凶悪のレビュー・感想・評価
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名優揃い。
リリーフランキー、ピエール瀧、山田孝之、素晴らしい俳優ばかりでした。狂気に満ちあふれています。後味の悪さがこの映画のクオリティの高さを物語っています。が、内容が内容なだけに、もう観たくないです。恐ろしい。
Best of ピエール瀧映画
アナ雪、そこのみにて光り輝く、ウシジマくん、と観てからの鑑賞。各役者の演技の幅広さに感心する。特にピエール瀧。オラフのようにカワイイ役から、今回の「ぶっこむゾ、コルァ〜」と叫ぶヤクザ役まで、振れ幅がスゴイ。この人、マジで怖い…
固唾を飲み続ける。 そんな緊迫感がずっとある。人を殺すシーンは逆に...
固唾を飲み続ける。
そんな緊迫感がずっとある。人を殺すシーンは逆に軽いノリのようにトントンいく、躊躇はないむしろ楽しむ。これが真実であるなら絶望ですね、真実ベースですので絶望してます。むしろ全フィクションだとしても眼を疑うが。
クソみたいな人間の悪をギュッと詰め込んだ存在。それをピエール瀧とリリーフランキーが絶対的に演じきってます。常軌を逸した言動、表情、存在ですね。存在が常軌を逸してる。刑務所で少し変わるピエール瀧。しかし、やはり変わってない気がする。ゾッとする存在であり続ける。改心などしていないよ。復讐にたぎっているだけ。
リリーフランキーは、対峙する法廷での表情が罪の意識など微塵も無い生を望む生き物としての見本のよう。これが本当の人間の姿なのかも知れない。そんな様に思わされる。完全には否定できない気がする。それでも否定しなきゃ。。。山田孝之はそれを全身全霊で否定しようとするが、実際はそんな自分に救いを求めてるだけなのかもしれない。小さな自分の中の凶悪を否定したいのだ。好演だと思う。
山田孝之演じる藤井は引っ張られるように引き込まれて取材を続け、真実を明らかにしていく。
山田孝之自身、不満の残る演技だったようだが、あれ以上は難しい気がする。むしろ、凄いと思う。両隣にあの2人の役、役者がいてだ。それ程の存在感が彼等にはあった。
怖いっす。
最後の
『一番殺したいのは…』という言葉にハッと気付かされました。
中盤から殺人犯を追うはずのジャーナリストの目が、最も狂気に溢れていたようにも見えました。あと妻が『自分だけは違うと思っていた…』というニュアンスのことを話すシーンも…。
『凶悪』という言葉について考えさせられる映画でしたね。
まぁ、とにかく須藤役と木村役のお二人のハマり具合が見事でそれだけでも見る価値はあったのかな、と。楽しめました。
ぶっこむ
物語の最初から最後まで、ドンヨリとした空気で進んでいくので、観終わった後に、ドッと疲れが押しよせてきます。良い意味で後味の悪さがきいてます。
そして、なんといっても特筆すべき点はピエール瀧の演技。
恐ろしくイカれた役を演じていたが、もはや素で演じてるんじゃないかと思うくらい、そういう人にしか見えなかったです。観終わったあと、しばらく頭の中から「ぶっこむ」が離れませんでした。笑
リリー・フランキーもとても良かった。山田孝之は全体的に抑えた演技だったので、どうしても前者の2人に埋もれる感じになりましたけど、しっかりとした演技で作品を支えています。池脇千鶴も然り。
万人受けする作品ではないですが、役者陣の演技を観るだけでも一見の価値ありです。
ブッこむぞ!!
とにかく人を殺す乗りが軽いよ!
