏んでも壊れない丈夫な配管で全体を修理する必要を説く。
母は、感心して「賢いわ、学校へ通えば?」と言うが、配管工はたどたどしい英語で「学校行きたい、でも難しい。一日中、仕事」と答える。
母は、「夜間の公立短大は? 授業料が安い」と返す。
映画のラスト近く(約3年経過している)、
母と子どもたちが立ち寄ったレストランの店長として、その配管工が再登場する。
アーネストだと名乗り、英語を学び短大で準学士号を取ったと話し、次のステップに進もうとしていると話す。
「あなたは人生の恩人だ」
「あなたにお礼が言いたかった、グラシアス」
「ランチくらいは奢らせてほしい」
直前までギスギスした会話をしていた子どもたちも、
誇らしく母を見て微笑む、というシーンだ。
不覚にも涙が出そうになった。
この映画のアイデア(企画)自体が満点だが、
ドキュメンタリーのように淡々と描く日常を、
「もう一度、166分見るか?」
自問自答した結果、☆3.5としたい。
12年後のボクへ‼️
この作品の主役はエラー・コルトレーンくん‼️世界で彼ほど幸せな人間は稀でしょう‼️なぜなら6才から18才までの人生の最も素晴らしい瞬間が、こんなにも素晴らしい名作映画として未来永劫残っていくのですから‼️この作品は6才の少年とその家族の変遷の物語を、同じキャストで12年間に亘り撮り続けた画期的な映画史上唯一無二な作品‼️決して衝撃的で超ドラマティックな展開があるわけではありません‼️人間誰しも経験するかもしれない様々な出来事を、12年分積み重ねただけです‼️両親の離婚、引越し、パパとのたまの面談、ママの再婚、義父の暴力、ママの再離婚、思春期、パパの再婚、ガールフレンドが出来たり、そして見つけたアート写真家という夢‼️これらを積み重ね、喜び、悲しみ、葛藤といった感情を挟み、一人の人間のパーソナリティの形成を完璧に、そして感動的に魅せてくれます‼️また、劇中に登場するイラク戦争やオバマ大統領の誕生、Xbox、ハリー・ポッター、コールドプレイといった出来事やカルチャーも時代の変遷を確実に伝えてくれてます‼️ホントにこの作品の存在自体がキセキ‼️でも主役のコルトレーンくん、カッコ良く成長したなぁ‼️ブサイクに成長しなくてよかった、作品が台無しになりますもんね‼️対するお母さん役のパトリシア・アークエットの変貌ぶりもリアリティ(?)があります‼️そんな先見の明もリチャード・リンクレイター監督は見事‼️この作品とリンクレイター監督には、是非アカデミー賞を獲得してほしかった・・・
家族の時間
子ども目線で考えれば大事件の連続。離婚、再婚、引越…DVまで。
でも、そこをあえてドラマティックに仕立てない。淡々となにげない日常場面を紡ぎ合わせていく。ゲームの場面、食事の場面、喧嘩の場面…。
家族って、そういう日常の積み重ね。血のつながりだけじゃない。戸籍の問題だけじゃない。
そして、事件が起こっても日常は続いていく。環境の変化(環境への適応)や大事件は、その人の人格形成に影響を及ぼしつつ、日常の中に埋没していく。
メイソンSrが、離婚(大事件)されても子ども達と別れられずにつかず離れられずしながら、再婚して(環境の変化)、少しずつ大人になっていったように。
メイソンJrが、そんな環境の中、周りに壁を作ってしまいつつ、周りの人々の影響を受けて自分の足で歩み出していったように。
そういう積み重ねを丹念に紡ぎ合わせた映画。
日常を淡々と紡いでいるドキュメンタリー?。是枝監督の『誰も知らない』のように設定だけを決めて、役者に自由に振舞ってもらった画を編集したのかと思った。
でも、パンフレットを読むと、映画のスタート時に大筋はすでに出来上がっていて、毎年撮影の為に集まる時のミーティングで皆から出たアイディアとか、子どもの成長に合わせた変更を加えるけど、カメラが回っている時点ではしっかりと作り込まれた脚本に合わせて皆演技していたと言う。まったくのフィクションと知ってビックリ。タイムラグがあるなんて思えない!!!ずっと家族として暮らしていたかのよう。
主役・メイソンJr.を演じたコルトレーン君は、オーディションは受けたものの、最初は監督が手取り足取り演技の指示を受け、セリフも丸覚えしており、よく覚えていないという。けれど、12,3歳ころからずっと強く認識するようになり、俳優業を続け、2021年には主要な役を演じた映画が日本でも公開されている。
はじめは自ら演じたいと希望した、姉を演じた監督の娘は、途中で興味関心が変わり、「私の役、死んじゃだめ?」ということもあったとのことだが、それでも12年間撮りきる。
なんという映画なんだ。
ドラマの中で子役が成長していく様子を見られるのは、是枝監督もパンフレットの中で指摘しているように『北の国から』や『ハリポタシリーズ』があるが、12年を1本の映画にまとめたところが秀逸。この場面、あの場面といろいろと入れたくはならなかったのだろうか?
