風の谷のナウシカのレビュー・感想・評価
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とてつもなく面白い作品。知ってた!(1xx回目)
人は生涯、いったい何回ジブリを観るのだろう。
日本に暮らしていれば、毎年どこかの金曜日、テレビで放映されているのを観るはずだ。ご飯を食べながら、晩酌しながら、横になって夢現になりながら(そして懲りずに何回もラストを見逃す)。
お金を払わないで観るから、そんな不真面目な鑑賞態度になってしまうのだ。だが今日は違う!ちゃんとお金払って向き合った!
面白っ!!!!
うん!!! 知ってた!!!!
テレビでは聞こえない音楽(いい意味で生っぽい音)、効果音、迫る王蟲の迫力、ナウシカの怒り。生まれてこの方何度も観た作品で、初めて泣いた。
映画館で一度はジブリ。
いい企画だ。大人が観たって、いいじゃない。
さあ、次は何を観ようかな。
(圧巻のオールドジブリ②)もののけ姫の十三年前、実はジブリではなく〜
〜ラピュタはジブリ作品だけど?
まだ、ナウシカの頃は?スタジオジブリは設立されてないのよね?
ある意味?もののけ姫の元ネタが本作で?
ある意味?もののけ姫のリメイクリビルドが本作?
行き過ぎた?生き急ぐ?現代文明に警鐘を鳴らした84年の作品。
何度も何度もDVDで見たけど?
劇場で見るのは初めての本作。
良く出来てる。原作は?アニメージュにて中長期連載されていた漫画なので、スジはしっかりしてます。
ナウシカの美少女ぶりと聡明ぶりが、今見ると見返すと尚更に光る。
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電気も電波も無く、現代文明が途絶えて千年後の世界。
この星は『腐海植物』と言う、毒を撒く菌糸の森に覆われつつあった。
海風を利する風の谷は、腐海の菌糸に侵されず、平和に人々の暮らしていた森なのだが、ある日軍事国家トルメキアの大型飛行船が不時着し‥
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ユパ様は→メルカッツ提督/銭形警部
クシャナ殿下は→フロイラインマリンドルフ/ハマーンカーン
ナウシカは→クラリス/もののけ姫のトキ
アスベル(まだ幼き)は→アシタカ!!!
素晴らしい声優陣!!!
もちろん素晴らしい作画!!!
恐く無い、恐く無いよ?な、テトが
ヤックルみたく最後まで寄り添っててめっさかわいい度】☆⑤
王蟲おっかないけど、動きがハウルの動く城そのもの度】☆⑤
巨神兵て?エヴァ初号機やん!度】☆⑤
最近、メーヴェが実際に作られたみたいですよ?度】☆⑤
ナウシカてこんなに美少女だったんだね!と再認識度】☆⑤
もののけ姫もだけど、近いうち必ず、もう一回DVD借りて見直すぞ!度】☆⑤
クシャナもナウシカも姫君。
(↑*原作ではクシャナもクロトワ?も、実はかなりイケてるらしい!)
紅の豚でも、ポルコの飛行機を修理するのは女達だったなぁ。
宮崎駿御大の作品に登場する女性の方々は、みな強くおおらかで深く大きな愛を蓄えている。
素晴らしい(=´∀`)人(´∀`=)
令和二年2020年、武漢ウイルスはただの風邪だ!恐るるに足らず!
経済が優先だ!経済を回す!経済を回せ!経済を止めるな!
ただ、武漢ウイルスは地球が人類にもたらした腐海植物なのかも知れない。
足は止められないけど、その速さは調節出来るはず。
この時期に再び出会った、もののけ姫と風の谷のナウシカ。
色々考えて、編年の後半を過ごしたい。
ありがとう宮崎監督。
ありがとうサンとアシタカと、ナウシカ。・゜・(ノД`)・゜・。♡
映画館で観られて良かった!
