凶悪のレビュー・感想・評価
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リリーの素
先ずポスターが好き。特に先生(リリー)が。
あの素敵な不敵な笑顔が見たいと思ったが、劇中ではそうでもなかった。
筋ですが、そんなにテンポは良くなくて、
もう少しカットしてタイトに纏められるかなとも思った。
特に藤井(山田)が現場を取材する件とか、社内でのやりとりとか、
冒頭シーンのネタ晴らしとか、正直ちょっと長いなと感じた。
しかし、突然フラッシュバックして再現シーンになり、
やがて今に戻るところとかは無駄がなく、巧いと思った。
一番強く残ったのは、須藤(P瀧)が獄中で信仰を始めたところ。
「神は私に‘生きて償いなさい’と言いました」
ここに食って掛かる藤井。
「あんたは生きてちゃいけないんだ!」
このやりとり見てて、
韓国映画「シークレットサンシャイン」を思い出した。
あれで被害者は、信頼してた人(犯人)に裏切られ、自分の息子は殺され、
勧められるまま入信し、その教義から犯人を許そうと思ったら、
当の犯人も入信していて「神は私を許して下さいました」とほざく。
そして被害者は全く救われない、という話。何か似てる。
藤井も須藤の言われるまま事件を暴き、真相を突き止めるが、
自分は家族を顧みず家庭が崩壊し掛かる。
挙げ句の上、当の須藤は生きたいとか言う始末。
そしてラスト、「一番私を殺したいと思っているのは…」。
凶悪な事件を追いかけてる内に、
いつの間にか、誰が「凶悪」なのか分からなくなってる。
このオチは、藤井が自分の母を介護ホームに預ける所にもリンクしてて、
そこは嘗て先生が「まさに油田だよ」と吐き捨てた所。
結果として「油田」に母を預けてしまう藤井夫妻。
もう誰が「凶悪」なのか。みんな「凶悪」なのかもしれない。
話の作りの旨さが光る作品でした。
山田孝之はいつも通りの影有る演技。
リリーさんは巧いね。もっと怒るシーンとか見たかったが。
P瀧はヤクザ似合いすぎ。我王銀次を思い出した。
獄中で語るシーンはちょっと謙りすぎな気もするが、
面会でキレたシーンは凄みある。この映画で一番怖かった。
保険金殺人の妻はリアル。多分いざとなると夫婦はこんなもんw
でも息子はもっと良心に苛まれてもいいと思うが。
あと瀧の奥さんとか編集長が不細工でがっかりかなw
確かに「冷たい熱帯魚」程ぶっ飛んでないが、
ある程度リアリティ残していて、人間味有るホラー。
「冷たい~」は寧ろファンタジーホラー。
シャブが諸悪の根源
【ある死刑囚の告発から暴かれていく戦慄の世界。邦画のフィルム・ノワールの傑作】
北関東の荒涼とした空気感の中、”先生”(リリー・フランキー)と須藤(ピエール瀧)は”楽し気”に凶行を繰り返す。
家庭を顧みずに彼らを追う、ジャーナリスト藤井(山田孝之)。須藤の告発状に魅入られてしまった男を哀し気に演じる。
数々描かれる凶行の中でも、ジジ・ぶぅ演じる牛場悟に無理やり酒を飲ませ殺害するシーンは未だに克明に覚えている。二人はゲラゲラ笑いながら、凶行に及んでいるのだ。
地獄絵図とはこの事だと思いながら、身じろぎも出来ずにスクリーンに見入ってしまう・・。
怖ろしいのは、凶行の裏には被害者の親族が”手を下さない”共犯者として存在している事実である。
この作品を観た衝撃は今でもしっかりと覚えている。
悲惨な出来事(事実)を描いているのに、観ていてどんどん引きこまれていく程の圧倒的な面白さ。
山田孝之は今作出演時、
”きつかった。1日エナジードリンク5本飲んでいた”
とコメントを残しているし、
白石監督の
”この作品は社会派と捉えられているかもしれないけれど、これぞ、エンターテインメントと考えている”
というコメントも凄かった。
<白石和彌監督の時代が始まったと認識させられた記念碑的作品。邦画のフィルム・ノワールの傑作でもある。>
<2013年9月22日 劇場にて鑑賞>
現在から、7年前の事件への切り替わり方が好き。 池脇千鶴のセリフの...
鬱陶しい老人の見せ方がリアル
池脇千鶴演じる妻。
自分がボケていることに気づかず、無罪顔でニコニコしている老人(しかも自分の母でもない)の世話。誰にも感謝されず、夫も助けてくれない。
借金に苦しむ家族。
若い頃勝手に生きてきた父の多額の借金を返さなければいけない息子(娘?)夫婦。最後の希望で父に保険をかけて死を待っていたものの、父は病気をケロッと直しては家に無事帰還。
自分の人生の邪魔をしてくる老人たちの「死」が希望となってしまった人々につけ込んでは、殺しで荒稼ぎする先生と須藤。
「長生き」という言葉はいつからネガティブな意味合いを含むようになったのだろうか。
弱い者を見るとイジメたくなる人間の心理傾向を観客が見つけてしまうように、老人たちがなるべく弱く、だらしなく、汚く、鬱陶しく描かれている。むしろ凶悪犯である先生が老人たちの中で一番魅力的に見えてしまう恐ろしさ。
しかし、先生たちに酒を無理に飲まされ殺されようとするなか、お爺さんが「家に返りたい。生きたい。ばあさんに会いたい。」と嘆いた残酷なシーンが、心を正気に戻す。どんな老人にも若い時代があって、愛する人がいて、かけがえのない人生があるのだ。
主人公もそんな正義感からか、または母の老衰からの現実逃避か、もしくはそんな母に対してもまだ抱く息子としての想いを理解してくれない妻に対する反抗からか、死刑囚須藤の話す遠い世界の悪に引きつけられ、呑み込まれていく。
高齢化問題を糸口に正体をチラリチラリと垣間見せる全体像の分からない複雑な問題。それに対して成すすべのない無力感。
その答えを教えてくれるわけでもなく、ただその問題をドサッと置いて観客を取り残す。そんな映画。
凶悪やなぁ
凶悪の所在
改めて見てみて…
レビューというか、曲解に近いので、これから見る方、もしこの文見てたら見ないでください。
とりあえずこの、映画自体はすごい映画だと思うのでお勧めです。重いですが。
と、レビューなのか何がいーたいのかよくわかんない文になっててすみません。先に謝っときます
数年前に鑑賞し、
何故だか、この映画は日常の中で、ときたま思い出すことがあり、なんで、数ある映画の中で、アタマに残ってるのか?
