ネタバレ! クリックして本文を読む
この作品、暴力描写とエチ的にR15+指定です。でも、それでも足りないほどに、バイオレンスシーン&濡れ場のオンパレードです。乙杯プルンプル~ン♪とプリケツのチャンネーがいっぱい出てきます。←こーゆーこと書くから削除されるんやで!
てか、全編ほとんどそれだけのお話。
いともたやすく行われるえげつない暴力&エロ描写を楽しむためのお話。(エログロが苦手な人は、絶対に鑑賞を避けた方がいいです。嫌悪感で目を背けること請け合いです)
そして、あえて無印よりも先に続編のこちらのレビューを書くです。
というのも、無印のラストが、あまりにも救いがなさすぎるので。初見の人は、まずこちらから先に観た方がよいかもと思い。(エログロが大丈夫な人は)
ただでさえ時系列がこんがらかったお話なのに、そんな見方は、かなり苦行なんですが。
アホの私は、お話の筋がサッパリだったのですが、パンフレットによると本作のいくつかのエピソードは、無印の前日譚だったらしいのですね。なら、本作から観て正解。
こちらで皆さんのレビュー拝読すると、前作には遠く及ばないという低評価が目立って、ちょっと悲しい…
私は、前作で独特の世界観を秀逸な撮り方で作った、この続編が大いに楽しみでした。
結果“まぁまぁ”満足できた作品でした。一部キャスティングとラストに文句があるんですが。
前作は、街を牛耳る最大の巨悪の上院議員、ロアーク卿から最愛の人を守るため、(主人公?)ハーティガンが、汚名を着せられたまま自殺を選んだラストで終るです。
アウトロー一匹の力ではどうすることもできないロアークの権力を前にした絶望感を「これでもか!」と示していた、大変悲しくショッキングなラストでした。
今作は、そんなロアークへのタイトル通りの復讐のお話なので、“割と”スッキリするです。“完全に”スッキリではないので、やっぱり手放しでは喜べない、ダークでヘヴィーすぎるお話なんですが。
前作を継承した、いかがわしすぎる街の世界観の構図と見せ方が、本当に優れています。
ネオ・ノワールの作風で撮られた特徴的過ぎる絵が、お話のえげつなさを際立たせる効果として、とても美しかったです。
といっても、アホの私には、ネオ・ノワールの概念が何だかさっぱり理解不能だったんですが。←なら語るなし!
基本モノクロの絵なんですが、要所要所でコミック風味のカットと禍々しすぎる原色を挿入しているんですよね。なので終始、画面に不穏な雰囲気を醸し出していました。←こんな感じ?
場末のストリップバーとロアークの屋敷を軸に、かなりイカれたアウトローたちが織り成す群像劇が、やはり面白かったです。
(“すけべダンス”のジェシカ・アルバが脱いでくれれば文句なしの☆10点映画だったのですが)←おい!
一癖も二癖もあるキャラクターの見せ方が、大変魅力的です。
プロローグは、そんな中の、ほぼ怪物に近いマーヴのお話。本作、どうも、このマーヴが主人公っぽいです。
ルックスとフィジカルが完全にバケモノなんですが、イカれすぎた連中が集う作中では珍しく、真っ当な正義感を持った“まともな”人なんですよね。主要キャラの窮地の数々を救いますし。バーのダンサーを崇拝する純真さも持っていますし。やってることは残虐の極みなんですが。
ホームレスを嬲り者にするチンピラ学生を、容赦なく屠りまくる導入部が痛快です。
第二章は、スタイリッシュなギャンブラー、ジョニーのお話。
華麗なカードさばきが見どころでした。
スロットマシン得た多額の軍資金を元手に、無謀にもロアーク相手にイカサマ?ポーカーで大金をせしめるんですね。但しその代償として指をプライヤーでへし折られスタボロにされて 、その復讐を誓うです。←ここ伏線。
かなりのイケメンなんですが、なにしろ自業自得?ですし、危機管理がまるでなっちゃいねぇのが滑稽なんですよね。
第三章は、パパラッチ、ドワイトのお話。
残念なのは、前作での探偵(クライヴ・オーゥエン)から、職とキャスティングが変わっていました。ジョシュ・ブローリン演ずるパパラッチに引き継がれたです。キャストはともかく、職は落ちぶれてね?
かなり魅力的なキャラだっただけに、そこに残念感を覚えたのは正直な感想。
前作では、警察の追手を逃れるために整形をしていたという設定なので、また整形して職も変えたたのかな?