公開当時はジブリの映画を知らなかったから、映画館では観ていないけど、子供が生まれて幼稚園に入ったあたりから、子供のためにテレビから録画して、ジブリ作品を観るようになった。
「風の谷のナウシカ」を初めてテレビで観たときは、子供向けとは言えないその内容に本当に驚いた。
そして感動した。
映画館で観たかったけど、上映されることは無く、生きているうちに映画館でこの作品を観られると思わなかったから、この度の上映は心からありがたい。
何度となく見てきたのに、大画面での空や雲、空中戦や腐海は迫力があり映像も美しく新鮮だった。
そして名言の数々。
また感動した!
こんな時代だからこそ、大人が観るべき映画なんじゃないかと思う。
古い作品の再上映も良いね。
昔はそんな映画が観られる映画館があったけど、今は超少ないんじゃないかな。
DVDがあるから悪くはないけど、名作は映画館で観たいな~
有無を言わさぬ屈指の名作を劇場で観れる幸せ♪
ジブリ作品は大好きで「風の谷のナウシカ」もテレビ放送やVHSで何度も何度も見ていて、台詞も覚えている程大好き♪
でも劇場での観賞は未観賞。
公開は今から36年前でその当時は映画館に行くと言うのはちょっとした一大イベントなのでそんなに気軽に行けなかった。
「天空の城ラピュタ」からは殆どジブリ作品を劇場で観ているので、ナウシカもどうしても映画館で観たかったんですよね。
で、今「一生に一度は、映画館でジブリを。」キャンペーンでジブリ4作品が劇場でリバイバル上映されているので、この機会に!と鑑賞しました。
で、感想はと言うと、何回も観ているので改めてなんですが、やっぱり名作!
あ〜映画館で観れて良かった。満足満足♪
内容は今更ながらの名作なので言わずもがな何ですが、劇場の大きなスクリーンで観るといろんな事に気づくし、改めて感動します。
特に久石譲さんの音楽が良いんですよね。「名作には名曲あり」は本当ですね♪
また、声優さんも良いんですよね。
本職の声優を使っているので、演技の厚みが半端ない。
ナウシカ役の島本須美さん。ユパ役の納谷悟朗さん、ミト役の永井一郎さん、クシャナ役の榊原良子さんの演技はやっぱり圧巻。特に島本須美さんの演技はナウシカの緩急剛軟が見事過ぎます。
スクリーンで観る事で気づくことがアリアリです♪
こういう所が映画館で観る事の意義を感じるんですよね。
よく言われたのが続編となる「ナウシカ2」の制作と原作の違いなんですが、個人的には原作は原作。映画は映画。と分けてるのでなんら問題無し。
若い頃は続編も熱望していたのですが、今思うとこれだけで終わって良かったなと思います。
原作も読んでますが、かなりヘビーな内容とあれを最後まで描くとトンデモナイ長さになるので、これだけでまとめて良かったかなと。
まあ、思い入れもひとしおな作品なので、過剰に思い入れはありますねw
ジブリ作品は「金曜ロードSHOW!」でも定期的に放送されてますし、放送される度に高視聴率を弾き出すのでジブリを観た事の無い人の方が少ないんじゃ無いかな?と思うのですが、何でも日本国内で1年間に1度も映画館を訪れない人の割合は、総人口の約6割(約7,560万人)にものぼると言われているそうで、更に年に1回以上映画館に行く人は10人に4人しかいないんだそうです。
その中でも年間に映画館で鑑賞する映画の本数が5~11本内のミドルユーザーの割合が伸びてはいるが、年間20本以上映画館鑑賞する人は本当に稀。
それもこの統計はコロナの影響前の数字なので、如何に映画館が現在危機に瀕しているかが分かります。
リバイバル上映を観に行く人は「DVDやネットでの鑑賞が出来るのに敢えて」を踏まえて行く訳なんですが、やっぱり映画館で観るのは「体感」することなんですよね。
映画館で観る事が今更難しい作品を観れるのは、個人的にはやっぱり嬉しい♪
映画館を救おう!なんて気持ちは恐れ多いんですが、それでも映画館に行くのは好きだし、映画館で観ることが少しでも手助けになるなら嬉しい。
話が逸れてしまいましたが、アニメ作品としても、邦画作品としても、燦然と輝く屈指の名作は映画館で観れるのは結構貴重な事なんですよね。
スタジオジブリになる前の荒々しいエネルギッシュなのも魅力だし、後に実写特撮映画「巨神兵東京に現わる」でも描かれる巨神兵や王蟲の迫力も魅力的。
見た事が無い人は少ないと思いますが、劇場で観た事のある人は少ない筈なので、是非この機会に♪
昔の作品だからとて単純ではない
無意味だと分かっていても、争ってしまうのは今も昔も変わっていないですね。
ナウシカは純粋なヒロインですが、それ故に行き過ぎた発送で他人を驚かすことが多々あります。
現代で言うサイコパス、変人気質なものを感じました。
ですが変な人と書いて変人ではなくて、世界を変える人と書いて変人なのです。腐海や毒の森にも恐れず、凡人にはなし得ない偉業あるいは異業を達成するのはいつだって変人。
ナウシカが例え現代のウイルスや社会問題の直面したとしても、きっと同じようなスタンスで立ち向かってくれていただろう...
