「タイムパラドクス」イルマーレ(2000) kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
タイムパラドクス
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途中までは満点評価を用意していた。「人には隠しきれないものがある・・・それは咳、貧困、愛」という言葉も印象的で、全体の映像がとても綺麗だったのも良かった。チェジュ島での愛する人のために設計したという家がラストを想像させて涙を誘ったのに、その感動の場面を覆すような結末。この映画では生き返らせてはダメなのです。
主人公が二人とも純真で俗的なものがない。普通ならば、未来の自分像を知りたがるであろうし、金儲けも考えるというスノッブさが必ず考えるものだ。また、彼女がイルマーレから引っ越すという事実を途中で気付かなければならないのだ!彼が死んでしまった(若しくは何らかの理由で引っ越した)ことでイルマーレに住む事が出来たはずなんだから、3月25日にどうこうしたって手遅れなのだ。タイムパラドクスを考慮すると、自分が住んでいた事実をも抹消しなければ彼は生き返らない。いくらSFラブファンタジーと謳ったところで、合点のいかない部分なのだ(多分、『BTTF』の影響があるのだろう)。実はチェジュ島の新しい家に彼が住んでいたという設定くらいにしておけば、まだ許せる範囲かもしれない。
ウンジュの元彼と一緒に写っていた写真が一瞬『猟奇的な彼女』に見えたのだが、これが本当の『猟奇的な彼女』の写真だったならば間違いなく満点だ(恐ろしいくらいのリアルタイムパラドクスなのだが・・・面白い)。
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