ソロモンの偽証 前篇・事件のレビュー・感想・評価
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口先だけの偽善者⁉︎
原作未読で鑑賞。宮部みゆきさんのミステリーが好きで(時代劇物以外)、小説やドラマにのめりこむ作品も多々あり、この映画も早くから期待してました。
レビューをチラ見したら評価がわかれてましたが、自分にはドキドキした2時間はあっという間でした。
「おもしろくない」という評価の要因には、映画の中では心が凍りつくような描写がいくつかあるし、中学生独特の一見相反するような執拗さや希薄さに苛立たされたり、綺麗事を言いながら向き合うべきことから逃げたり、翻したり…。そんな未熟さゆえの行動が、かつての自分自身の姿をもあぶり出させられることの気まずさゆえなのかもと感じられました。
オーディションで選ばれたという中学生には、その年代独特の自然なリアリティーが見事に演技にいかされていたように思います。そして、対照的に校長や教師、親、警察には実力派の俳優揃いで惹きこまれて観ることができました。
ミステリーやサスペンスとは少し印象の違う謎解きに向けてじわじわ進みつつもあんなところで⁉︎ という場面で前編終了になり、焦らされるのがもどかしいです。後編公開に近い日に観れば悶々としなくてすんだかも。
エンドロール中には席を立たないでくださいね。後編の予告編が続き、さらに謎を残して待つことになります。
実際に鑑賞に来ていた中学生とおぼしき若者たちは、照明で明るくなってもすぐに席を立つことはありませんでした。できることなら彼らの年代の感想を聞いてみたかったですね。
後編にも期待!
それから細かいことですが、クラリネット吹きさんには観るのにちょっと覚悟が要りそうな場面が…。そのうえで吹奏楽部の活躍が後編に期待されそうですね。
後編が待ち遠しい
2本で3800円とるつもりですか??
一本の映画として、成り立っていない
宮部さんの原作なので、
伏線が張られた謎解きを期待しましたが、
ミステリーではありません。
告発文の差出人も分かってるし、
謎もありません。
これから何を暴くのだろうと。
突然学校裁判をするという設定も、
無理がありすぎて辛い。
原作読んでませんが、
後篇に真相の大どんでん返しが
あるのでしょうか?
脚本も、中学生のリアルが表現されてない。
おいおい、
そんな立派なこと言わないよってカンジw
主役とニキビの女の子の演技は
迫力ありましたが、
周りの子は学芸会レベル。
オーディションではなく、
キャリアをあてるべきだったのでは。
せっかくのベテラン陣も大袈裟で、
茶番感溢れてる。
昔のドラマ的な演出は、
監督の狙いなのでしょうか。
そして、終盤はかなり乱暴。
前篇とはいえ、
一本の映画として成り立っていない。
この中途半端さに、ため息。
もう後篇は気にならないので、
ビデオになってから観ます。
何かが何かを撥ねる場面のみ力が入った作品。
設定の荒唐無稽さを成立させるための気配りが足りず。
話の現実感が非常に乏しい。
全体的に雑味が多く話に没入し難い印象でした。
まず登場人物達の会話が不自然。
特に中学生の会話が“The 大人が考えた子供の会話”。
数年前までは『劇中会話』として仮想世界として許容出来たやもしれませんが。
近年、映画「桐島、部活やめるってよ」等の秀逸な作品が出る中で淘汰されたはず。
……にも拘らず25年前という設定に甘えて再びNHKドラマ「中学生日記」の茶番を繰り返す神経に心底嘆息。
妙に堅苦しい、古い古い文献を参考にした借り物の会話には違和感しか覚えませんでした。
役者の演技も過剰。過剰過ぎて雑。
池谷のぶえ、塚地武雅の夫婦役の型通りの白ける場面。
後編で『実は真相を知った上であの人物を意図的に…』という展開が無い限り成立しない。
仮に有ったとしても雑過ぎて、やはり成立しない過剰な演技。
冒頭の尾野真千子と余貴美子の遣り取りも茶番。
余貴美子のおざなりなポンと手を叩く姿や間の取り方は雑味そのもの。
永作博美も大概。
癖が強過ぎて現実感はゼロ。
懐かしのTBSドラマ「ずっとあなたが好きだった」を観ているような気持ち悪さ。現実感の無さ。
90年代の話だからと言って90年代ドラマの古臭さを踏襲する必要は無いかと。
唯一、過剰な演技の中で光っていたのは市川実和子。
突き抜けて気持ちが悪い。
最上級の褒め言葉として……生理的に気持ちが悪い。
数瞬しか画面に表れないものの強烈なインパクトを残していました。
背中を使って画面からはける姿は好感を持ちました。
ただ、この使い方も映画「アナザヘヴン」に近似。
全体的に90-00年代の古臭い知識や印象を改めて見せられている感が。
役者の使い方に何一つ新鮮さが無い点が……逆に新鮮でした。
主演の藤野涼子も中途半端に駄目。
90年の普通の女子中学生に成りきっていると思いきや。
或る印象的な場面で見せる左耳のピアス穴。
自分の事はさておき兄弟の世話をする彼女が、中二の彼女がピアスの穴をバッスン。
古臭い中学生日記をやりきるならば、その点も留意をして欲しかった。
中途半端に雑で興醒めしました。
この点も含めて後編で彼女自身のキャラを引っ繰り返すのであれば見事な演出だと思います。
当然、映画「渇き。」のような展開になるんですよね??
