チョコレートドーナツのレビュー・感想・評価
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世間の不寛容と静かに戦う普通ではない家族の物語
ゲイのカップルとヤク中の母に見捨てられたダウン症少年が作った家族の物語。普通の人々が”普通ではない”というだけで他人を傷付ける、物心ついた頃から延々と繰り返される無情と静かに戦う姿に胸を打たれました。
重すぎる…
今、スポーツ界でも人種差別行動が問題になっている今日この頃。ちょっとの数十年前にはまだまだこんな差別状態があったのだな~としみじみ考えさせられる。
ゲイだからの反感、それに加え、なぜ、そこまで法律に縛られた裁量しか裁判官は出来ないのか?とは、いいつつもゲイカップルで他人のダウン症の子供を引き取り、親の代わりになるという状況は普通に考えると色眼鏡で見られてしまう状況なんだろうな。
ダウン症のマルコを引き取ろうとするゲイのルディも自分が差別を受けながら暮らしてきた中、誰のせいでもないのに親の愛情も受けられないマルコに自身を投影させているのかな、とも感じた。
ただ単に愛情を注ぎ、幸せを得ようとすることがこんなにも難しいものとは…。
重すぎるけど見過ごせない作品でした。
厳しすぎるラストにずっしり泣けます。
勇気と愛のお話
何回も見たい映画
静かに泣ける映画
怒り。
静かな怒りは本当の怒りです。
セクシュアル・マイノリティに対する偏見をはねのけて、障害のある子供と、家族になろうとした2人の男性の物語です。地方検事のポジションを失っても自らの信念を貫くポール、自分の夢と家族になる夢を追い求めたルディ、ひとりの人間として幸福に生きることの意味を追い求めたマルコの物語にぐいぐい引き込まれます。途中、これで、この邦題になったんだというの印象的なシーンがあります。配給会社さんのセンスの良さが光ります。後半は、法廷ドラマを絡めて、一気にラストまで走ります。マルコの好きなハッピーエンドにならなかった結末が分かったときの試写会場中の「ため息」に、この作品の「力」を感じました。
ポールのタイプライターに向かう静かな怒りと、ルディの歌うことに込めた怒りに、本当の怒りを感じました。
東京では、単館でのファーストランですが、ムーブ・オーバーに期待します。
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