劇場公開日 2015年1月10日

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シン・シティ 復讐の女神 : 映画評論・批評

2014年12月22日更新

2015年1月10日よりTOHOシネマズスカラ座ほかにてロードショー

最大の特色は、ドバドバと出る白い塊=血しぶき!

悪徳がはびこり欲望渦巻く街シン・シティを舞台に、権力で汚されたアウトサイダーたちの壮絶な復讐劇を描く。フランク・ミラーによる伝説的な同名のグラフィックノベルから最も人気が高いエピソード2話と、新たに書き足した2話を加えて構成されたのが本作。9年ぶりの続編となる。前作同様に、ロバート・ロドリゲスと原作者ミラーが共同監督。グラフィックノベルを原作にもつ作品らしい画づくりで、ともかく見せる(2Dよりも3Dのほうがパラパラマンガ感はすごく楽しめる)。

おもしろいのは映画全編でドバドバ出る血しぶきの描き方だ。基本に白黒画面である本作の特長は血の白い塊である。ここで思い出すのが、マーティン・スコセッシ監督作品「レイジング・ブル」。この映画のラッシュを見たジョン・カサベテスが、血の赤を観て「汚い」といったのは有名な話だ。カサベテスの助言を得たスコセッシは、当時カラーの退色が問題になっていたこともあり、白黒映画にした。白黒画面だとドス黒く映る血を白くしたのは、映画作家たちのセンスだ。これによって映画全体の「刺激」は薄まり、映画のレイティングがR15になった。

ジョゼフ・ゴードン=レビット、ジョシュ・ブローリンエバ・グリーンといった曲者たちが新たに集結。疾走感あるクールな映像美はただただ濃いとしかいえない。ジェシカ・アルバ演じるナンシーは傷だらけになって(すべてが過剰なこの映画にあって、彼女はお色気がちょっと足りない)、遂にまったく救いのないこの罪の街の絶対権力者、ロアークと対峙することになる。

中でもすごいのは、エバ・グリーンだ。過激さのあまり、前作「300 スリーハンドレッド 帝国の進撃」をR15指定にしてしまった彼女が、ドワイト(ジョシュ・ブローリン)相手にスッポンポンになって「魔性の女」を演じている。たったひとりで、レイティングを相当下げているのではないだろうか。彼女のまんまろとした乳房だけで、十分に映画的で、映画ファンなら目が釘付けになる。

(サトウムツオ)

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