ぼくたちの家族のレビュー・感想・評価
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ぼくたちの家族(何回でも観たい)
現実感があって、最初から最後までのめり込んでしまいました。
序盤で「円陣でも組んで、「オーッ」ってやるかァ?」みたいな薄っぺらい言葉を吐いていた弟に対して、こいつ苦手だなと思ったものでしたが、後半、期せずして本当に円陣を組んだ(ような立ち位置になった)場面では、私も号泣してました。弟さん、すいません好きです。
兄は作中何回も笑顔になっていたけど、観ていて心が詰まらされる笑顔、本当に胸が撫で下ろされる笑顔、笑顔の度に心が揺さぶられました。
「悪人」でもそうだったけど、妻夫木さんの笑顔は力があるなァ
良い映画すぎて初めてレビューを書いてしまったが、それで何かした気になったと思ったのなら、
それは間違ってるぞ、オヤジ! うるさい!
どんな家族も不完全。
エンドロールで「えっ、もう終わり⁈」と思ったくらい物語にひきこまれた。
母の病気をきっかけに、バラバラだった兄弟父が再び結束して奔走するストーリー。特に兄弟二人のキャラクターがとてもいい。
弟は、チャラく振る舞いながらも兄がまた自分一人で家族の問題を抱え込んで壊れちゃうんじゃないかと心配している。
兄は、調子・要領よくて親にもより可愛がられている弟が羨ましく妬ましくもあり、でもすごく頼りになる奴だと認め始める...。
父は亭主関白風だがいざとなるとてんで役にたたずw
兄か弟かおおまかかに分ければ性格や行動パターンの特徴は万人にあてはまりそうだから、人によってそれぞれのキャラに感情移入してしまうと思う。
長男の嫁役・黒川芽以ちゃんが「自分も長女なので兄の方に共感しながら、役としては現実をつきつける役なので、客観的に家族の問題をみながら演じた」と言っていたけど、わたしも長女なので同様に感じた。
兄の不器用さに共感しながらも、自分の短所を見ているようでもどかしく...。
だけど、最後の兄・弟の姿はどちらもかっこよくて清々しかった。
「完璧な家族なんていない、でもそれでいい」
舞台挨拶で妻夫木くんが言ってた言葉がすべてかも。
子どもは反抗したりしながらもやがて親の手を離れて成長し、いつか親を心配する側になり、親の気持ちを考えられるようにもなり。
きょうだいは時にライバルでありながら、ピンチの時は助け合う仲間となったり。
そんな風に助け合える素敵な家族像に、自分が育った家族やこれから築く(かもしれない)家族のことを重ねて考える。いつの間にか泣いていて、でもけしてじめじめせずに笑えるシーンもあって、鑑賞後の満足度は◎でした。
感動!というより、じんわりとあたたかい気持ちになれる映画です。
自分を育ててくれた家族、育てている家族を振り返る
あの時、もし親父が余命3日と伝えてくれたなら、今の僕ならできたことがあったと思う。けど、小6の僕には何もできなかった。そんな悔やみを40年間ずっと持ち続けている。
育ててくれた家族のこと、すっかり弱弱しくなってしまった母のこと、映画と同じ男兄弟のこと、そして、今、自分が育てている家族のこと。
そんなことを思いながら、僕の頬には涙が伝わっていた。
88番 黄色を貴方は信じるかな?人生は大切なものを失いかけるとその価値に気が付くらしい
昨年の邦画界の賞を独占した「舟を編む」の石井裕也監督の新作となれば、誰もが期待と共に、息を飲むように注視しながら作品を観てしまうだろう。
それだけにかなり良い作品を送り出さないと、評価は厳しいのかも知れない。
正直に言って期待値が高かった為か、何か肩すかしに有った様な今回の作品、悪くはないけれど、極平凡な映画のような気がした。
昨年の「舟を編む」では主人公光也を演じた松田龍平と膾炙の先輩正志を演じたオダギリ・ジョーと言う主人公と彼を取り囲む人物のキャラクターが対極のキャラをブツケル事で、主人公の特徴が際立つと言う描き方、演出の仕方は今回の「わたしたちの家族」も前作と同様の作風で理解し易く、笑いの有る作品に仕上がっていて好感が持てる作品でした。
学生時代に引き篭もりであった長男も今では何とか家庭をどうにか持てるように成長する事が出来たが、母の急病を機会に、それまでチグハグしていた家族が、元の健全だった頃の家族へと戻るまでの過程を描いた、心がほっこりと安心出来る作品になっている。
こう言う作品の始まりは、雨降って地固まると言う家庭のゴタゴタを人情味豊かにユーモラスたっぷりに描いている作品は、いかにも邦画の良い点を濃縮させた様な作品なので、石井監督がこれまでの作品で様々に描く家族の在り方は、松竹の人情喜劇が描いてきた作風を今の時代に合わせた新しい家庭の、ホームムービーになっていると言う気がするけれども、他の方はこの作品を観てどんな感想を持たれるのだろうか?
