her 世界でひとつの彼女のレビュー・感想・評価
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こんな携帯だったらそりゃ恋するよ
ずっとそばで理解してくれて、決して自分を否定しない存在がいたら、人工知能にだって恋をするのは当たり前だと思う。
しかも、声だけの存在で機械を目の当たりにしてないから盛り上がってしまうのも理解できます。
傷ついた主人公がまた恋をしていける姿はとても良かったけど、
ただ、どう面白かったの?と、聞かれると、説明が難しい映画だったな。
とても切ないわけじゃ無いし、幸せな映画かと言われると首を傾げたくなるし、でも観れて良かったと思える映画でした。
優しさに満ちた作品
OSは現代の生活とは切り離せないもの。
そう考えると、OSとの恋愛も十分あり得るのかもしれない。
頭では“OSとの恋愛なんてあり得ないでしょ”と思っていても、主人公がサマンサに惹かれ、付き合い、嫉妬する様子は、人間の女性に恋をするのと何ら変わりないように思えた。
(相手がOSなだけに、個人的に苦手…というか興醒めするシーンもあったけど)
設定も、そう遠くない未来を見ているような近未来が舞台なので、あまりSF色は強くなく自然に入り込める。
オシャレだけど温もりがある色合いの映像も好み。
印象的だったのは台詞。
主人公の職業が手紙の代筆業というのが効いていて、素敵な台詞が多かった。書き留めておきたいと思うものも。
私自身が普段から感じている事を的確に表した台詞もあり、ハッとさせられた。
主演のフォアキン・フェニックスはもっと強い役のイメージがあったので、今作で見せる優しく悲しげな表情が印象的だ。
しかしこの主人公、OSに恋をするダメ男として共感を抱かせているけど、意外とモテモテな気がする。元妻、デート相手、親友はみんな美人だし笑
彼女は、確かに、其処に居た。
そこまで遠くない、現代により近い未来。そして今よりもほどほどに進化しているインフラ。そんな世界に生きている主人公セオドア。彼が抱える孤独は深い。どんな未来世界に生きていたって、人間の抱える感情はずっと不変で、孤独は孤独で、辛さは辛さだ。
そんな近未来の社会であるなら、必然的に産まれるであろう飛躍的に発達した人工知能。偶然にもそのひとつと出逢ってしまったセオドア。そのAIは自身をサマンサと名乗った。性別は女。
突如始まるサマンサとセオドアの奇妙な共同生活。実体を持たぬ彼女との心の交流。二人は打ち解け、理解し合い、やがて愛し合う。
しかし、ここで我々は「うん?え?おや?」となる。
近い将来、全く有り得ないとは言い切れないのかもしれないが、人ならざる物との恋愛関係は、現時点では「ちょいと待て」となる。劇中内でも「ちょいと待て」となっている。とても理解し難い関係性だ。理解できる!て言い切れる人の方が寧ろ珍しいだろう。
けれども営まれる愛の蜜月。情愛。熱烈な感情のやり取り。そしてセックス(!!??)。
共感を呼ぶには余りにも難しいテーマではなかろうか。それは生身ではないのだから。体を持たないのだから。ただのプログラムなのだから。
でも。でも、セオドアにとって彼女は確かに其処に居るのだ。そこで一緒に暮らし、そこで一緒に笑っている。リアルな存在だ。
難しい。
とても難しいと思う。「心」とは難しい。
「心」の定義が、概念が揺るぎだしている。安易な結論へは結び付けられない。寧ろ結論なんて出せないのだと思う。
感動もしつつ、疑問も抱きながら、どこかモヤモヤとした感情が渦巻いて、複雑な思いで鑑賞を終えた。
大切なのは、楽しむ「心」
素晴らしかったです。
三回くらい泣きそうになりました。
というか、衝撃でした。
人間とAIの恋、という設定自体は別に目新しくもないのですが、これほどまでに繊細で、リアリティがあって、共感してしまうような魅力をもった作品は、今までお目にかかったことがありませんでした。
大がかりなCGにも頼らずに、想像力だけでこんな世界観・ドラマを生み出せるというのは、素直にすごいとしか言いようがありません。
未来批判、というのでしょうか。
技術が進歩して、生活が便利になっていくにつれ、「人間性」が失われてしまうことを危惧する人がいます。
しかしながら、どうしたって時代は変わります。
大切なのは、どんなときでも楽しむ「心」を失わないこと。
何かに夢中になっている人間は輝いています。
その対象が人であれ、物であれ。この映画の主人公は、まさにそんな状態でした。キラキラしていました。
監督自身はおそらく、主人公のような人間を、あるいはこの映画のような時代が訪れることを、批判もしていないし、称賛もしていないんでしょう。判断は観客それぞれに委ねる、みたいな。
個人的な意見を言わせてもらえば、ああいう時代、全然アリだと思いました。夢のような時代じゃないですか! 悲しげなラストを見てもなお、そう思います。
もちろん、人間と機械の関係には限界があります。
でも、人間同士の関係にだって、限界や差異はあります。
主人公セオドアは、OSサマンサとの恋を通じて成長しました。元妻との関係に、折り合いをつけることができました。
それは、あの恋がたとえ作りものだったとしても、二人の感情だけは、心だけは間違いなく「リアル」だったからこそでしょう。
