パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト

劇場公開日:

パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト

解説・あらすじ

19世紀イタリアの天才バイオリニスト、ニコロ・パガニーニのスキャンダラスな人生を、「不滅の恋 ベートーヴェン」のバーナード・ローズ監督が映画化。1830年、イタリア。敏腕マネージャー、ウルバーニの働きで富と名声を手にしたパガニーニは、私生活では女や酒、ギャンブルにまみれた堕落した毎日を送っていた。ある日、指揮者ワトソンの尽力でロンドン公演を行うことになったパガニーニは、そこでワトソンの娘シャーロットと出会う。美しい声を持つシャーロットと音楽を通して心をかよわせ、初めて本当の恋を知るパガニーニだったが……。欧米を中心に絶大な人気を誇るドイツ人バイオリニスト、デビッド・ギャレットが主人公パガニーニ役でスクリーンデビューを飾り、名器ストラディバリウスで名曲の数々を奏でた。

2013年製作/122分/PG12/ドイツ
原題または英題:Paganini: The Devil's Violinist
配給:アルバトロス・フィルム
劇場公開日:2014年7月11日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
  • 画像9

(C)2013 Summerstorm Entertainment / Dor Film / Construction Film / Bayerischer Rundfunk / Arte. All rights reserved

映画レビュー

5.0パガニーニはファウスト、ウルバーニはメフィスト、そしてシャーロットは(死なないで済む)グレートヒェン

2025年5月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

知的

ドキドキ

パガニーニは勿論、シューベルトの音楽がとても上手に使われていた。本当の悪魔はウルバーニで、パガニーニではない。ウルバーニのテーマ曲はシューベルトの「魔王」。そしてシャーロットが冒頭、ピアノを弾きながらドイツ語で歌うのがシューベルトの「糸を紡ぐグレートヒェン」。この歌詞はゲーテの『ファウスト』第1部から。糸を紡ぎながらグレートヒェンはファウストに思いを寄せる。メフィストはファウストに召使いとして奴隷として仕える、ウルバーニとパガニーニとの関係と同様。ファウストを堕落させてみせましょうと神に請け合うのはメフィスト。ウルバーニもそうしたのか?ロンドンでの初の演奏会では観客が今か今かと大騒ぎ。そこに客席の後ろから演奏しつつ入ってくるパガニーニ、照明が素晴らしい。舞台で演奏する彼と思われる影が紗のバックドロップに映るが、それは「演出」として後ろで被り物をしていたウルバーニの影=悪魔のシルエット!この映画がドイツとオーストリアで作られた意味が生きている。

イタリア大活躍はヴァイオリン!パガニーニがコンマスのヴァイオリンが「グゥアルネリ」である事に気づき「ちょっといいか?」と借りて軽く弾き、そのまんま持っていってしまう箇所は笑いつつ感動した。音色を聞くだけでわかるのか~!イタリアはCremonaのヴァイオリン職人ファミリー達、ストラディバリ、グゥアルネリにアマーティ!パガニーニもDavid Garrettも凄い!Garrettの目はエモーショナルで美しい。

この作品が2011年に亡くなった映画監督ケン・ラッセルに捧げられていることに心打たれた。小説家(オスカー・ワイルド、シェリー)や作曲家(マーラー)などのアーティストを、ゴシックに、強い色彩で、或いは自然の中で、毒入りで描いたケン・ラッセル。パガニーニとラッセルへのGarrettの心からの敬愛表現だろうか。

パガニーニ作曲のイタリア語アリア "Io ti penso amore"は、シャーロット役の女優でなく、アメリカ人歌手のNicole Scherzingerが歌っている。美しいコロラトゥーラ。シャーロット役の女優は、真面目で品よく可愛らしく、うなじと肩の線、背中のカーブが美しく適役だった。

いまだ興奮さめやらず!

おまけ
Helmutはすぐにはわからなかった。額の形で彼かな?と思った程度。彼のテーブルに三名の若く見目麗しい男性が居て、それも手がかりの一つになった。

コメントする 3件)
共感した! 2件)
talisman

5.0バイオリンの音が嫌な人に是非。

2024年8月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

デイビット・ギャレットのバイオリンは、これまで聴いた事のあるものと全く違っていて、目から鱗が落ちた。 美しいの一言に尽きる。

シャーロットの歌声も必見。
これはCDには入っていないので、映画で聴くべし。

あとデイビット・ギャレットの色気はハンパないです。
クラシック界でこれほどフェロモンの出ている人もそうはいないと思う。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
ぞうみゃお

4.5狂気の狭間

2024年8月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

誰よりも
理解し
嫉妬し
そして、憎んだってか。
神ですら。
凄い映画だ。
悪魔のヴァイオリニストか。
エンディングに向けて
「魔王」のアレンジがかかるのもしびれる。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
新米エヴァンゲリスト

4.5パガニーニの天才性がヴァイオリニストのデビット・ギャレット驚愕の演奏と相重なって、音楽映画として魅力大

2023年3月26日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 1件)
Kazu Ann