しかも、紡がれているのは日常場面の連続でありながら、家族に何が起こっているか、それぞれの心境・関係性の変化、そうなっていく過程を、説明的台詞なしで、まるでリアルな家族の会話のような必要最低限の台詞だけで、表現していく。
笑ったのが、後半のSrとJrの会話。「それで要点は?」「要点なんかないよ」そう、これこそ日常的に繰り返される妻と夫の会話(ここでは父と息子の会話だが)。ビジネスライクに要点を求める夫にキレる妻。日常会話・雑談に要点を求めてはいけない。雑談なしでは関係性は繋げない。そんな家族の風景までもが描き出される。
なんて練り込まれた脚本・演出・編集!!!
なんてこと考えなくても、
甥っ子の成長を見守っていくような。
自分の子ども時代を思い出して泣けてくるような。
こういう熟成された映画を観ると心が温まる。
人生とは映画とは
映画が人生やら物語やらの一瞬を切り取るものであるなら、逆に映画を重ねて一続きの人生を現したらどうなるの?と言う普通の人なら考えない試みをこの監督はやってみたんだ。
見出された俳優たちは自然で映画なのか現実なのかわからないような感じ、演じている側なんてさも混同してしまっただろう。
見終わって何が残ると言われると6歳の僕のアンニュイな寝顔であったり、自分の人生の写鏡であったり、とても懐の深い映画だと思う。アメリカ人にとっては殊更。
メイソンが6才から18才になるまで。 同じキャストで12年間をとる...
メイソンが6才から18才になるまで。
同じキャストで12年間をとるってすごい。
それぞれの年齢で変わっていく心情をとても自然に描いていたのがよかった。
始めは父親らしくないイーサン・ホークがどんどん父親らしくなっていくのもよかったし、子供が巣立っていく時の母親の寂しく虚しい気持ちで泣いてしまう姿はぐっときます。
時間が流れている中に人生があるんだなぁって、そんなことをしみじみ感じた映画でした。
自分のことを振り返る
淡々とした人生の経過を見つめながら、その中で自分の人生と共鳴する点をどこかに見つけられる作品。
どこに共鳴するか、その思いが強いか弱いかで、評価が分かれる気がする。
12年の歳月の中で演者さんに悲劇が起きてないことが奇跡。誰にでも明日があるのが当たり前では無いなぁと思った。
きっと監督は撮り切れたことに感謝しつつ。でも、12年で終わりではないから、明日も続くんだと感じる終わり方が、あぁ、生きるってこんな感じだなぁって思えた作品でした。
監督の娘さんが良いね。
12年の歳月を165分に凝縮した作品。
6歳の少年が大人(18歳)になるまでの成長の過程を、
役者を変えずに、実際に12年という歳月をかけて撮った映画。
ハイリスクな企画だと思いますし、実現にこぎつけたのが
すごいですね。2時間半越えという長編なんですが、
長さを感じない。12年の歳月をギュッと凝縮した感じなので、
むしろ短かかったのかもしれません。
その12年の歳月の描き方なんですが、
ドラマチックな展開があるわけでもなく、映画としての
派手な演出もなし。少年の成長とその家族の姿を
淡々と映し出すだけ。それなのに、
大きな感動を与えてくれるという不思議な作品です。
子育てを終えた母親のセリフに泣かされます。
現代のアメリカ社会の日常はこんな感じなんだと思う、 離婚、再婚を繰...