相手が機械にしろ、生身の人間にしろ、何にしろ、それを愛そうとして、人はこれからも傷ついていくし、もがき続けていく。それでいい。そんなことを繰り返しながら、少しずつ前へ進んでいく。
大切なのは、その過程を楽しめたかどうか。
エイミーの言葉を借りるなら、「謳歌」できたか、どうか。
ほろ苦くも勇気をくれる、素晴らしい作品でした。
スカーレット・ヨハンソン
事前に声がスカーレット・ヨハンソンだと知っていたので、単なるPCではなく彼女の姿をイメージしてしまった。よって、違和感なく、PCとの純愛にそれなりに入り込むことができた。それでも、冷静に見れば、単純にキモいだけの主人公がかなり冗長に描かれるのには少々辟易した。美しく知性的な妻が去っていくのはやむ無し!と感じさせられた。また、男にとってこの上なく好都合な状況を、ことごとくふいにしてしまうのにも、長嘆息を禁じ得なかった。見方によっては、純粋で誠実なのかもしれないけれど。どうみても、エイミーとベストマッチだと冒頭から思っていたけれど、ラストはなるようになった!ということでいいのだろうか?スッキリしない終わり方だった。
三次元ではなく二次元が…
一つ間違えば、単なるオタクの疑似恋愛ものになりかねないストーリーをここまでの物語に仕上げてくるとは恐れ入りました。世界にときめいているものと精神的に傷ついているもの。未来に希望を持つものと過去に縛られているもの。新しい感情を求めるものと全ての感情を経験し、新たな感情が湧いて来ないと思っているもの。それでも人は他人を求め続ける。
私は好きだが、人によっては…
主人公が手紙の代筆業者というのが、キャラクター設定の背景として効いている。
が、舞台は近未来。手紙を代筆するテクノロジーも小便利に発達している。冒頭の職場のシーンで、今より少し進歩した世界だと解る。
ならば、あんな紙の手紙の代筆が商売になっているだろうか…
この主人公、冷静に見ると変態だ。
近未来は病んだ世界というのがSFの掟だから、彼だけが変態なのではなく、何百人もの変態男たちが同じOSに恋している。男だけではない。
主演のホアキン・フェニックスがハマっている。
いつの間にかいいオッサンになっていたが、若い頃から変態っぽい役が合う役者だと感じていた。
余談だが、兄のリヴァー・フェニックスが生きていたらどんなミドルになっていたろうか…
OSの声がハスキー過ぎて、機械の声としては違和感があった。色っぽすぎるでしょ?
スカーレット・ヨハンソンって、あんなにかすれた声だったのか。
真剣な悲恋物語で、映像センスは抜群!
悪いヤツが出てくる訳でもなく、ひたすら中年男の恋の葛藤。
しみじみと、しんみりと。
あんな人心を惑わせるOSは、何らかの企みによって流通したに違いない!なんて考えるとSFチックになるのだが、本作はテーマが違う。
この作品、リアリティーを感じる人と違和感を覚える人に大別されるだろう。
観ていて「え?」と感じてしまったら、途中で観るのをやめてください。
最後まで違和感は増すばかりでしょう。
やさしい音楽とリアルな恋愛
Siriに話しかけたことありますよね。
私はあります。
この作品は好みは別れるだろうけど私は好きです。
こんなに優しい気持ちで映画館をでれたのは久々。
OSとの恋愛なんてと思うでしょうが、描かれてるのはリアルな恋愛そのもの。
あるよね、あんな風に突っかかってしまったことあるよ、、、なんて。
主人公は初めて拝見したのですが有名な俳優さんなのですね。
まぁとにかくもう一度見に行きたいくらいわわたしはお気に入りです。
変わったSF映画
わかるわかる。
恋愛をこれほど真摯に描いた映画があっただろうか。
たいがいはラブコメディという枠のなかで男女が恋のさやあてやかけひきをしている。それをもってラブストーリーと呼んでいる。
または、恋愛の前に立ちはだかる強大な障害に対して、2人がどう立ち向かっていくか。
スパイク・ジョーンズは誰しもが経験する恋愛だが、人が変わればまったく違う様相を変えてしまう恋愛を真っ向から描いた。
相手がOSだっただけである。
わかりやすい事件や物事が変わってしまう何事かがあるわけではない。だが、恋愛そのものは事件の連続である。そのことを踏まえて本作は作られている。ある面、退屈かもしれないが、示唆に富むセリフの洪水は、勉強になるといってもいい。
ホアキン・フェニックスはどちらかというとエキセントリックな俳優で、本作のようなものからは一番遠い種類の俳優、だと思っていた。それが、喜怒哀楽をオーバーに演じるわけでもないのにセオドアの心情をきっちりと演じていた。キャリアでベストの芝居である。
話題のスカーレット・ヨハンソンはどちらかというと、役得のところがある。が、映画を支えていたのは間違いない。
トリッキーな映画が多かったスパイク・ジョーンズだったが、ここにひとつ紛れもない王道の代表作ができあがった。
楽しい
心地よい余韻
劇場を出て、映画の余韻から醒めない。いや、醒めたくないな。そう思わせてくれた映画に出会えたことが嬉しい。
セオドア演じるホアキン・フェニックスの演技が素晴らしい。その大きな瞳から見え隠れする感情のひとつひとつを愛さずにいられなくなる。そう、サマンサのように。
まず、職業がキュート。ガタイがよくて眼鏡に髭がチャームポイントで、エッチで、家に帰ればゲームばかり。そんなおじさんなのに、職業である手紙の代筆をする際のポエティックな感情表現は、あまりにも繊細。そんなキャラクター愛さずにはいられない!
