クラウド アトラスのレビュー・感想・評価
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確かに難解でも…
異常気象や、温暖化、飢餓問題、人種差別、宗教問題、内戦、ウィルス蔓延、環境破壊、種の絶滅…
人々が長い年月をかけて、地球を自ら住み辛い星へと促している現在に警鐘を鳴らしている作品だと感じさせてくれる。
かなり難解に思える映画ではあるが、現在に至るまで、あらゆる難題に愛の力で乗り越えてきた人類の強さが伝わる…
このままのワガママで自分勝手な人間達が、これから先、何年の月日をこの地球で人類として生きていけるのだろうか…
宇宙にSOSを投げかけて、地球外生物が地球人を地球滅亡の前に救ってくれるのだろうか…
そんな不安をも抱かせる良い作品に涙が自然と溢れました…
アクションでSFでファンタジーでラブストーリー
最初のうちはあんまり集中してみると意味がわからなくなるかも。
ぼーっと見てると、最後の1/4くらいでぎゅーーーっと話が集約されてくる。
これを文字で表現した原作は、一体全体、理解可能なんだろうか…。
ウォシャウスキー兄弟の映像で見るからこその世界観だった気がする。
時空を超えた6つの物語のアンサンブル
英国の奴隷貿易時代の解放運動の芽生えから第二次大戦間際の時代の若き同性愛者の絶望、オイルショックの時代の原発事故の陰謀、現代の監禁老人ホーム、ブレードランナーもどきの近未来、マッドマックスもどきの生き残り組、別惑星への移住まで時空を超えた6つの物語が分解され無数のピースとなって入れ替わり立ち替わり進んでゆく。
一見脈略のない話だが輪廻転生なのだろうか身体のどこかに不思議なほうき星のあざを持っている主人公たちが、時代の不条理に抗して叫び声をあげる点では筋が通って見えてくるから不思議だ。よくもまあこんな奇想天外な話を原作者デビッド・ミッチェルは考えついたと感心する。
トムハンクスやハルベリー他豪華出演陣も人種性別を超えて6役、7役こなす奮闘ぶり、さぞかし役者冥利につきることでしょう。幕の内弁当のようなと言いたいがそれぞれがメインディッシュでもおかしくない話ばかり、さすがに3時間近い長尺ですが楽しめました。良く言えば話題作へのオマージュなのでしょうがなんとなく既視感が拭えないところはご愛嬌でしょう。
自分には少し難しすぎた。
6つの時代のとある人々の物語。ロードオブザリングに匹敵する約三時間もの映像の中、異なる時代の場面が錯綜するため頭の中で整理するのに一苦労です。
映画全体のミステリアスな雰囲気はとても好きなのですが、序盤はあまり物語に動きがなく、ゆっくりと各時代の背景を描くため序盤は少し退屈に感じました。しかし、中盤からはそれぞれの時代の中で異なる時代との接点が見つかっていくので知的好奇心がドンドン湧いていきます。
この映画は一回観ただけでは完全に理解することが難しいと感じました。他の方のレビューや感想などを参考にした上でもう一度この映画を鑑賞したいと思います。
ミスター・ノーバディやメッセージなどのSF映画が好きな方におすすめです。
6つの時代、一貫するもの
この映画は、6つの時代の6つの物語をバラバラにして流している。1つずつ、物語を順番に語っていくのではない。1つの物語の途中で別の物語に移り、そのまた途中で別の物語へと移る。(クリストファー・ノーランほどカッチリと拘ってはいないが、『インセプション』の後半をイメージすればいいかも知れない。)そうして1-2-3-4-5-6-1-2-3-……というようようなイメージで物語は終盤へ向かっていく。
6つの時代。
1. 1849年
2. 1931年
3. 1973年
4. 2012年
5. 2144年
6. 文明崩壊から数百年後(Wikipediaによれば2321年)
1,2の主役はイギリス人だ。1は大西洋上を航海する船。2はイギリス本土。3の舞台はアメリカに移り、原発事故の危機をめぐるスキャンダルが描かれる。4はイギリスに戻る。
5は飛んで未来のソウル。(何で韓国へ飛ぶのかわからないが。しかもメイクアップ上の危険性までおかして。)
6は、原始的な生活を送るどこかの島ー。
