紙の月のレビュー・感想・評価
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善良で平凡な主婦が墜ちていく
何不自由ない平凡な専業主婦が、銀行の外回り営業の契約社員の仕事を始め、社会復帰を果たす。頑張って働いた初任給で、夫に時計をプレゼントするが、安物だったためか、あまり、喜んでもらえない。子供にも恵まれず、夫は、自分の仕事を軽んじている。ここまでは、ありがちで、リアルな設定だと思う。夫への不信感、満たされない心が、大学生との不倫へと溺れさせていく。不倫に発展するまでが、唐突すぎる感があった。その後は、坂道を転げ落ちるように、横領に手を染めていく。横領で得た紙切れが、自分の生活を変えていく。
全体を通して、淡々と、言葉少なめに展開していく。伏線として、高校時代のエピソードが、入る。彼女の歪んだ善意の説明になるのであろうか。
正直、感動も共感も、面白みも、なかった。
まぁ、人間ってこういうもんだよねって、欲望のままに生きるってことに...
まぁ、人間ってこういうもんだよねって、欲望のままに生きるってことに憧れたりするよねとは思った。まぁ、なかなかそうはなれないけどね。
紙の月…ねぇ
まだまだ1回観た程度じゃ、キャスト達の言葉の意味や動きの意味は理解し足らないところはあるだろう。しかし、人がつながるのに外見的な魅力があるとかないとかではないのではないか?特に大人は!わたしが求めるものを持っている人がいた、その人と偶然出会った。そこまでなら、普通の恋愛映画に有りがちなもの。だけど、この作品の魅力は、そんな有りがちが、イキ過ぎてしまった事、そして何より現実に起こるか起こらないか紙一重の物語というのが、この作品の本当の見所なのかな。
でも…すごく単純なところでいうと、女というのは…とても複雑だ。
最後のオチがー、、イマイチ。
ありそうでなさそうで、でもやっぱり真面目銀行員にありそうな話!しかし宮沢りえがエロジジイの孫の若い男に惹かれた動機が薄すぎ!何処が良かったんだw ただでさえ嫌な顧客の孫で更にストーカーされて、旦那はいい人だし。大島優子いい味出してた、悪さしそうとかけしかけといてちゃっかり不倫辞めて地元で結婚^^
金が怖いのではない。金の背後にある人間のあらゆる情念が怖いのだ
生活に窮することのないちょっとアッパー気味の中流家庭の主婦(主人公:宮沢りえ)が、ひょんなことから年下の彼氏が出来き、彼氏のために出来心で横領をしてしまう。
横領をした主人公は彼氏との甘い幻想をキープするために横領を繰り返し堕ちていく。
いや、堕ちていくというよりタガが外れていくが正解だろう。
タガが外れてどんどん自身の欲求に対してフリーになっていくのだ。
単純に金を使うことでの快感、意見を言ってこなかった半生を解放するかのごとく正直になり、やりたいことをやる様はどこか清々しい。
その甘い「真の」生活を保つためにも彼女は横領を重ねていく。
それが終わってしまうことが運命づけられた虚構の生活だとしても。
虚構の原資を稼ぐための横領を重ねていく様は、緊迫しすぎて息が苦しくなりそうなくらいの宮沢りえの演技はさすがとしか言いようがない。
横領をかましたあとの小走りをする彼女を見ているとこっちがソワソワしちゃう。
また脇を固める、お局の小林聡美の自身を律っしまくり、歩くマニュアル人間特有の者が持つ空気や大島優子の容量のいい可愛いい後輩感も素晴らしかった。
銀行に勤めたことないが、「いるよね〜こういう人」と言いたくなる実在感。
また年下の彼氏役の池松壮亮の甘え上手なペラい男の演技も素晴らしかった。多分無垢な彼が緊迫したシーンのオアシス的箸休めになっていた。
主人公はある意味、「与えるため=隣人愛」のために金を使ったわけで、悪ではない。だからこそ怖い。正義の反対が悪ではなく、誰かの良かれとしたことも違う方向から見ると犯罪という形の社会悪になるのだ。
そんな情念を載っけさせてしまう金というものは罪深いですなぁ。
と全体的にはよかったんだが、最後いる???ラストの蛇足感には不満です。
まあエンディング曲がヴェルヴェットアンダーグラウンドだったので許すけどさ。
説明が足りない?
本が先だったので、あまりの説明のなさにちょっと心配になった。横領したくなる気持ちがわかるのかな、あれで?(田辺誠一を責めているわけではない)まあ、想像とは全くキャスティングが違ったから仕方ないけど。
映画としては宮沢りえ、池松くんの芝居はすごいと思った。あまりイヤらしい感じはしなかったな、きれいだったから。
人間、“ありがち”な貪欲
角田光代のベストセラー小説を「桐島、部活やめるってよ」の吉田大八監督が映画化。
「桐島~」同様、多くの国内映画賞を受賞した話題作。
年下の青年との不倫に溺れ、巨額の横領を繰り返す女性銀行員の顛末。
ハッキリ言って、愚かな女の話である。
甘い時間はいつまでも続く訳なく、横領していた事も遂に発覚し…。
人生破滅の道へまっしぐら…という“ありがちな”展開だが、ただそれだけには収まらない。
人間些細な事で誘惑に負ける。
一度堕ちてしまったら中毒のようにエスカレートしていく。
それが悪いと分かってても、感覚が麻痺してもう止められない。
何故、彼女のような真面目で正義感ある人が?
