ウルフ・オブ・ウォールストリートのレビュー・感想・評価
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狼になりたい人々 【スコア修正】
20代半ばで年収50億円近くを稼ぎ出す株屋となった男、
ジョーダン・ベルフォートの波乱万丈の半生
(まあ実際には1/3生くらい)を描いた作品。
主演は今や貫禄付きまくりのL・ディカプリオ。
監督は『NYの裏側なら俺に任せろ』な名匠M・スコセッシ。
……ところでスコセッシ監督って今いくつだっけ?
72歳? え、マジで? いやいや 年齢詐称でしょ、それ。
2~30代じゃないの、こんなギラついた作品撮るのって。
何すか、この超エネルギッシュなブラックコメディはッ!
このテンポの良さと、全編にみなぎる推進力!
3時間近い上映時間にも関わらず、まるで退屈しなかった。
あ、けど、R-18指定も納得のお下品&不謹慎描写も満載なので、
そういうのがニガテな人は要注意です。
* * *
ディカプリオ演じる主人公ジョーダンは欠点だらけ……というか、
あまりにクズ過ぎて笑えてくるほどの超絶クズ人間。
電話越しに山ほどの人々の人生を破滅させながら、それをネタに
仲間と爆笑してるような奴を善人と呼ぶのは難しい。
加えてセックス&ドラッグ依存症とくればもう手に負えない。
いつでもどこでもありとあらゆるクスリでキメながら、
金儲け→パーティ→セックスの無限ループ(最後の方では
ぜんぶ同時(爆))を年がら年中繰り返すイカれた日常。
天井知らずのウルトラハイテンション。
開巻早々◯◯を墜落させるアホっぷりに驚愕。
モラルそっちのけの荒稼ぎの数々に引きつり笑い。
終盤のレアな“レモン”のくだりなんて笑い転げそうになった。
* * *
その仲間もゴロツキみたいな連中ばっか。
ジョナ・ヒル演じる悪友はいつ何をやらかすか分からない
アブない雰囲気があるし、他の1人なんて“アブない雰囲気”
どころか実際にヤクの売人だし(笑)。
なのに、狼少年ジョーダンのテクニックを学んだ彼らは
ガンガン儲けて高級スーツと信頼感を着こなすようになっていく。
これ、冷静に考えればかなり不気味な話である。
しかもこんな奴らが世界のカネの1%を所有してる富裕層の
一部だなんてさ。連中が買ったヘリも船も豪邸もクスリも
コールガールもみぃんな誰かからむしり取った金で買った物。
ムカッ腹のひとつも立ってくる。
観ている分には笑える連中だが、彼らがスカンピンに
なろうが投獄されようが少しも同情は感じないっす。
* * *
けれど。
ジョーダン逮捕に意欲を燃やすFBI捜査官。
彼が地下鉄に乗って黙って座るシーン。
主人公らの狂乱ぶりとは打って変わり、
地下鉄の人々は静かに座席に座っている。
普通の人々の普通の日常。
彼らを見つめる捜査官は、あの時何を考えていたのだろう。
人生を変えられるだけの金があったら。
あんなイカれた熱狂までは望まなくても、
せめて生活に苦労しなくて済むだけの金があったら。
たとえ世間の評判が最低最悪でも――騙してきた人間に
殺されたっておかしくないほど憎まれていても――
そんな男に教えを乞い、一獲千金を夢見る人々は後を絶たない。
あのセミナーのシーン。
狼少年ジョーダンを、期待を持って見つめる羊の群れ。
彼らも、僕らも、もしも大金を手にするチャンスがあったら、
他人を破滅に追いやってでも金を手に入れようとしてしまう
のだろうか。そうしてジョーダンのような、底無し胃袋の狼
みたいになってしまうのだろうか。カネの魔力は抗い難し。
〈2014/02/02鑑賞〉
ほら男爵の冒険 ウォール街編
ドラッグムービー
飽きさせない(o^^o)
ウルフ・オブ・ウォールストリート
3時間セックス&ドラッグの繰り返し!
「株」にも興味がないのでいまいちピンとくるところがなく、3時間近くセックス&ドラッグの繰り返しでウンザリ。
最後は観てるこっちまでラリって頭痛がしてきた。考えてみたら、スコセッシ作品って面白いと思ったことがないや。
強欲おバカ伝説!!!!!!
アクションだ!!!!!これをアクションと呼ばずして何をアクションと呼ぼうか!!!!!
とある男の半生を、クライマックスとハイテンションと笑いを混然にして3時間ぶっ続けノンストップエンターテインメントに昇華させるという、これぞ、これが、これこそがマーティン・スコセッシ劇場!!!!!御大の新たな到達点!!!!!