そんな風に感じました、今作は今日が初見の20代前半の私です。
コレが名作の実力か!!
何度もTVやビデオ、DVDで見てるけど、今回、初めてスクリーンで見ました^ ^
確かに最近の、君の名は等のアニメに比べたら画像の荒さは比べようも無いけど‥
構図とか‥やっぱり最高です( ´ ▽ ` )
そしてなによりも音‥小市民の私は、当然シアタールームなんざ家に無く、普通のTVのスピーカー+追加しても、ジャパネットでセットで付いてくるTV台のスピーカー位で再生したものしか見ていない訳で‥
後ろの作業の音、人の息遣い等、
いや、IMAXでも何でも無いんですが‥こんなに色々な音が入っていたんだと、世界観が広がる。臨場感あがる。と、当初、記念に見ておこう^ ^って程度の期待、いやむしろ、内容覚えきってて、もはや一応行っておこうレベル‥でしたが、全く新しいモノを見た位の感動でした^ ^
ナウシカさん。都知事選への立候補お願いします。
ジブリの名作4本が映画館で観れる⁉︎
一応この4本は全て見たことあったので、ジブリの中でダントツで1番大好きなナウシカを映画館クオリティで観ました。
意外にも、ジブリ作品を映画館で観たのは初めて。
前回観たのがだいぶ前で、小さかったこともあり、内容は結構忘れているところが多かったです。
また、小さい頃に観たときとはかなり違う感じ方でした。
久しぶりに旧作を観るというのはなかなか良い。
戦争、自然破壊等々、風刺がだいぶ効いていて、ジブリらしい大人も子供も楽しめる感じ。
虫などが苦手な人はキツいかもしれないけど、虫好きとしては、特徴的で一度見たら忘れられないあの生き物たちを、美しく正当化して描けるのは流石だと思いました。
王蟲もミニ王蟲も可愛い。
普段は青く、攻撃的だと赤くなる目の設定も良いですね。
あと、巨神兵もラピュタの時よりも可愛らしかったです。
自然と平和に共存していけば、人間同士の争いも生まれないし、生き物による事故なども減る。
人間が怖がっている以上に、彼らは人間に怯えているのです。
そんな人間と彼らの橋渡し的存在のナウシカは、本当に救世主でした。
今まで気づかなかったのですが、ラストシーンの伏線が途中で張られていました。
一点だけツッコミを。
銃の命中率低すぎません?