少女時代のエピソードがキー。
“受けるより、与える方が幸せ”
どうやらその言葉を履き違えてしまったようだ。
履き違えた“真面目”“正義感”の意思は固い。
が、心の何処かでぶち破りたいと思っている。破滅を望む自分がいる…。
吉田大八の演出は、一見ヒロインの心情を肯定しているようで、冷たく見放している。
緊張感や、人生の歯車が狂っていく様も巧みだ。
“美しき横領犯”を宮沢りえが熱演。
ちらほら「老けた」「美貌が衰えた」と囁かれているが、かえってそれが、人生に疲れた主婦の生々しさ、艶かしさを滲み出している。
倦怠期の夫との冴えない地味な主婦の顔、不倫の恋を満喫する輝く女の顔…その演じ分けも見事。
不倫相手の池松壮亮に疑問の声も挙がってるようだが、もし演じていたのが福士蒼汰だったらどうだろう。願望を描いたファンタジーになっていた筈。
結局、こういうだらしなく、何処にでも居そうな相手と深みにハマる。
その返、池松壮亮は巧い。
大島優子は映画オリジナルキャラ。
一つ一つの言動がヒロインを堕落の道へ誘惑する。
意図的なのか故意なのか曖昧に、大島優子が絶妙な小悪魔的魅力。
キャストでとりわけ存在感を放つのが、小林聡美。
勤続25年のベテラン事務員で、銀行の局的存在。
不正や小さなミスも見逃さない“絶対正義”の象徴で、それ故上司からも扱いに困られている。
ヒロインの不審にいち早く気付き、真っ向から対立する。
クライマックスのヒロインとの価値観のぶつかり合いは、本作最大のハイライト。
助演の鑑!
人間、お金ナシには生きていけないが、またお金が人間を狂わす。
お金なんて言ってみれば、ただの紙切れ。その紙切れの為に、犯罪に手を染め、他者の命をも殺める。
一体お金って何なのか。
それでもお金は欲しい。正直な気持ち。
「ほんの少しのお金」…チャップリンの名言は心に染みるが、なかなかそうはいかない。
人間の欲は何処までも貪欲。
うーん。あの青年に何の魅力があったのか?
地味な銀行員の女。
客の孫?と恋に落ちる?
このきっかけがイマイチ掴めず・・・
そしてこの青年のどこに魅力があったのか?そこも納得いかない。
でも・・この女は青年のために横領を繰り返す。
そんなにいい男なのか?
犯罪してまでも・・いい男なのか?
そこがイマイチついてゆけず。。モヤモヤした。
横領していくさまはすごくテンポがいい。
まさか自宅でも・・あんな作業するなんて・・徹底している。
だが・・やはり青年は彼女を裏切る。
こんなに自分のために尽くしてくれているのに・・なおも苦しいという。
まったく理解できない。
純愛でもなく・・・ゆきずりでもなく・・フワッとしたまま
この恋は終わる。
最後に待っていたのは逃亡?
悲しい女である。
そんな女性をこの作品で見せられた。
考え深い作品。
でもあるのかなー?こんなこと。
美しい横領犯・・・ってキャッチコピー
どうなんだ・・。
どんなに感情的になっても
横領は犯罪です。
逃げて・・なにか解決するのかなー?
ラストのシーンもイマイチ・・。
学生時代のエピソードからの
つながりではあったが・・そこはラストにはふさわしくなかったかも。
もっとこの女性のその後が見たかった。
紙切れ1枚から人生が変わる
と、思わせて、パッとしない生活を送る主人公が、年下の男性と不倫に走ることから人生が変わります。
横領も、男のためです。
恋って怖いですね。夫を裏切るなんて、いけないことですね。
でも、主人公と同じような人生を送っている方は、一度は考えたことがあるのでは?
やっちゃイケナイことを等身大で実行していく姿は、背徳感に溢れ、とてもおぞましかったです。
すごい重い内容だった。最後どう終わるのかと思ったらまさかの逃亡でび...
すごい重い内容だった。最後どう終わるのかと思ったらまさかの逃亡でびっくりした。もうちょっと大人になってからもう一度みたい。
こーゆー重めで、青みがかった映画好き! 年下にハマる人、年上に甘え...
こーゆー重めで、青みがかった映画好き!
年下にハマる人、年上に甘えてダメになる人、嫁とすれ違う夫、横領してしまう一人、真面目すぎてそんな人にあこがれる人、、、色んな人のいろんな感情に共感出来すぎて、心がぐちゃぐちゃになったーーー。
にしても池松壮亮かっこかわいかった♡
もっかいみたい!
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