や参りました。降参です。
レオナルド・ディカプリオがね、うん。凄い。凄いよディカプー。
スコセッシと5度目のタッグということで、ゆったりというか、体預けてるというか、もうね、凄いです。このイッちゃってる感が。
何回も言いますけど、凄いです。このテンションが物語全部を牽引してるし、つか彼がね、何て言ったらいいんだろ。敢えて言うなら「馬鹿」ですかね。ここまで馬鹿をやり通してるから成立している映画というか。
何でしょうね。どうしたんでしょうか。この彼のテンション。
役者として一皮も二皮も剥けちゃってますね、ディカプー。
いやハイテンション演技なら元々散々やってはきてるんですけども、この映画でのハジけ方は次元が違うでしょ。ハンパが一切ない。
その馬鹿っぷりが全部アクションになってるんです。アクションなんですよ。
だからクライマックスがずっと続くというか、長いです。認めます。長いです。でもね、時間の長さだけじゃないんです。
「ここで終わりでも良くね?」と思ったら「えっまだ続くの?」「そろそろここで纏めに入るのかね?」と思ってたら「あれ、まだ終わんないの?」という、クライマックスが釣瓶打ちで来るもんだから、確かに3時間は長いんだけども、それだけが要因じゃないというか。常にこちらにも同等のテンションを要求してくるというか。だから体力消耗します。この物語にのめり込めばのめり込むほど。吸引されればされるほど。
上映が終わると自分、なんか変な疲れでテンションがおかしくなっちゃって。ハミングしながら胸叩いちゃったりして。
いや本当、圧巻スよ。
ポジティブ・シンキング・バカ
ポジティブ・シンキング・バカ
一言でいえばその言葉がぴったりだ。
ともかく、前向きに前向きに、後先は考えず、善悪なんてものはもちろん考えず、この場合金のためにひたすらハイになる。
ハイから少しでもギアが落ちてきたら、クスリで持ち直す。
それから、セックスでまぎらわす。
みんながほしがっている現ナマをまき散らす。
そんな映画だ。
スコッセシ-ディカプリオの黄金コンビがそんなバカバカしい映画をつくった。
リーマンショックというものがあって、少しは反省したかと思ったら、そんなことはなかった。
東日本大震災があって、原発はイヤだと思ったが、いまは再稼働はおろか輸出まで考えているのがいまの政府だ。
いまのポジティブ・シンキング・バカは安倍さんだろう。
金・経済のためならなんでもやってしまう。強い日本をつくるために。
のど元過ぎればというのだろうか?
人間は同じ過ちを繰り返す。いや、過ちじゃないのかな。
ひとりの人間にはいい人間と悪い人間がいる
と都知事選候補は言ったけど、当たっているところがあると思う。
ディカプリオはそのバカ(悪い)人間を演じきった。
最近の彼は「ジャンゴ」でも「ギャツビー」でも、善悪すれすれの役を演じている。それはそれで役者としては、認めようと思う。
だから、アカデミー賞をとってほしいとも思う。
でも、このストーリーは面白くないと感じる、いい人間の僕がいた。まあ、ひかれる部分もある自分もいるんだけど、ね。
F●CK!!!
F◎ck! F◎ck!! F◎ck!!!
非常に面白かった。
特筆すべきは、主人公ジョーダンを演じるレオナルド・ディカプリオの演技。
煽動屋である彼の演説シーンが劇中何度もあるのですが、そのパワフルさ、そして巧さが話に説得感を与えています。
話の緩急、間の取り方も素晴らしかった。
コイツには騙されても仕方ない。
中身は何一つ無いのに押し切られてしまいそうなヤバい魅力に溢れていました。
脇を固めるジョナ・ヒル、マシュー・マコノヒーも最高でした。
ジョナ・ヒルの目の虚ろさ加減。そして、終盤の最低過ぎるジョーダンとの喧嘩。
最低過ぎて最高でした!!
マシュー・マコノヒーは「マジック・マイク」、「MUD」、そして2月下旬公開の「ダラス・バイヤーズクラブ」と、ここ最近、特に良い役者さん。
彼の冒頭の教えが、歌が最高でした。
それから荒唐無稽なパーティーシーン。
ヤク中毒、酒中毒、女中毒…そして金集め中毒であるジョーダン一派の破天荒な行動は観ていて飽きません。
これだけ明け透けだと逆にエロくない。
ヤクもごく自然に「多用」されるため、逆に爽やか。
スイス銀行との馬鹿な遣り取りは動いている金額は恐ろしいことになっているのに馬鹿馬鹿しさしか感じません。
あと言葉遣いが汚く、Fワードが飛び交いまくる本作。
強調の意図で使われるため良い時でも悪い時でも、男性でも女性でも、若者から年寄まで。
劇中の登場人物皆がF◎ck!、F◎ck!、口癖のように。
段々、聞いている方も感覚が麻痺してきて途中で登場するFBI側の口調に違和感を覚えるレベルまで調教されていました。
エネルギッシュでテンション高め。
179分が本当にアッという間でした。
ただ振り返ってみると巨万の富を得たところで。。
という空虚な気持ちと、何故か溢れる安心感で一杯。
それでも成りたいお金持ち。
終盤に流れる、これ以上ない空虚で下らない群衆の面は観ていてグッときました。
てめぇら、まじF◎ckだなと。
日本で言えばホリエモンやネオヒルズ族(笑)の与沢翼のよりスケールアップした本作。
人間の幸せって何だろうなぁ、なんて思いたい方。
そして、ただただエネルギッシュでテンション高めな3時間を味わいたい方。
オススメです。
敬意を込めて大馬鹿野郎!!!
とことん突き抜けた馬鹿映画だ。もちろん良い意味で。ただふざけている映画ではなく変な言い方だが練りに練られた「おふざけ」なのだ。久しぶりにここまでクオリティの高いコメディを見た。質の高いコントを連続で観せられいる感じ。それが映画だから当然繋がっているわけで、これは驚愕に値する。脚本の面白さは勿論のことそれをどのアングルで撮るのか、どのように編集するのか、どう演出をつけるのか、そのどれもが観客を笑わせるために作られている。またそれが憎らしいほどに上手い。
あとは何と言ってもディカプリオだろう。存在感。表情。間。セリフの言い回し。全部最高だった。下衆で欲に実直すぎる人間ほど魅力的に見えてしまうものが、その結末は破滅というのが世の常だ。しかし、その負け様も美しい。これだけ魅力的な人間を演じきれたディカプリオの器のデカさよ。今、この人に下衆な役をやらせたら右に出る人いないんじゃないか。それほど素晴らしかった。
再生の物語?
三時間がすぐにすぎる
ハラハラ。
潮時を誤るな‼︎
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