凶悪のレビュー・感想・評価
全236件中、101~120件目を表示
脳にこべりついて離れない映画
見たのは結構前で見た時はコエ~...と身震いしたのですが、単調な映画はあまり好きじゃないのでまぁまぁかなと思っていました。
ですがあれからサスペンスやヤクザ、裏社会の映画を見る度、つい比べてみてしまい、あぁ...凶悪はもっとえげつなかったな...すごかったな...と思い出してしまいます。
いい意味でも悪い意味でも忘れられない映画、面白くてもすぐ忘れてしまう映画とは一線を画す名作だと感じます。
悪とは何か?
凶悪。タイトル通りの「悪」を描いた映画。
一見解りやすいヤクザの暴力的な悪を描いただけの作品の様に見えて普通に日常の中にあるが見逃している、見ないようにしている悪も散りばめられている作品だった。
リリーフランキー、ピエール瀧演じるヤクザたちの暴力的な悪に始まり、
何気ない一家庭から借金の為に家族を売る悪。
命を軽んじ、利益・ウケを重視する悪。
面子を重んじ、真実を隠蔽しようとする悪。
仕事・使命に捕われ近しい人を苦しめる悪。
そして、最後には見ようによっては未解決事件の真相究明を手伝い、宗教に入り悔い改めようとし、死刑判決を取り下げられた須藤に対して「お前は死刑になるべきだ!」と発言する主人公もまた過剰に人を裁こうとする「悪」となってしまっているラストは考えさせられるものとなっていた。
当初「真実を世間に」という目的で記事を作っていた主人公の目的がいつの間にか「二人を死刑にする事」に変わって行く描写が緻密に描かれていて素晴らしい作品だと思った。
見終わった後モヤモヤくる作品。 人間は性質が多面的で、視点が変えれ...
見終わった後モヤモヤくる作品。
人間は性質が多面的で、視点が変えれば違った面が見える。
この人は極悪人だ、と思っても大事にしている部下や家庭があったりする。
毒にも薬にもならないような普通の家族だって、思わぬ残酷さを見せつける。
この万華鏡のような移り変わりが今回は気持ち悪い。そして救いがない。
主人公と須藤が変化していく様も異様だ。
先生が関与していない事件の話を聞いて、主人公が思わず突っ込み、二人で笑い合うシーン。
なんだろー、なんか背中がヒヤリ。
勝手に改心して勝手に救われてる須藤に胸糞悪くなり、お前はもっと苦しんでろ!と思ったけど、それを罵倒する主人公を見て、悪人は罰を受けてずっと苦しんでいて欲しい、と願うこの気持ちは何だろうかと感じた。
これも業だろうか。
「冷たい熱帯魚」を彷彿とさせる作品。 死刑囚が自分の刑を先のばしに...
「冷たい熱帯魚」を彷彿とさせる作品。
死刑囚が自分の刑を先のばしにするために、世間に知られていない事件を雑誌の編集者に告白する。
借金を抱えている、身寄りのない土地持ち、などを証拠残らないように殺していく。そんなことをしておいて、のうのうと暮らしている先生が許せなくて、陥れるためにと証言する。
その理由はあまり重要ではない。亡くなった人と闇に葬られた事件に対しての思いであり、それは編集者にとても共感する。
それにしても、ピエール瀧怖い。あの眼力は圧倒される。
リリーフランキーのゆるーくもあり凶悪さもある、あの演技はすごい。
そんな事件を取材しながらも自分の家庭を顧みないという、現実。その対比がすごい伝わる。大きな事件を追いかけるのがすごいのか、介護をまかせっきりにしておいてもいいのか、ちょっと考えさせられた。
普通にありえる近隣の恐怖
冷たい熱帯魚をより分かりやすくエンタメしてて怖かったです。
こういう実録ものを観てると、隣近所の普通の人達が実はものすごい事件に関係してるってことで…。
自分もいつこの当事者(おそらく被害者でしょうけど)になるのか分からなくなるくらい、実は身近の出来事なんだと恐怖しましたね…。
殺人シーンや暴力シーンの魅せ方は好き。 ただ、少し長く感じた。途中...