人焼きながら、「肉食べたくなっちゃったなあ」ってw
「ついカッとなって殺っちゃったよw」ってw
「おれにもやらせてw」ってw
不謹慎といえばそれまでかも知れないですが、不謹慎も度を越すと笑い(笑)に変わるんですね
とにかく怖い…
怖いだけの映画です。
個人的にキャストが良いので、もっと考えさせるような内容があるのかなと思って期待していましたがそんな事はなく…怖い、不快な映画でした。
とにかくリリー・フランキーが怖すぎる…。日野トラックのCMで「トントントントン日野の2トン」を見るだけで恐怖です(笑)
救いなのはピエール瀧の演技が素晴らしかった事かなぁ。完全に山田孝之が食われてましたね。
キャスティングと長回しによる緊張感,あとに残る棘
キャスティングと長回しによる緊張感,あとに残る棘.特にピエール瀧とリリー・フランキーの存在感と怪演.「ぶっこんじゃおーか」という軽い調子の台詞が頭に残る.力作!
俗っぽく安っぽいから重い凶気
どこぞの渇いた映画とまるで対極にあるように思える映画。
人を殺す意味に安っぽいリアリティがある。舎弟の盲信っぷりもそれに拍車を掛けてくる。さらに金、土地よりも明らかに生の価値を軽んじている。その癖聖書なんて読み出して前向きに生きようとするその厚かましさ。ものすごく命を安く見積もってる。恐ろしい。
他の人も書いているけど、お爺さんの懇願を尻目に殺していく様は
これフィクションだよね?
この人達演技だよね?
と思わずには見れない程酷いものでした。
認知症の母とそれを世話する嫁と暮らしながら仕事に逃げるように没頭する様も見てて辛い。
あっという間に最後まで見終えました。
本当の狂気もとい凶気は卑しくて近い存在であると、この映画は見せてくれました。
人には決していい映画として勧められないけど、素晴らしい映画でした。
まさに共悪。
公開当初、観ようか否か迷った作品。凄惨な場面はやはりエグかった…しかしながら観ていて考えさせられる事も多く、ただのバイオレンスものではなかった。 ラスト、木村¨先生¨の指差す方向によっては何も残らない作品になる可能性もあったけど、あれで良かったです。
かなりキツい場面もありますが、良作かと思います。年始早々観るものではないですが(笑)
人が死ぬということ
人が死ぬということは
その人のこれまで生きてきた時間を止めること。
当たり前なことなのだけれど
改めて身にしみた気がします。
「死」があるからこそ「生」があって
その対比がすごく上手いと思いました。
山田孝之演じるジャーナリストが
物語が進むにつれて
目が綺麗に澄んでいく末。
生きていくことの正解って
なんなのでしょうか。
生きていくだけでは駄目なのでしょうか。
真の凶悪は新潮の記者じゃないか
映画としてはよく出来てると思うのだが、真実とはこんなものだろう。
つまり救いがない。犯罪者側にも裁く側にも。
藤井という記者の妻が介護疲れで喚くというクダリ、要らなかったんじゃないか?と思いつつ見ていたが、藤井に対する嫌悪を増幅させるために丹念に何度も何度も入れていたような印象を受けた。
どの俳優さんも好演していると思うし、登場してくるようなヤクザものも現実社会で見たことがあり、共感を覚えなくもないが、
もう一歩「社会不適合者」の心の中の描写が欲しかったような気がする。お線香のシーンはまぁ、唯一救いのあるシーンだったかな。
忘れられない
随分前に見ました。
そのとき、確か16歳でした。R15をギリギリ超えた、くらいでしたね。感想は見なけりゃ良かった、でした。
ずっと心に残って、忘れられない。怖い、とか胸くそ悪い、とかそういう言葉で表せないわだかまりが残りました。
人におすすめはできないけど、見た人と感想を言い合いたい。そんな映画でした。
リリー・フランキーさん、ピエール瀧さん、どちらも圧巻でしたが、一番私の心に重く残ったのは山田孝之さんでした。絶妙でした。正義感を持つ記者が、だんだんと家庭をも省みず、事件にのめり込んでいく様。見たくない、けれど目を離せない。そんな自分の心理にかぶるものがありました。