原田美枝子、長塚京三、そして妻夫木聡と邦画界の良いキャストで固めているけれど、今回この作品で一番良かったのは、次男を演じた池松壮亮だと思う。
この映画がお涙頂戴の暗い安っぽい作品にならずに、テンポがある、コミカルな味を巧く出せるように家族を牽引していく役処を頑張った彼があってこそ生きている気がしてならないな。今後の彼の作品が本当に益々楽しみです。
でも考えてみれば、「ラストサムライ」に出ていたと言う事は、いくら子役だったとはいえども、あのビックスターの、トムさま主演の作品に出たのだから、やっぱり今後は世界に羽ばたく大物スターになるかもね!
お話的には何となく納得出来ない、極端な部分などもあったようにも思うけれども、将来を期待したい石井監督の作品なので、みんなで応援していけたら、また世界の中で邦画作品が評価される時代が来るかもしれないね。映画は作家の才能もあるけれど、観客が応援して、良い作品が出来るように、邦画界を支える事で、日本の芸術や、文化も初めて開花するのだから、一般人のみんなで応援出来たら良いよね~
母親って 幸せだね
見た目は まともな普通の家族。
中身は 問題だらけの バラバラな家族。
母親の病気で みんながひとつの方向を見るようになり 問題を解決しようとし始める・・
お互いに 向き合うのが 遅すぎるように思うけれど・・
まあ 母親の病気っていう キーワードだけで 向き合えるなら・・・母親って 幸せだね・・と思います。
まともに家族に 向き合ってこなかった母親なのに?
男性って こんなにも単純でしょうか・・。
男って…
入院していた母が退院した日、父はお赤飯を買ってきた。そんなもの食べられる訳がないとからかうと、和室に寝転がり「俺だって大変だったんだ」と…初めて聞く父の泣き言だった。友の旦那も家が窮地に立たされた時にキャバクラの女の子とメールのやりとりをしていた…今まで見てきた男性像がすべてこの映画に写し出されていて笑った。泣くんだよね…男って…だから、優しくしてあげないと…笑顔で明るくしてれば、頑張っちゃうんだよね…男って…
いつかみたTwitterにバブル世代は「男らしさ女らしさ」があったと書かれていた。
エンドロールの制作に竹内力の名を観た時に腑に落ちた。
私達の年代には伝わるものが多いにあった。
私達より下の世代は、この映画がどう写ったのかな?
今私はそれが一番知りたい。
余談ではあるが、長男の引きこもりについて、もう少し背景を描いて欲しかったかな?母親が自分を思い出してくれ、褒めてくれて奮起したのはわかるが、なんとなくひっかかったままなのだ。
もやもやする~
思いがけずリアリティー
明日は我が身…というか、なんというか。
若菜家の出来事が全て自分にも起こりうる事ばかりで
見入ってしまいました。
若手実力派の妻夫木さんや池松さん、ベテランの長塚さんや原田さんの演技に石井監督のスパイスが混ざり合って
本当にバランスのいい映画だと思います。
マイナスなことが原因で集まった家族が
プラスになって行く…ありがちなお話かもしれませんが、
真面目な映画の中にちょっと笑ってしまうところもあって
この映画と観る人との距離をぐっと縮めている気がします。
母は家族の核
余命7日と告げられた母。そして在宅へと、病院から追い出し。
兄弟が協力し母を助け様と努力し、そして・・・・・。
母は家族の核・太陽だと教えられる作品。
母親役の原田美枝子の演技は最高!是非鑑賞して欲しい作品。
身内って。
うん、そうだね。「ぼくたちの家族」だね。
正直こんな家族がどこにでも居たら困る。
母ちゃん、病気。とうちゃん、限りなく頼りない。
次男、母ちゃんにお小遣い要求。
で、さえなさそうな兄ちゃんの身籠の奥さんは旦那の晩ご飯の支度などそっちのけで「先に寝るね」
冒頭からダークサイドまっしぐらを予感させる展開でどうなることかと思ったら。。。
母ちゃんの明るさ。次男の優しさ。兄ちゃんの奮起。
それぞれの人物の人格描写がとても丁寧で。
親父もちょっとはがんばるんだけど、大黒柱としてはどうかと思うよ。うん、もっとがんばろう!
どんなに頼りなくてもどんなに情けなくても、家族だから仕様がない。
助け合うのだ。それが家族。
でも、ちょっとだけこわい。現代社会、こんな借金がある家庭が増えているのではないか。いや、ひょっとして沢山あるの?
お金がすべてじゃないって言いたいけど、大切なこと。
大切な人を守るためとても必要なもの。
今一度みなさん、ご家族の家計を見直してー。
現実味があるセリフと描写。良作。
やはり、良作だった。
母の病気でお涙ちょうだいではなく、現実味があるセリフと描写にリアルさを感じた。
どこにでもいるよね。こういう家族。だからこそ、自分自身に置き換えて考えるし、家族と話すきっかけになる。
笑わそうとするのではなく、笑っちゃうぐらいの占いのシーンでの黄色や数字。
変わるんだと決意した坂の上でのシーン。
グッときた。池松くんと妻夫木くんの兄弟が最後には本物の兄弟に見えた。
バカだけど頑張ろうとしてる弟。
全く頼りにならない父。
引きこもった過去を引きずりながらも変わることを決意した兄。
病気になっても家族のことを思う母。
愛しすぎるよ。この家族。
最後にタイトルがでたのはなんかわかる気がする。最後の最後に、家族になれたと思うから。
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