と思い、もう一度見ることにしました。
このタイトルの「凶悪」はなにを指してるのか。
凶悪……性質が残忍で、ひどい行為をすること
という意味らしい。
一度目を見たときから印象に残ってたのですが、
山田孝之パート→先生パート→山田パートの切り替えの演出
何故、リアリティのある映画の中でああいった表現を入れたのか
そして、何故、前後で現代と過去を繋いだ?
というのがひっかっていて。
先生の凶悪さ、はその真ん中の部分でしか、描かれていなく、
それは、山田さん演じる記者の想像(という可能性もある)ということではないか
ピエールの凶悪さは、冒頭で描かれていて、映画の中での余計な演出感がない感じがして、素直に事実として描かれていると捉えられるのだが
先生の凶悪さに関しては、窓を除くシーンから、現代の家までの、記者の視点はないところで完結してる
それで、その中身は本当に真実なのか。
この映画は、意図的にそう演出をしてるんじゃないか?
そう考えるとこの映画、めっちゃ面白く(怖く…)
真実なのかそなのかわからないが、明るみに出なかった凄惨な事件
それを起こし、延命の為(だけとも思わないが)事件を表沙汰にしたかった死刑囚
それを盲信的に事件をつきつめる記者の視点、
それが、表沙汰になったときの社会の反応
作中では、池脇千鶴がずばりいってくれてますが
何が凶悪なのか、というか全部なのか
…個人的に、こーだったら、さらに面白いのに、と思ったんですが
この事件を暴いた週刊誌の本が原作になってるってことで
でもその真実暴いたのって、本当なの?(確かめようない真実)
って思った?映画制作陣が、原作側にバレないように、原作側を壮大に、巧妙にディスってる(バレないように)てことだったらすげー面白いなと思いました。
怖いとも思いますが。
さすがに考えすぎですねw
なんとなく、そういう風に思っておかしくない違和感みたいなのがあるような気もしてるんですが
………我ながら曲解だとちょっとは思いつつ、もしも、もしも、そーだったとすると、
リリーフランキーの狂気が、ピエールの演技が〜、というレビューも、
真実は置いておいて、残酷で怖い(くやしいけど面白い)って、映画の外までこの構造が続いてるって思うと、ほんとに怖いですね。
もはや、何語ってんのか意味不明ですねw
これにて曲解レビュー終了だす
誰かと語りたかったけど、聞いてくれる人もいなく、ここに吐き出しました笑
寝よう。
夜中にレビューするとわけわからん文になる
な
リリー・フランキー ピエール瀧
直視出来ないような恐ろしいシーンがいくつかあります。 悪人だけの話...
救われない…
思ったほど不快感は無い
胸糞悪い映画
特に母親を施設に入れるシーンではこれから山にでも連れて行って殺すんじゃないかと思ってしまった。
金の亡者というか、お金の為なら人の命さえも、なんとも思わない人っているんだよね。
そして、闇に埋もれた事件もあるんだね。
恐ろしい。
これは演技を見るべき映画
エグさがリアル。
ストーリー性のあるサイコパス系のグロ映画が好きで友人から勧められて見てみました。特別グロシーンは多くはなかったですがエグさは半端なかったです。特に借金抱えた老人に無理やり一升瓶の酒飲ませてスタンガン当てて感電してるところをキャッキャキャッキャと子供がおもちゃで遊ぶように楽しんでるピエール瀧とリリーフランキーが怖かったです。須藤は割と感情的になったり裏切りが許せなかったり人間ぽいところが垣間見えましたが、木村はまるで人を殺すことをものともしない感じというか常に平常心なところにいい意味でも悪い意味でも演技に魅了されました。あと個人的に藤井が認知症の母親の介護を奥さんに任せっきりで、真夜中に食事を初めてそれを奥さんが下げた時認知症だから仕方がないかもしれないんですけど、何度もひっぱたくシーンはイライラしました笑奥さんの介護ストレスがすごく伝わってきました。あとあんな凶悪な殺人を犯しておいて面会の時言葉遣いはすごく丁寧だし謙虚な姿勢の須藤はいい意味で違和感を感じました。結構他の方々はトラウマになったり頭から離れないとコメントしてるのを見ましたが、個人的にずーっと真顔で見れる作品でした。ただこれが実話を元にしたというのだからこういう人間が身近に絶対いないとは言いきれないんだなと思うとそこは怖いです。あと五十嵐役の人かっこいいなって思いました
理由
怪演。
実話の恐怖
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