オンリー・ゴッド
劇場公開日:2014年1月25日
解説
「ドライヴ」のニコラス・ウィンディング・レフン監督とライアン・ゴズリングが再タッグを組んだサスペンスドラマ。タイのバンコクを舞台に、兄を殺され復讐を遂げようとする男の前に、神を名乗る謎の男が立ちはだかる様子を、レフン監督独特の映像美と過激なバイオレンス描写とともに描き出した。バンコクでボクシングクラブを経営し、裏では麻薬の密売にもかかわるジュリアン。ある日、兄のビリーが惨殺され、アメリカで巨大犯罪組織を仕切る母のクリステルは、ジュリアンに復讐を命じる。しかし、そんなジュリアンの前に、元警官で裏社会を牛耳っているという謎の男チャンが立ちはだかる。
2013年製作/90分/R15+/デンマーク・フランス合作
原題:Only God Forgives
配給:クロックワークス、コムストック・グループ
スタッフ・キャスト
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2021年9月22日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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部屋の中は全部赤っぽい照明。どこにも血の匂いがするといった雰囲気で、ストーリーよりもその怖い雰囲気を楽しむ映画か?ホラーと言われてもしょうがないほど残酷・・・北野武映画とかデヴィッド・リンチとか、そんなイメージもある。人が殺されてるのにまわりの人間は黙ってるだけだし・・・(笑)
ビリーを殺したのは多分警察署長?なんだか奴は人を殺し過ぎ!母親も殺されちゃったし、ジュリアンはいったいどうなったんだ?腕を切られただけ?
2021年9月12日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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最初に、この作品が気になっている人に注意。この作品は自分的にキツいと感じるグロい描写が複数箇所であった。なので耐性が無い人には注意を願いたい。
全体を通して暗い背景にネオンのような原色のイルミライト、近未来的な重厚感ある無機的なBGM(テクノっていうのかな?)で描かれており、主演であるライアン・ゴズリングがブレードランナー2049の主演であったこともあり、BladeRunnerやCyberpunk2077を想起させずには居られなかった。実際は内容は別に未来のことではない。BladeRunnerにはかすりもしないが、Cyberpunk2077にはマフィアの抗争的な部分があったと思うので、似ている感じもある。
内容は警察と麻薬マフィアの仇討ちを目的とした復讐の連鎖による抗争劇。その中で主人公ジュリアンと母親の歪な家族間も表現されてはいるが。それらには自分の胸の奥まで来るような良い作品なら持つことができる深いテーマ性は感じられなかった。この作品にはテーマ性や内容よりもその映像的な表現方法に目が向いた。物語を引っ張る主演ジュリアンと敵チャンはどちらも寡黙であり、無言で動いている様子が多用される。それを見て何を感じるのか?といえば、視覚、聴覚、に一番影響を与える部分である映像とBGM。そこには内容よりも画面の中のいち場面をアートを見る時のように見る姿勢に近かった(しかし、登場人物への感情移入はこの作品では失敗といえるほど希薄であるため、見るといってもその見どころは感情や心情によるものではなかった)。
この作品にテーマがあるとしたら、復讐は止まらない(もしくは相手の力を見てやれという)こと、ジュリアンとクリスタルの間にあった歪な家族関係だと思う(どちらも深堀りはあえてしてないようなので、あえてテーマを考えればの話になる)。
適役のチャンという人物像については、見た目と寡黙な様子から、サングラスを外したタモリ型私刑ロボットといえる様相であった。肩を上げて背中から刀を抜き出す様子には、不自然さ(演じている感)を感じたし、肩、痛くないのかな?という演者への心配を引き起こすものであった。
マイという娼婦はチョイ役ではあるが一番感情移入できたかもしれない。彼女がジュリアンに恋人役をしてくれと言われて無理に家族会議に登場させられ、「なんなんだこいつら?」と顔芸を披露してくれる場面には、一般人である一視聴者として感情移入させられた。
結論というほどのものでもないが、この作品はテーマを求めて見るようなものではなく、表現方法を楽しむという形でみたほうが良い。途中でダレるのを感じることは私は無かった。
2020年8月9日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
原色まみれなのに観れてしまう画の連続。
特にやはりピンクとグリーン、ゴールドがこの映画を10年後くらいに思い出すときの印象だろう。
ストーリーなんかはどうでもよく、痛い痛い描写と肉体の動き、そして色彩を網膜から脳になるべく短距離で接続してその刺激を楽しむ映画だ。
そして、それらが楽しかった。
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いまいち評判は芳しくない作品ですが、ニコラス・ウィンディング・レフン監督&ライアン・ゴズリングの“ドライブ”がかなり好みな作品だったので、同じコンビによるこちらの作品も鑑賞してみました。
感覚としてはドライブとヴァルハラ・ライジングの中間、ブロンソンに近い感じでしょうか?
少し観念的な部分が有り、選り好みしてしまいそうな作品ですね。
ストーリー的にも、ウィタヤー・バーンシーガーム演じるバンコク警察のチャン警部が“神”に当たるのでしょうが、“好きにしていいぞ”何て言ってた割りには娘を殺された父親がビリーを殺してしまうと、今度は一転して“やり過ぎだ。娘に売春させていたおまえにも責任がある”等と言って腕を切り落としてしまいますし!!(゜ロ゜ノ)ノ
彼なりの正義感に因って行動しているのでしょうが、相手の言い分を無視して、やりたい放題に感じられ、ついついゴズリング演じるジュリアンだけでなく、クリスティン・スコット・トーマスが演じたエキセントリックな母親クリステルにまで肩入れしてしまいました(;^_^A
チャン警部の行動に共感出来ればもっと楽しめたかもしれないだけに残念でした。
事が済んだ後、チャン警部がカラオケを熱唱するシーンはなかなか味のある演出で悪くなかったですヾ(´▽`*)ゝ
それと、レフン監督の陰影の使い方や色彩感覚等素晴らしい映像感性、アクション演出やバイオレンス描写を含め、こういうセンスは結構好みです。