円卓 こっこ、ひと夏のイマジンのレビュー・感想・評価
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映画自体の批評はおいといて
芦田愛菜ちゃんは確かに大人顔負けの女優だけど子どもである。
感受性の強い子どもには知らないほうがいいことが絶対にあり、
変態小児性愛者の被害者みたいな経験は、映画の役柄であってもさせたくない。
まあそれを言ったらこういう映画作れなくなるけど、でもなあ…
主演は芦田愛菜ちゃんか…って期待せずに観たからか、やられてしもーた...
主演は芦田愛菜ちゃんか…って期待せずに観たからか、やられてしもーた。
ああ、そういえば忘れてる。大人の言い分はわからない。でも、自分で考え自分なりの答えを出せる故に大人と意見が食い違ってしまう微妙な年頃だったこと。
言葉の面白さに気づく
原作は全くの無知で見ました。こっこのことばに対するこだわりがすごくよく表現されていて、面白い題材だと思います。
ストーリーは言葉の面白さと・・こっこの家の円卓を囲んでの家族の模様・・ダブルで展開していくところがいい。
小3とは思えないほど・・こっこは大人っていうか・・発想が素晴らしい。台詞もまるで大人が発するかのような言葉が飛び交う。
これくらい日常的にイマジンできる子供なら素晴らしい。
中盤からこっこの母も妊娠したり・・家族の変化に微妙に違和感を感じているこっこもまた見どころだった。
でも、深く悩むというよりはとってもユーモアある表現で面白い。
終盤で出てきた変質者の男はリアルに怖かった。ひと夏の間にあんなこ体験をしているこっこ。実に不思議。
不思議な世界と現実と・・私たちのイマジンも試されている。
ラストでは同級生をこっこなりに励ましていく。
その方法もほっこりして・・後味がいい。
言葉は人を救う・・なんて妙にジーンとなってしまった。
芦田さんの関西弁が実に良く、思いっきり演技も弾けていた。
この迫力はすごい。芦田さんの演技を改めて絶賛したい。
これからも期待している女優さんです。
物語としての絶妙な歪みがくせになる!
芦田愛菜
いつもと違う芦田愛菜だよ!
小学3年生の琴子。通称こっこ。
大阪の団地で両親、祖父母、三つ子の姉と暮らし、夕食時は家族皆で円卓を囲む。
こっこは普通の事が大嫌い。
吃音やものもらいや不整脈を患うクラスメイトに憧れ、真似して。
何にでも興味を持ち、気になった事はジャポニカ学習帳にメモ。
性格は小生意気で、口が悪く毒舌家。
そんなこっこを演じるのが、芦田愛菜。
愛くるしく、よく泣く演技で子役にしてシリアスな役が多い芦田愛菜の、これまでのイメージを覆す活発な役柄が新鮮!
元々、大人の俳優にも引けを取らない演技に定評あったが、今回の演技力の高さにはひときわ驚かされる。
「うっさい、ボケ!」「黙れ、ヒラ社員」「凡人め」などなど関西弁でまくし立て、まさか芦田愛菜の口からこんな台詞を聞くとは。
「ウチのマネージャー、使えないんだ」なんて台詞もいずれ言いそう?(笑)
人と違う事が、「かっこええ!」。
でも、不整脈を患うクラスメイトの真似をした時は、さすがに先生にマジ顔でたしなめられる。
何で?
お母さんが妊娠。家族は大喜び。
でも、こっこは嬉しくない。
別に嫉妬じゃないけど、何がそんなに嬉しいの?
この年代の子なら誰もが抱く「何で? 何で?」の好奇心。
もう可愛いだけの幼子じゃなく、色々考えるようになって抱くモヤモヤとした感情。
それらをあくまで子供目線で実に巧みに描写している。
こっこのひと夏。
多くの体験をしたイマジンなひと夏。
こっこの家族には、個性派揃い。中でも、羽野晶紀お母さんと平幹二朗おじいちゃんが好演。
クラスメイトも皆、巧い。
特に、親友で吃音症のぽっさんの内向的だけど優しい雰囲気がイイ。
もっとコテコテの関西コメディと思ったら、笑いと涙を織り交ぜ、感受性のある仕上がり。
同じ西加奈子原作の「きいろいゾウ」は退屈で仕方なかったが、行定勲の演出も冴え、好編に。
文部省推薦にしてもいいくらいの児童映画の良作。
大人も子供も楽しめる
二回見た!!!