話も大概。
確かに後編に引き伸ばされた、事の真相に少々興味が惹かれる点は否ませんが。
それは話が完結していない気持ち悪さから起因する興味のみ。
荒唐無稽な設定を補佐すべき演出自体が雑極まりないので。
全体的に現実感は非常に薄く……極端な話、どうでもいいと言えばどうでもいい。
誰にも感情移入が出来ない作品に仕上がっていました。
何かが何かを撥ねる場面のみ力が入った本作。
本作で息を呑んだのは“何かが何かを撥ねる場面”のみ。
作中に2回、該当場面があるのですが。
意味も無く力が注がれており。
作品全体の品質に決して寄与はしていませんが良い場面になっていました。
特に1回目の該当場面。
ギョッとする程の唐突感、思わず息を呑みました。
2回目の該当場面も意図的に期待を煽る作りになっており。
1回目の興奮冷めやらぬ内に「クルぞ、クルぞ」を思わせ。
「アレ!?こないかな。。」という所の唐突感。
この2回の該当場面は観ていて面白かったです。
あとは総じて凡俗。
中途半端な所で終わる前編を観ると後編を観ざるを得ない残尿感が。
前編観た上で後編も耐えられる方のみ。
オススメです。
宮部の人の描き方がちゃんと表現出来ている。
イジメがリアルで、昨今のニュース等とリンクし心をヒリヒリさせながらの120分、終始緊張しながらも作品の世界に引き込まれました。
予告で、“学生達による裁判”と聞き、小説では成立するがビジュアルになると嘘臭くなってしまうのではと心配ていたのですが、とても自然で違和感なく、宮部みゆきの人の描き方がちゃんと表現出来ているからこそだと思いました。
またそれに合わせた一癖も二癖もある役者の配役が良く、特に学生達はスタータレントを使っていない所が、後編で明らかになって行くだろう人物像に興味がそそられます。
原作は読んでいませんが全6巻と膨大な内容からすると、前後編物の前編2時間の短い作品として、無駄なくまとまっていると思います。
今回の前編がとてもヘビーだっただけに、後編で今後世の中の指針となる様な希望が観たいと、思わずにはいられません。
邦画でこんなに心待ちする後編は久しぶりです。
偽善者からの脱却。謎解きよりは人間ドラマ。
【賛否両論チェック】
賛:大勢に流されることなく、やりたい・やるべきことを自らの手で成し遂げていこうともがく中学生達の姿が、非常に印象的。後篇に含みを持たせる終わり方も見事。
否:前篇だけの印象では、事件そのものの謎は全くないので、ミステリー好きには逆に退屈かも。過激ないじめのシーンやDVのシーンがあり。
中学生という、大人の都合によって左右されがちな年代にあって、自分達のやるべきことを自分達の手で切り開いていこうと決意する主人公達が、とても強くて印象的に映ります。「学内裁判」という異例の事態とあって、教師達の妨害があったり、モンスターペアレントからは激しい反発があったりと、前途は多難。それでも負けずに立ち向かっていく姿に、大人にはない凛々しさすら感じさせてくれます。
続き物なので、当然ながら前篇だけでは全部は分かりませんが、前篇だけでの印象では事件そのものの謎ではなく、どちらかというと動機や人間関係の面での謎が残ります。ですので、ミステリー好きにとってはむしろ退屈な作品という感じかもしれません。その辺りが後篇でどう展開していくのか、期待ですね(笑)。
結構過激ないじめのシーンやDVのシーンがあるので、そこだけご注意を。
事件を受け止める
後編がどうなるか、なので星0.5マイナス。
原作2部作モノの成功例
自分はこういう日本の原作モノ好きじゃないけど、これは面白かった!