もしかしたら、ナウシカが避けるのがうま過ぎるのかもですが、あんだけ撃たれて傷2、3個。
まあ、避け切れてなかったら、話が成立しないので…
ナウシカのパンツ履けよ。
いやいやズボンですから。
2020-23
ジブリ見ると、染まるんです。身も心も。
3ヶ月ぶりの映画館でナウシカを見るということ。
本当は映画館再開してすぐ行きたかったんですが、社畜ぶりを発揮&地味に軽い体調不良が続き、なんとなく映画館に行きたい気持ちがわきませんでした。
行きたい気持ちにさせてくれたのは、ジブリ。私が人生で初めて映画館ジブリしたのは、おそらく『千と千尋の神隠し』か、『崖の上のポニョ』。
それ以前の作品は金ローなので、映画館で観てみたい気持ちがわきました。
それと、よくお話させていただいているフォロワーさんのレビューを呼んで、気持ちが高ぶり、気づいたらオウムのようにごそごそと映画館に歩いていたわけです。
ネタ的にも、映画館再開後に見た一発目映画がジブリっていいよなぁと🥺
時間があったのがナウシカだったからなのですが、一言で言うと、最高。
もはや明日から自己紹介するとき、ナウシカ風に「私は、豊島区のかいり」とか言いそうだし(池袋で見た)、
これから歩き方はオウムになりそうだし、
あの犬みたいなマスクしそうだし、
テトはいないからヒトカゲを肩に載せそうだし
ジブリ見ると身も心も持ってかれる。
一気に心に浸透していく土煙の茶色、オウムの怒りの赤、腐海の寒そうな空気の色。
冷たいような、神秘的な音楽。ラストにぱあっと晴れ渡る空。
ああ、私も風の谷にいるのか(池袋)。
そんなわけですっかり時間を忘れ、風の谷の風に包まれてみました。
ぜひ今回のジブリ特別上映、お見逃しなく。
確かにこれはアニメ映画の金字塔。
「一生に一度は、映画館でジブリを」っという宣伝文句にまんまと釣られて観に行ってきた「風の谷のナウシカ」。確かにこれは面白かったです。世界観も独創的ですし、オームや虫、巨神兵のデザインを考えた人スゴい!今でも似た作品いっぱいありますし、当時の人はホント衝撃的だったんだろうなぁ。
小さい頃からテレビで何度となく観てるはずなのですが、もう10年以上観てなかったので内容もいい具合に忘れてて。ユパ様ってあんなパンクな髪型してたんだ!っとか、巨神兵って意外とあっけない!っとか、新たな発見もありました。何より話が終わってない!まだまだ問題山積みなはずなのに。聞けば原作コミックが7巻まであるなかで、映画は2巻の半ばまでとのこと。そりゃ、話終わんないですよね~。原作が気になる所です。
でも、観ててメッチャ面白かったんですよね。映画館で観たからってのもあるんでしょうけど、ある程度内容知ってても楽しめるのですから、やっぱよくできてますよね。次から次にテンポ良く話が進んで行って、ストーリーに緩急あって、上手く作ってあるなぁっと感心しました。ナウシカがオームの子供助けるシーンの一連の流れは胸がグッとなりますす。
そして、メーヴェが1台欲しい!あの体勢で長時間乗ってると腕とかメッチャ疲れそうですけど、飛行機の高度で飛ぶと堕ちたら間違いなく死んでしまいますけど、飛んでるナウシカはとても気持ち良さそうでした。
古い作品だけあって絵柄などには時代を感じますが、本作はジャパニメーションの金字塔と言っても過言ではないと思います。歴史に残る名作は違いますね‼️
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そういえばジャパニメーションって最近聞かないような・・・もしかしてもう死語⁉️
最早、いつ観たかなど忘れるが
かなりの人間がキャラクターの台詞を覚え、「良い映画」「感動する」と延々言われ続けるだけの作品ではある。
細かい文句はあるかも知れないが、あれだけ分かりやすい物語もない。
原作を完全再現に至った映画はほぼないから、あの重厚な世界をリアルに描いたとして、これだけの年齢層に支持される事はなかっただろう。
スタジオジブリのその前に制作された事からも、儲けを生み出さなければならなかったはず。
すでに何回観たか憶えていない人の方が多い作品だろうし、繰り返しの鑑賞に耐える作品は名作である。
ただし、幼児に見せても説明を要する部分もある。腐海に住む人々の病やマスクをする理由等、冒頭に説明されても小さい子どもには難しい… が幼児なりに理解出来る部分もあるので、親子で観ると子どもの成長具合がわかるかも?