現代のアメリカ社会の日常はこんな感じなんだと思う、
離婚、再婚を繰り返す母、定期的に会う父との付き合い方、
再婚相手の男たちのプライドと仕事がうまくいかなくて酒に溺れていく様とか、
それにしても誰もドロップアウトしないで最後まで作品に出演してきた俳優陣がすごい
誰かしら辞めると言い出してもおかしくない国民性だろうに
北の国から
12年かけて撮ったという予備知識があるから凄いと思うかもしれないけど、ドラマチックではない。
前半はまずまずでしたが、高校に入ってからの後半はありきたりのお話で飽きました。
とにかく長過ぎる。
「時間は途切れない」
12年を何度かに区切って行われた撮影
どんな風に役者が育つのか・
歳をとるのかわからなかったのに
12年後、皆それぞれの役に合った容貌に
なっています
子供にとっての12年間、
大人にとっての12年間って
重さが違う
監督の娘だという、主人公メイソンの姉
サマンサ(役)の子が、
こまっしゃくれたまま成長していて、
好ましかった
俳優たちのセリフや演技がとても自然でリアル
監督が書いたという脚本が素晴らしい
12年間、ブレていない
まるでどこかの家庭の日常のドキュメンタリーを
観ているような気分になります
なんでもイベントにしてしまう所とか
いろいろアメリカンな所が面白い
どうしようもない大人たちの、ダメさ加減が
いっそ清々しい
ダメ男ばかり掴んでしまう、メイソンの母
こういう人っていますよね・・・
その中で、イーサン・ホーク演じるメイソンの
元父親が、如何にもアメリカンなオトナらしい、
大袈裟な滑稽味を帯びた痛々しさで、
親らしく振舞おうとしていて
浮いているけど浮きすぎていない微妙な匙加減の
演技が良かった
メイソンが鬱屈した家庭への憂さ晴らしで
悪友たちとマリファナを吸う所、煙草でも
吸うような気軽さが、
アメリカのハイティーンらしい
今風美人の彼女とメイソンの距離感が
いい感じに離れている
結局予想通り別れたけれど・・・
(寝て、別れとする女の思考は分かる気がする
男は「これで目的達成」と思う、
女は「これで最後」と思う
ダメになるパターンのひとつ)
高校生のメイソンが、彼女とドライブした
時の会話
「人類を皆ロボット化して、世界征服」は、
幼稚な発想で、6歳の子供時代の影があって
面白いと思いました
(だから振られたんだな精神的にオトナの彼女に、
とも思った)
メイソンがアート・フォトグラファーを目指す
展開は12年の撮影中変わったかもしれない脚本の
後付けかと思ったけれど、
ラストのセリフで、最初から脚本をほぼ
変えていないようだと思い、
その一徹さに心を打たれました・・・
そしてラスト、
次の彼女になりそうな(そして結婚までいきそうな)
メイソンと一緒にいて、とてもしっくりくる
素朴な魅力の女性は
タップダンスを教えているという
その理由が
「流行っていないから」
というのがいいな、と思った
よくあるこういう展開だと、カップルに
なりそうなふたりが目線を外さないで会話する
事が多いけれど、会話しながらそっぽ向いたり
視線が交錯したり、同じような方向向いていたり
とても自然・・・で、徐々に距離感が近く
なっている感じ
だからきっと、このふたりは今後も
うまくいくだろうと思えた
この女性のセリフ
「どうしてみんな"一瞬を逃すな"って言うの?
私はなぜだか逆に考えちゃう、
一瞬は私たちを逃さない」
メイソン「分かるよ、時間は途切れない。
一瞬というのは・・・常に今ある時間のことだ」
この映画の作りそのものがまさにそうだし、
人生ってものもまさにそう
しみじみ、いい映画でした
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