チョコレートドーナツのレビュー・感想・評価
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差別、正義、利己。最も偏見が厳しい時代にもがき埋もれていった実在の物語
私にはまだ1歳に満たない娘がいます。
見ているだけで涙が出そうなほど愛おしい存在です。
同じようにお子さんがいる方には同じ感情を抱いてもらえるのではないかと思います。
親御さんだけでなく是非多くの人に見てほしい作品でしたが、見終わった後底知れぬ悲しみと、行き場のない怒りが沸々と湧きあがってきました。
人間が作った法律によって苦しむなんの罪もない子供や、偏見や差別に傷つけられ社会の隅に追いやられる同性愛者などの障害を抱えた人々、捻じ曲がった正義を振りかざし弱者を陥れる間違った常識や思想を改めて見つめなおす機会を与えてくれたような気がします。
どれだけの人が歯を食いしばり、ただ幸せに生きていくという簡単なことを、法律や差別で妨げられ、悩み苦しみ報われないまま時代に飲まれてしまったのだろう。
深く考えさせられ、問題提起として素晴らしくよくできた映画ではあったものの、悲しみが深く決して心地いい物語ではないので、いい映画と表現していいのか悩みます。
思い返すほどに悲しみが込み上げてくる作品です。
劇場で観ればよかった……号泣です。
ボクは、ドーナツをよく食べる。近所にあるドーナツ屋さんは、よく割引セールを実施するので、そのタイミングを狙い撃ちで足を運ぶ。「割引セール期間以外は行かないのか?」と聞かれれば、答えは胸を張って“YES”だ。店の前を通り、《セール実施中!》のバナーが店頭に出ていれば、いざ入店。出ていなければ店の前で回れ右で、そのまま帰宅する。
ドーナツは、100円のチョコレートドーナツを買うに限る。普段は150円のチョコレートドーナツが、セール期間中は100円だ。(税込)でだ。300円で3つ食べることができる。しかも、セール期間まで我慢した気持ちが、更に幸福感を増幅させる。たまらない………最高に美味しいんだ、チョコレートドーナツは…………なぁマルコ、そうだよな?
マルコよ、ボクが次にチョコレートドーナツを食べるときは、君の無邪気な笑顔を思い浮かべながら、口いっぱいにチョコレートドーナツを頬張ることだろう。食べながら思わず微笑んでいる自分に気づき、口のまわりに付いたチョコレートをペロリと舐めることだろう。いつもなら甘いチョコレートの味が、ほんの少ししょっぱいかもしれないね。
今日は《セール実施中!》のバナーが出てるとイイなぁ。もし出ていたら、4つ買おうと思う。2人のパパの分とボクの分、そしてマルコの分だ。みんなでいっしょにチョコレートドーナツを食べよう。
ゲイカップル
ミュージカルっぽい気がしてたんだけど、全然違ってて、ゲイのカップルの重い話だった。。
でも主人公2人のすごいラブラブな感じと、純粋に子供を愛する気持ちが伝わってきていい映画だなと思った☆
ラストの展開にはびっくり。
この世界にある差別について考えた。
ハッピーエンドが大好きな少年
マルコはハッピーエンドが大好きなのに。
アメリカ人だってハッピーエンド好きじゃん基本!
なのに…。
差別、権利、法律、色んな事考えさせられる映画。
結局法律を駆使して訴えかける弱者より、勝負にかけている法律家が勝つようにできているのだろうか?
本当に大事なことを教えてくれる映画
泣くと聞いていたから、なかなか観る気分になれなかった。ハッピーエンドじゃないと聞いていたのもあって、ちょっと遠慮してた映画。
今よりももっと偏見のある時代のはなし。
なにが大切なのか、最後まで闘うとはどういうことなのか、愛の深さを知って、あっと言う間に終わった映画だった。
心が痛い…。
あらすじくらいしか知らずに観賞を始めました。
単なるゲイ差別で終わるかと思ったら、まさかのラストに涙が溢れ出してしまって。
ルディの歌声が涙腺を刺激して、胸がぎゅっと締め付けられる感じがなかなか消えませんでした…。
愛情を注いでくれたチョコレートドーナツの味
ゲイバーで歌手になる事を夢見て働くルディは、隣家の育児放棄されたダウン症の少年マルコの面倒を見る。恋人の検察官ポールと共に、愛情に溢れた家族のような生活を送っていたが…。
まだ同性愛への偏見が厳しかった70年代、ゲイの男性が障害児を育てたという事実に着想を得られて作られた感動作。
日本では本国アメリカ以上の評判を呼び、口コミロングヒット。
前評判の高さからかなり期待して見たのだが、こりゃ思ってた以上に良かった!
人間関係が希薄になったと言われる昨今。だが、こういう映画を見ると、人と人の関係ってかけがえのないものだなぁと改めて感じさせてくれる。
何故ルディはマルコの面倒を見たのか?…と指摘する意見もあるようだが、そんな事、いちいち説明しないといけないものなのか。
きっかけは些細でいい。ちょっと気になった、見過ごせない…などなど。そこから交流が始まる。絆が生まれる。愛を注ぐ。家族となる。
そんな関係を断ち切るのは、いつだって不条理な社会。法律、偏見…クソ食らえだ!
いや、法律は確かに必要だ。偏見も社会が健全であろうとする理由だとある映画で言っていた。
しかし、一番大事なのは、マルコにとって何が幸せか。
悪影響より、どれだけより良い影響を与えてくれたかだ。
これは見れば明らかだ。
同性愛者だからと言って悪影響という理由にはならない。惜しみない愛情を注いでくれた。ならば、あのヤク中の母親こそ悪影響だ。
理想論かもしれないが、理想を信じて何が悪い?
