紙の月のレビュー・感想・評価
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動機づけが弱すぎて感動できず
原作未読で映画だけ鑑賞
主人公が横領へ走り続けて行く動機となる抑圧された生活のシーンが少ない為に非常に弱く、充分夫から大事にされている妻としか感じられず、単なるワガママから横領していったとしか感じられませんでひた。欲望をおさえられず横領に走った主人公が逃亡しただけのラストとしか感じられません。よってラストもいまいち。
エッチシーンが不要に長くて、豪遊シーンをもう少し減らしてもう少し主人公の抑圧された背景をふやせば良かったんでは?
夫に抑圧されたと日常という横領の動機付が抜けては話が台無し。
宮沢りえさんが素晴らしい
原作も読んだのですが、人間の依存や欲望、とにかくお金が怖くなる作品です。単に犯罪だけでなく、人間の奥底の感情がうまく表現されています。大好きな作品です!!クライマックスのシーンが素晴らしく涙が溢れました。
何に揺れ動き、何に動じないのか
主人公のキャラが、他のキャラや状況の移り変わりによってどう行動するのかを見せることで、上手く表現していました。
旦那には言いたいことを言えず、生意気な後輩がいても大人しくしてる。一方で不倫相手には一途、客や行内の噂は横領のために利用(でも行き当たりばったり)。
なぜこんな人なのかというと、子どもの頃からこんな子だから・・・、という流れで見せてくれています。
自分の中にもこういう感情はあるんでしょうが、より色濃く抱えてる人はこんな悪い行動をしてしまい得るのかと考えさせられました。
幸福論
多くの嘘や建前で築かれた社会の枠組から堕ちていく姿を美しい宮沢りえが美しく演じる。対比的にその枠組を巧みに折合いをつける大島優子と枠組と付き合い維持することに平穏を求める小林聡美がいずれも好演。美しく描いているからといって、主人公の行動を善意に解釈する余地は与えてはいない。当人の行動原理を俯瞰する上で、こちら側が必要以上に嫌悪感を抱かせないようにしている。最後の宮沢ー小林のやりとりと少女時代の回顧シーンの輻輳からのラストは秀逸。
もとどおり?
Huluにて鑑賞。
お話の展開は予告編のとおりですが、宮沢りえちゃんの演技がさすがすぎて、見ていてハラハラ、つらさやイタさが伝わりすぎてきてみているのがつらいほど。
どんどん堕ちてゆく様は圧巻です。
宮沢りえちゃん、小林聡美さんの演技が素晴らしい。
泣いた!!めっちゃ好き
何が凄いとかよくわかんないけれど、見終わったあと、ぐわぁーーーー!!ってきて、どばーーーーーってきたのよ!!んで、今まで生きてて良かったーーー!!って思いました(笑)
ぐわぁーーーーってきてどばーーーーーーっときたので、カメラワークがどうこう演出が〜〜なんてあんまり覚えてないのですが、
主人公がおそらくサイコパス。映画的なサイコパスじゃなくて近所にサイコパスがいたら多分こんな感じ。
たまに、友達でも一緒に飲みに行ったりとかして悩み聞いてて途中までは共感出来るんだけど、途中からエスカレートしていって
「あ〜あるあ…いや!ねーよ!!」
みたいな事をしでかす人っていますよね?
どうかと思うんだが、あまりにもぶっ飛びすぎて楽しいので、毎度その友達を飲みに誘う。
こんな感覚に似ている。
主人公がぱーーーーっと自我を解放するのと一緒に見てる自分も何かが解放されてる気がするので見ていて気持ちいいです。
主人公が普通の人がこうなっちゃったという演出なら多分開放感よりも罪悪感を観客に強く植え付けていったと思う。
よりこと同様なかなか解放出来ない、そんな発想もないのが普通ですからね。
原作やドラマ版とは別物と思えば
映像表現や音楽の合わせ方はさすがだなと思いましたし、宮沢りえさんの美しくも苦しく変化して行く演技は良かったです。
ただ、いかんせん私は原作者ファンなので、原作者が作品を通じて描いていた、主人公の同級生の視点を交えた女性特有の生きづらさや純真さと裏返しの脆さ、誰かの役に立たなければ何者にもなれない、ここではないどこかに行って自分ではない何者かになりたい、、、という女性の持つ焦燥感のようなものはあまり描かれていなかったかなと思いました。旦那の何気ない発言に少しずつ磨り減ってていく描写とかも軽かったように思います。NHKのドラマ版が良かったから尚更そう感じたのかも。
ともあれ逆に言えば、そのへんの複雑なところをそぎおとしたことで、男性や原作者ファンじゃない方にも分かりやすく楽しめる映画になっているのかなとも感じました。
罪悪感という調味料をたっぷり使ったフルコース。 ちょっと調味料多す...
