イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密のレビュー・感想・評価
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機械か人間か
私は数学は苦手だが、クロスワード・パズルは大好きで、
この作品ではドイツ軍の暗号エニグマを解読するのに
クロスワード・パズルを早解きする能力が必要と
されているという所に興味を惹かれた
暗号を解くヒント(「クリストファー」に無駄な
計算をさせない為の)は予想がついた
パズルなどの問題には作り手の癖があるものなので
そのことにもっと早く気づいても良さそうだと
思ったが、現実はこんなものかもしれない
(早解きだとわかりにくいかもしれないが、
問題解いていて、出題者の癖やルールに気づくと楽しい)
「機械か人間か」というセリフはドラマのテーマでもあるが
早解きと癖を読む事の違いも暗示されているようだと思った
ドラマ・パートは実話ベースといってもよく出来すぎていて
脚色多いと感じたが、作品としてよくまとまっていて
面白かった
ジョーンの考え方が現実的でしっかりしていて好感度大
類型的なヒロインでないのが良かった
同性愛者には厳しかったイギリスとはいえ
アランの結末は悲しいな
全体に、品の良い丁寧な作りが好ましかった
広義では戦争映画ですね
アメリカ資本ですが、マンマ英国映画です。
英国は軍人とか政治家とか王室が題材になるとアメリカ映画にない格調が高いですね。
ホモの側面に注目する人も多いようですが、そっち方面に関心なくても単純にWW2諜報戦映画としてサスペンスが十分です。
業績に隠された苦悩と共傷感覚が苦しい。
内容は実話に基づく物語。第二次世界大戦の裏で活躍し隠された天才の苦悩と葛藤の物話。印象に残った言葉は『クリストファー!!』余程小さい頃の思い出が一生を引き摺る程の傷として残ったのは観ていて辛かった。境遇や立場では、エニグマ解読が終わりでは無く始まりだったり、陰謀論的な国際関係には当たり前だが映画として楽しい。正にアランにとっては人生そのものがイミテーションゲーム!疑似戦争であり自分すら客観的に見えた。主人公アランは完璧な合理的だからこそ皆に理解されにくく、完璧を希望しすぎて共傷性が強過ぎて禁断の果実林檎と青酸カリで自殺を選ばなければならなかったのだろう。時代性質もあるが、それを理解した上で余分な説明をしない所が観ていて号泣ものだった。非常に面白い映画でした。
変わり者
天才と言われる人は
人と違った考え方思考力がある
人からは変わりものと
数字に強くクロスワードパズルを解くように
デジタルコンピューターを作製した
戦争の最中ドイツの暗号解読するための機械を
ほぼ一人で完成させる
今の時代のコンピューター(パソコン)の原型
…凄いですね
アランのお陰で便利な世の中になりました
でも…
アラン事態はしあわせになれなかった
同性愛者だったから当時は罪を課せられ
不遇な時代を生きた人
やりたい事は出来ましたが苦悩の日々が…
何処か腑に落ちないところがありますね
もっと早く見れば良かったなあ。
一言「いやー、たまげたわ!」
難解不能なドイツ暗号機・エニグマを、解読しようとする主人公の伝記。
ざっくりいうとこれ。
興味深かったのは、「クロスワードパズルが得意な」人間が。
解読作業に関わったこと。外国の人、好きですよねえ。
戦時中(またチャーチルが出てきた)の話だけど。
ふむふむと内容に惹かれました。
ただ作業が秘密ゆえ、仲間にスパイがいるかもだとか。
解読マシンの費用は高額なため、軍上層部に理解してもらえないとか。
大丈夫なのか?とドキドキ感満載。
解読できて、やったー!だけじゃないのが。
伝記映画になってました。
天才は時として孤高。そのヒヤッとする冷たさを、カンバーバッチ最高。
彼だからできた役に思えました。
エンドロールで記されている、主人公のその後。
驚きでした。彼がいなかったら、SNSなんてまた夢だったかも。
見て良かった1作でした。
⭐️今日のマーカーワード⭐️
「時として誰も想像しなかった人物が。
想像しない事実を成し遂げる」
戦争の終結のためにナチスの暗号解読に尽力する天才数学者。 暗号を解...