ロッキーホラーショー以来、映画を二回見た。そのあと原作も買い、二度目にパンフも買った。
何がそんなに良かったのか、自分でもよくわからなかったが、失った少年期の一瞬のきらめきを切り取ったのがこっこだと作者の西加奈子が書いていた。決して戻れない世界を目の当たりにして、なんか心が騒いだ。あと、ぽっさんがホントにステキだった。これも作者が言ってたっけ。映像的には円卓に載った料理がやたらおいしそうだったのとこっこが着ていた衣装がただかわいいというのではなく、とてもよかった。
原作に出てくる手芸部の部長が出てこないのが残念だったけど、個性が強すぎて、話がまとまらなくなるからかな?
お涙頂戴じゃなくてよかった
こっこちゃんがかっこよかった。
友達の吃音をかっこいいと真似して先生に怒られた話とか、笑ったけど、考えさせられる。
演出とかちょっと気になったけど、こっこちゃんのかっこよさが上回ってたから大丈夫。
あと、羽野晶紀さんのお母さんもすごいよかった。
こっこの個性。
今作に驚いた(原作内容はまったく知らなかった)のは、
やだ、この子、昔のアタシじゃん!!だった。
他人と違うことがカッコええ。そりゃそうだ。全人一並び教育
の全盛期に育てられた私たちは、同じ価値観、同じ社会性、
右向け右といわれて左を向いたら叩かれるのが当たり前で、
学校教育でも家庭教育でも常に「没個性」を求められてきた。
天才・秀才の部類の「脱平凡」はとっても丁重に扱われたけど…
だから私は学校(というより上から押さえつける教師たち)が
大嫌いで、けっこう反抗していた方だと思う(友達は大好きよ)
こまっしゃくれたガキは本当に可愛くないのだ、大人から見て。
拳骨やビンタはよく飛んできたなぁと思う(今じゃDVだよね)
あまりにドンピシャなことを言われると、大人ってのはキレる
ことを子供の頃に学んだ。そんなこんなで冒頭から大爆笑。
こっこ、いいぞ!こっこ、もっと言ってやれ!なんて、
私の子供時代なんかよりうんと可愛いこっこに心でけしかけた。
悪意などないのだ。相手を不幸にしてやろうとも思っていない。
ただ純粋に、私はこうだ。が、ずばーっと出てしまう子供なのだ。
そこらへんをまったく理解しない大人から見れば、
何なんだこのクソガキは!?てなことになる。ただの生意気。
だけどこっこはいいなぁ。
素敵な家族(ちょっと変だけど)に恵まれている。
そういう子供時代を経験すると、なぜこの子がこうなのかが
分かる。そしてそれを頭ごなしに叱らず、お爺ちゃんのように
「相手の立場を想像(イマジン)してごらん」の言葉が胸を突く。
隣の親友、ぽっさんが訥々と吃音でこっこを諭す姿にも感涙。
家族で夏休みの帰省中、こっこがひとりで変態男(鼠人間)と
出くわしてしまったことを知ったぽっさんが「すまんかったのう~」
とオイオイ泣くところで私も泣けてしまった。何て良い子なんだ!