罪悪感という調味料をたっぷり使ったフルコース。
ちょっと調味料多すぎで消したくなるくらいでした。
お金の怖さを伝える映でもあります。
「返せば本当に元通り?」(小林聡美)が印象深い。
意外に良かった宮沢りえ・・
直木賞作家の角田光代のベストセラー小説が原作。小説も読んだし、NHKのテレビドラマも観た。映画は意外に主演の宮沢りえが熱演だった。ストーリーは、銀行員の女が年下の男に横領した金を貢いで、夫にも銀行にもバレるというものだが、女性なら誰しも陥りそうな問題だと感じた。人間の内面をえぐるような作品で、果たして宮沢りえに演じられるだろうかと思ったが、心配は無用だった(笑)とにかく考えさせられる作品・・2014年の邦画。
一線を越える!
宮沢りえの変貌していく姿がみどころ。簡単に引き返せるはずの小さな嘘や不正を引き金に、不倫、横領へと発展していく。説明的なシーンがとても少なくて、見ていて気持ちがいい。だらだらしてかったるいところがまるでない。何気ないやりとりから、人間関係が浮かび上がってくる。傑作。桐島をみて、吉田大八監督好きになった人ならハマるはず。
不自由な自由
誰しも考えはするが、しないこと。
ちょっと右にハンドルを切れば、自分はどうなるのだろう。
これをしてはいけない、というタガが外れると、自由になれるんだろうか。不自由になるのだろうか。
犯罪を犯すということを、これほどエグく描いたものはない。他人事ではなく、自分事だとしたらどうだろう。観賞後感が後を引く作品。
人が幸せを感じるのは、誰かを養っている時、だそうだ。一人暮らしでもペットを飼いたくなるのは、そうした事が幸せをもたらすからだ。
見事
話的にはまあそれほど新鮮味はない話でしたが、見せ方が本当に上手かった!
極々普通の地味な主婦が横領に手を染め堕ちていく話なのに、終わってみると哀れとか惨めとか、彼女に対してそう言った感情は抱かないんですよね。
ラストのあの解放感は、モラルやルールに縛られた世の中を生きていると、妙に共感できる言うか、うらやましくさえ思えてしまいました。
破滅と自由はホント近い位置に存在するんだな・・・と、改めてそんなことをふと思わされた映画でしたよ。
しかしメインとなる女性3人の描き方が、あまりにも絶妙すぎて思わず唸らされました。
特に上司をも翻弄するモラルの象徴のような堅物ベテラン銀行員を演じた小林聡美の存在感が半端じゃなく凄かった!
主人公・梨花との終盤の対峙シーンは、この映画で一番印象深かったです。
一方、真逆と言える存在の若手銀行員を演じた大島優子の要領良く生きてる小悪魔的キャラもなかなか印象深かったですね。
彼女の何てことのないような悪魔の囁きが、また何とも・・・。
更には梨花の不倫相手を演じた池松壮亮の母性本能を刺激するような、何かを与えたくなるあの雰囲気もまた絶妙で、若者を相手に不倫に堕ちるにふさわしい、妙なリアル感があったと思いました。
これらのパーツがあって、話が成り立ち、そして梨花が形成されていくんですよね。
地味なヒロインが、妖艶に花開き、全てから解放されていく様子は、見ていて思わずウットリとさせられるような、そんな雰囲気さえ漂わせていました。
しかし宮沢りえの演技は圧巻だったなぁ、彼女の演技なくしてこの映画は成立しませんでしたね、とにかく凄かった。
少女時代のエピソードも、かなり効果的でしたね。
手段は選ばない、そして与えることによって喜びを得る女・・・人は年を重ねようとも、本質は変わらないと言うことでしょうか。
そんなある種モンスター的な部分が、恐ろしくもありました。
彼女は死ぬまでそうやって生きていくのかな・・・。
それにしても、さすがは吉田大八監督、ありきたりな題材を、こうも見応えのある作品に仕上げてしまうとは、お見事でしたね。
レビュー見ると星少なめだけど、登場人物の描写がしっかりしてて、宮沢...
レビュー見ると星少なめだけど、登場人物の描写がしっかりしてて、宮沢りえも小林聡美も田辺誠一もリアルで良かった。
変な見方かもしれないが、ヒモの池松壮亮はかなりマトモな思考をしていると思う。
私が最終的に
私が映画を観ながら思った事‥
怖いって凄く思った
私も宮沢りえが演じた梨花とだいたい似た年齢で
自分には関心を持ってくれない虚しさ感じた事が何度もあり‥
映画ではそんな時若い男性が現れ男女の関係になる
手放したくなくって男性に貢いでしまう
お金って怖い
ただただそう感じさせた映画でした
宮沢りえの演技が最高でした
自由とは
横領は過去の回想でなんとなくわかったけど、若い子になびいたの何か生活に不満があったんだろうか?いい旦那に見えたけどな?
なんでこういう行動に走ったのか理解できなかった。
最後の宮沢りえと小林聡美の会話が印象的でした。
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