猿の惑星:新世紀(ライジング)のレビュー・感想・評価
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戦火の中でも、相手へ理解を示せば…
大ヒットした「猿の惑星:創世記」の続編。
前作が非常に良かったので楽しみにしていたのだが、期待に違わぬ面白さ!
前作から10年後が舞台。
ガラリと雰囲気や世界観は変わったものの(スタッフ・キャストも一新)、冒頭でその後猿たちはどうなり、人間社会はどうなったのかを簡潔に見せてくれ、掴みはバッチリ!
前作はあくまで人間側の視点だったが、今回は完全に猿視点。
人間側のドラマも描かれるが、ハッキリ言って猿たちのドラマに見入ってしまう。
もうとにかくシーザーが格好イイの何のって!
佇まいもさることながら、馬に乗り仲間を率いる姿なんて、何かの史劇の英雄のよう。
シーザーに惚れ込んでしまう一番の理由は、その人格にあると言える。
リーダーとして何よりも仲間の平和を尊重し、無駄な争いは好まない。敵対する人間たちにも理解を示そうとする。
絶対、北の将軍様なんかより人格者だと思う。
それを感じさせてくれるのは、より進歩したパフォーマンス・キャプチャーは勿論、アンディ・サーキスの名演である事に他ならない。
シーザーも家族を持ち、夫として父として、家族を愛し、大事にしている。
息子とはソリが合わない。父と年頃の息子の確執のドラマは定番だが、こうも直球で見せられると胸が熱くなる。
目が離せないのは、前作でも不穏な存在感を見せていたシーザーの側近のコバ。
シーザーに忠誠を誓っているも、人間に対して憎悪と敵意を剥き出しにしている。それが故に…。
ある擦れ違いで、猿と人類は再び衝突する事になる。
結局、争いの火種は、理解を示そうとしない一部の愚か者の独り善がりの欲。戦って相手を殺せばいいと思っている。
敵対する者同士、和解するのは難しい。全面戦争は避けられない。
しかし、理解を示し歩み寄ろうとすれば、それが平和と共存への一歩になる。
前作超えの130分強。
一時も中弛みすること無く、退屈もしなかった。
シーザーがウィル(前作のジェームズ・フランコ)との思い出に浸るシーンは最大の泣きポイント。
他にも見せ場が多々あり色々語りたいが、ネタバレになってしまう怖れがあるので、これ以上言えないのが歯痒い!
でも、これだけは言える。
スッゴく面白かった!
気になるのは、更なる続編。
独自の展開になるのか、「スター・ウォーズ エピソード3」のようにオリジナル第一作にピタリと繋がるのか、またまた楽しみだ!
ヒューマンとエイプの心の繋がり
もう一度、
シーザーにエール!!
それぞれの想い、それぞれの正義。人間の本質に迫る話題作。
【賛否両論チェック】
賛:人間の愛・醜さ・あるべき姿などを、〝猿”という外部の視点を通して赤裸々に描く。最終決戦のシーンも迫力大。
否:ある程度終わり方は分かってしまっているので、どうしても予定調和になってしまいがち。前作の知識も、あった方が楽しめる。
前作の知識はあった方がイイですが、10年後の世界が舞台なので、最悪なくても大丈夫かと。物語では、ただただ自分の大切な誰かを守るために奮闘する姿や、大事な所で相手を信じられずに裏切ってしまう様子などが、人間と猿、双方のシーンで描かれます。逆にいえば、それだけ猿も進化しているということなんですが、そうした外部の視点から人間を描くことによって、〝人間”という存在の素晴らしい部分と、逆に醜い部分が見事に浮き彫りにされていきます。
雰囲気は結構重厚で、殺害シーンなんかもありますので、小さいお子様なんかには少し不向きかも知れません。自分を見失いそうになってしまった時に、深く考えさせてくれるオススメの1本です。
サル語には字幕が付いて、サル語初心者でも安心
なぜ地球は猿の惑星化したのか?
気になる部分を物語にした2作目。
前作では猿ウイルスが蔓延するところで終わってましたね。
そこから10年後を描いています。
ウホッウホッ、ウキー、サル語なので字幕付き。
全編猿語かなと思いましたが、人類もまだ生き残っていました。
このシリーズは人類にしてはいやーなお話だし
やるせなさ感みたいのが漂っているのですが
この続きもやっぱり気になっちゃいますね。
安定感抜群でした。
シーザーに始まりシーザーに終わる
濃密ですね。濃密な130分間。画面の隅々までに行き亘るスペクタクル感。「ああ、大作を観ているな」という確かな満足を与えてくれます。
前作でインテリジェンスを獲得した猿達の幸せな営みと、ウィルス(猿インフルエンザ)に依り絶滅一歩手前に追い詰められている人類という構図。「決して交わってはいけない両種族が互いのテリトリーに触れたことで起こってしまう更なる悲劇の開幕!」が本作の位置づけです。
猿と人の全面戦争に突入する前段階とでも言いましょうか、遅かれ早かれ起こってしまったことだったんだろうな、というね。
きっかけは些細なことで、互いを意識しだすと疑念が湧き出し、勝手な憶測と妄想が膨らみ、やがて相手を敵認定してしまう。そういった両者の細かい心理描写や一触即発な状態が見事に描かれています。原因についてもっと具体的なことを言えば、まあ人間が猿に今迄酷いことをやってきたからその報いがこんなカタチで起こってしまったんだよね、みたいなことです。
『猿の惑星:創世記』から続くこの物語の主人公は、人間ではなく猿です。シーザーという名の猿が主人公です。
彼の決断と行動が今後の猿の惑星、ひいては『猿の惑星』第一作へと繋がって行くんだろうな、という予感を感じつつ物語は幕を閉じます。
圧倒的スケールで描かれる類人猿の夜明け。いや~堪能しました。
一作目に引き続き上出来。
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