戦争の終結のためにナチスの暗号解読に尽力する天才数学者。
暗号を解読してめでたしめでたしではなく、その後も解読したことをナチスに悟られないようにしながら戦争終結に導いていかなければならない。
困難な任務と、数学者が次第に人間的になっていくところは見応えがあった。
アラン・チューリングのマシンは…
普通じゃない人が、偉業を達成しようとする姿を描いたもの。
観終わって「事実に基づく物語」という冒頭テロップを思い出して、驚かされる。
第二次世界大戦中、イギリスはドイツの誇る暗号システム“エニグマ”を解読しようと頭脳明晰な精鋭を集めた。そこにやって来たのが、アラン・チューリング(ベネディクト・カンバーバッチ)であり、ジョージ・クラーク(キーラ・ナイトレイ)などを含めた6人。
彼らが、解読するには天文学的な組み合わせから暗号解読しなければならない…という難題に挑む。
戦争の最前線でなく、数学者たちが集まってパズルでも解くように暗号解読に挑む戦争もあったというのは長年秘密にされていたらしく、驚くほかない。
そして、キーラ・ナイトレイがベネディクト・カンバーバッチに「あなたが普通じゃないから、世界はこんなに素晴らしい」と言うセリフに感動する。
スリリングで、時にロマンティック、そしてデンジャラスな起伏のある物語に心揺すられる映画であった。
トップ100
面白い。実話って言うのがまた高評価。メッセージ性もあるし、社会テーマ(LGBT)も取り扱っているし、また視聴者側に考えさせる余白(戦争の勝利のためなら犠牲は必要だ)があるのも素晴らしい。非の打ち所がない作品すね。オススメ
戦争とは...
戦争関連の映画を観ると、必ず悲しい思いは避けられなくて、なんとも言えない気持ちになりますが。このお話しは戦争に勝つために、戦争を終わらせるために頑張ったモンスターのお話し。頭のいい人は凄いなぁと凡人は素直に思いました。同性愛者に対する酷い扱いの方が作品のメッセージなのかと思ってしまうくらい、終わりが悲しい、、、
天才がゆえの苦悩
第二次大戦、ナチスの暗号機エニグマの解読に尽力したアラン・チューリングの生涯を描いた作品。
ベネディクト・カンバーバッチの繊細な演技もさることながら、脇を固めるキーラ・ナイトレイやマシュー・グッドらの好演も素晴らしい👏
「誰も予想しなかった人物が誰も想像しなかった偉業を成し遂げる事だってある」
また、LGBT作品としての一面も持つ。
彼がいなければ、1400万人以上が亡くなっていたそうだ
500名の命を救うよりも、1000万人の命を救う判断をしたことが
一番印象に残った。この500名を救ってしまえば、エニグマを解読したことが、
ドイツにバレてしまう。
この判断は人間には難しい。サンデル教授のハーバード白熱教室のようだ。
チーム内の兄が標的の船に乗っていることを知ってもアランはブレなかった。
一般的にみたら変わっている天才のアラン。戦後彼は自殺したことを考えると、
その判断にずっと迷いはあった気がする。
Oh! シリーさん。シリーさん。
第二次世界大戦。
メッサーシュミット、U-ボート。空爆や奇襲攻撃により欧州での勢力を急速に拡大させて行くナチスドイツ。
ナチスドイツの最強暗号通信マシンのエニグマ "Enigma"。
若くして数学科の大学教授になっていたアラン・チューリング(カンバーバッチ)。幼少の頃から出来すぎ君。コミュニケーション障害もあり、変わり者扱いされて、いじめられていたが、同じく優秀ながらも夭逝した唯一の友がいた。その名はクリストファー。
エニグマに対抗するために英国機密情報機関MI-6の中佐によりブレッチリーに召集された人たち。極秘任務。
ドイツの暗号マシンにはマシンで対抗するしかないと主張するアラン。アタマのかたい中佐や曲者揃いの同僚たちが足を引っ張る。ロシアの二重スパイ容疑もかけられる。実際に本当のスパイがいた。ナチスドイツに対するイギリスとソ連の駆け引き。
キーラ・ナイトレイ演じるクラーク。聡明で美しい。男社会で女性が働くためにはまずは嫌われないこととアランを優しく諭す。
パブでクラークが連れてきた暗号記録係のヘレンの発言「ドイツ通信兵の一人に親愛の情が沸いたの。彼だけはいつも同じ5文字で始まる暗号を打ってくるの。CILLY。きっと恋人の名前よ。」
Silly love !