★1と6を比較した時に気がつくのは、「白人と黒人の立場が逆転している」ということ。1における黒人の扱いは、アメリカにおける奴隷解放宣言(1863年。南北戦争中、リンカーンによる)前。白人に対し、黒人は下位に置かれ、白人>黒人という明確な序列が当然視されていた時代のことだ。(イギリスとアメリカにおける奴隷の扱いにかんする違いは定かではないが、観客のメイン層はアメリカ人として意識されているから、アメリカ人に対して「奴隷解放宣言前だな」と気づかせればそれでよい)
一方、文明崩壊後の世界では、白人達が原始的な生活を送り、ネイティブアメリカンを彷彿とさせるような典型的な野蛮族(映画に登場しがちな、ステレオタイプな蛮族)に狩られる弱者となっている一方で、黒人達は旧文明の技術を保持し、高貴で上流の暮らしを送っている。
1→6のあいだに、白人と黒人との立場がすっかり逆転し、黒人>白人(しかも6の黒人は、白人を虐げることなく、洗練されている)という生活レベルにかんしての逆転が生じているのだ。(文明崩壊のさなか、なぜ・どのようにこうした人種のふるいわけが生じたのかは気にしない)
・・・
この映画が語る6つの物語に一貫するのは、「弱者救済」「因果応報」「輪廻転生」「魂の一貫性」とでも言うべきものごとだろうか。
1で虐げられていた黒人が、6では優位に立っている。これは弱者救済と呼ばれるべきだろうか。
他のストーリーを各々見ていくと、2は(いわゆる)同性愛者の主人公の悲劇。彼が明確に救済された描写はないが、とりあえず弱者を主人公に据えたことだけは確認しておく。(そして彼は、後世に残る偉大な作品を残したとされている)
3の主人公は老人。弱者は弱者。うーむ。癒しパートではあるが、ネタがなくて補挿されたようなテーマだ。
4は原発事故をめぐるスキャンダルだが、黒人を主役に据え、巨大企業と権力に立ち向かう弱き個人をテーマにしている。
5の主人公は、クローン人間。『ブレードランナー2049』に登場するようなアンドロイドをイメージすればいい。彼らは人間間の貧富の差を解決するため、「より下位」の存在として作り置かれた。現実に社会的課題となっている人工知能の導入を、クローン人間に置き換えればよい。これは明確に弱者であるし、切に迫った問題と言える。
6の主人公は、その時代における弱者だ。1においては優位な白人であるが、文明崩壊後は最下層に置かれる。
以上のように、各々の時代に「弱者」を配した『クラウド・アトラス』は、その時代において報われなかったものには後の時代に報いを与える。その時代において弱者を虐げている人間には、後の時代において罰を与えている。こういう「因果応報」のルールが(ゆるく)適用された。
それを実現するのに、「転生」というシステムを導入。6つの物語は各々時代が異なるが、異なる人物群を、同じ演者群によって演じさせ、「転生」をイメージさせた。そして、前世で悪行を働いた人物を堕とし、前世における弱者に報いを与えた。
悪しき魂を有する人物は一貫して悪しく、高潔な魂を有する人物は一貫して善い。(手塚治虫『火の鳥』を連想させるシステムだ)
のだが、トム・ハンクス演じる人物だけは、時代を通じて善行と欲望の誘惑とのあいだを彷徨っている。善悪のあいだで揺れる彼の終末がどのように導かれるか、ということが、1つの注目ポイントだ。
また、ハル・ベリー演じる登場人物を見ると、(1931年はさておき)1973年と2321年における勇敢さに「魂の高潔さ」の一貫性を感じる。(またその高潔さゆえに「アセンション」したのだろうか、という考えにも及ぶ)
1849年において奴隷救済の志を抱く高潔なカップル2人が、2144年においても結ばれ、共に奴隷解放のため立ち上がるという点(オチ)も面白い。(ただしメイクアップのわかりにくさは、多くの人々によって批判に晒されているであろうことが想像できる通りに、難点だ。もったいない。舞台設定に関する製作秘話的なものの公開が求められる。)
対してヒューゴ・ヴィーウィングは1849年、1973年、2012年、2144年と一貫して権力側の立場にあって弱いものを虐げる人間として登場する。(ウォシャウスキー姉妹監督『マトリックス』、エージェント・スミスよろしく)(なんで『ロード・オブ・ザ・リング』のエルロンドと、まったく性格の違う配役なんだろうか)
ヒュー・グラント演ずる人物も、一貫して強欲で下衆な俗物だ。
