天空の蜂のレビュー・感想・評価
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ハラハラ!ドキドキ!
江口洋介さんの大ファンなのと、ストーリーが気になったので観ました。
難しい言葉がたくさん出てきたりで、頭がストーリーに追いついていくのが大変だったりもしましたが、ハラハラドキドキな手に汗握るあっという間の2時間でした。
役者さん達も演技派揃いでしたが、正直仲間由紀恵さんの役は仲間さんクラスのメジャーな女優さんじゃなくてもいいのでは?って思いました。チョイ役だし。
江口さんの奥さん役の方はもうちょっと有名な方でも…。
言い出したらキリないですが、今の日本に必要な考えさせられる映画でした!!!!
蜂のひと刺しに、群衆は目を覚ますか?
主人公の木原(江口洋介)は、自衛隊最新鋭ヘリコプター「ビッグB」の設計者。彼は仕事に没頭するあまり、妻と息子二人との、ふれあいの時間を犠牲にしてきました。
でも、もうじき、ひと区切りつくだろう、と思っています。なぜなら心血注いで作りあげた、まるで「我が子」のように愛おしい「ビッグB」が今日、自衛隊に納入されるからです。
彼は妻と息子二人を連れて、引き渡し記念式典へ向かいます。会場は自衛隊基地。子供達にとって、そこは珍しいものばかり。二人の息子は巨大な格納庫に潜り込み好奇心から、つい「ビッグB」機内へ入り込んでしまいます。その時、突然、ヘリコプターのローターがゆっくりと回り始めるのです。
回転は、みるみる早くなる。操縦席には誰もいない。だけど動いている! なんで?!
やがて最新鋭ヘリコプター「ビッグB」は、二人の子供を乗せたまま、地面からじわりと、その巨体を持ち上げます。
異変に気付いた木原は、とっさに次男を助け出します。
あとは長男の高彦くん(田口翔太)だけ。
「タカヒコ!! 飛び降りろ、飛び降りるんだ!!」
懸命に叫ぶ木原を地面に残し、高彦くんを乗せた無人ヘリ「ビッグB」は無情にも遠ざかってゆくのです。
やがてヘリコプターを乗っ取った犯人(綾野剛)からメッセージが届きます。
「日本に存在する、全ての原発を即時停止させろ。さもなくばビッグBを、福井の高速増殖炉「新陽」の真上に墜落させる」
犯人は自らを「天空の蜂」と名乗り、遠隔操作でヘリコプターを操っていました。
現地では、原子力プラントの設計者、三島(木本雅弘)を中心に対策本部を設置。ビッグB設計者の木原も加わります。
警察は犯人の割り出しを進めます。やがて捜査線上に一人の女(仲間由紀恵)が関わっていることが判明。
一方テレビでは、高速増殖炉「新陽」の上空で、ビッグBが今まさにホバリングしている姿が映しだされます。
もし、燃料切れとなれば、あのビッグBは、少年を乗せたまま、炉心めがけて猛烈な勢いで墜落してしまう。
燃料切れまで、あと8時間。
さあ、政府および原子力機関は、突然降りかかった、この国家存亡の一大事に、どう立ち向かうのか?
そして高彦くんの運命は? 破滅までのカウントダウンは、刻一刻と、容赦なく迫ってくるのです……。
とまあ、こんなぐあいで、もうハラハラドキドキなんですね。
堤幸彦監督らしく、こういう作品撮らせたら、やっぱり「いい仕事してきますねぇ~」と唸りたくなる出来です。
堤監督の秀でた点は、ちゃんとヒューマンドラマが描ける、ということ。
ちなみに僕の堤監督作品のなかでイチオシは、貫地谷しほり、竹中直人共演の「くちづけ」なんです。こういう作品も撮れる監督さんなんだ、とびっくりしますよ。
さて、高彦くんは仕事一辺倒の父親、木原に、反抗のそぶりを見せてます。
式典会場の待合室。つま先でコツコツと、執拗に床を叩く高彦くん。
引き渡し式で神経質になっている父親、木原。
「高彦、うるさい、それやめろ!!」ときつくあたります。
このつま先の「コツコツ」実は父親である木原が、高彦くんに、自ら教えていたモールス信号だったのです。
「ボ・ク・ハ・コ・コ・ニ・イ・ル」コツ、コツ、コツ……。
高彦くんは、そのつま先で、密かに父親宛に、屈折した心の叫びを発信し続けていたんですね。このシーンで、僕のような、いい年した中高年オヤジの涙腺は爆発炎上。それこそ原子炉格納容器などより、いともたやすく破壊されてしまったのでした。
さて、電力を作るための方法として、原子力を選んでしまったのは、果たして良い選択であったのか? という素朴な疑問や「本当に大丈夫なのか?」という懸念を、本作が表明しているのは明らかですね。
原作はヒット作を連発する東野圭吾氏が1995年に発表。あの阪神大震災があった年です。
すでに原子力発電への、深い問題意識や、危機意識をもちあわせていた事に敬意を表したいと思います。
阪神大震災時、被害の大きかった神戸市東部の海岸地域、あそこは工業地帯なんですが、もし仮にですよ、そこに原発が建設されていて、稼働中であったなら……。今、神戸市に住んでいる身としては、考えただけでもゾッとします。
東野氏は、その手腕を発揮して「エンターテイメントとしての小説作品」として本作を発表しました。市民運動として声高に「原発反対」を叫ぶ手法も、当然ありでしょう。東野氏は小説家としての立場と手段で、世に問いかけることを試みました。
小説や映画などの表現方法は、例え話をするならば、薬を飲みやすく包む「オブラート」の一面があるのです。
苦くて飲みにくい粉薬や、舌や喉にへばりつく錠剤。あれはなかなか飲みにくいですよね。僕も苦手です。
同様に、思想信条や、科学技術、原子力利用の是非、更には複雑怪奇な力学が絡む、政治問題という名の「粉薬や錠剤」は、僕のようなボンクラな頭では、なかなか吸収に時間がかかります。
しかし、これらを「小説」というオブラートに包んで、ポイと口に入れ、水で流し込めば、その薬効成分は、やがて体内の隅々まで効能が広がってゆくのです。
それは自然と生命が、何億年もかかって作り上げた、生命維持の巧妙なシステムによってです。
しかし……。
その何億年という生命の営みの象徴である、DNAをいともたやすく傷つける方法があります。
放射能です。
日本のほぼ真ん中に位置する原子力発電施設が、万が一、木っ端微塵に破壊されたらどうなるか?
