ザ・ベイのレビュー・感想・評価
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カニの大食い競争をやってる場合じゃない!
実際に起こった毒性問題を下敷きに環境破壊が寄生虫の成長を速めてしまったという話。冒頭でも魚の死骸が大量に浮いている映像にゾゾっとしてしまいましたが、本編映像にもホラー映画のように特殊メイクにこだわりを感じられた。『パラノーマル・アクティビティ』の製作チームとタッグを組んで作ったにしては金がかかりすぎている気もする。
ドナ・トンプソンという女子大生キャスターのインタビューを中心にドキュメンタリー映像を組み込んで構成されているのですが、終盤、ちょっと飽きてくる。ただ、市長に問題となったビデオを送っても回答がなかったり、7月4日以前にも隠蔽体質の行政側を告発するかのような社会派要素によって映画の質は高まってくる。これは環境問題まで扱ったモキュメンタリーだったのだ。
大きなワラジムシとか、魚の口の中とか、皮膚に多くの発疹ができるとか、気持ち悪い映像のオンパレード。完全に食欲が失せてしまいます。食欲無くしてダイエットにチャレンジする方にはお勧めの一本です。
色んな意味で侵されていく…
独立記念日に沸くアメリカの小さな港町が寄生虫の病原菌によって地獄と化していく様を、POV形式で描いた感染パニック・スリラー。
B級POVと見ればそれなりに面白い。
死んだ魚や感染した人々の描写はかなりグロく、原因の寄生虫の気持ち悪さは虫嫌いの方なら悲鳴を上げるレベル。スリラーと言うより、ゾンビ映画を彷彿させるホラーと言ってもいい。
POVあるあるの幽霊系ではないので現実的な恐ろしさもある。
が、これがあのバリー・レヴィンソン監督作かと思うと悲しくなってくる。
『ナチュラル』『グッドモーニング、ベトナム』『レインマン』『わが心のボルチモア』『バグジー』『スリーパーズ』『ウワサの真相』…。
多くの名作・佳作を撮った名匠が、まさかのB級POVを…。
過去の栄光は侵食された。
フェイクっぽくないフェイク
「パラノーマル・アクティビティ」で流行りに流行ったフェイク・ドキュメンタリー。もう目新しさも無くなったこの時代に、「レインマン」のバリー・レヴィンソン監督が真っ向から挑む。
テレビのドキュメンタリー番組を見ていてアイデアを思いついたとの事だが、本作はまさに「ドキュメンタリータッチ」で描かれている所がポイントだ。主人公が過去を振り返り、ナレーションという形で解説をしてくれるという構成になっている訳だが、意外とこの様な作品は珍しいだろう。
当時学生のリポーターだった主人公とカメラマンの目線がメインとなり、地元の医師と疾病センター、船で遊びに来た若夫婦、テレビ電話で友人と話す少女等、複数の目線で描かれている。
それぞれの物語に直接の繋がりは無いが、何らかの形で繋がったりもするため、細かく観ておくと楽しめる。
本作はホラーのジャンルで間違っていないが、エンターテインメントとしての要素は無く、実際に問題となっている環境汚染をテーマにしており、考えさせられる部分が多い。また、ここからは完全なネタバレだが、人々を死に追いやった犯人は寄生虫である。環境汚染が進み、突然変異によって巨大化した寄生虫が急速に成長し、宿主の体を食い荒らしていくという物だ。その設定だけはB級モンスター・パニック映画で使い古された設定だが、その寄生虫も実際に存在するワラジムシ科の寄生虫であり、全てがリアリティに溢れているのである。結局、環境破壊により、有害な寄生虫や病原菌の住みやすい環境が増え、人間に害を及ぼすという負のスパイラルへの警鐘なのだろう。環境問題は世界全体で問題となっているのは知っての通りだが、そこに一石を投じる作品という扱いで良いのだろう。
意外な作品で環境への配慮を考えさせられたものだ。監督に拍手を送りたい。
いわゆるファウンド・フッテージ系のモキュメンタリー作品なんだけど、...
いわゆるファウンド・フッテージ系のモキュメンタリー作品なんだけど、とにかく「不快」が極まっていてとても好い。バックグラウンドになっている環境破壊の話なんかは相当にリアリティがあるし、パンデミックものっぽい導入からのあの気持ち悪すぎる展開はナイーヴな人が間違った観ちゃったらトラウマものだと思う。感染系作品でお馴染みのCDCが町を丸ごと見捨てちゃうくだりなんかも、然もありなんといった感じで実に厭な気分に浸れる。ちなみにこの映画、ホラーに分類されてはいるけれど、アレのグロさだけに気をとられちゃうと、作品の本当の怖さを見失っちゃうかもしれない。
リアルなPOVホラー
「レインマン」のバリー・レヴィンソン監督最新作。
よくあるパチものPOVですが、監督が監督なだけに、
ただのB級ホラーで終わっていません。
パッケージは派手なので、ゾンビっぽい物を想像してしまいますが、かなりリアルな戦慄の感染パニック・
スリラーとなっております。
作り話ですが、本当にドキュメンタリーの動画を見ている様な完成度の高さです。
気持ち悪い発疹等も思わず体を掻いてしまうような
ものでした。映像は地味ですが、凄まじいと感じます
監督いわく、本作は水質の悪化や汚染などで崩壊していく食物連鎖を念頭に置き、その様な現実に警鐘を鳴らすための映画だとコメントしています。
その点から考えると、かなり社会派の作品です。
最後に、私が好きな映画「キャビン」でヒロインを演じた可愛い子ちゃんのクリステン・コノリーさんが出演しているのもgood!
おまけで星5でもいいかもしれません。
社会派POVホラーの傑作
社会派POVホラー。パッケージの印象と違い
、割と安心して見ることができた。色んなフッテージ素材を使って丁寧に作られているので、港町で何が起きたのか、原因が提示されてスッキリした。TVでよくやっている、再現VTR型のドキュメンタリーが好きな人にオススメできる映画。
あのレインマンの監督がね〜
POVもすっかり目新しさもなくなりどれもこれも似たりよったりだけど、まあ、面白かったです。
どぎつさは評判ほどではないけど、寄生虫の気も悪さや、ブツブツ発疹しちゃう映像はリアルにありそうでこわい。
それにこの事態の原因もはっきりされていて妙に納得。
けど、絶対に感染しない人がいる、なんて無理くりな説明いらないのにね〜。
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