おバカな恋のためにナチスは後退したわけか。
Oh! シリーさん。シリーさん。
お尻さんにはエネマ?
エニグマだよ💢
クリストファーと呼んでいた暗号解読機、チューリング・マシーンはコンピューターの原型。
戦後、同性愛者であることにより逮捕されてしまい、1954年に自殺してしまったアラン・チューリング。41歳だった。
2013年にその功績を称えられて、エリザベス女王から特別死後恩赦が与えられた。それまでは、極秘機密の闇に葬られていたわけだ。
カンバーバッチの蒼白い顔が印象的。
同性愛者であることを告白された時、わかっていたわと言う、キーラ・ナイトレイの厳しい表情がたまりませんでした。ふたりの演技が静かに燃える、味わい深い歴史作品でした。
「あなたが普通じゃないから、世界はこんなにすばらしいって」って言われてみたい。
真実とはどうするべきか
この映画は課題をしながら見たものの結構しっかり見てしまった。変なひととして扱われるチューリングも考えることがあり、まともな一人であると、そして居場所はあるはずだったと、そんなことを思ってしまったラストだった。
また、誰も予想をしなかった人が誰も成し遂げなかった偉業を成し遂げることもあるという言葉は自負していきたい
想像と違っていたストーリー
タイトルから、コンピュータゲームの話か、詐欺師の話かと思っていたが、全然違っていた。
冒頭から事実に基づいた第二次世界大戦中とその前後の物語と言うことがわかる。見終わった後、実際に起こっていたこととはかなりの驚きであった。
いずれにしても悲しい物語であった。ただ、暗号の謎解き、この時代の同性愛者の立場、彼と妻の関係と3つのテーマが複雑に絡み合っているが、やや盛り込みすぎで、その3つのいずれかに絞ったほうがよかったのではないかと思うが、事実だったら致し方ないか。
あなたが普通でないから世界はこんなに素晴らしい
上に書いたのはジョーンがアランに言った言葉です。
エニグマって聞いたことあるけれど殆ど知らず、数学の美しさに憧れながら片思いで算数も数学も苦手なので私向きでない映画だと思ってました。Cumberbatch狙いで見ましたがもっと早くに見れば良かった。でも見ることができて良かった。走る人なんだ、コミュニケーション下手でもジョーンの言うことは聞くんだね、偉い、髪型が素敵で特にうなじがいいとか呑気なことを考えながら見ていて途中からは辛かった。
とてもすばらしい演技だったのでカンバーバッチがアカデミー主演男優賞をとれなかった理由がわからない。賞には関心ないんですが思わず2015年のアカデミー賞がどうだったか調べてしまった。脚本は確かに本当に良かった!子ども時代、戦時中の極秘ミッション、戦後と行ったり来たりが自分好みの構成だったしセリフがキラキラと輝いていた。
特にジョーンがアランに対して言う言葉のひとつひとつが親身で正直でユーモアがあってアランに自信を持たせる力があった。彼女も「普通」でないからアランのことがわかるし、ジョーン自身も生きにくかったから!「私も仕事して、あなたも仕事するの」「家で夕食作って夫を待つような生活なんて退屈!できない!」今だってそういうこと思っていても言わない女性は山ほどいる。そう思う自分を後ろめたく感じるから。根拠のない性別役割分担意識を内面化してしまってるから。二人は出会うべくして出会ったんだ。「リリーのすべて」とおんなじ。
アラン・チューリングのことは何一つ知らなかった。知ることができて悲しさと共に嬉しい。それにしても2009年にイギリス首相が正式に謝罪、2013年にエリザベス女王によって正式に恩赦って・・・。国家は人間の命と人生をめちゃくちゃにすることができる暴力装置であることを改めて認識した。
ワンコさんのレビューを拝読してアランに関しては救われた気持ちになれました。お名前だしてすみません、ありがとうございます。
カンバーバッチ不発
アカデミー賞にノミネートされたほどの演技には見えませんでした。
「ビューティフルマインド」によく似ています。
実在の人物をモデルにしていて、暗号解読が主題で、主人公が病理的な精神の葛藤で孤立していて、それでいて比類なき天才で、偉業を成し遂げ、でも不幸でという展開はまるで同じ映画なのではないかと思ってしまうほどです。