ロバート・ゼメキスが監督であれば
個人評価:3.5
歴代のその者のカルマと、生き方によるその後の魂に与える影響を描いているのだろうか。
6つの物語を172分かけて細分化し描く。人物と時間が激しく交互し、見る側に多大な情報整理を必要とされる手法。その見る側への労力の割には、掘り下げ方も今一つとなり、長時間の超大作に対して得られる感動は薄いのが残念。
リンダ・リンダ・リンダで純粋な少女を演じたぺ・ドゥナが、立派なハリウッド女優として頑張っている姿が、なんとなく嬉しい。
ロバート・ゼメキスが監督であれば、素晴らしい大傑作になったかもしれない。
うーん
時代も設定も関係の無いバラバラの幾つもの話か淡々と進んで行く前半
後半から話がようやく繋がってくるんだけど個人的には見終わってどうなんだろ?って感想
各ストーリーの役を有名な俳優がそれぞれが複数演じてるのですがそのせいでそれぞれの話がどこ繋がるんだ?と余計なことを考えてしまい頭が混乱しました
ストーリー別に全く別々の俳優が演じたほうがストレートに面白かったと思います
二回目からの鑑賞ではまた感想が変わるとは思いますが最初の一回目ではこんな感じです
長いけど満足感高い
この映画、話が6コ入っていて、
それぞれが微妙にリンクしている。
未来の果てまであって、時系列が掴みにくい。
しかも役者はほぼ同じ。最低でも1人3役。
エンドロールで、「あー!この人、これもやってるの!?」と
確認作業は楽しいが、話の理解度は・・・。
でも見終わった後の満足感が何故か半端無い。
そして思った。
この映画、好きだ。
役者は強者揃いで、その中でもペドゥナが異彩を放つ。
Hウィービング、Hグラントは、女装がバレバレで笑えるが、
女性陣が男装してるのは全然分からなかった。やられた。
「クラウドアトラス6重奏」サントラ欲しい。
普通に面白かった
面白くなかった、つまんなかったなどのレビューが目立っていたのであまり期待せずに視聴しました
思っていたよりも面白かったです、期待せずに観たからでしょうか?
私は好きでした、1人何役も演じるこの作品ですがウィショーくんの女装は自然すぎて初見では分かりませんでした、、、特殊メイクって凄い
いくつもの時代をいったりきたりとするので話についていけなくなるところもしばしば、、、
デイヴィッド・ミッチェル著『クラウド・アトラス』の映画化。 ひとり...
デイヴィッド・ミッチェル著『クラウド・アトラス』の映画化。
ひとりが複数の役を演じ、それに応じて時代背景も行ったり来たり。
予備知識が必要かと思われます。長い。
ちょーつまんねぇ。
途中からエピソードの一つ一つがありきたり過ぎてアホくさくなり、ついに見ていられなくなった。ネタがつまんないのにインテリジェンスぶって場面をコロコロかえるのでイライラした。そしてアホな結末だった。これが楽しめた人は何を見ても楽しめることだろう。God bless you.
面白くていい映画
何のことかわからないまま、ついていけない…と絶望しかかったが、だんだん繋がってきて、スピード感と共に心と頭で楽しめた。でも、まだあと3~4回は見て、俳優確認、台詞味わうなど細部を確認したい。見てよかった。
登場人物が多すぎるので難解になってる
扱うエピソードを減らして登場人物をもっと削ることも出来た。
多くの人が一度見ただけではストーリーをよく理解できないと思うので、独りよがりの構成なこの映画に対し、イライラする視聴者も多いと思う。
複数の企画を小出しにしながら交互に放送する方法は、日本のバラエティ番組の特番でも良く見られるテレビ向けの手法で、目新しさはない。複数の企画を小出しにしながら放送することで、各企画のオチを引っ張る手法。ただこの手法は通常は視聴者に配慮し2~3の企画を交互に扱う。この映画がやってる6つの企画はさすがに多すぎて頭が疲れる。
6つものエピソードがあるために前半は登場人物や設定を覚えるのにかなり苦痛。だが何とか話についていければ、各エピソードが急展開する後半は盛りあがる。
人間の残酷さを題材にしたグロい話が多く、ストーリー展開もいいので、緊張感を持って楽しめるとは思う。だからこそ、見てて疲労がたまる前半が残念。6つの話を交互に扱うのは流石に多すぎで、途中で視聴を辞める人が多そうな映画。
全129件中、21~40件目を表示