女子大学生 私は勝負する
劇場公開日:1959年7月28日
解説
門脇順子の原作を、「拳銃0号」の共同執筆者・寺田信義が脚色し、「僕らの母さん」の板谷紀之が監督したもので、大学生の無軌道な生態を描いたもの。撮影は「愛妻記」の栗林実。
1959年製作/88分/日本
原題または英題:The Cola Game
配給:東宝
劇場公開日:1959年7月28日
ストーリー
ジャズをかけっぱなしで、若者たちをのせた一台のオープンカーが、前方の女の子の運転する車を追跡していく。彼女らの車は、さらに前方を走る高級車めがけてスピードを上げる。高級車の横をすり抜けて廻りこみ、急ブレーキをかけて衝突する。--大木真、典子の兄妹を主謀とする男女学生のグループである。このグループに新参が現われた。典子のバースデイ・パーティに相手を物色中の、二宮の誘惑戦術にひっかかった建築科の学生・門脇順子である。彼女はそのパーティで、将来を約束した同級生の奥平と会った。奥平は典子の誘惑にひっかかったのだ。順子と奥平は、二宮や典子を無視して二人だけで踊り始めた。二宮がやにわに日本刀をとって決闘を挑んだ。順子が前に出た。--海浜。車座になった彼らの真中に置かれた台の上で、コカコーラの瓶が廻っている。止まった瓶の口と底に指された者同士が出て、男女ならば接吻、それがいやならば「質草」といって着ているものを脱ぐという遊びだ。順子と二宮を指して瓶が止まった。順子は「質草」を選んだ。全裸。真が飛び出して彼女の前に立ちはだかる。これが縁で、二人は意気投合し同棲するようになった。が、同棲が親に知れて送金がとだえ、順子は製図のアルバイトをして稼がねばならなくなった。バイト先で、建築技師の平河に合い、惹かれた。平河とヨットハーバーへ出かけた。偶然にも、真らのグループと出くわした。真は、順子と平河の乗るボートめがけて驀進した。瞬間、真のボートは岩に激突、彼は死んだ。--首謀者真が死んだことに悲しむ風もない若者たちは、今日もジャズをかけっぱなしであてもなく車を飛ばしている。