涼子が自分の自殺見たとき、死んだ子に偽善者扱いされたときを思いだし、もう逃げないって覚悟するところは面白いと思った。
てか、なんだかんだ大人の醜さを告発するのは子供なんだな、って感じた。
永作博美のママさん怖すぎ((((;゜Д゜)))
100点中2点
評価は保留です
目が語るもの
リアルな登場人物像
早い段階からやっていた予告に熱を感じて、鑑賞できる日を心待ちにしていました。原作は未読です。
上映が終わったあと強く思ったのは、続きが気になる!早く後篇が観たい!という気持ちです。他の観客も口々に、今後どうなるのか、真相はどうなのかと話し合っているのが印象的でした。
シナリオもさることながら、登場人物一人ひとりのキャラが立っているのが凄いなと思いました。
それぞれが、どういう性格・どういう人物なのかがすんなり入ってきます。
中学生という多感な年頃もあって、見ていると「クラスにこんな子いたなぁ」とか「私も思春期の頃こういうことあったなぁ」と、甘酸っぱいようなむず痒いような、リアルな人物像だったと思います。
特に、裁判をする上で判事を誰にするか決めるシーンは、みんなどこかしら楽しんでいる感があって、やっぱり中学生なんだなぁとひしひし感じました。
文化祭の準備をしているような非日常へのワクワク感というのでしょうか。彼らの裁判がどうなるのか、後篇の公開日が待ち遠しいです!
観たい!
映画でも泣ける。
宮部みゆきのいくつかあるエポックメイキングのひとつを、成島出監督が映画化。
原作の良さを出しつつ、原作で弱かった部分の補強もきちんとされていて、満足の出来であった。
脚本は「脳男」(瀧本智行監督)の大改変をやらかした真辺克彦。いま調べると、成島出とは盟友のようだ。
今回のいちばんの改変は、藤野涼子(藤野涼子)が、三宅樹里(石井杏奈)や浅井松子(富田望生)に負い目があり、そのことで柏木卓也(望月歩)に責められたことがあるという点である。
涼子は、柏木とは特に関わりなかったのに、大人のやり方に反発して学校内裁判をすることを決意するのが原作であった。
野田健一(前田航基)のバックグラウンドはばっさりカットされていて、遺体を発見するのも野田だけではなく涼子もいっしょに発見したことになっている。
原作の野田が抱えている闇は相当に深いのだが。
過酷なオーディション(詳細は知らない)とワークショップの甲斐あって、子供たちの芝居がすごくいい。
10代の役者は、セリフ回しが達者だったりするのはよくいるが、今回の連中は顔で語る。
藤野涼子の凛とした佇まいは、本作を背負っているという覚悟が出ていて、かなり好感度が高い。
後篇の裁判になったときの芝居も楽しみだ。
前半は駆け足だが後半は心躍る展開
原作は3部構成となっており、文庫本でも6冊分あります。
これを、2部構成とは言え、4、5時間ほどにまとめるのは大変だと思います。
単純に、事柄だけ掻い摘んでいけば、もしかしたら収めることが出来るかもしれませんが、この作品の持っているテーマはもちろん、登場人物の感情を伝えることは不可能でしょう。
本作の前半においては、そうした省略による駆け足感が強いですが、その分、後半の裁判になってからは、非常に心躍る展開になります。
後半にかけて、中学生である主人公たちが自主的に自分たちの置かれた状況を脱しようとする姿が生き生きとし、純粋に美しく見えるのです。それと対照的となる大人たちの醜さとも相まって、見ている側としては主人公たちを応援したくなるのです。見ていて周囲の大人に対して怒りが沸いてくることもありますが、それは純粋に主人公たちに寄り添っているからに過ぎません。
前半の終了は若干の尻切れトンボ感が拭えませんが、後半を見てみたいと思えるほどの十分な面白さを持っていると思います。
後半は前半に比べて、より怒涛の展開になっていき、面白くなっていくはずです。期待大です。期待を込めて★4。
藤野涼子役の方は、役名をそのまま芸名にしたそうです。演技の方はちょっと未成熟と思いますが、存在感と惹かれるものを感じます。一言で言うと、華がある。まだまだ磨かれていない原石のようですが、期待できると思います。声質も女の子というより女性という感じで、低く力のある声で、僕は心地よい声だと思いました。また、大出役(不良の子)の俳優も相当いい味出しています。多分、出演している中学生の役の中で一番うまいんじゃないかと思いました。
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