ジブリ映画作品の原点
ジブリ再公開
最初はもののけ姫位は観るかと思っていたら
結局全部観てしまい〆はやはりナウシカと
今観るとジブリ映画大作の基本プロットに気が付きました
基本的に主人公は「調停者」なんですよね
人間と自然とか
人間と神とかの間に入るので
超常的な力を持った(持つ運命を持った)主人公が
2時間のなかで双方を行ったり来たりしながら
互いの苦しみや憎しみを受け止めて話が進んでいく
キーになる登場人物は案外少なく
世界観は壮大だけどフィールドもそこまで拡げない
行ったり来たりする順番が頻繁だから
改めてみると展開をきれいに忘れてる感じが
するのかなと思いました
それだけキャラ作りが徹底してるからキャラが
勝手に動くように話が進んでいくんでしょうね
ナウシカは最後死ぬ結末を鈴木Pや高畑勲氏が
生き返るよう提案したそうですがそれによって
宮崎氏は神様を描いたつもりはなかったのに
最後に神様を出してしまったと後悔したと言いますが
死んで神格化する場合もあるのでどっちもどっちかなと
やっぱ大スクリーンで観るのは良いなと思いました
やはり映画館で観たい!!
没入感のある映画はやはり映画館で観たい
ってことでジブリ映画再上映はホント嬉しい限りです
40年近く前の作品で在りながら全く古さを感じないテーマ
現実が火の7日間に近づいているからこそ響くメッセージ
作画も魅せ方もキレッキレで最高
そういえばパンダの協賛みたいなスクリーンは出なかったけど再上映だからか
一つ残念なのは没入感を台無しにする観客
ただでさえ座席も客も少ないのにスマホイジられては良い映画も台無しになります
何のための再上映なのか分かりません
まさか!
映画館でまた観れると思いませんでしたよーーー。
何度見ても涙涙の連続、何度見ても感動の嵐。
アニメが好きになった最初の映画だと思います。
セリフもだいぶ覚えてしまいました。
画質やら色遣いやらは今のアニメに敵わないけど、ジブリ初期アニメが教えてくれたアニメの素晴らしさは色褪せてません!
「闘い方」 を教えてくれる。超一級のエンターテインメント!!
くう〜、素晴らしい‼︎
その素晴らしさをあらためて言う必要もないだろうから、勝手なことを書こう。
作品冒頭で、ユパが、ナウシカが動物たちとすぐに仲良くなるのをみて、「不思議な力だ」 とつぶやく。
“不思議な力“ か。俺には、本作を通して、ナウシカが “闘い方” を教えてくれているように思う。
父の命を奪ったトルメキア兵士たちを多数倒したときが “闘い” だろうか。 「わしらだってもちろん火を使う。じゃが、多すぎる火はよくない。わしらは、風と水の方が好きじゃ」 という老人たちのセリフ、「走り出したらもう止まれない。トルメキア(王国)と同じだ」 というペジテ王のセリフ、地下でナウシカがずっと続けていた実験、王蟲(オーム)はじめ腐海の生き物たちに対してナウシカがとる態度・・・。“闘い“ とはなんだろう。なにと ”闘う“ ために、どんな姿勢をとるべきなのか。そういうことを、切々と語っている映画のように感じる。
「アニメージュ」 に連載された原作の方が深くて好きだ、という声も多く聞く。たしかに、ストーリーはさらに深くて広いのだから。
ただ、ジブリがここまで成功した原因のひとつは、やはりこの第一作を、エンターテインメント感多めで作ったことにあると思う。
一級品のエンターテインメント、迫りくる王蟲(オーム)、雷雲の中での飛行船の闘い、勇ましく風を切り裂くガンシップと、軽やかに風に乗るメーヴェ...
