マイク・ミルズのうつの話

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マイク・ミルズのうつの話

解説

「サムサッカー」「人生はビギナーズ」のマイク・ミルズ監督がうつ患者の日常を映しだし、その姿を通して現代社会が抱える問題を描き出すドキュメンタリー。日本では15人に1人がかかっていると言われ、特に2000年代に入ってから社会的にも大きく広まっていったうつ病。製薬会社によって行われた「心の風邪をひいていませんか?」という広告キャンペーンがうつ病の存在を広く知らしめたと考えたマイク・ミルズ監督は、それを検証すべく、急速にうつが常識化した日本を舞台にカメラをまわしはじめる。日本人うつ患者の日常を優しく明るい視線でとらえ、うつという現代病に対する対処法や社会の問題点を考察する。

2007年製作/84分/アメリカ
原題または英題:Does Your Soul Have a Cold?
配給:アップリンク
劇場公開日:2013年10月19日

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映画レビュー

4.0心の風邪をひいていませんか?

2014年10月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

「心の風邪」という製薬会社が行なったキャンペーンにより、うつの薬が爆発的に広まったという興味深いドキュメンタリーフィルム。

「勝ち組」「負け組」「幸福」「不幸」。本来、自分が決める価値観を企業が決める世の中です。自分が決めることを拒否する社会です。

「ADHD」だって、昔は「子供だからね」で済まされました。「痴呆症」だって、昔は「お婆ちゃんだからね」で済まされました。

生きていれば経験する当たり前のことに病名がつけられ、個性が病気になる。

資本主義社会は、あたかも薬漬けの世界を作りだしているように見えます。

しかし、マイク・ミルズは「薬」を必要としている鬱病の人を責めません。あなた達は、被害者なのだとも言いません。

カメラは、まるでマイク・ミルズの人柄を写し出すように、優しく優しく彼らを見守り続けるだけです。

足りないのは、「薬」ではなくそんな社会の優しさなのではないでしょうか。

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ミカ