アンタは懸命に、こっこを守ってくれていたんだよね。
同級生たちとの会話、その宅での出来事、カルピスへの欲求度、
不思議なことや、不思議な会話や、初めて聞く言葉が面白くて
頭で妄想してノートに書き連ねる姿も上手い!!書いて覚えてを
繰り返し、適切な表現を学んでいったんだよ…ジャポニカで!(爆)
あー懐かしい。
(まさかの監督・行定勲。以前のテンポが戻ってきた感じでいいぞぉ)
『遠くの空に消えた』から全く新しくなった幸せな映画
行定勲監督といば『遠くの空に消えた』で田舎の子どもたちの“イタズラ”を描き心地良い時間を見せて頂き、子どもたちの映画を撮らないかなーと思っていたら、芦田愛菜!?と聞いて正直「えー…」となりながら劇場へ。冒頭の芦田愛菜にワクワクさせられ、愉快な友だちの登場でワクワクさせられ、担任の先生にヒヤヒヤさせられ、完全にペースを作ってくださり、それは間違いなく芦田愛菜を中心にまわる素敵な輪っか。孤独や死に憧れるこっこを愛する家族と、同じくこの世の謎に挑む同じクラスの友達と、なにより心から悩み悩み「なぜ?」を追求する逞しい少女こっこが最も難しいなぜ?である人間関係を紐解こうとするも解けない。紐解こうとすらしらなくなった我々には彼女の逞しさが輝いて見え、考えさせられる。
キャストは大満足、ストーリーは「?」なほんわかムービー。
【賛否両論チェック】
賛:芦田愛菜ちゃんを始め、子役の皆さんがイイ味を出している。子供特有の「なぜなぜ?」を素朴に表現。
否:主人公が成長していく過程の描写が、やや不親切か。気がついたら成長している感が否めないので、感情移入はしにくい。
芦田愛菜ちゃんのキャラがとっても可愛くて、思わずクスッと笑ってしまいます。
「うるさいボケェ!!」
っていうセリフが、とってもキュートです(笑)。イイ味出してます。他の小学生達も、みんな一筋縄ではいかない曲者ばかりで、とっても魅力的です。
ストーリーは、やや退屈です。一応テーマは、「小学生のひと夏の成長」なのですが、成長していく過程の描写が希薄というか、かなり分かりにくいので、気がついたら小学生がいつの間にか成長している感が否めません。難点といえば、その辺りでしょうか。
主人公同様、一筋縄ではいかない映画です(笑)。変わり種が好きな方に、是非オススメです。
大人も楽しめる良作
『円卓 こっこ、ひと夏のイマジン』を鑑賞。
行定勲監督の最新作で、芦田愛菜映画初主演作品となる。
こっこ(芦田愛菜)は小学3年生の女の子で、普通が大嫌い。少し変わった事に興味を示し、カッコいいと思い込んでしまう。同級生がどんな事を考えているのか分からず、祖父から聞いた「イマジン」を膨らませながら成長していく。
芦田愛菜の演技力はもはや周知の事実であるが、元々関西人なので関西弁も安心して聴いていられるのが良い。未だに片言の関西弁でOKを出す監督が後を絶たないのは何とかして欲しいものだ。
こっこは、結構悪態をつく所謂口の悪いガキなのだが、「うるさいボケ!」などのセリフも先日の赤ちゃんポストドラマのお陰で新鮮味が無いのが残念。
関西の雰囲気たっぷりで、特に起伏のない物語ではあるものの、行定監督の手腕のお陰で退屈することなく観る事ができる。
小学生のお子さんがいる親は子を思いながら、そうでない方も自身の小学生時代を思い出しながら楽しめる。
また、芦田愛菜も良かったが、親友ぽっさん役の伊藤秀優君が良かった。吃音症を抱えているが優しく思いやりがあり、誰もがこんな友達が欲しいと思えるキャラになっていて、こっこが羨ましく思えてしまう。
いい大人でも意外に楽しめる作品であった。
こどく
行定監督と西加奈子がぴったり合ってました。
好き嫌いというか、経験したからこそわかる感情がメインなので、同じ館内で観ていた年配の方はつまらなさそうにしていました。
こっこの目線で観るのか、大人の目線で観るのかでまったく違うんだろうと思います。劇中にずーっとお喋りしていた女性は、母親目線で観てしまって口を挟まずにはいられなかったのかもしれません。こっこのことが、嫌だと思うひとも居ると思います。おこがましいし、恥ずかしいけど、私はこっこと同じ思いをしていたので、事あるごとに悔しかったり、やり切れなさを感じて泣いてしまいました。それで、こっこを始めとした登場人物に凄く励まされました。最後のこっこの笑顔が凄く嬉しくて、それを見てこっこに対して思ったことや、ぼっさんや家族がこっこに向けている言葉や感情を、私に言ってくれる人が居たことを思い出しました。その言葉をずっと素直に受け止められなかったけど、こっこに対して自分が思えたことで、本当にそう想ってくれていたんだと気付き、突っぱねてしまっていた申し訳なさと、その人たちへの有り難みを感じました。小説を読んだ時のイメージと、行定監督の映像もぴったりで、とても観やすく、それもあり、私にとって凄く特別な作品になりました。おわり。
子役パワー!
小学校高学年の子供と一緒に観て欲しい
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