あらためてみると、本作はエンターテインメント的なシーンであり映像が多いことにあらためて気づく。そしてこのバランスが、多くの人の心を打ったからこそ、その後、次々と出されるジブリ作品は、徐々に表現を広げていくことができ、壮大な、幅広いジブリワールドを構築することになる。日本映画界に、まさに “ジブリ”(サハラ砂漠に吹く熱風)を吹き起こしたのだ。
先日、2001年公開の 「千と千尋の神隠し」 を観たばかりなので、1984年公開の 「風の谷のナウシカ」 は、(冒頭場面が、”胞子うずまく腐海” の描写から入るせいもあって)絵はわずかに粗く感じる。
というか、1984 → 2001 という17年間での技術の進化に感動する。本作 「ナウシカ」 では、人の腕だけでよくぞここまで、という凄さであり、「千と千尋...」 では、人の腕とCGを最適に組み合わせることで、ここまで創造的な世界を作り上げることができる、という凄さだ。特に、”光”。すごいよ・・・
「千と千尋...」 のレビューでも書いたが、そのことは、いま、劇場のスクリーンであらためて味わいたい感動だ。みなさん、「ジブリが多数、劇場にかかっている」 というこのチャンスを逃す手はないですよ!!
そして最後に、スクリーンで観てもラストシーンは、やはり泣ける。「その者、青き衣をまといて金色の野に降り立つべし・・」 ああ、こういうことだったのかと、心の底から振り絞られるババ様の台詞に泣かされる!
追伸
ああ、これが “風の谷”、「シン・ニホン」 に描かれる、”これから日本がめざすべきひとつの姿” の原点だったのだなあ・・・
この日本にも、「よい風が吹きますように」
2021/8/15 追記
いろいろな評価を読んだ。下記は引用だが「なるほどなあ」と思わされた。
鈴木プロデューサー「(風の谷のナウシカのストーリーは)宮さんの実力から言えば30点。宮さんはただの演出ではなく作家なんですから。(中略)『巨大産業文明の崩壊後千年という未来から現代を照らし返してもらいたい』とおもっていたんですが、映画は必ずしもそういうふうになったとはいえないのではないか」(文芸春秋社『ジブリの教科書1』から)
「ラストでナウシカの自己犠牲で王蟲たちの突進が止まり、あろうことか謎の力で復活してしまうところを宮崎は「宗教になってしまった」と後悔している」(同上)
「宗教になった」とは安易な救済という文脈だろう。そして、この映画に圧倒的なカタルシスを感じる自分も、30点なんだな、と思う。だからと言ってこの映画にこの時点で感じた評点が変わるわけではない。
自分がその時点でそう感じたことは大切なことで、その時点より自分がもう少し考えるようになっていると自分でわかることも大切なこと。映画には、いろいろあった方がいいとあらためて思う。それをいろいろ観ていろいろ考える、それが俺自身のロードムービーなんだろうな…
モノラル音声だからこそ劇場の音響で
ジブリ作品が色々とブルーレイ化されている中、このナウシカはドルビーモノラルである。
ドルビーなのにモノラルである。
当時、アニメ作品でステレオ音声が然程なかったのか?という話はここでは置いておいて、ナウシカは劇場でこそその音質が活かされる映画だと思う。
(一部マニアのハイグレードホームシアター環境を除いて)
オープニングのユパの旅のシーンからオープニング曲、そのまま空を飛ぶナウシカ。
一連の流れに添えられる久石譲の曲がとても美しく心に染みる。
この感動を味わえるのは今の映画館だけ。
最近の映画とは違うオープニングとエンディングのあっさり加減は昔の邦画の流れで、その分本編に凝縮された魅力で余韻は心にずっと残る。
終盤、オオババ様の目がカッと開き、ナウシカの姿を一目見て号泣するシーンからまたもや美しい音楽が奏でられ、最後の砂場まで揺さぶられていた感情を優しく包み込む。
モノラルだからこそ、小細工なしで響く映画。
是非、音響の優れた劇場で観て欲しい。
p.s. 上映前に新宿南口前の路上で連れと大喧嘩しました。
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