東は東京から、西は中部地方や四国まで、日本列島の主要都市は、ほぼすべて立ち入る事すら出来無くなる、と本作では想定しております。しかも、燃料のプルトニウム239というヤツは、強い放射線を放つそうです。
その放射能の半減期は約二万四千年に及ぶといわれています。日本列島が邪馬台国と呼ばれ、卑弥呼のいた時代から現代に至るよりも、はるかに長い悠久の時間、住むことはおろか、近づくことさえできないのであります。はぁぁぁ~、と気が遠くなりますな。
さて、この映画の最大のキーワードがあります。
それが「沈黙する群衆」です。
無関心で、黙って見過ごしていた、その些細なことの積み重ね。
それが日本人の中で積み重なって、いわば「無言のピラミッド社会」が形作られてしまったのでしょう。しかし、一旦大きな自然災害などで、それがガラガラと崩れてしまった時、結局「沈黙は金」なんかじゃなかったんだ、「やっぱり声を挙げるべきだったんだ」と日本人は悟ったのではないでしょうか。
あまりにも巨大な代償を払って……。
僕個人の主観として、本作は「BRAVE HEARTS 海猿」以来、久々の傑作アクション大作だと思いました。
見るものをハラハラさせ、時に涙を誘い、観客を感動に誘うのです。そして、観終わった後、ふと考えさせてくれます。今のままでいいのだろうか? 僕たちが明日からできる事はないだろうか?
映画を見終わり、劇場を出た後、僕を含め多くの人たちが行う「ひとつの儀式」がありますよね。
そう、携帯電話の電源をオンにすることです。
ここで、ちょっと想いを馳せてほしいのです。
「そもそもこの、ケータイの電気は、どこから来たの?」
「もしかして原子力で作った電気?」
あるいは、つい、この間までは危ないとされて、今は危なくないらしい、ナントカ海峡とやらを通り、タンカーで運ばれてきた原油を、大量に燃やして作った電気なのか?
ほんの少し、心の片隅に、小さな小さな「?」を抱えてほしいものです。などと、エラそーにキーボードを叩いていますと、パソコンが電池切れなので、この辺でおしまい。
ぜひ見て欲しい!
なんといってもテンポがいい!寝不足で行っても眠気なんて感じる暇はありません。2時間超えの大作ですが、あっというまでした。
ただ、こんな事件を起こそうという動機の部分をもう少し掘り下げて欲しかった、という気もします。感情移入する時間が足りなくて、見ているときはいいのですが、見終わってしばらくすると「……ん?」と思うようなところがなきにしもあらず……。
しかし、凝縮されているにもかかわらずこの長尺なので、しょうがないですね。
演出や映像もとてもよかったです。爆発シーンは迫力がありましたし、ヘリの音がかっこよかった!
あとはなんといっても綾野剛が素敵でした笑
細かい演出に脱帽。
刺されて死んだ刑事の嫁と、モックンの息子が苛められてたと知らないと言い切ってた教師は同一人物ですよね?最後それ観てバチが当たった…。と思った。
モックンかっこよかった。演技もぞくぞくした。
綾野剛は、見事なはまり役。一つ一つの行動にゾッとさせられる。表情もいい。
江口さんも相変わらず良かった。
息子役の子すごくよかった。
家族愛も描かれててよい。
嫁役を有名な方にしたらよかったのに。。
物語に仲間由紀恵は必要なのか???
あの役は仲間由紀恵でなくてもよかったような。。
向井理が出てることを知らなかったから最後ちょっとテンション上がりました~。
小説は昔読みました。 すごく考えさせられる物語です。 楽な生活を求...