(パンフレット情報では逆でした。こちらが無印のドワイトに結び付く前日譚で、整形するに至った理由のお話らしいです)
そんな彼は、希代の毒女で元恋人のエヴァにこっぴどく裏切られ続けるの。このエヴァがムカつくのなんの!
とにかく脱ぐので(笑)人気キャラのようだけど、私は「早く消えてくれ!〇んでくれ!」ってそればかりを望んでたの。実にムカつく!超ムカつく!マジでムカつく!←大切なことなので三度繰り返しました。
ドワイトも、実に三度にも渡って半死半生のズタボロにされてしまうわけです。右眼球が剥き出しになるほどまでに。(ここが整形の理由?)
そして怪物マーヴと共に武闘女子集団が仕切る街のオールドタウンへ逃げ込んで、一大ドンパチが始まります。
この集団の中でもひときわ映える、ニンジャアクションの“殺人兵器”ことミホですが、こちらも前作からキャスティングが変わっているんですよね。
前作での日系人のデヴォン・青木から、韓国系二世のジェイミー・チャンにチェンジ。日本人として、素直に青木さんを推したいところなので、ここも残念だったかな。
殺陣の見せどころは、相変わらず健在だったんですが。
そんなミホの情け容赦ない殺戮シーンも本作の見どころ。首が飛ぶ飛ぶ、腕も飛ぶ。(ここ惜しいことに血飛沫は白で表現だったんですよね)
ここで唐突に現れたのが、前作キャストのドワイト。時系列が本当にこんがらかります。そんなドワイトの手によって銃殺されるエヴァざまぁ。
第四章は、第一章でロアークにこっぴどい目に遭わされたジョニーの復讐劇です。
傷を診てもらった闇医者が誰に似てると思ったら『バックトゥーザ・フューチャー』シリーズのドクこと、クリストファー・ロイドじゃないですか!(まさかと思い調べてみました。珍しく正解でした)
折られた指は、ボロ靴と引き換えに治療してもらったです。ロイド、どんだけ良心的やねん。
最初のポーカーに同席した、幸運の女神ことマーシーを惨殺されて、更なる復讐を誓うです。
そんな彼が博打の元手を得るために訪れたダイナーのウエイトレスが、レディー・ガガだったのね。
そんなカメオ出演のガガから同情の1ドル札をもらって、マーヴと共に再び得意のスロットマシンで大金を得ます。マーヴ本当にいいヤツ。
そして再度ロアークとのカードでの戦い。ここでもジョニーの圧勝。
「あンたに勝った。二度もだ。俺の方が上だってことだ。永遠に俺が勝つ」の台詞が痛快なんですよ。
負けたロアークを笑い物にする、そんなセリフで逆上され、今度こそジ・エンドで銃殺されるです。←全く懲りてない。
でもこのあたり、死を賭してでも己を貫くハードボイルドの神髄だったのかな?
第五章は終局。ロアークへの復讐を誰よりも誓う、真打ちナンシーのお話。
酒に溺れ、悶々としていた彼女なんですが、ようやくロアークへ鉄槌を下す覚悟を決めたです。
ここで、またしてもマーヴが登場。マーヴとことんいいヤツ。
ロアークの刺客を屠り、武器を手に入れるです。
ここで『復讐の女神』覚醒です。爆音ハーレーに乗ってロアークの屋敷に乗り込む二人。
「誰も生かしておかなくていいぞ。善人はいねぇ。一人残らず殺せ」のマーヴの台詞が復讐劇の始まり。
もはや完全に殺戮兵器と化した二人の大活躍。マーヴの無双っぷりが本当にかっちょいいの。
かつてハーティガンが愛用していた銃を、とうとうロアークに向けるナンシー。ここでトドメを刺して復讐を完遂させるんですが、どうにもスッキリしないです。ロアークのやらかしてきた悪行の報いとしては。
もっともっと苦しめて、もっともっと追い詰めてから殺ってほしかったです。
そんな、ちょっとカタルシスの足りないラストと、前述のキャスティングのせいで、私も少々低い評価を付けざるを得ませんでした。本作は3D上映もあったようですね。そちらを観ていれば、加点が増えたかもと思うです。3D大好きなんですよ。
エログロの密度が超濃い&時系列バラバラ系の作品ですので、観るのに、相当なエネルギー消費するです。なので無印のレビューは、しばらく間を置いて、書けたら書いてみたいです。←書くとは言っていない
再度のアマプラ鑑賞後に「なんか和む作品で心を労わりたいなぁ…」と思った、そんな感想の作品でした。