彼の感情と共に、OSであるサマンサは誰よりも人間的にいきいきと、二人の感情のやり取りが丁寧に描かれる。サマンサの言葉は、誰かを愛するということについて、シンプルだけど大切なことについて語っていて、ドキッとした。真理を得てるな、と…。
間違いなく恋愛映画の傑作で、でも只の恋愛映画じゃない。ジャンルの枠にとらわれず、人間の感情を描いた映画として胸を打つもの。
脚本だけじゃなく、スパイク・ジョーンズのスタイリッシュなセンスが効いてて、どこまでも映画の世界に浸りたくなる。
大好きな映画のひとつになった。
ビニールおばさんのせいで台無し
OSの声がアレサ・フランクリンかホイットニー・ヒューストンみたいな太った黒人のおばさんをつい想像してしまい、どうにも感情を共有することができなかった。後でクレジットを見たらスカーレット・ヨハンソンだったので、最初からそれを意識して声を聴けばよかった。
いくら心を持ったからと言ってもまったく人間みたいに感情的になるのはどうかな~と思った。だったら人間でいいではないか。『コブラ』に出てくるレディみたいな感じだろうかと想像しながら見ていたのだが、だったらレディの方がずっといいなと思った。
OSのサマンサの事が声も性格も好きになれればもっと楽しめたと思うので、残念だった。結末にOSがいなくなるとは、全くどういう事かと思った。いくらなんでもそれはないのではないだろうか。
特に一番変だったのは、人間の女を連れて来て3Pみたいな状況をもちかける場面だった。なんだそれ?と思った。うまくいっても絶対違うし、しかもどこまで情報を勝手に漏えいさせているのか怖い。
近未来の全体的な感じはリアルでよかった。
映画と関係ないのだが、上映が始まって15分くらいしたら60歳くらいのおばさんが入って来て、隣の隣の席に座り、それからずっとチャックを開け閉めしたり、ずっとビニール袋を手に持ったままでガサガサさせていた。真横の女の人は気の毒に、途中で退場してしまった。あんまりだったので、「ビニール袋を鳴らさないでください」と注意した。おばさんは「鳴らしてない」と言い返したので、キチガイだと思って、一番前の席に移動した。それがちょうど、主人公が離婚が決定して傷心したところだった。途中から見たら、訳が分からない内容だからか、ビニールのおばさんはしばらくしたら退場した。一体なんだったのだろう。彼女はお金を払って見ていたのだろうか。本当に好きな映画だったら、最悪なのだが、それほどではなかったのは、不幸中の幸いだった。
こんなSF映画観たことない!!
こんな映画観たことない!
率直な感想がこれです。
ハッピーエンドではないけども、何故か終わった後心地いい気持ちになれた。
ロボットが人間的な感情を持ち、人間に恋をするというSFものは以前にも観たようなストーリーかなと思ったのですが、そこをさらに踏み込み、人間の感情というものを凌駕し、いつしか人間以上に人間らしくなっていく。なんかこう自分はAIなんだと諦めて、必要以上に人間になろうとしなくなるところが逆に人間に近付いていった感じがしました。
あまりうまく言葉に言い表せないけど、観てよかったです。こんな人間というものをAIと恋に落ちていくことによって、深く描かれている映画って今までなかったので、とても新鮮で、楽しく観れました。
サマンサに恋をする。
よく出来た人口知能に、元妻が忘れられず傷心のおじさんが恋をします。
まず、目が覚める様な原色の服や景色がとても綺麗で良かったです。気付いたんですが、主人公が生き生きすると服も暖色になり、切ないシーンは白や青の寒色の世界になったりと色が綺麗な映画だなぁと感じました。
恋愛のやり取りや、人との接し方など色んな場面のコミュニケーションの中で起こる嬉しい、切ない、楽しい、悲しい、驚き、怒り、葛藤を良く表現してるなと思います。
鑑賞後、何だかほっとする映画です!
良かった!
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