「今までとはどこか違うジブリ作品が見られた」思い出のマーニー chieさんの映画レビュー(感想・評価)
今までとはどこか違うジブリ作品が見られた
いやぁ正直びっくりしました。私個人風立ちぬ観賞後ボロクソ文句言いまくって、宮崎駿の話の進み方は本当宮崎ワールドで無理矢理に物語を進めていき置いてけぼりにされる事も多々あり。最近のジブリに対する期待値下がって自分に合わないしもういいや。ディズニーが良い。歌も楽しい構成も素晴らしいしアナ雪めっちゃ面白いし。とジブリに対してかなり不満を持ってました。しかしこの「思い出のマーニー」で日本アニメジブリの凄さというものを見せつけられました。完全に引き戻されましたね。今回脚本を3人にした事で伏線も入れさらりと回収し無駄のない色んな角度から見て作品を作っているんだなと感じました。今まで1人で脚本を考えてきた宮崎駿作品とは違い私は置いてけぼりされる事もなくスーッと心に届いたんです。決して宮崎駿作品が劣ってるという事ではありません。ですがこれまでのジブリ作品とは違う新境地を生み出したなジブリも前を向いて進んでる姿勢が明らかに見られた作品でした。
ここでネタバレはしませんが、必ず私にとっても皆さんにとってもマーニーは存在します。私自身マーニーの存在はとてつもなく大きくそれもあってラストは涙なしには観られませんでした。今予告CMを見ても泣いてしまいます。マーニーに感謝したくなる、有難うございますと言いたくなる映画でした。
そしてエンドロールはプリシラアーンの”Fine On The Outside”これは彼女自身が中学生時代を想い9年前に完成させた楽曲だそうです。主人公の杏奈も中学校1年生。私もそうでしたが思春期に秘めてる心はとても複雑で自分自身どういう人なのか探し出せない事があります。そういう時、マーニーの存在ではなくとも必ず周りの支えが救いになってる事が誰しもあると思います。気づけなかった愛が形として現れた作品。決してもののけ姫や千と千尋の神隠しの様な何度も観れるエンターテイメント作品ではありません。しかし久々に観てみるかって、ふと観た時に作品の素晴らしさが分かる様な映画だと思いました。この映画に出会えて本当に良かったと思いました。おわり