カジュアリティーズ

劇場公開日:

解説

1966年、ベトナム。アメリカ兵エリクソンの所属する小隊は敵地の偵察任務に就く。そんな中、上官のミザーブ軍曹を筆頭とする4人の兵士が現地の娘を誘拐し、レイプしたあげく射殺するという暴挙に走る。彼女を救うことができなかったエリクソンはその件を軍上層部に報告するが、それが原因でミザーブらから命を狙われることに……。上官たちの犯罪に苦悩しながらも、やがて告発へと至る若き兵士、その孤独な戦いと葛藤を実話に基づいて描く。

1989年製作/114分/アメリカ
原題または英題:Casualties of War
劇場公開日:1990年2月10日

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映画レビュー

4.0プラトーンと続けて視聴

2024年11月21日
PCから投稿

あちらより派手さがなく、説教臭いとは思うし、単純なストーリーではある。
どちらがリアルかというと、こちらは実話を基にしているが、
戦場の描写ではプラトーンが上のように思う。
そもそも戦争犯罪にフォーカスしているので戦闘シーンは重要ではない。
こちらはちょっと人も映像もキレイすぎる。
ただ、被害者の女性については本当に凄惨でつらい。

評価としては、こちらの方が好み。
たぶん自分が潔癖に近いから。
しかし、意志は弱いのでマイケルのようには行動しないだろう。
ジョン・レグイザモ側の人間だと再確認できる。

自分は彼のように罰されないし、代わりにマイケルが正義を担ってくれる。
要は自分に寄り添ってくれる、自分みたいな人にありがたい映画。
だから点数も甘くなる。
だって実話じゃんと言い訳もできる。

おまえはマイケルじゃないぞ、勘違いするなよと自戒し
被害者への同情と自分は巻き込まれたくないという正直な気持ちで反戦を訴えたい。

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うまぶち

4.0ショッキングな実話

2024年10月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

これは見るのもつらい、ショッキングな事件を露に描写したトラウマ映画。苦手な方も多そうだ。80年代に量産されたベトナム戦争映画のひとつくらいの感覚で見たので別の角度からの衝撃に度肝を抜かれた。

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マルボロマン

3.0デ・パルマは好きだけど

2024年7月7日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

二度と観たくない作品

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ムーラン

3.0演出は最高!

2023年12月19日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

カジュアリティーズ、とは犠牲者のこと。日本語にも歪曲表現というか、直接的でショッキングな言葉をもっと柔らかで刺激の少ない言葉に代替したようなものがあるけど、英語も一緒。多分どの言語でもそう。
「戦死者」「被害者」だと強い意味を持つ漢字が入るけど、「犠牲者」「戦没者」だと少し薄れた感じがするでしょ?

ベトナム戦争に限った事じゃないけど、戦争の被害の大きさは、情報の受け手に配慮され、特に被害をもたらした側の都合で、悲惨さをダイレクトに伝える機会すら奪われる。

英語casualtyの語源には「偶然の」という意味が含まれ、拉致された少女も、偵察行軍の5名も、もっと言えばベトナム戦争そのものすら、「たまたま運悪く起こった」出来事、というエクスキューズを持たされる。
それが「カジュアリティーズ」という言葉の持つ力だ。

カジュアリティーズ、という言葉に置き換えられてしまった犠牲の、本当の中身を、この映画は描いている。「運が悪かったから、仕方ないのさ」と割りきれない主人公の目線を持って。
「犠牲者」という曖昧な表現に隠れた戦争の真実を突きつけようとする、そんな映画だと感じた。

ただ、映画としてはイマイチ。デ・パルマらしいサスペンスフルな演出は面白いし、主演のマイケル・J・フォックスも好きだし、ベトナム戦争ものも大好きなんだけと、何だかパッとしない。
これは個人的な意見だけど、ベトナム戦争という戦争自体が「不条理」である他のベトナムものに比べて、アメリカらしい「正義の戦争」をしちゃってるところがダメなんじゃないか、と思う。
兵士も家族も民衆も、誰一人喜ばない戦争、何のために戦ってるのかわからない戦争、それがベトナム戦争が「狂気」を孕んでいる根源だと思うけど、「カジュアリティーズ」の主人公は理想に燃えちゃってるんだよね。
最初から最後まで青臭いくらいの熱血正義漢だから、戦地の他の兵士たちとの違和感がすごい。

とは言え名優ショーン・ペン、ジョン・C・ライリー、ジョン・レグイザモの若々しい姿も観られて、そこは満足。

ベトナム戦争ものの入り口としては入りやすいかもしれない。皮肉にもすごく「カジュアル」な戦争映画なのかもね。

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つとみ