見終わった後に、私が感じていたのは何であったのか考えました。何があったのか、知りたいという好奇心。人間の凄惨な部分を見たいという怖いもの見たさ。そして私がそれを楽しいと思ったか。
そう考えていったとき、自分の中に潜む"凶悪"に気づきました。
おじいさんに酒を飲まし続けるシーン。怖かった。けど、私は映画を見るのをやめなかった。そこには何か楽しみがあったのではないか。
それを指摘されたのが、ラストのリリーさんの演技でした。
善良だと思っていた自分の像が崩れました。
須藤、木村と通じる部分を自分は持っている。そのことが、ただ鬱々と私の胸に横たわります。
鑑賞からしばらく経って今、こうして感想を言えますが、おすすめはできません。
けれど、忘れることはできない作品なんでしょうね。
まだ、二度目を見ようとは思えません。
長文、失礼しました。
『凶悪』
ピエール瀧の不気味な存在感にハマる、圧倒的な怖さでした。
松岡依都美の思い出話に煙草を吸うシーンが凄い良かった。
池脇千鶴の頭を叩かれ続けるシーンもイイ。
ラストのリリーフランキーの指先だけの演技、観てるこっちが消化不良の余韻を味わった。
犯罪パートと記者パートのギャップ
2005年に雑誌『新潮45』が報じた「上申書殺人事件」をベースに、その取材過程を含めたノンフィクションのルポルタージュ原作をクライムサスペンスとして映画化。
殺人事件で死刑をまぬがれない状況にある受刑者が、別の3つの殺人事件を告発するという、前代未聞の出来事を、事件を過去に遡って明らかにしていくパートと、告発を受けた雑誌記者の取材過程のパートと、2段構成が交互に描かれていく。
本作は、受刑者を演じるピエール瀧と、共犯者であり首謀者である「先生」と呼ばれる男を演じたリリー・フランキーと、この二人の演技が、非常に素晴らしい。正直いって、これまでこの二人にこんな演技を期待したことがなかったが、こんなにハマり役があるとは二人揃ってあるとは、本作を見るまで想像することもなかった。「映画はキャスティングで決まる」と言われるが、まさにこの二人の配役の見事さと、そのハマり役を見事に演じた二人に脱帽である。この二人が演じた殺人犯の役作りは、『復讐するは我にあり』で緒形拳が見せた鬼気迫る演技を魅せられた時の衝撃を思い起こさせる。さすがに、あの時の緒形拳に匹敵するとは言わないが、二人のハマった演技は筆者の記憶に残り続けるだろう。
この2人が殺人や犯罪を犯していくパートが鬼気迫る演技を見せてくれる一方で、山田孝之が演じる記者のパートになると、どうにもカッたるくなる。
そもそも、僕は本作のように事件を解き明かす記者が全面にですぎてる割に、映画的な工夫もないような作品は、あまり好きではない。本作の翌年に公開された『白ゆき姫殺人事件』のように、ミスリードを誘う役割や、間抜けで身勝手な視点という役割を担った狂言回しとして、記者が登場するのは良いと思うが、本作はそういう映画的な役割を与えられていない。要するに、原作の新潮編集部の自慢気が鼻につくのだ。
そもそも、この記者は、取材対象に対してくだらない正義感を振りかざしすぎてる。取材する人間は、もっと取材対象を突き放しているものだ。だから、この記者の取材態度や、裁判での発言、果ては私生活の描写まで、ほとんど共感できない。
この記者パートを、もっと扱いを小さくするか、あるいはもっと映画的に効果あるように構成するかしないと、殺人・犯罪パートの緊張感がぶち壊しだ。
ピエール瀧とリリー・フランキーが素晴らしいだけに、記者パートの出来の悪さが勿体な過ぎる。その2つのギャップが非常に残念。
普通
期待外れ。普通。 リリーフランキーの仕上がりの良さを見るにつけ「俳優」ってなんなんだろう?と思う。 リリーもピエール瀧も有名企業のCMに起用されるちゃんとしたタレントさんなので、画面上に展開される彼らによる悪魔の所業も「これはお芝居なんだ」と思う事で気持ち悪さを軽減しようとする程度に、よくできた怖がらせ系のエンタテイメントだった。 ナイス!
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