殺人シーンや暴力シーンの魅せ方は好き。
ただ、少し長く感じた。途中で、あれ、これ何の話だっけ??笑と思ってしまうくらいには。
ピエール瀧とリリーさんはさすがで、2人のシーンはとても面白く、あんなエグいシーンでもクスッとすることが多かった。
やってることは常軌を逸してるけど、内面に関して共感できる感情があるから笑えるのかな。さすが。
ずっとシリアスずっとグロじゃ飽きちゃうから、そういう部分があってこの思い内容も最後まで見られたかな。
全体的にはもやもやを残してくれる映画ではあるけど流れとかバランスとしては……んーって感じでした。主題がわかりにくいかなと思いました。
他のレビューを読んで
冷たい熱帯魚のことを書いてる人が多かった。
確かに冷たい熱帯魚は見ていて引き込まれるというかドキドキするけど、こっちはより自分に置き換えて考えて見られる話だなと思った。
信じられないような話なんだけど実話で、一歩間違えたら踏み込んでしまいそうな世界。
こんな時自分ならどうするんだろうと考えると、自分も充分こっち側に落ちる可能性があるんだと怖くなる。
ネットフリックスで。実際の話がもとになってるなら衝撃的。殺人犯では...
ネットフリックスで。実際の話がもとになってるなら衝撃的。殺人犯ではなく記者の心の問題がメインで描かれており、問題の投げかけ方が面白い
退屈
もともとストーリーを知っていたからだろうか。
のめり込めなかった。 観ていて退屈だった。
俳優陣の力量のなさだろうか。モデルとなった事件のおぞましさを表しきれていないし、テンポが悪い。ドキドキしない。
園子温の冷たい熱帯魚には到底叶わない。
ただ、ジジぶぅの演技はよかった。彼の実年齢を知って驚いた。
人間の本性とか性悪説とか
藤井(山田孝之)と須藤(ピエール瀧)の人間性が変化し、それらが交差していく様を楽しむことができるかどうかが、この映画を楽しめるポイントになると思う。ビジュアルからも言動からもその変化が読み取れる中、最後のワンカットでは完全に2人の立ち位置が入れ替わってることを表現していた。
人間のコアにある欲求が「殺人」や「神」を拠り所にして徐々に露出し、その果てに人間性までをもすり替え、須藤は救われ、藤井は本来最も大切にすべき家族をある意味では殺してしまう非常に胸糞の悪い映画である。
現実の誇張である映画作品にいかに没入できるかという点においては秀逸だったし、池脇千鶴含む女優陣のアンハッピーオーラは素晴らしくアクセントになっていたと思う。
日常とかけ離れた恐怖
死刑囚が告発した話が元になっているという。まずは原作を読んでみたいと思った。淡々と話しが進んでいく。人を信じることが怖くなるような気がした。ああいう世界で生きている人もいるんだろうなと思った。
普通に暮らしていたら接点がないけれど、この映画の中で起きていたことはこの世の中ではほんのありふれた一部だろうと思う。ひょんなことことから普通の世界の住人が接点を持ってしまったら…、映画の登場人物のように怖い思いをして、破滅へ向かうのだろう。その中をかいくぐれるのは頭がよくて、少し壊れている人なんだろうな、と思った。
見るタイミングを間違えました。引きずる映画です。
楽しみにしていた映画『聖の青春』・気になっていた映画『怒り』を見に行く前に、軽い気持ちで観てしまいました。
おかげで優しい師匠役のリリー・フランキーにも刑事役のピエール瀧にも違和感が。二人とも『凶悪』での役にしか見えない。
そのくらい引きずる映画です。
実際に起きた殺人事件を映画にした作品で、犯行の手口もゾッとするものなのですが、犯人たちの感覚の方が怖いです。
例えば3つの事件のひとつ・保険金殺人事件。
泣いて助けを求める老人にリリー・フランキーは大はしゃぎで無理やり酒を飲ませるし、意識を失った老人が水風呂につけられている横でピエール瀧は普通にシャワーを使います。
どんな人にも凶悪な一面はあり、一歩間違えたら犯罪者にもなりうる…という内容もありますが、根本的に感覚の違う人間もいるという事実が印象的な作品でした。
印象に残る映画。味は良くないですけど^^; 山田くん演じる役がどん...
印象に残る映画。味は良くないですけど^^;
山田くん演じる役がどんどん危うい感じになっていって、消化不良な感じが印象を深めた感じでした。
全236件中、101~120件目を表示