誰かが犠牲になってようやく気に留めるこの社会。
マルコへの愛情に満ちた眼差し、その思いを込めた歌声…。アラン・カミングは優れた実力派だ。
法廷でマルコへの愛情の熱弁を奮うギャレット・ディラハントに心揺さぶられた。
そして、実際にダウン症であるアイザック・レイバの屈託のない笑顔を見ると、こちらも幸せな気持ちになる。
二人が雇う黒人弁護士がちょい役ながら好助演。
ポールの同僚が「トガニ」の変態校長並みにムカつく!
擬似家族に偏見や差別との戦い、社会への訴え…。
個人的に、胸にグッとくる要素が多々。
温かく幸せだった日々、あまりにも悲しく悔しいラスト…。
それらを忘れない。
見る前まではピンと来なかった邦題の意味。
チョコレートドーナツは、注いでくれた愛情の味。
心と耳が痛くなる話
社会の中でマイノリティーとされる人たち。どうしても彼らへの扱いや判断はマジョリティーを基準にすることで偏りを生み出す。
ただマジョリティーが必ずしも正しいとは限らない。往々にしてマイノリティーと呼ばれてしまう人々の方が正しく物事を見て判断していることはあると思う。
法のもとの平等と言ってもそれは結局はマジョリティーが勝手に自分達の基準で決めた法。何が正しくて何がただしくないのかはやはり一人一人が判断基準を持ち、周りに流されるでなく決めるべきだと思った。
期待外れ
口コミが良かったので、わざわざ遠くの映画館まで見に行きました。
悪くはないです。けど、期待値には届きませんでした。いきなり法曹のポールがゲイバーで働くルディに惹かれ、2,3日後にはダウン症のマルコ共々自宅で面倒を見る展開がまず急すぎて感情移入できないです。
そしてこれは実話と言われていますが、ゲイの方が近隣の障害を持つ子供の面倒を見ていた、という部分だけが実話であり、監護権に関する裁判やラストの悲劇的な結末は全部創作だそうです。
そう思うと作りの甘いストーリーとしか見えません。ゲイバーで働いてすぐに感情的になる赤の他人と、付き合いの浅いゲイのカップルに子供を任せないという判断は、差別か良識かと言うのは意見が別れると思います。
そして、どんなにひどく扱われても、子供は母親を求めるもの。求めても与えられない葛藤や悲しみがあっていいのに、ラスト付近で簡単にマルコがルディとポールになついて母親を拒むような言動をするのも、リアリティに欠けるのでは?と思いました。
考えさせられる映画
これは、差別と偏見に対し、問題提起した社会派ドラマである。センチメンタルなヒューマンドラマを期待して見に行くと、ズレを感じるかも知れない。
実話に基づく映画であるからか、初めに“事実ありき”で作られている。(ゲイのカップルが障害のある子供を引き取ろうとしたが、社会は認めなかった、という)
裁判シーンに重きがおかれ、主人公ふたりの心の機微や、マルコと心通わせた日々も、回想シーンのように流れ、リアル感が薄い。その辺りをもっと丁寧に描いていたら、もうワンランク上の映画になったであろう。
しかし、裁判シーンでのポールのセリフは胸を打ち、涙が止まらなかったし、最後のルディの歌う“I shall be release”は心に響いた。果たして今の私達が、偏見や差別無しに、誰もを受け入れられるのか?考えさせられる作品であった。
家族とは何か
正義とは何か、愛するとはどういうことなのか…などなど、とても考えさせられるお話でした。言葉の意味は辞書に載っているけれど、実際に行うことはなんて難しいのだろうかと涙が出ました。役者の表情や仕草ひとつひとつに愛が籠もっていて、だからこそ後半の裁判のシーンや最後のルディの歌に胸を打たれます。ぜひたくさんの人に観てほしい作品。
優等生な映画( ˇωˇ )
○ストーリーもキャラクタも、
偏屈ない直球勝負。
(悪役と決めた人は直球で悪役)
○歌が素敵。パンフはさて置き、
CDが同時に売ってたら、買ってた。
○終わり方に関わらず
「人の良さ」が描かれていて、温かい。
けれど、ストーリーが「優等生」すぎて
私の中では結果三ツ星どまり...★★★
子供の幸せ。
このタイトルからヒューマンドラマだと思って観に行くと、
実は法廷裁判劇がメインであったことに気付かされる。
実話を基に描かれた作品なので細部に遊びがないものの、
重い色合を前面に出さず軽やかに纏めているので観やすい。
「クレイマー、クレイマー」にあったように、子供の幸せとは
果たしてどんな両親の元で育つことなのかを考えさせられる。
差別眼著しい社会の中、他人の子供を引き取ることの難しさ、
どんな虐待をしようが親元へ返されてしまうという愚行循環。
実親の法的権利が子供の人権を奪う矛盾に胸が苦しくなる。
A・カミング渾身の熱唱。D・ホフマンに匹敵する演技と鼻筋。
この世界中で誰も彼を求めていないから…
「この世界中で誰も彼を求めていないから…私たち以外はね。」
同性愛カップルのポールとルディが、背が低くて、太ってて、ダウン症の少年マルコを養子に迎えるために、多くの偏見と障害を乗り越えて運命の裁判に望む。
なぜ2人が他人であるマルコをこれほど愛するようになったのか? シンガーを夢見ながらもショーダンサーで日銭を稼ぐルディ役のアラン・カミングの熱演とその美しくも切ない歌声はそんな疑問も吹き飛ばす!
そこにあるのは、無力で純粋で孤独なダウン症の少年と見返りを求めない、ただ愛する人を守るためだけに奮闘する同性愛のカップルの姿だ。
いい映画でした。
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