小説は昔読みました。
すごく考えさせられる物語です。
楽な生活を求めると犠牲になる人がいるわかっているのだけど人は忘れてすぐ楽をしたがるもう一度立ち止まって考える事が大事だと思う。
面白かった。138分間、最初から最後まで一気に行きます。 あの3人...
面白かった。138分間、最初から最後まで一気に行きます。
あの3人がなぜそうしようと思ったのか。そして思うだけでなくなぜ実行までしたのが。そこの描き方が足りない。あと10分そこに使えば、最高でないかなあ。
でも尺が長いから、どこか削らなきゃとなると。。。無駄なところ、削るところがあるか?となると、これが難しい。ああ、最後の方の峠道はもっと端折れるかなあ。登場人物をひとり減らせば。あるいはあの血だらけのエピソードは削れるかな。
松竹映画だからなのかTOHOシネマズで冷遇されているところがもったいない!
突きつけられる
沈黙を通すの?声を上げるの?
バカヤロー世界はそんな単純じゃないんだラスボスはどこにもいないんだ。
目の前の人と助け合うことに価値を与えないでどうこの世界を生き抜くのさ。
と、涙涙で鑑賞してきました。
日本だから作れる作品ですね。
原作者が素晴らしい。
でも出てくる女性はみんなムカつきます。女性の描き方に悪意をかんじざるを得ない。
見て良かった。志の高い作品。
原作を読みたくなった時点で5点満点。原発テロを扱っているのでもっと話題になっていいはずだが、国や自民党政府に対しては批判的なところもあるので、難しいところだ。元木、江口もいいが、原作脚本企画製作陣が素晴らしい。ぜんたいに反原発のような映画ではあるが、原発を肯定しなくてはならないあるいは、原発を推進しなくてはならない立場からも描かれている。また、自衛隊のビッグBという超大型ヘリコプターが主人公とも言える。こいつが稼働中の原発の上で8時間もホバリングしているのである。しかし、この脚本がいちばん批判しているのは傍観者である一般市民であり、いじめに対して無力かつ非力な現代人であるのかもしれない。堤監督と製作陣及び松竹さんには、引き続きこの困難なテーマに立ち向かいさらに一般市民を煽っていただきたい。
大満足でした!
自分的にこの作品は、さすが東野圭吾、さすが堤幸彦監督、と感じるものでした。
20年前の小説にも関わらず色あせることのない、寧ろ今の日本にとって、とても響くストーリーでした。
映画の序盤から緊迫したシーンもありハラハラしました。もちろんハラハラだけでなく、物語が進むにつれて伏線が繋がっていくのも観ていておもしろかったです。
そして、最後には見事に裏切られましたw
観終わって今の日本、これからの日本の在り方についても考えさせられる作品でした。
自分的には大満足でした、観て良かったです!
必見。
現代を生きる人々は観るべき映画。
あの迫力や圧倒させられる感じを映画館で味わい、考えさせられることは現代を生きる人々に必要なこと。目を背けたり、傍観していてはいけないこと…
メインの二人(江口洋介さんと本木雅弘さん)が似ているようで、問題への向き合い方が違うところが面白かったです。
きっと、どちらのタイプの人間も多くいるんだろうな、そして自分自身はどちらのタイプの人間なのか…思わず考えてしまいました。
私はこの作品を観て、原発問題や昨今の政治の諸々に関して、今までのように簡単にハッキリと反対・賛成を言えないな、と思いました。甘い蜜だけ吸おうとするな、という所にグサっときました。
実際どうしたらいいのかはらわからないけれど、自分の仕事やできることをもっと想像力をもって取り組みたいなと思います。
様々な職種の人々が、高い意識を持って働く姿はとても格好良かったです。
そして、ある大切なメッセージが送信されなかったことの不条理感、切なさ、やるせなさが印象に残ってます。
原作も読んで、映画館の上映中にもう一度観たいです。
今の世の中だからこそ映える作品
まず一つ目にこの作品はかなり原発問題、今の日本が抱える問題にかなり踏み込んでいる。警鐘を鳴らしてると言っても過言ではない。
1999年が舞台の物語だが今の世代が見ても全く見劣りしない。
豪華キャストとテーマ性の濃い原作、そしてスタッフたちの本気が生み出した素晴らしい作品であると感じた。
ラストシーンは原作にはない映画オリジナルらしいがまさにこの現代に生きる我々が考えなければならない問題が凝縮されているように感じた。
この映画を観た人が今の日本をどう思うか?
何も感じなかったか、感じるものはあったが忘れてしまうか、それか実際に何かしらの形で行動を起こすか。
様々だと思う。
久しぶりに良いものを観た。
映画館で、観るべき作品 俳優達の迫真の演技が素晴らしい とくに、子...
映画館で、観るべき作品
俳優達の迫真の演技が素晴らしい
とくに、子役と母親役の女優さんの演技が良かった
映像と音楽と演技が一体となり、ハラハラドキドキ、映画らしい映画で、スクリーンに引き込まれた
東野圭吾ワールド炸裂
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