むしろ脇役陣が頑張っている印象が強かったです。
いずれにしろ、とりたてていい映画には思えませんでした。
2016.3.24
才能ある者の悲劇
ずば抜けた才能がある人は変人が多い・・・よく言われることですが主人公はそんな人。同僚がランチに行こうと誘ってる時に、何度も返事をするような・しないような言い回しにイライラした。「いま作業に夢中だから」と断りゃいいだけなのに、「えっ何て言った?」「もう一度言って」とかの繰り返しに一瞬、観る気さえ失いましたよ(苦笑) 幼い頃のエピソードで「なるほど」と少しイライラは軽減されたので一安心。K.ナイトレイの出現で少しは協力的になり一安心。そして美女に恵まれる運の良さに嫉妬したりした(苦笑)
念願のマシン(エニグマ)を完成されてからは、解読に成功したもののバレるのを恐れ、知らせるタイミングに苦悩する。特に研究仲間の兄が戦艦に乗っており襲撃にあうことをわかっていながら、最大の目的である戦争自体に勝つため死んでもらうしかない...そんな苦渋の決断が印象的だった。ただ、注文を付ければ、話し合ってるだけだったので、戦争の映像を散りばめてくれたらリアルに引き込まれたのに...と思ってしまった。 欲張りですみません・・・。
そして主人公は同性愛者という過去があり、婚約しているとはいえ別の苦悩を抱えることになる。仲間にスパイがいたり、トップは何もかも計算づく...もがき続ける果てに自殺という実話であった。
戦争は勝つためにあらゆる術を酷使することを痛感させられる映画ではある。想定外があってはいけないのだと・・・。
現代でも有能な人は組織に属している限り「利用」されていることに変わりはない。孤軍奮闘では限界があり一時な評価で終わるだろう。才能を生かし評価されるためには皆と協力する人間関係も大事になる。私なんか凡人だから何もないけど、仕事で成功しても私生活や心の中まで幸せの人は極少数なんだろうな...そんなこと考えましたね。
「コンピューター」という言葉は主人公の功績から生まれた言葉だそうです。
天才と女とスパイとMI6
面白かった。
思い切り偏見まみれで言いますが、
天才って自分が一番天才って思ってる人種かと思っていました。
「難しい暗号ならコンピュータに解読させればいいじゃん。」
って、現代なら思うが、コンピュータがない時代にその発想はやはり天才。
凡人たちは、その考えが理解できない。
アラン以外の天才たちも、それを認めるわけにはいかない。
マシンが解読してしまうと自分が天才であることを否定する理由になってしまうからだ。
マシンに「クリストファー」という名前をつけるアラン。
その名づけの理由が実に人間的。
マシンが完成したのに、なかなか解読してくれない。
解読のきっかけを与える理由が実に人間的。
クラークに、この職場から離れろという理由が実に人間的。
天才ホーキング博士は、AIを研究しながらAIを創造してはいけないと
警鐘を鳴らしていたそうです。
なぜならコンピュータが人間を越えてしまうから。
人間とコンピュータが共生するベストなバランスってどこにあるんだろう。
ベネディクト・カンバーバッチ。
フルネームで呼びたい名前第一位。
史実に基づいた物語
ベネディクト・カンバーバッチ演じる天才数学者が戦争と同性愛という二つのセンシティブな社会的問題に対峙するストーリー。
所々差し込まれる少年期の描画から、大人になった時の人格形成につながる事由が丁寧に描かれている。
暴力は嫌い、人からは好かれない、人付き合いが苦手、そこから生まれる同性愛の感情。
まさか最愛のクリストファーが結核で亡くなっていたことを知り、そこから生まれる感情と、大人になった時のエニグマ解析マシーンへ注いでいる愛情が、微小なりに異常性を感じるリンクを生む。
物語のテンポ、役者の演技、ストーリー構成、どれをとっても傑作レベル。
エニグマが解読できた終盤の盛り上がりはとても良かった。解読した瞬間は感動した。
とても面白かった。
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